インフルエンザの検査時間はどれくらい?その方法や費用を知ろう!

咳、鼻水、喉の痛みなどの風邪の症状に加えて、急激な発熱が見られると「もしかして、インフルエンザかもしれない」と疑う人は多いと思います。時間を割いて病院を受診したのにも関わらず「今日は、検査できないので明日きてください」と追い返された経験をお持ちの方もいると思います。

実はインフルエンザの検査には適切な検査時間があり、その時間でないと検査することが出来ないのです。ここでは、インフルエンザについて詳しく記事にします。

インフルエンザについて

thermometer-833085_960_720

皆さんは、インフルエンザは冬にしかかからない感染症だと思っていませんか?インフルエンザは毎年冬の時期に話題にあがるので、知らない人はいないと思いますが、誤った認識を持っている方は多くいます。

まずはインフルエンザとは何か、インフルエンザの基本概要や症状、インフルエンザにかかりやすい人の特徴についてご紹介します。

インフルエンザとは?

インフルエンザとはインフルエンザウイルスに感染することで引き起こされる急性感染症のことです。季節性インフルエンザはA型、B型、C型とあり、A型に関しては100種類以上ものウイルスが確認されています。特にA型のウイルスは症状が強く見られる傾向にあると言われています。

日本では冬の時期11月~12月頃をピークに毎年流行し、5月頃になると次第に収まってきます。しかし、夏だからといってインフルエンザにかからないわけではありません。流行するかどうかは湿度が大きく関係しており、A型に関しては平均相対湿度50%以下になると流行しやすくなると言われています。

症状

インフルエンザの症状は風邪と似ていて、素人では見分けがつかない場合があります。インフルエンザは発症する前に潜伏期間が1日~3日間あります。その後、急激に体調が悪化し38度~40度前後の高熱を伴うこと、強い悪寒、筋肉痛、関節痛、全身症状である倦怠感、鼻水やせき、頭痛が見られます。

このような症状が現れた場合は、市販の薬やロキソニンなどの解熱剤を使用せずに医療機関を受診しましょう。検査を行いインフルエンザと診断された場合は、抗インフルエンザ薬を投与すればウイルスを抑制することが可能です。

高齢者や小さな子供は免疫力が弱いため、インフルエンザにかかると合併症を引き起こしたり、最悪の場合、死に至る危険性を伴います。これらハイリスク群に入る人たちは下記のような人です。

ハイリスク群

  • 65歳以上の高齢者
  • 施設入所者
  • 基礎疾患(気管支炎や肺気腫、心疾患など)を持つ小児~大人まで
  • 妊娠28週以降の妊婦
  • 乳幼児(6ヶ月~24ヶ月未満)

インフルエンザにかかりやすい人の特徴

インフルエンザにはかかりやすい人とかかりにくい人がいます。その違いは日ごろの生活習慣の違いに現れていると言われています。ここで紹介するセルフチェックに答えてインフルエンザにかかりやすい生活習慣をおくっているかどうかチェックしてみましょう。

セルフチェック

  • 冬場にマスクをしていない
  • 外出した後に手洗い、うがいをしていない
  • 寝不足
  • 運動不足
  • 暖房をつけた際に加湿器を利用していない
  • 栄養バランスの取れた食事をしていない
  • インフルエンザの予防接種を受けていない
  • 疲れている
  • 人ごみに行くことが多い

上記のチェック項目の中から、該当する項目が多い方は免疫力が弱っており、よりインフルエンザに感染しやすくなります。感染しないようにするには、規則正しい生活を心がけて、予防対策をしっかりする必要があります。

インフルエンザの検査について

girl-2171052_960_720

インフルエンザを検査するには、タイミングがとても重要です。タイミングが合わないと結果が正しく現れないこともありますが、遅すぎると病院に行くのも辛く重篤になってしまう場合もあります。

その為、検査のタイミングを知るのはとても重要です。ここでは、検査時間や風邪とインフルエンザの見分け方、検査方法について詳しくご紹介します。

検査時間について

インフルエンザの検査は主に「迅速診断キット」と呼ばれるもので検査を行います。この場合は、発症してから12時間以上経過しないと、検査をしても結果が正しく表示されない可能性が高いです。

インフルエンザのウイルスは時間の経過と共にもの凄い勢いで増加し、1つのインフルエンザウイルスが8時間後に100、16時間後には1万、24時間語には100万個になると言われています。

その為、発症して12時間未満であると、ウイルスの数が少なく検査でひっかかることがない可能性が高く、12時間を過ぎると検査で判定可能な量に達し、迅速診断キットを使って検査すれば15分程度で結果を受けることが出来ます。

症状が現れても12時間を経過していない場合は「検査ができないので明日きてください」と言われたり、検査しても陰性を示して再度検査に訪れる必要がでてきます。

ベストタイミングとは?

