ペロニー病って何?症状や原因、治療法を詳しく!

「ペロニー病」は陰茎、つまりペニスの病気です。放置すると勃起しなくなったり、性交ができなくなったりします。

またペロニー病の症状は、陰茎がんの症状と似ているので、「がんではなくペロニー病」という診断を確定させる必要があります。ここで紹介する症状が出たら、ためらわず泌尿器科を受診してください。

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ペロニー病の症状

ペニス

ペロニー病は日本語で「陰茎硬化症」といいます。「硬くなる」といっても、勃起の硬くなり方とは異なります。陰茎の一部だけが硬くなり、その場所から曲がってしまうのです。

しこり

ペロニー病の症状は、しこりから始まります。しこりは指で触ってコリコリと感じることができます。

陰茎がんも同様のしこりができますが、陰茎がんのしこりは悪性であり、ペロニー病のしこりは良性という違いがあります。

勃起時の痛み

次に勃起時に痛みが走るようになります。しみるような痛みではなく、筋肉痛のようなジワーっと継続した痛みです。このレベルになると陰茎の痛みのため、とても性交ができる状態ではありません。そして勃起しなくなることもあります。

変形

その他のペロニー病に特徴的な症状は、陰茎の形が変わることです。ひらがなの「く」の字に曲がる陰茎湾曲や、陰茎が短くなる陰茎短縮が生じます。

陰茎湾曲は、ペロニー病でない人にも生じます。生まれながらにしてそのような形になっているため、先天性陰茎彎曲症といいます。後天的に陰茎湾曲が生じるペロニー病とはまったく別の病気です。

手足の拘縮

それでも治療に取り掛からないと、症状は手と足にも発生します。拘縮(こうしゅく)という症状で、手の平が曲がったまま伸ばせなくなります。足の裏にも同様の症状が出て、「く」の字になったまま、伸ばせなくなります。足の裏では皮膚が厚くなることもあります。

つまり陰茎が曲がってしまう「硬化」の症状が、手の平や足の裏にも発生するのです。

がんではない

陰茎がんでも、しこりや硬化が見られます。そこでペロニー病の疑いがあると、医師は組織検査をすることがあります。しこり部分を数ミリ程度切り取り、顕微鏡で見るのです。「がんではない」ということを確定させてから、ペロニー病の治療に取り掛かるのです。

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ペロニー病の原因

水風船

では、そんなペロニー病の原因を紹介します。

外からの衝撃

ペロニー病の原因は、体質の問題より、外的要因の方が大きいです。陰茎に衝撃が加わり、陰茎内に内出血が起きて発症することがほとんどです。ノーマルでない性交を行った後に発症するケースも報告されています。

体質の問題がまったくないわけでもありません。ペロニー病の患者の中には、リンパや血管に炎症が起きている人がいます。ただ、リンパや血管が炎症すると必ずペロニー病を発症するわけではないので、リンパ原因説や血管原因説は有力ではありません。

また遺伝の可能性も完全に否定されているわけではありません。

陰茎の構造

ペロニー病のしこりは、陰茎海綿体白膜という場所にできます。陰茎が勃起するのは、陰茎の大部分を占める海綿体に血液が集まるからです。

勃起は、風船に水を詰めた状態です。しかし風船に水を詰めただけでは、棒状になりません。棒状にならなければ性交ができません。陰茎の勃起が棒状になり、性交に耐えうるだけの強度を持つのは、陰茎が白膜という強靭な膜で覆われているからです。

つまりゴムボートのようなものです。ゴムボートは強靭なゴムでできているので、空気を詰めただけで人を乗せても変形しないし、岩場に多少ぶつかっても破けたりしません。

材質の硬さが変る

プラスチックの棒は、ライターの火で軽くあぶっただけで曲がってしまいます。それは一部分だけ材質の硬さが変ってしまったからです。単一の材質でできている物質の形状は安定していますが、物質内で一部分だけ硬さが変ると、形状が不安定になるのです。

ペロニー病で陰茎弯曲が生じるのも同じ原理です。しこりができた場所が、陰茎のほかの場所より硬くなり、それがきっかけとなって「く」の字になってしまうのです。

発生頻度は?

