小さい頃に頭をぶつけて、たんこぶをつくった経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。子供の時に出来るたんこぶは加減無くぶつけてできてしまうので大きくて痛みも大きく泣きじゃくって大変な思いをしますよね。
こんな場合の痛みを和らげる方法や、早くたんこぶを治す方法などの方法を紹介したいと思います。
基本的には、冷やしたまま放置して自然に治るのを待つことの方が多いと思います。昔から行われている方法で特に問題があるわけではですが、どう対処するのが正しい対処方法なのかを知っておきましょう。
今回はたんこぶの処置についての記事を書いています。たんこぶが出来て困っている人や、早く治したいとお考えの人はぜひ読んでみてください。
たんこぶとは
まず、たんこぶとはどういったものなのかを知って起きましょう。どうして膨らんでいるのか、中に何が入っているのか気になったことはありませんか?
たんこぶが発生するメカニズムやその訳を見ていきましょう。
・たんこぶの中身
ぷっくら膨らんだ「たんこぶ」の中身は、血液とリンパ液です。つまり、たんこぶというのは「内出血」なのです。
頭部は他の部分と比べて、筋肉や脂肪が少ないとされています。そのうえ、毛細血管が集まっているので血管が切れやすいためにたんこぶが出来やすいのです。もし、血管が切れている数が多ければ出血量が多くなり、たんこぶが赤くなることもあります。
たんこぶが治った場合、たんこぶの中身の血液などは再び血管の中に戻されるので心配ありません。
・たんこぶが発生するメカニズム
たんこぶは主に頭を硬いものに強くぶつけた時に発生しますよね。または兄弟喧嘩や親からのしつけなどで頭を殴られるなどの行為によって出来てしまうこともあります。
頭の頭皮のすぐ下は頭蓋骨ですので、頭に強い衝撃を受けると、皮膚にダメージが強く伝わり血管やリンパ管が破れてしまいます。その結果、内出血が発生します。
頭皮に血やリンパ液が大量に溜まってしまい、それがたんこぶになってしばらく痛みと熱を発して苦痛が続いてしまうのです。
内出血というと黒くなったり青くなったり赤く見えている状態を想像しますが、頭皮のたんこぶでは別におでこに発生している場合でも変色が確認されないですよね?
稀に赤くなっていることはありますが、ほとんどが通常の皮膚の色をしています。これは頭皮や頭の皮膚が非常に厚いからなんです。透けるほど薄くないから色が変わらない訳ですね。
と言っても厚さに関しては手のひらと1mmしか変わりません。しかし頭皮は体の中でも最も皮膚が厚く2,3mm程もあります。
足の裏よりも皮膚の厚さは厚いのです。大事な脳を守るためですから、脂肪もありませんしそのスペックには納得です。
・頭に出来る理由
たんこぶって頭にしか出来ないイメージがありますよね。なぜ腕や脚には、たんこぶができないのでしょうか?
脚や腕が外部から刺激を受けても、皮膚の下に血液やリンパ液が入り込むスペースがあるので、たんこぶの様に盛り上がらず「青あざ」となります。しかし、頭には骨のように硬い組織が集まっているため、血液やリンパ液が入り込むスペースが無いため、たんこぶとして現れるのです。
ということは、頭以外にも「すね」や「ひじ」などはたんこぶが出来る可能性があるということです。
頭蓋骨はもともとヒビが入っていますし、なかなか骨折することはありませんが、肘やスネはたんこぶが出来るほど強く打ち付けた場合はヒビが入ったり骨折してしまうことがありますので2〜3日経っても痛みが引かない、腫れも改善しない様でしたら整形外科などの病院で検査を受けたほうが良いでしょう。
たんこぶが出来た時の処置方法について
たんこぶが出来た時は、どのような処置が正しいのか紹介します。危険な場合もあるので正しい処置方法を知っておきましょう。
応急処置を正しく行うことで、症状の悪化を防ぎ痛みを抑えることが出来ます。また大量にたんこぶが出来てしまった場合には病院での治療も必要になってきます。
どの程度の症状であれば自然治癒力に任せておいて良いのかも把握しておきましょう。
子供にたんこぶが発生してしまった場合、どうしても軽視してしまいがちですが、子供はうまく言葉で症状を伝えられないのでしっかり両親が対応できるようにしておくと良いでしょう。
①まずは状況を確認
たんこぶが出来る時は、頭を強く打った時です。頭を打った場合は、状況を確認することが大切です。
まず、意識がしっかりしているかどうかを確認する必要があります。意識がない場合は脳へダメージが加わっている場合があるので、急いで病院へ行く必要があります。意識があった場合でも、吐き気やめまい、ふらつきが感じる場合は脳が損傷を受けていることがあるので病院へ行った方が良いでしょう。
次に外傷の状態を確認しましょう。通常であれば出血をしていないことが多いですが、たんこぶから出血した場合は、しっかり消毒を行いましょう。頭部は毛細血管が多いので出血した場合、血の量が多くなることがあるので、化膿しないように手当てを行いましょう。
また頭部からの出血が無くても、鼻血や口から血が出る場合は脳が損傷を受けている可能性があるので、念のため病院に行った方が良いです。
②たんこぶを早く治すために冷やす
状況を確認した際に通常のたんこぶだった場合は、冷やすことを優先してください。
たんこぶが出来ているということは、内部で出血が起きているということになります。冷やすことにより血管を収縮させることが出来るので、たんこぶが大きくなるのを防ぐことができます。間違えて温めてしまうと、血管を膨張させてしまい症状が悪化することになるので気をつけましょう。
さらに冷やすことで痛覚を麻痺させることが出来るので、痛みを和らげる効果も期待できます。幹部に熱を加えないようにすると症状が悪化するのを防げるので、6時間は触れたりして熱を加えるのを防ぐようにしましょう。
出来ればお風呂などでも少しぬるめのシャワーで頭を洗うことや、入浴を控えるなどの対処を行ったほうがいいでしょう。
発生の2日目からは痛みの軽減度から様子を見て通常通りの生活にシフトしていきます。
赤ちゃんにたんこぶが出来てしまった時は冷やし過ぎにも注意してください。
③たんこぶには「砂糖」が有効!
たんこぶが出来た際に、砂糖を幹部に塗ることで治りを早くすることが出来ます。
なぜ砂糖がたんこぶに有効かといいますと、
・砂糖には細胞の硬化を緩める効力があります。細胞がゆるくなると、血の流れが良くなったり、腫れが引きやすくなるといった効果が期待できます。
その他にも
- 消毒作用
- 放熱作用
という作用が働くので、治りが早くなります。
砂糖に水を混ぜたものを、コットンの布などに染み込ませて幹部に塗りましょう。濃度が高い方が効果が期待できるので、あまり水っぽくならないように気をつけましょう。
たんこぶに効く砂糖水の作り方
常温の水では砂糖は中々溶けないので60度以上に温めた水を用意します。
量としてはスプーン1杯くらいの量で十分になります。コップに入れた水をレンジで温めて必要な分だけ取り出してそのお湯に砂糖を溶かしていきます。
大体お湯と同量程度の砂糖を加えて完成です。
最後に砂糖水を適温になるまで粗熱を取ってから使用します。
砂糖水はすぐに乾いてしまいますので布やガーゼやティッシュなどに砂糖水を染み込ませて貼り付けるのがおすすめの方法になります。
④安静にしておく
たんこぶが出来た直後は、なるべく安静にしておきましょう。
激しい動きをすると血管が促進されるので、たんこぶが大きくなって治りが遅くなることがあります。たんこぶが出来たら6時間は安静にする習慣をつけましょう。
冷やしなが、体温が上がらないように木陰で休んでおけば、症状が悪化することがないので治りが早くなるといえます。
病院は何科に行けばいい?検査方法や費用について
たんこぶが出来てしまってもし、違和感のある腫れ方、痛み方、症状を発していた場合には病院に行かなければいけません。
もしくは子供を病院に連れて行く必要があります。しかし何科に行けば良いのかわからない、どういった検査を受けるの?金額はそれくらいかかるの?など気になることは多いと思います。
それらの情報について紹介したいと思います。
受診するタイミング
もし転落など大きな衝撃が原因で意識が朦朧としながらたんこぶを作っている状態でしたら、無理に動かさずに救急車を呼ぶ、すぐに病院に連れて行くなどの対応が必要です。
一般的なたんこぶでしたら、2〜3日応急処置をしっかり行いながら様子を見ましょう。
もし、痛みが引かないコブが柔らかくならないなど、回復の傾向がなく脳への影響や頭蓋骨が損傷している可能性などが考えられる場合には病院を受診しましょう。
また、通常頭部を強く打ち付けて状態が急変する可能性が高いのは頭部の損傷から5〜6時間以内の時間になります。
ですので、もし子供が大きなたんこぶなどを作ってしまった場合は6時間程度は目を離さないように近くで居てあげることが最良でしょう。
特に頭蓋骨骨折や頭蓋内出血、びまん性軸索(じくさく)損傷、脳挫傷などの問題が発生している場合、重篤な後遺症や死に繋がってしまうこともありますので注意してください。
何科を受診する?
受診する病院については症状にもよりますが、重篤な症状が発生している場合に脳へのダメージや頭蓋骨の状態を確認したいのであれば脳外科、脳神経外科などの設備が整っている病院に行きましょう。
頭部の詳しい検査をするためにはかなりの設備が整っている病院でないと行えないことがほとんどですので、大学病院、総合病院など窓口の大きな病院で検査したほうが良いでしょう。
もし症状が軽度の場合で皮膚の状態や、血を抜きたい程度のことであれば皮膚科、内科や小児科などの病院でも検査や治療を行うことは出来ます。
適切な病院を選択して検査を行うようにしましょう。
検査方法について
たんこぶは皮膚科などでは、触診や問診などで状況を確認しながら診断を行っていきます。
脳神経外科ではCT検査を行って検査を行います。写真による客観的な外傷や内部への影響の有無を確認しつつ、幾つかの質問ないようでスコアをつけてその点数で脳の機能の働きを判断し、脳震盪などが発生した場合の脳へのダメージなどを確認します。
鼻を打ち付けたわけでもないのに鼻血が出てきたなどの情報も脳震盪が発生したときの症状としては重要な情報になりますので、それらの情報を検査の時に明確に医師に伝えるようにしましょう。
検査にかかる費用はどのくらい?
CTスキャンを使用する検査を行った場合はCTスキャンの1回の検査価格がだいたい2万円くらいですので3割負担で6000円程の価格になります。
更にこれに初診費用などが追加される場合にはもう少し値段が追加されます。初診費用は大体800円くらいですので全部込みでも1万円ほどで検査できるでしょう。
これが時間外の検査や休日や祝日になると1,0倍〜2,0倍の価格変動が病院ごとに決められていますので参考までに知っておきましょう。
たんこぶが出来た際にやってはいけないこと
たんこぶが出来た場合は、自然に放置してても1週間前後で治ります。しかし、間違った処置をしてしまうと治りが遅くなってしまう可能性があるので、してはいけないことを紹介します。
・お酒を飲む
お酒を飲んでしまうと、血管が拡張してしまい血の出血量が増えてしまう可能性があります。
頭をぶつけてから6時間は、感覚を空けてからにしましょう。酔った勢いで頭をぶつけた場合、出血量が多くなるので、大きく腫れ上がる可能性があります。すぐに冷やしましょう。
・お風呂に入る
たんこぶが出来た当日は、お風呂に入るのも避けた方が懸命だといえます。
入浴をすることで体全体の血行が良くなってしまうので、止まっていた血が再び流れてしまう可能性があります。シャワーでもそういったことがあるので、体を拭く程度にして血の流れが活性化されるのを防ぎましょう。
・逆立ちなど頭に血が上る行為
運動ももちろん避けたほうが良いでしょう。
子供などは機嫌が元に戻るとすぐに暴れだしてしまって、痛みを忘れて跳ね回るわんぱくな子供もいるでしょう。見ている大人がハラハラしてしまいますが、頭をぶつけてしまった時は脳震盪が起こっていて判断力が低下している事もあり、2度3度と転びやすい状態です。
同じ場所をもう一度ぶつけるなどの行為もよく見られますので、何とか子供を落ち着かせておとなしくさせておきましょう。
大人の場合も運動はしばらく避けて、特に逆立ちなどの頭に血が上る行為は避けるようにしましょう。
まとめ
たんこぶとは
- 中身は血液とリンパ液であり、腕や脚にはできないものです。
たんこぶの処置について
- まず状況を確認
- 次に冷やす
- 砂糖を塗ると治りが早くなる
- 安静にする
たんこぶが出来た時にやってはいけないこと
- お酒を飲む
- お風呂に入る
以上が今回のまとめになります。
たんこぶが出来た時の処置は、まずは状況確認が大切です。脳が損傷を受けていると早期発見が大事になってくるので、頭をぶつけた際は注意してください。
また、通常のたんこぶであれば、冷やすことで早く治すことができます。間違って温めないようにしましょう。
気をつけていても、頭をぶつけてしまうことはあります。慌てず適切な処置をとって治りが早くなるようにしましょう。
もし赤ちゃんや子供さんがいらっしゃる家庭では安全対策としてクッション性のあるものを家具の角の部分に付けるなどしてたんこぶ発生防止策を打っておくと良いでしょう。
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