顔面神経麻痺とは?症状・原因・検査法・治療法を知ろう!リハビリ方法は?

顔面神経麻痺について、ご存知でしょうか?色々な病気やウイルス感染から起こると、言われていますこの顔面神経麻痺は、酷くなると食べ物もきちんと、食べる事も出来なくなります。顔面神経麻痺はどの様な状況で起こり、また回復の見込みはあるのでしょうか?

また顔面神経麻痺にかかった場合、どのような事に注意したらよいかなど、顔面神経麻痺について見てみました。

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顔面神経麻痺(がんめんしんけいまひ)とは

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顔面神経麻痺とは脳神経と言われる、重要な神経の一つが顔面神経です。この神経は大きく3つの働きをしています。3つの働きとはどの様な働きなのでしょう。

顔面神経の働き

  1. 表情を作り出す表情筋の眼輪筋、口輪筋の働きや、アブミ骨筋の運動に関した、音を調節する働きがあります。
  2. 唾液の分泌をする顎舌・舌下腺への分泌刺激を行う働きや、鼻汁を分泌する鼻腺、涙を分泌する涙線の分泌刺激をする働きがあります。
  3. 舌の2/3の前側にある味覚を、感じる部分の舌の働きです。

顔面神経麻痺の発症

顔面神経麻痺とは顔面筋の運動麻痺ですが、これは顔面神経によって支えられています。発症は急性あるいは亜急性に発症します。

また症候性顔面麻痺と特発性顔面神経麻痺(ベル麻痺)に区別されています。顔面神経麻痺とは顔の表情筋を動かしている、顔面神経が何らかの原因で傷がついて、動かせなくなることを言います。多くの場合顔の片側に出る事が多いです。右側か、左側にでます。

顔面神経麻痺は随意運動と、不随運動の両方を失うことになります。随意運動とは意識的に表情を作る運動で、不随運動とは無意識のうちに顔に出る表情のことです。

顔面神経麻痺は問題のある部分の末梢性神経麻痺と、中枢性神経麻痺とに分かれます。

抹消神経麻痺

末梢神経麻痺は顔面神経核と、その末梢で顔面が圧迫され、傷がつくことで起こります。ベル麻痺や、ハント症候群は末梢神経麻痺になります。

治療が行われるのは神経内科や、耳鼻咽喉科、形成外科、麻痺科などです。

末梢神経麻痺の特徴

  • 片側の顔面全体が麻痺を起こしています。
  • アブミ骨筋麻痺がおこって、聴覚が過敏になって音が響いて聞こえます。
  • 中間神経の麻痺による麻痺側の目の乾燥や、前の舌の2/3の味覚障害が起こります。
  • 耳介や後頭部の痛みを伴います。
  • 帯状疱疹を耳介や口腔粘膜に伴います。

中枢性神経麻痺

中枢性神経麻痺の起こるのは、大脳から橋(きょう)と呼ばれるところまでの間で起こります。この間の顔面神経核において異常が起きた場合に、中枢性神経麻痺は起こります。原因は脳梗塞、脳出血などの脳血管障害の他に、脳腫瘍や脳の変性・炎症などの発症が原因となり、治療としては脳神経外科や、神経内科などで行われます。

顔面麻痺以外に片麻痺、四肢の神経症状を伴うのが多く、顔面麻痺の症状の特徴としては口から食べ物がこぼれたり、話がうまく出来なかったりします。

中枢性神経麻痺の特徴

  • 無意識の表情と、意図的に作った表情の違いがあります。
  • 麻痺が顔面上部と下部での違いが出ています。
  • 手足のまひや、他の脳神経麻痺を伴います。
ベル麻痺

寒冷刺激による循環不全や、ストレスが原因と思われますが、原因不明で急性発症します。特定な季節は問わず、男女差もなく突然発症します。

ハント症候群

帯状疱疹ウイルスの感染により耳痛を発症し、聴神経が侵されて、耳たぶや外耳道に水泡が出来ます。

詳しくは、ハント症候群とは?症状や原因、治療方法を知っておこう!を参考にしてください。

ギラン・バレー症候群

両側性の神経麻痺で、下肢末端の左右対称脱力が著明に出てきます。これは多発性末梢神経炎によるものです。

詳しくは、ギランバレー症候群の原因は?ウイルスや細菌についてを参考にしてください。

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顔面神経麻痺の原因

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顔面神経麻痺の原因は一体何なのでしょう?顔面神経麻痺には症候性顔面麻痺と、特発性顔面神経麻痺とあり、原因がそれぞれ違っています。

顔面神経麻痺は原因の解らない、突然発症するベル麻痺が、全体の6割を占めていて、15%がハント症候群による麻痺で、75%がこの2つの麻痺を占めています。

症候性顔面麻痺

症候性顔面麻痺は原因が、はっきりしている麻痺です。原因は殆どがヘルペスウイルス性感染症で、以前に口唇ヘルペスにかかった人が、突然症候性顔面麻痺を発症することが多いです。

その他の原因としては腫瘍や、代謝疾患などがあります。顔面神経は3分の2の舌の、前の部分の味覚を伝達する部分や、音の音量を調節するアブミ骨筋の、小さな筋の神経に異常がおこるのが殆どです。ウイルス感染症や腫瘍性感染症、中耳炎性感染症、糖尿病感染症などが原因となります。

ヘルペスウイルス

人に感染するヘルペスウイルスは8種類あります。有名なのが単純ヘルペスウイルスと、水痘・帯状疱疹ウイルスです。

単純ヘルペスウイルスはとても感染力の強いウイルスです。唾液や体液日常生活でも感染します。

帯状疱疹ウイルス

帯状疱疹ウイルスは誰でもかかるウイルスですが、1度かかると2度とかからないと言われています。

痛みを伴う水疱瘡が出来て免疫機能が低下しているときに起こります。どの年代でも起こりますが特に50代以降の人に多く見られます。

特発性顔面神経麻痺

原因が明らかに不明な場合の麻痺です。特発性顔面神経麻痺で原因が分からないのですが、考えられる原因としては、アレルギー、寒冷暴露、局所浮腫、ウイルス感染症などが考えられます。

顔面神経は脳から顔面神経管という骨で囲まれた、細いトンネルになっている管を通って外に出ています。

何らかの原因によって顔面神経が浮腫を起こしたり、傷がついたりすると顔面神経管が圧迫されて、神経麻痺が起こると考えられています。

ベル麻痺はどの年齢でも発症し、男女差はありません。しかし40歳代が最も多く、10歳代は少ないです。特発性顔面神経麻痺はベル麻痺が多いです。

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顔面神経麻痺の症状

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顔面神経麻痺は突然始まり、男女差はありません。突然片側顔面筋の運動麻痺が主な症状です。

  • 口角からよだれが出る。
  • 頬の中に食べ物が溜まります。
  • 額にしわが寄せられません。
  • 口をとがらせる動作が出来なく、口笛が吹けなくなります。
  • 口角が垂れ下がります。
  • 口角から空気が漏れて、普通にしゃべれません。
  • 目が閉じられません。
  • 麻痺側の耳が音が大きく響いて、過敏になります。
  • 味覚を感じる口舌の3分の2のところが、味覚障害を起こします。
  • 目を閉じる事が出来なくて、角膜が乾燥しやすく、目を潤すことが出来ません。その為に角膜に潰瘍ができる事があります。
  • 数か月で自然治癒することもあり、比較的予後は良好です。
  • 完全に顔面神経麻痺が直らなかった場合、顔面麻痺が残ることがあり、病的共同運動や異常共同運動がおこります。口を閉じたら目を一緒に、閉じてしまうなどの症状です。

病的共同運動

顔面神経麻痺の後遺症で起こる症状です。例えば目を閉じると、口も閉じる。目を開けると口も空いてしまう。というような症状です。

共同運動の出方は人によって異なります。また同じ人でも体調の変化によって、出方が違ってきます。

この病的共同運動が一度出てくると、これを修正するには時間が可なりかかります。この症状が出る前に、予防法として長期にわたる、正しいリハビリが大切になります。

余りこの病的共同運動にについて、正しいリハビリが行われてないのが現状の様です。

異常共同運動

異常共同運動は顔のこわばり、痙攣(けいれん)口を動かすときに、目がウインクするなどの異常な運動が、発症6ヶ月以降にまだ顔面神経麻痺が、残った状態の時に起こります。

顔面神経麻痺が起こって最初の4ヶ月における、表情筋のリハビリが適切でないと、異常共同運動が起こるとされています。

リハビリテーションで無理に表情筋を動かしたり、電気刺激療法を行うと、かえって異常共同運動が起こるとされています。

適正にリハビリを行っても、異常共同運動が起こる場合もあります。

眼瞼痙攣

顔面神経麻痺の治りかけに出てくる症状で、眼瞼痙攣という病気がありますが、これは正常な血管や腫瘍、血管溜に顔の表情を作る表情筋を、動かす顔面神経が接触してしまうため、異常に働くのが原因と言われています。

男女比で1:2ぐらいで、40歳以上に多く発症します。片側の筋肉が自然に動いてしまい、酷いときには顔が歪んだり、片目が閉じられたままになったりして、日常生活がスムーズに遅れない状態になる事もあります。

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顔面神経麻痺の検査

整形外科での検査

診断は顔の表情を見れば、容易に診断が下されますが、何度も繰り返す場合や、原因となる疾患がある場合は、MRIなどの画像診断が必要となります。

またその他にサルコイドーシスや、ライム病などの病気でも起こる事があります。顔面神経麻痺の前に耳の中に痛みや水泡が起こっていると、ヘルペスウイルス感染が疑われます。

その為に筋電図や誘発電位検査などが行われる場合もあります。

表情筋スコアリング

顔面神経麻痺を検査するのには、病院によって違いがあります。病院によっては表情筋スコアリング(柳原法)を用いて、色々な角度からチェックして、軽症、中等症、重症を付けていきます。

誘発筋電図検査

また誘発筋電図検査は発症から10日~14日たって行われます。これは誘発電図を記録する方法ですが、表面電極を用いて、顔面神経の枝に刺激を送って調べるものです。誘発電図幅が健側の10%以下の時は、予後は良くないと言われています。

その他に部位の検査として、アブミ骨筋反射、味覚試験、シェルマーテストなどを行い、感染検査においては水痘・帯状疱疹抗体検査などを必要に応じて行います。

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顔面神経麻痺の治療

治療

ベル麻痺とハント症候群の初期対応は、ステロイド薬と、抗ウイルス薬による薬物治療が中心で、早く開始するほど、回復は早くなります。軽症例は対応が遅れると、直りが遅くなるだけですが、重症例は対応が遅れると、麻痺が残る場合があります。

大体発症して3~5日で特に3日が勝負です。その間で治療が適切に行われれば、麻痺は治りますが、適切に行われない場合は、顔面神経減荷術(がんめんしんけいげんかじゅつ)の手術が必要となります。

重症化

顔面神経麻痺が重症化するのは、ベル麻痺で30%ハント症候群で半分です。ハント症候群は原因が帯状疱疹ウイルスなので、神経に関係がありますので、早期治療が必要です。

ベル麻痺の原因で最も多いのが、単純ヘルペスです。神経障害性が帯状疱疹ウイルスよりも弱い傾向に単純ヘルペスウイルスはありますから、回復は帯状疱疹ウイルスよりも良いと言えます。

ベル麻痺の治療

ベル麻痺の自然治癒率は70%に対して、ハント症候群は30%ですので、一定数の患者さんは放置していても、自然に治る事になります。しかし放置すれば回復は遅くなりますので、顔面神経麻痺の患者さんは、病院で治療を受けた方が良い事になります。