国内ではまだ、ペロニー病の発生頻度に関する調査はありません。ドイツやアメリカでの調査によると、ペロニー病を発症する年代は、30代では1.5%ですが、60代は4.0%、70代は6.5%に達します。高年齢が発症リスクになるのです。

また、生涯にペロニー病を発症する確率は2~10%とされています。

国内の調査では、腎不全になり人工透析を受けている男性のペロニー病発症率が高いことが分かっています。

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ペロニー病の治療

手術

ペロニー病の治療のスタートは少し変わっています。複数の泌尿器科医はホームページで「来院する前に勃起したときの写真を撮り、持参してください」と呼びかけています。

または、「治療を開始する前に、勃起したときの様子を絵で描いてもらいます」と言います。勃起していない状態の陰茎の形は、治療の参考にならないからです。

検査

ペロニー病の疑いが濃厚になると、検査を行います。基本的には超音波検査とMRI検査になります。いずれも「見る」検査です。しこりの大きさや硬さ、厚さをみるのです。これで石灰化しているかどうかもわかります。

すでに陰茎に痛みが走っていたり、逆に感覚が喪失している場合、振動覚測定という検査を行うことがあります。

薬物療法

軽症の場合、薬物療法を行います。手術をせず患部を保存しながら治療するので、保存的療法ともいいます。使う薬は、「ビタミンE」「コルヒチン」「PGE1製剤」「トラニラスト」などです。いずれも飲み薬です。

痛みや炎症が激しい場合は、ステロイドをしこり部分に注射します。

縫縮法手術

陰茎の曲がり方が大きい場合、薬では元に戻りません。手術で強制的に曲がりを戻すことになります。

陰茎弯曲は「く」の字になっています。しこり部分が「く」の字の「谷」側になります。しこりの裏側、つまり「く」の字の「山」側は、陰茎の皮膚が伸びている状態です。そこで「山」側の皮膚を切除して縫うのです。これが「縫縮法」手術です。

この手術のメリットは、手術が簡単であることです。手術時間は1時間30分ほどです。入院が必要で、3泊4日が一般的です。ただ日帰り手術を行う泌尿器科クリニックも登場しています。

縫縮法手術の欠点は、陰茎が短くなってしまうことです。

移植法手術

陰茎の短縮を嫌う患者には、移植法手術を行います。こちらの手術では、「く」の字の「谷」側、つまりしこりそのものにメスを入れ、しこりを取り除きます。しこりを取り除いてできてしまった「空間」には、体の他の部位から皮膚または静脈を切り取り、それを移植します。切除した部分を補うので、陰茎が短くなることがありません。

移植法手術で使う静脈は、太ももの内側のから採取します。それでも足りない場合、脇腹の皮膚を採取して、陰茎のしこりを切除した空間に移植します。

泌尿器科医によってはこの移植法手術のときに、患者の希望により包茎手術も行います。

移植法手術は、静脈や皮膚を採取する時間を含め2時間30分ほどです。一般的な入院期間はやはり3泊4日です。

移植法手術は陰茎が短くならないというメリットがありますが、勃起力が弱まることがあります。糖尿病をもっている人は、移植法手術によって勃起不全に陥る確率がかなり高いので、多くの泌尿器科医は糖尿病患者には移植法手術を採用しません。

退院後の生活

縫縮法手術でも移植法手術でも手術から1週間は陰茎を濡らしてはいけません。ですのでタオルで体を拭く清拭などで清潔を保ちます。また手術から2週間は飲酒できません。

性交と自慰は厳禁です。手術から2カ月後に受診して、医師の判断を待たなければなりません。性器にメスを入れるということは、かなりシビアなことなのです。

治療のスケジュール

治療は保存的治療からスタートし、1年程度様子を見ます。半年後に痛みが小さくなったり、しこりが拡大していなければ、保存的治療を継続します。医師は、極力手術を避ける方法を採用します。

しかし痛みやしこりが大きくなっていた場合、手術に踏み切ります。よほど悪い症状でなければ、手術まで最低1年は様子を見るということです。

治療費

ペロニー病による陰茎弯曲の手術は医療保険の対象となります。3割負担の場合、手術と3泊4日の入院費用を含め、15万~18万円ほどです。

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まとめ

ペロニー病による陰茎の弯曲は、徐々に悪化していきます。症状が進むと薬では対処できなくなります。手術は性器にメスを入れることになるので、できれば回避したいところです。

つまり、どの病気でも同じことがいえますが、この病気でも早期発見と早期治療が生活の質の維持の鍵を握っているのです。

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