後頭部のしびれの原因は?病気の可能性と治療法を紹介!

後頭部に違和感があり、しびれているように感じたことはありませんか?頭のなかで何かが起こり、大変な病気が発症する前兆では・・・と心配になります。

そのような、後頭部のしびれの原因や対処法をまとめてみました。

後頭部がしびれる心配な病気は?

後ろ頭女

後頭部のしびれは、その後、押さえつけられたり、ズキンズキンしたり、バットで殴られたような痛みとして感じることがあります。

しびれる場所や痛み方によって、考えられる病気はさまざまです。以下で詳しく調べてみようと思います。

緊張型頭痛

日本人の20%から30%が、この頭痛を患っているといわれ、最も一般的な頭痛です。以前は筋収縮性頭痛と言われていたように、頭がしびれる感じがしたり、ぎゅーと締め付けられるような感じがすることがあるようです。

ヘルメットでもかぶったような、締め付けられるような鈍い痛みは、1週間から10日くらい続きます。首や肩の張りやコリ、ふらつき、吐き気、めまいやだるさがあります。

性別関係なく、子供からお年寄りまで、広い年代でみられます。

緊張型頭痛には、時々痛む「反復性緊張型頭痛」と、痛みが毎日続く「慢性緊張型頭痛」があります。

後頭神経痛

ズキッと、電気が走ったような痛みを感じます。首に違和感を感じることがあり、そのことによって後頭部がしびれていると感じることがあります。

痛み以外に、吐き気などはありません。

気をつけたいのが、一瞬でかなり痛く感じる痛みなので、クモ膜下出血かも・・・と不安に思うかもしれません。そうならばもっと激しい痛みを感じ、例えるならバットで殴られたような痛みに襲われるようです。自己判断は大変危険ですので、脳神経外科の診察をお勧めします。

片頭痛

ズキンズキンと脈を打つように痛む病気です。週に1から2回の頻度でおきたり、1か月から2か月の頻度で発作的におこることもあります。痛みは、数時間の時もあれば、3日間ほど続くことがあります。なぜか休日になると痛む、という人もいるよです。

ひどく痛む場合は、仕事や家事が手につかなかったり、寝込んだりすることがあります。吐き気や実際に嘔吐がある場合も多くみられます。

いったん、痛みが治まると、痛かったのがウソのようになり、ふつうの生活に戻ることができます。片頭痛には、前兆のあるタイプと、前兆はないがそろそろ来るかもといった予兆を感じるタイプがあります。

前兆がある片頭痛

痛みがくる直前に感じる、片頭痛の前兆として挙げられる代表的な事柄を紹介します。

  • 手足がしびれる。
  • しゃべりにくくなる。
  • 目の前にチカチカした、フラッシュのようなものが光あらわれる。
  • ギザギザの歯車のようなものが、視野のすみにあらわれる。
  • 視界の一部が欠ける。

痛みの引き金として感じている人もいるようです。15分から30分でこの前兆は消え、続いて頭痛が始まります。

ただし、これらの前兆は頭痛を感じる人の全体の20%から30%だといわれ、感じない人も多くいます。

前兆がない片頭痛

前兆がない、というよりも「あー、そろそろ頭痛がくるかな。」という予感のようなものを感じることがあります。以下にいくつか紹介してみます。

  • 気分が悪くだるい。
  • イライラして落ち着かない。
  • 昼間なのに眠気を感じる。
  • 食欲がでて食べ過ぎたり、無性に甘いものが食べたくなる。
  • 体がむくむ。

一般的によく聞く症状ですが、このような状態になると、そのあと頭痛がおこる可能性があります。

脳血管障害(脳卒中)

脳血管障害は、悪性新生物、心疾患につづいて、代表的なものです。サッカー日本代表の元監督のオシム氏や、巨人軍終身名誉監督の長嶋氏も、この病気で倒れたことで知られていると思います。突然倒れて、体が動かなくなったり、意識を失ったりすることがあります。

体や頭の半分だけしびれる、ろれつが回らなくなる、持っているものを落とす、まっすぐ歩けないなどの前兆があって、その後20分ほどで発症することもありますので注意することが大切です。

金づちで殴られたような強烈な痛みがある場合もあります。しかし、これらの前兆があらわれず、突然発症することの方が多いのです。また、一時的に症状が出て、おさまる場合もありますが、15%から20%の人が再度発症します。

詳しくは、脳卒中の症状とは?原因や対処法、治療法を紹介!を読んでおきましょう。

脳血管障害は大きく分けて、「くも膜下出血」「脳出血」「脳梗塞」があります。

脳の中ではなく、脳の表面の血管が破れることにより、くも膜と脳の隙間に血液が流れ出てしまうことを、「くも膜下出血」と言います。詳しくは、くも膜下出血の前兆をチェック!頭痛に要注意?を読んでおきましょう。

脳の中を通っている血管が破れて、そこから脳の中に出血することを、「脳出血」と言い、脳の血管が何らかの原因で細くなったり、血の塊ができることで、脳に酸素や栄養がいきわたらなくなり、脳細胞自体が障害をうけることを、「脳梗塞」といいます。

脳出血については、脳出血の前兆とは?頭痛やしびれなどの症状に注意!

脳梗塞については、脳梗塞の前兆をチェック!しびれやめまいに要注意?

を読んでおきましょう。

頚椎原性頭痛

この痛みの特徴として、首のうしろ側から後頭部にかけて、数分から1時間ほど痛みが続き、何年もの間改善せずに長引くことがあります。

刺すような、ぎゅっと締め付けられるような痛みがあります。左右のうち片方だけに起きますが、いつも同じ方が痛むとは限らないようです。めまいや耳鳴り、指がしびれる場合があるようです。

雨や曇りの日に痛みが強くなることもあります。首を動かすと頭の痛みが悪化し、鈍い痛みを感じるのもこの頭痛の特徴です。

しかし、頚椎原性頭痛は鎮痛薬を飲んでも、痛みがなかなか治まらないということも、特徴として挙げられます。

後頭部のしびれの原因と、その解消法とは?

頭女

これまで、後頭部のしびれに関する様々な病気と、その症状について述べてきましたが、ここでは、それらの原因と解消法について述べてみようと思います。

緊張型頭痛の原因と解消法

・原因

心身のストレスがたびたび起こることが原因となり、症状が出てきます。

例えば、パソコンや車の長時間の運転、体にあわない枕で寝るなどの不自然な姿勢を続けることで、首から肩にかけての筋肉が収縮し発症します。運動不足でもそのような状態になることがあります。

仕事上や家庭での感じるストレスも、筋肉や神経の緊張を誘い、頭痛を起こす原因になります。

・解消法

いうまでもありませんが、ストレスの元を絶つことです。

一般的なのは、鎮痛薬の服用です。しかし、なかには鎮痛薬がきかないものもあります。効果がないにも関わらず、気休めで鎮痛薬を飲み、使用過多で薬物乱用頭痛になることがあるので、注意が必要です。

日頃から、適度な運動を心がけ筋肉をほぐしたり、ゆっくり入浴したりして、血行を良くすることが大切です。

後頭神経痛の原因と解消法

・原因

ほとんどが、生活習慣の乱れによるものです。夜更かしや働きずぎ、運動不足が原因です。

また、風邪などの体調がすぐれないときも、発症することがあります。

・解消法

疲れをとり、ストレスを解消することが大切です。加えて、鎮静剤やビタミンB12を摂取するとよいでしょう。あまりの痛さに我慢できないときなどは、神経ブロック注射をうつと痛みが引くこともあります。

片頭痛の原因と解消法

・原因

アルコールや特定の食べ物(例えば、チョコレート、チーズ、ワインなど)摂取などにより、引き起こされることがあります。デパートなど人ごみに入ると発症する人もいるようです。

また、仕事上で大きなプロジェクトを終えたときや、悩みから解放されたときにおきることがあります。これは、ストレスを感じている間は、緊張で収縮していた血管が、リラックスし拡張されるため、一気に広がるからです。

女性の場合は、月経も要因として考えられます。なかには遺伝も関連があるようです。親が片頭痛の場合は、50%の確率で子供も片頭痛になるようです。

・解消法

アルコールや、引き金となる特定の食べ物がわかれば、まず摂取を避けることです。

人ごみに入らないのが良いと思いますが、光を避けることができるレンズの眼鏡をかけたりという工夫もあります。

頭の痛むところを、ジェルシートなどで冷やすとよいです。拡張した血管を収縮させるのに役立ちます。逆に、シャワーや入浴は血管を拡張することになるので避けたほうが良いです。

脳血管障害(脳卒中)の原因と解消法

・原因

高血圧、野菜の摂取不足、アルコールの過剰摂取などが原因として考えられています。意外かもしれませんが、コレステロールは低すぎるのと高血圧が重なると、脳出血が発症するリスクが高まるともいわれています。

突然死を招く恐ろしい病気で、以前に比べ医療の進歩により死亡率は低下したものの、一命をとりとめても、後遺症が残ったり、寝たきりになる大きな要因でもあります。

・解消法

まず、食事を改善することが大事です。

予防に効果があるといわれている、サプリメントなどもありますので上手に取り入れることも一つの手段です。

ドロドロ血液の予防のために、こまめに水分をとり、適度な運動を心がけることが大切です。

頚椎原性頭痛の原因と解消法

・原因

姿勢が悪かったり、一日中パソコンで仕事をしていると、首に負担がかって起きます。

そのため頚椎の湾曲が乱れ、首が前に突き出したような形になります。これが頚椎のずれをおこし、頭痛を感じるようになるのです。

交通事故などのムチ打ちで、頚椎をいため頭痛をひきおこすこともあります。緊張性頭痛と症状が似ていますが、筋肉が原因なのが緊張性頭痛、頚椎原性頭痛は関節が原因です。

・解消法

首のずれによる頭痛であることから、カイロプラクティック治療などで、症状が軽減することがあります。

姿勢が気になるならば、姿勢をよくする椅子やクッションなどの様々なグッズも売られていますので、使ってみるのも一つの手だと思います。

まとめ

後頭部に感じるしびれには、日常よく感じるものから、突然はげしく痛みを伴うものまでさまざまあります。

脳に原因がある可能性を否定せず、早めに病院に行くことをおすすめします。命はとりとめても、後遺症と闘わなくてはならなくなることを十分に考えましょう。

日頃から、家族全員でそれぞれをよく観察することが大切です。いつもと違う家族のしぐさに、病気のサインが出ているかもしれません。

  
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