末梢性顔面神経麻痺の場合、発症して7~14日にかけて徐々に悪化しますので、この間に如何に治療をするかが鍵となります。

発症したら早期に病院にいって、診断を受ける事が必要です。治療としては悪化をできるだけ抑制して、自然治癒するのを経過観察することになります。

代表的な治療としてはステロイド製剤+ビタミン剤・ATP製剤・循環改善薬+抗ウイルス薬を組み合わせて行います。この場合は点滴か内服どちらかで行われます。

また治療は副作用もありますので、重症度に応じた治療法が必要になります。

普通は通院で治療ができますが、症状が酷く、原因が分からない場合などは入院が必要になる事もあります。

副腎皮質ステロイド療法

糖尿病や感染症がない場合は、副腎皮質ステロイド療法が効果的です。その他にビタミンB12やビタミンE製剤が神経修復に利用されています。

ヘルペスウイルスの感染がない場合でも、抗ウイルス薬の投与で、顔面神経麻痺の改善がみられるという報告もあり、抗ウイルス薬が投与されることもあり、眼が閉じにくい場合は、人工涙液を投与して、角膜を保護しなければいけません。

またリハビリも大事で、麻痺した筋肉をゆっくり動かすことをしたり、顔の筋肉を働かせます。

自分でできること

マッサージ

動かなくなった筋肉を固くしないために、筋肉をほぐすため、顔面の皮膚と筋肉を数分マッサージします。一日に数回筋肉を萎縮させないために行います。

方法
  1. 眉毛を上げる筋肉前頭筋を、3分間縦方向に伸ばすように、おでこの筋肉をマッサージします。
  2. 眼を閉じる筋肉眼輪筋を、目の周りで放射状に筋肉を伸ばすように、眼の周りの筋肉を3分間マッサージします。
  3. 口角を上げて笑う筋肉の頬の筋肉を、口角と頬骨を結ぶ斜め方向に、頬の筋肉を伸ばすように3分間マッサージします。
  4. 口を閉じる筋肉口輪筋を、目の周りで放射状に筋肉を伸ばすように、口の周りの筋肉を3分間マッサージします。
  5. 1~4を繰り返し一日の内できるだけ多くマッサージします。

温めます

筋肉が動かなくなると血流が悪くなるので、タオルを温めて、麻痺したところの筋肉を温め血液の循環を良くしてください。お風呂に入った時も、麻痺したほうの顔面を温めます。

運動訓練

顔面の動きが少し戻り始めた頃から、回復期に鏡を見ながら表情を行います。額にしわを寄せたり、目を大きく見開いたり、瞬きをしたり、目を軽く閉じたり、口をへの字に曲げたり、イーと口と歯を見せたりして、軽くゆっくり顔を動かす運動をします。

1.食事中や、話し中は目を大きく意識して見開いて、おでこの筋肉を動かさないようにします。

2.強く目を閉じたり、力いっぱい頬を膨らませるような運動は、良くないのでしないでください。百面相のリハビリは良くないので、行わないでください。また電気刺激療法はかえって異常共同運動を引き起こしますので、行わない様にしましょう。

リハビリは目は目だけ、口は口だけ動かしてマーサージして、顔全体を動かす刺激療法は致しません。目を開けた状態で、口を閉じたり開いたりの運動を10回します。口を閉じた状態で目を閉じる運動を10回、異常共同運動の予防のリハビリをします。

日常で気を付ける事

喋るときや食事をするとき、目を大きく見開くようにしてください。目を閉じるときは意識して口を動かさないで、目と口が同時に動いてしまう、後遺症を予防するためです。

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まとめ

医療

顔面神経麻痺について見てみました。今まで良いと思われていた、電気刺激療法や、百面相のリハビリは、返って異常共同運動を引き起こす、ことが分かってきました。

医療は進歩していますので、以前良いと思われていた治療でも、それが原因で異常共同運動の様な症状を引き起こすことになり、治療効果が間違った方向に向かっていたことになります。

顔面神経麻痺になられた方のリハビリについて、少しでもこの知識を入れておかれると、病院のリハビリが良いのか悪いのか分かります。

医療界においても、中々先生の考えで治療方法も異なりますので、できれば顔面神経麻痺を専門に研究されている先生に巡り合えることが、一番の治療方法の様な気がします。

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