検査を受けるベストなタイミングは12時間~24時間以内です。これ以上時間が経過すると身体的にも辛く病院にもいけない場合もあります。また、インフルエンザであった場合に投与される抗インフルエンザ薬という薬は、症状がでてから48時間以内が有効だといわれています。

インフルエンザが発症して2日ほど経過すると、薬の効き目も弱まってしまう為、12時間~24時間以内に医療機関で検査をしましょう。

風邪とインフルエンザの見分け方

インフルエンザだった場合、12時間~24時間以内に検査を受けるという認識があったとしても風邪とインフルエンザの見分け方が分からなかった場合、その時間に受診することも難しいと思います。

風邪とインフルエンザの症状は似ている為、なかなか見分けにくいですが、見分けるポイントがあります。

見分けるポイント

  • 高熱が続いている
  • 悪寒や全身の関節症状がある
  • インフルエンザが流行している
  • 進行が急激であること

インフルエンザは前兆がなく突然悪化し、感染初期の状態になっています。また、A型は高熱を出しやすいですが、B型の場合は微熱程度の場合もあります。熱や全身のダルさが見られ、インフルエンザが流行している時期は、医療機関を受診するのがオススメです。

風邪の場合

風邪は高熱がでる場合もありますが、インフルエンザほど高熱が出ることは稀です。また、悪寒などの全身症状はインフルエンザに比べて弱く、鼻や咳、喉の痛みなどの症状から発症することが多いです。

これらの風邪の症状と比較した結果、急激に進行している場合やインフルエンザの流行状況を確認して流行っているようであればインフルエンザを疑いましょう。

検査方法

インフルエンザの診断治療は急激に進化し、多くの人が簡単に診断を受けられるようになりました。

インフルエンザの検査方法は、ウイルス検出検査と血清抗体検査の2つあります。しかし、現在ではウイルス検出検査の1つである「迅速診断キット」と呼ばれる簡易キットを使って検査するのが一般的な方法です。

迅速診断キット

鼻の奥もしくは喉の奥に細い棒を入れて粘液を拭い、そこにインフルエンザウイルスがついていないか確認します。金コロイドという赤い色をキットに滴下すると、目視で確認できるようになります。結果は10分~15分ほどですが、陽性反応の場合はもっと短い時間でも分かるといわれています。

この検査のメリットは・・・

  • 高度な技術を必要としないので、どの医療機関でも検査可能
  • 検査時間が少ない
  • 健康保険が適用できる
  • 室温で保存ができる
  • 目視で結果を確認できる
  • ウイルスがA型かB型か確認できる

手軽な反面、ウイルスが多くなる12時間をこえないと正しく検査結果が分からないため、精度に多少難があるとも言われています。

分析装置

簡易キットの他にも分析装置を使った検査方法があります。この検査方法は、人の目で確認するのではなく装置がウイルスがいるかいないかを判断します。様々な測定装置がありますが、最近ではフイルム写真の技術を用いて高感度で検出する技術があります。

この分析装置はインフルエンザの初期でもウイルスを検出しやすいため、ウイルス量に関係なく検査を受けることが可能です。

分析装置のメリットとは・・・

  • 機械が判定するので、結果が正確
  • インフルエンザの数が少なくても検出可能
  • インフルエンザ初期症状でも検出できやすい

インフルエンザの検査費用について

インフルエンザの検査料金は基本的には保険が適用されますが、原則として1回だけとなり2回目以降は保険適用外になる可能性があります。自腹になる場合は医療機関から説明があるので、きちんと確認しましょう。

病院にもよりますが、初診料を含めた値段の相場は6,000円前後。保険が適用されると3割負担となり、1,800円の支払いになります。インフルエンザであった場合は薬が処方されるので、薬代に関しては別途支払いが必要になります。

予防接種について

syringe-1884784_960_720

インフルエンザは予防接種を受けることで、かかりにくくしたり、かかった時に重篤な症状にならないように予防することができます。

ここでは、ワクチン接種とは何か、またどんな人が予防接種を受けるべきか、副作用についてご紹介します。

ワクチン接種とは?

ワクチンとは、伝染病の予防接種に使用する薬品のことです。病原体を薄めたものを健康な人に投与することで、病原体に対抗する抗体を体の中につくります。その後、この病原体のウイルスが体に侵入してきた時に、抗体を即座に作り出して対抗することで、ウイルスに感染しにくくすることができます。

予防接種を受けたからといって、インフルエンザに全くかからないわけではないですが、かかりにくくしたり、重篤になるのを防ぐ効果はあります。ワクチンの目的はあくまで重症者の発生をなるべく抑ること、基礎疾患のある患者の発症をなるべく防ぐことです。

また、インフルエンザのワクチン接種は、学校で行った覚えがある方もいるのではないでしょうか。インフルエンザの恐ろしいのは、集団感染することです。学校や施設など閉鎖的な場所では一気に流行し、特に高齢者がかかると死の危険性も伴います。

ワクチンの予防接種を受ける事で、65歳未満の人に対しては70%~90%発症を抑える事ができ、65歳以上の人は30%~70%抑えることができると米国では報告されています。インフルエンザの型が毎年少しずつ違う為、毎年受けないと意味はありません。重篤になる可能性がある方は、ワクチン接種を積極的に行いましょう。

優先接種対象者とは?

