勃起すると痛いのは病気?原因や症状を知っておこう!

性の悩みや痛みの症状を抱えてしまった時非常に情けないといいますか、恥ずかしい気持ちになりなかなか病院などで検査するのはためらわれますよね。しかし、恥ずかしがっている場合ではありません!勃起したときに痛みが走ったら、原因を特定し、治療に取り掛かってください。性交に不具合が生じたり、勃起障害を引き起こすかもしれません。最悪、その痛みは、”がん”かもしれません。

泌尿器の治療を困難にするのは、病気それ自体ではなく、羞恥心や恐怖心です。一刻を争う場合があることを、ぜひ知っておいてください。

今日は勃起してしまった時に痛みを発してしまっている場合に考えられる病気や症状などについて紹介していきたいと思います。治療法や改善方法などについても紹介していきますので、そちらも合わせて参考にしてみてください。

陰茎とは

バナナ

勃起したときに痛みが生じる病気を理解するには、陰茎の構造を知っておく必要があります。まずそこから説明します。

「構造は知っている」という方は、この項は飛ばしてください。

陰茎はわかりやすく言うと精巣(金玉や玉袋)を除いた、体から突出しているペニスの竿の部分になります。この陰茎の構造について詳しく紹介していきます。

海綿体

陰茎は、「海綿体」と「尿道」と「亀頭」と「包皮」の4つのパーツから構成されています。まず、海綿体から解説します。

陰茎の長さと大きさと硬さと形を決めるのが、海綿体です。海綿体はスポンジのように液体を貯めることができます。この場合の液体とは、血液のことです。性的興奮を感知すると、血液が陰茎に流れ込んできて、海綿体がその血液を吸い、長く、大きく、硬くなるのです。血液が海綿体に留まっている状態を、勃起といいます。

主にこの海綿体が膨張することで他の器官などに異常が発生している場合にその部分に圧力をかけてしまい痛みが発生してしまうことが多くあります。

尿道

尿道は、膀胱からつながる1本の管(くだ)です。陰茎の中では、海綿体に包まれています。男性の尿道は、尿のほかに精液も通ります。

男性の尿道は女性の尿道に比べて長いという特徴があります。この尿道の長さは陰茎の長さに比例していて、この長さのお陰で男性は女性よりも尿道炎などの炎症になりにくい傾向があります。

特に尿道炎が発生しやすい原因としては、糞便からの大腸菌などが尿道の入り口付近に付着してしまう事で感染が発生します。ですが男性はこの影響を受けづらいため、感染症になりにくい結果になっています。

亀頭

亀頭は、陰茎の先端部のことを指します。亀頭も海綿体ですので、勃起時には血液が貯まり、大きくなるのですが、硬くなることはありません。亀頭は刺激に敏感で、性交時の摩擦が性的快感となり、射精を促します。

なので、亀頭が過敏すぎると、短時間で射精してしまう早漏になってしまいます。亀頭が刺激に過敏なのは、表面が薄いからです。それで、ウイルスや細菌に感染しやすい性質があります。亀頭は性病に深く関係しているのです。

亀頭に何かしらの症状が発生する性感染症にはクラミジア、淋病、陰茎ヘルペス、梅毒、トリコモナス感染症、疥癬などがあります。

包皮

海綿体でできた陰茎を包む皮膚のことを「包皮」といいます。包皮の「皮膚としての特徴」は、移動しやすいことです。

手や足の皮膚を押しながら動かしても、移動距離はせいぜい2、3センチです。ところが陰茎の包皮は、10センチ以上移動します。包皮は伸縮性に富んでいるのです。

皮が長すぎたり、裏の筋が繋がっているなどの問題があると、包茎を発症させてしまう事に繋がります。さらに包茎が長期間続いてしまった場合は亀頭包皮炎という症状になってしまう場合もあります。成人を超えても包茎の症状をかかえている人は早めに病院での包茎治療をしたほうがいいでしょう。

特に日本人は包茎、仮性包茎の症状の患者が多く、7割の人は包茎もしくは仮性包茎の症状を抱えています。仮性包茎の場合は特に治療しなくても問題ありませんが、真性包茎やカントン包茎の場合は治療を推奨します。

勃起時の痛みはペロニー病?

病気

それでは、勃起したときに痛みを起こす病気をみてみましょう。そのひとつに、ペロニー病があります。

ペロニー病の症状

ペロニー病の症状の特徴は、陰茎の海綿体に、しこりができることです。これが勃起したときの痛みの原因となります。さらに、陰茎が曲がることもあります。これもしこりが邪魔をして発生します。この病気で陰茎が短くなることもあります。

また、ペロニー病を放置しておくと、そもそも勃起しなくなります。勃起障害という症状です。当然、性交は不可能となります。この病気は、男性の数%に発生すると考えられています。意外に高い数値ではないでしょうか。

ペロニー病の原因

原因は、未知の領域が多いとされています。ただ、陰茎で内出血が起きたり、陰茎に衝撃が加わると、ペロニー病が起きることがあります。

性交の方法が逸脱し、陰茎を極端に曲げることが頻繁になると、ペロニー病を発症することがあります。

そのほか、リンパや血管に炎症を起こしている人がペロニー病を発症していることが多いので、なんらかの因果関係があるだろうとされています。遺伝の可能性も指摘されています。

ペロニー病の治療

治療はまず、薬で行います。使う薬は、ビタミンE、経口PGE1製剤、トラニラスト、コルヒチン、ステロイドなどです。服用や、陰茎への注射で投与します。

6カ月間、薬で様子を見て、それでも症状が改善しない場合、手術になります。しこりによって陰茎が曲がっている場合、しこりの場所の反対側の包皮を縫って、陰茎をまっすぐにします。この手術を「縫縮法」といいます。

方法が単純なので、手術は2時間足らずで終了します。患者の負担が少ないというメリットがありますが、陰茎が短くなるというデメリットがあります。

一方、しこりそのものを切除する「移植法」は、陰茎が短くなる心配がありません。しこりを切除して、その場所に皮を移植して陰茎の長さを保つのです。手術時間が3時間近くかかることと、手術後に勃起力が低下する可能性がある、というデメリットがあります。

勃起時の痛みはは持続勃起症?

タワー

勃起時の痛みが、持続勃起症が原因の可能性も考えられます。勃起持続症が発生してしまう原因や症状、治療法などについて見ていきましょう。

持続勃起症の症状

持続勃起症は、4時間以上勃起が継続した状態のことをいいます。そのまま治療をしないで、勃起が6時間以上に達すると、陰茎の組織が壊死し始めます。

持続勃起症の原因

勃起は、海綿体というスポンジに、血液という液体が充填されている状態です。なので、2つの原因があります。

ひとつは海綿体に血液が供給され続けることです。もうひとつは、海綿体に貯まった血液が元に戻らなくなることです。陰茎や肛門付近を打撲したときに発症することが知られています。そのほかの原因としては、飲酒や薬、貧血、白血病が知られています。

持続勃起症の治療

海綿体に血液が供給され続けることを、「動脈性持続勃起症」といいます。海綿体に貯まった血液が元に戻らない状態を、「静脈性持続勃起症」といいます。

「動脈性」の治療は、緊急性が低いとされています。陰茎を冷やしたり、止血剤を投与されたりします。男性ホルモンの働きを抑える薬を処方されることもあります。

一方で「静脈性」は、緊急に対処する必要があります。それは、血液の流れが完全に止まっているからです。治療では、陰茎に注射針を刺し、血液を抜き取ります。それでも治らないときは、手術を行います。海綿体の血液を、亀頭に流すようにして、血流を確保するのです。

そして「静脈性」が恐いのは、この病気を発症した人が勃起障害を引き起こす率が、50%もあることです。もちろん、軽症で治療を受ければ確率は下がり、重くなって病院に行けば勃起障害になる確率は上がります。

対処法について

勃起持続症になってしまった場合はまず勃起が開始してしまってからどれくらいの時間が経過したのかを計測しましょう。4時間を超えてきている場合は急いで対処したほうがいいでしょう。

海綿体組織の壊死が開始してしまった場合は、壊死が拡大の一途をたどるので、最終的には陰茎を切断しなければいけない事に繋がります。直近の性病科や泌尿器科などの病院に問い合わせてすぐに見てもらえるかを電話などで確認し、病院へ駆け込みましょう。

自分で冷やすなどの対処を行いながら勃起が治まるのを促してもいいでしょう。しかし刺激を加えてしまうと中々治らない場合もあるので注意しましょう。

その他の陰茎の痛み

魅力のない男性

その他に考えられる原因を紹介します。痛みが発生している状況や、痛みの種類考えられる原因などから自分の陰茎に発生している痛みの問題の病気を突き止めていきましょう。

病気の種類によって泌尿器科に行くべきなのか、性病科に行くべきなのか判断することができます。基本的にはどちらの病院でも検査治療は行なえますが、より専門性の高い病院での治療検査が好ましいでしょう。

それぞれの病気や問題の原因について見ていきましょう。

陰茎がん

上記で説明したペロニー病同様、陰茎がんも陰茎部分にしこりが発生している状態が確認される病気で皮膚がんの一つでもあります。ペロニー病は、しこりができる病気、と解説しました。ペロニー病のしこりは良性で、これが、がん化することはありません。しかし、陰茎がんが、ペロニー病のしこりに似たしこりを作ることがあります。ですので、医師によっては、ペロニー病の疑いが濃厚でも、患者に、念のため、しこりの組織検査を進めることがあります。

陰茎がんは症例の少ないがんです。患者のほとんどは50歳以上です。原因として考えられているのは、喫煙や、「ヒトパピローマウイウルス」というウイルスに感染することです。
また、包皮が多い人は注意が必要です。勃起していない状態のときに陰茎の外観がしわしわになっていると、しわとしわの間の「溝」に汚れがたまり、それが、がんと関係しているかもしれないからです。

病態の特徴としては皮膚に発生するタイプの症状で、びらん状の腫瘤形成や潰瘍、湿疹などの症状が確認されています。軽い湿疹などの症状だと思い、市販薬などで対応しているのに症状が改善しない場合などにこの病気の可能性があります。

更に喫煙者は非喫煙者に比べてこの病気になる可能性が2〜4倍近高いというデータがあります。包皮を清潔に保つことや喫煙を早い段階で行って予防しましょう。

亀頭包皮炎

亀頭は表面が薄いので、少しの刺激でも炎症してしまいます。包皮は不潔になりがちで、その汚れから炎症を起こすこともあります。亀頭包皮炎を起こすと亀頭周辺の皮膚と亀頭全体が痛みます。

石鹸や香水などの刺激に負けて炎症を起こす場合もあります。この病気も、包皮の清潔維持が効果的です。

特に包茎で亀頭に垢(恥垢)が溜まりやすい人に多く発生する傾向があり、頻繁に洗浄されていないと簡単に炎症してしまいます。軽い炎症であれば痒みが先行して現れます。この状態を放置することで痛みに繋がる症状に進行していきます。

軽度の症状である場合は、洗浄し清潔を保つことで自然に治りますが、かなり炎症が進んでしまった場合は病院での治療が推奨されます。

細菌性の亀頭包皮炎と真菌性の亀頭包皮炎で治療方法が異なるため、正しい方法での治療でないと治癒が促せない問題もあります。特に糖尿病やHIVや白血病などの免疫不全の病気にかかってしまっている人には発生しやすい症状でもありますので、しっかり恥垢の洗浄を行って問題に繋がらないように対策していきましょう。

尿路感染症

尿路感染は、尿路が短い女性に多い病気ですが、男性にも発症することがあります。男性が発症すると、陰茎に痛みが走ります。

免疫が低下したり、尿路感染している人との性交によって発症します。また、肛門性交もリスクを高めます。前立腺肥大の患者も、尿路感染を引き起こしやすいです。特に男性の場合は性行為が原因での尿路感染症を引き起こしやすく、風俗通いなどをしている男性は淋病の原因ともなる淋菌に感染することで発生する淋菌尿道炎にかかってしまうことがあります。

淋菌感染症の特徴は排尿時に尿道に灼熱感を感じることや尿道から膿が出てくることもあります。痛みの症状が乏しい場合もあり、知らぬ間に炎症が慢性化し尿道狭窄という尿道が狭くなってしまう問題に繋がってしまうこともあるので早期に病院で治療を開始しないと、複雑な手術をしなければいけない場合もあります。

尿道狭窄の病気は発症者が少なく、治療経験が豊富な医師が少ないことからも治療が困難であったり、地方の病院では手術が難航してしまう可能性もあります。羞恥心によって病状を進行させないように注意しましょう。

包茎

包茎でもまれに痛みが生じることがあります。通常の包茎では、手術は医療保険の対象外ですが、痛みを生じる「嵌頓(かんとん)包茎」の手術は、医療保険がききます。

嵌頓包茎になると、おしっこをすることができなくなったり、陰茎が壊死したりすることがあります。緊急手術が必要な場合もあるくらいです。手術の際にはもちろん麻酔を行って治療しますので最初にチクッとした痛みがあるだけで簡単に手術は行なえます。

包茎は現在ではコンプレックスとして認識されている状態の一つでありますが、昔は仮性包茎に関しては特にコンプレックス化していませんでした。高須クリニックで有名な高須社長が市場を活性化させるために、女性に雑誌などで「包茎はかっこ悪い」と広めたことで包茎治療が活発になりました。

実際に日本に特に包茎の男性の割合が多いのではなく、特に手を加えなければ男性人口の7割は何かしらの包茎と言うデータもでています。痛みを発生させる包茎でない場合は特に気にしなくてもいいものになりますが、カントン包茎や真性包茎の場合には性行為や勃起時に痛みを発生させてしまう事も多いので泌尿器科やクリニックなどで包茎手術を早い内に行っておきましょう。

まとめ

勃起時の痛みは、ある程度予防できるとされています。例えば、性交時のコンドームの着用、包皮の清潔維持、不特定多数と性交しない、逸脱した方法での性交をしない、などです。

特に風俗通いをしている男性の性感染症の発症確率は非常に高くなっています。

しかし、とにもかくにも、泌尿器の痛みは「即、医者へ」です。泌尿器科、性病科が男性が行くべき病院ですので近くの病院を把握しておきましょう。

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