インフルエンザの拡大を防ぐ為、インフルエンザ予防接種を受ける優先順位が決められています。これを優先接種対象者と呼びます。

これに該当する人は、インフルエンザにかかる事で高いリスクが想定される妊婦、高齢者、乳幼児、基礎疾患を持つ方々が対象です。毎年10月以降になると、予防接種が開始され、優先接種対象者が優先的に対応されます。

予防接種による副作用

発生頻度は低いですが、予防接種や抗インフルエンザ薬が原因となって蕁麻疹という皮膚のアレルギー症状が起こる場合があります。

蕁麻疹がでた場合は血行がよくなるとよりかゆくなるのでお風呂に入るのを控えましょう。また、予防接種をした医師や薬を処方してくれた医師に早めに相談しましょう。

インフルエンザにかかった時の対処法と治療方法

smoothies-2253430_960_720

インフルエンザにかかった時、薬を飲めば大丈夫と思っている人もいるかもしれませんが、薬はあくまで増殖を抑えるだけであり、自分の免疫でウイルスを退治する必要があります。その為、免疫があがるようしたり、二次感染を防ぐ必要もあります。

ここでは、実際にインフルエンザにかかってしまった場合、どんな事に気をつけるべきか対処法と治療方法についてご紹介します。

医療機関での治療

インフルエンザに感染していると診断された場合、抗インフルエンザウイルス薬を用いて治療を行うのが一般的です。この薬は体内にいるインフルエンザの増殖を抑えるものです。インフルエンザのウイルスが体内に入った場合、症状がでて48時間~72時間の間に数が多くなります。

この時に薬を用いることで数を抑制して、症状を緩和させたり治癒を早めることが期待できます。この薬は診断書なしでは処方できないため、医療機関を受診して医師の指示に従いましょう。

安静にして休息を取る

抗インフルエンザ薬はあくまで増殖を抑えるものである為、ウイルスを死滅させる効果はありません。インフルエンザを退治する力は人間のもつ免疫力です。その為、薬を飲んだ上で免疫力を高めるための対策が必要となります。

安静にして十分な休息をとり、スープやスポーツ飲料など水分をたくさん摂取することを心がけましょう。インフルエンザ中に食欲がなくなり中には3キロのダイエットに成功したという方もいますが、食欲がなくても水分やビタミン類はしっかりと摂取するように心がけましょう。

ビタミン類は発熱で失われやすく、また免疫力を高めるのにも活躍してくれます。また、インフルエンザ中はスキンケアもおろそかになる為、後に肌荒れを起さないためにも、ビタミン類の補給は重要です。

二次感染を防ぐ為にマスクを着用

インフルエンザは人から人へと感染します。感染方法は飛沫感染と接触感染があります。飛沫感染は、感染した人が咳き込むことでその空気を別の人が吸ってしまい感染することです。また接触感染とは、感染した人が鼻をかんだ手で物に触れ、その触れたものを他の人が触り、その手で口や鼻などを触り、粘膜を通じて体内に入って感染します。

特に注意しなければいけないのは家庭内感染です。感染した人も周りにいる家族もマスク着用を心がけ、うがいや手洗いを行い、感染者が使用したタオルは使用しないなど徹底することで二次感染を防ぎましょう。

人ごみへの外出を控える

二次感染を予防する為にも、学校や職場などに無理していくのはやめましょう。インフルエンザにかかった場合の子供の出席停止期間は「解熱後2日間は出席停止」+「発症後5日間は出席停止」と学校保険安全法施行規則で定められています。

例えば、発症してから5日後に解熱した場合、それから2日間は出席停止する必要があるので、合計で7日間休む必要があり、8日目に登校することができます。大人の場合もこれを目安に行動しましょう。

おわりに

インフルエンザは、風邪と異なり急激に症状が悪化し高熱や関節の痛みなどの症状を伴います。これらの症状が見られた場合、発症してから12時間~24時間以内に医療機関を受診しましょう。

検査結果を基にインフルエンザと診断された場合は、抗インフルエンザ薬を服用し十分な水分とビタミン類をしっかりと補給して、しっかり休むことが重要です。また、家族や周りの人に感染させないように外出を控え、マスクの着用や手洗いうがいをしっかりとして二次感染を予防しましょう。

関連記事として

インフルエンザで陰性の結果!でも症状は似ている!それはなぜ?

インフルエンザで下痢が起きる原因は?対処方法を紹介!

これらの記事も読んでおきましょう。

  
/* */
  
スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする