最近、顔のしわが気になって・・・と感じている人も少なくないのではないでしょうか。近年では環境の変化や不適切なスキンケアなどにより、若い人でもしわに悩んでいる人が多いようです。
特におでこのしわは面積も広く見た目の年齢にも大きく関わっています。そんな悩みの尽きない「おでこのしわ」について正しい知識を身に付け、見た目も気持ちも若返りましょう。
しわの種類と原因
まずはいくつかある、しわの種類についてご紹介します。
真皮じわ
顔の皮下脂肪が垂れ下がり、表皮がたるむ事によってできるしわです。しわが深く、加齢と共に現れやすくなるのが特徴です。
乾燥じわ
肌の水分が失われる事により現れるしわです。一つ一つは細かいしわですが数が多くなるとしわ同士がくっつき、太く目立つしわへと変わってしまいます。
表情じわ
顔を動かしたり、表情を変える際には顔にしわができますね。そのしわが顔を戻してもずっと残ってしまう状態が表情じわです。
しわの原因
しわができる様々な原因について知っておきましょう。
紫外線
肌の大敵として度々取り上げられる紫外線はしわの大きな原因の一つです。この紫外線が原因で起こる肌の老化を「光老化」と呼びます。紫外線は目にも見えず赤外線のように暖かくもありません。意識しなければ知らず知らずの内に肌へダメージを与えてしまっています。
紫外線の中で地表まで届くものは「UVA」「UVB」の2つです。
UVA
「真皮層」と呼ばれる肌の深くにある層まで浸透します。そこで肌の
コラーゲンやエラスチン(肌の弾力や柔軟性を保つもの)を変性させ保湿機能を低下させます。直ぐにはその症状が現れず、長年紫外線を浴びる事によってダメージが蓄積されていくのが特徴です。
またUVBと比べ20倍以上の量が地上に届いていると言われ、雲や家の窓ガラスなどを通過しやすい事も特徴です。
UVB
UVBを浴びると肌の表面の細胞が傷付けられます。これにより肌の乾燥が引き起こされ、しわの原因へと繋がるのです。
地表からの反射
紫外線は上からの太陽光からだけでなく、降り注いだ地表からの反射によっても肌に影響を与えます。地表の種類ごとに反射率が大きく変わりますので一例をご紹介します。
・雪面・・・80~90%
スキー場などで雪焼けしする事も多いですね。冬でもある程度の量が降り注いでいる事に加え、下からの反射率も高い事が原因です。
・水面・・・20~80%
反射率の差が大きいのは波による水面の状態に左右されるからです。水面が穏やかなほど反射率が高く、風などで荒れている時には少なくなります。
・アスファルト・・・10%
反射率は少ないですが、ゼロではありません。日常生活の中で少しづつダメージが蓄積されている可能性があります。
水分不足
肌が乾燥すると、肌の一番表面にある角質層のアミノ酸などが減少し保湿成分が失われます。すると角質層が厚く、硬くなっていきキメが荒くなる事でしわが現れます。
形状記憶力の低下
肌のハリや水分が減少していると、しわになった部分が元の形に戻らずその形状を記憶してしまい、表情じわとなって残ってしまいます。
おでこの場合、眉を上げた際にできる横じわや、眉間にしわを寄せた際の縦じわが元に戻らずしわが残ってしまう事があります。
筋力の低下
加齢による筋力の低下や表情筋の衰えなどにより、顔の皮膚や脂肪を支える力が弱くなり、垂れ下がってしまう事で深いしわができます。おでこに入る深い横じわはこのたるみが主な原因となっているようです。
おでこのしわを消す方法は?
しわには様々な原因がありました。ここではしわに効く対策法などをご紹介したいと思います。
紫外線
おでこは露出している面積も多く、紫外線にさらされている時間も多くなっています。またオゾン層の破壊などにより、地表に届く紫外線の量が増加しているともいわれています。
そんなしわの大きな原因となっている紫外線の対策法を身に付けましょう。
帽子
おでこ付近への紫外線対策として効果的なのが帽子です。帽子選びのポイントは”つば”の長さで、つばが長いもの(ハットなど)は紫外線のカット率が高く10cm以上あればおよそ9割の紫外線を防ぐ事ができます。
帽子にもUVカット機能が付いたものが多くあり、黒色のものが一番紫外線を防ぐ効果が大きいとされています。
日傘
帽子よりも大きな範囲で紫外線を防いでくれます。
晴雨兼用やお洒落なデザインのものも多くでていますが、紫外線防止の効果を一番に考えるとUVカット加工がされていて、生地が厚いものを選ぶ事がポイントです。
日焼け止め
上からの紫外線は帽子や日傘でもしのげますが、照り返しの紫外線対策としては不十分です。やはり効果的なのは日焼け止めです。汗などで流れてしまう事もありますので、こまめに塗りなおす事がポイントです。肌が敏感な人は顔用や刺激の少ないタイプを選ぶと良いでしょう。
おでこの乾燥を防ぐ
おでこは元々皮脂の分泌が多く、乾燥しにくいと言われてますが洗顔のしすぎやケアを怠る事などで水分が失われている場合があります。洗顔フォームでゴシゴシと洗わず、乳液や保湿液、パックなどでしっかり保湿しましょう。
表情筋を鍛える
たるみによってできたしわには効果的な方法です。おでこの筋肉である前頭筋を鍛え、皮膚や脂肪を持ち上げしわ対策を行います。
トレーニング法
表情筋を鍛えるトレーニングは様々ですが、前頭筋を鍛えるトレーニングの一つをご紹介します。
皮が動かないように両手の指を使っておでこを抑えます。しわにならないように意識しながら、眉毛を吊り上げます。この時、眉毛と一緒におでこも動かないよう、指でしっかり押さえておくのがポイントです。この状態で10秒間キープします。これを1日に10回程行いましょう。
頭皮のマッサージ
おでこは直接、頭皮と繋がっています。頭皮の環境が悪いとおでこへの負担となり、しわの原因になるとも言われています。
頭皮をほぐす
ヘッドスパなどで本格的なマッサージを受けることもできますが、自宅でも簡単にできる方法をご紹介します。
・頭を洗う際に、頭頂部、サイド(左右)、後頭部、うなじの五箇所に泡立てたシャンプーを馴染ませ、手のひらと指の全体を使い下から頭頂部へ向けてジグザグに動かします。この時、頭皮の表面を撫でるのではなく、頭皮ごとほぐすように動かす事が重要です。
しわに効果的な栄養を摂取する
主にたんぱく質、ビタミンC、鉄分が重要と言われています。
- タンパク質・・・コラーゲンの元となる栄養素です。肉類、魚介類、乳製品などが挙げられます。特にすじ肉や軟骨、サケ、ウナギなどはタンパク質だけでなく食材自体にコラーゲンが含まれます。
- ・ビタミンC・・・体内でコラーゲンの生成を助ける働きがあり、一緒に摂取する事でより大きな効果が望めます。また紫外線による肌の酸化作用を抑え、しわの予防の手助けをしてくれます。柑橘類、イチゴ、ピーマン、キャベツなどに多く含まれ、普段の食事にも取り入れやすい食材ですね。
- 鉄分・・・古くなったり、ダメージを受けた肌の再生の為には酸素が必要になるのですが、その酸素を運ぶヘモグロビンに鉄分が必要となっています。また肌にあるコラーゲンにも酸素が必要で、鉄分が不足し酸素量が少なくなると肌のハリがなくなりしわににりやすくなります。主にレバーやほうれん草、アーモンドに多く含まれています。
医療機関(皮膚科や形成外科など)に行く
短時間でしわを目立たなくする為に医療機関などで「プチ整形」をする方法があります。最近では比較的気軽に受けられるようになりましたので、選択肢の候補に入れてみても良いのではないでしょうか。
ヒアルロン酸注射
おでこの皮膚にヒアルロン酸を注入し、しわを埋めて形を整えます。ヒアルロン酸は保水力も高く、肌へ潤いを与えるなどの効果も得られるそうです。身体への安全性も高いと言われていますが、ヒアルロン酸は徐々に吸収されていってしまうため、効果を継続するには定期的な注入が必要とされています。
ボトックス注射
おでこの深いしわの主な原因になる表情じわに特に効果が見込まれます。ボトックス注射は筋肉の動きを抑制し、しわができるのを防ぐのですが、まぶたの動きも抑制され目が細く見えたり目つきが悪くなったりする事もあるようなので注意が必要です。
まとめ
おでこのしわについて簡潔にポイントをまとめました。
【しわの種類】
真皮じわ、乾燥じわ、表情じわなどの種類があります。
【しわの原因】
・紫外線・・・日光含まれており、その中で地上まで届くのは「UVA」と「UVB」の二つです。それぞれ肌へのダメージの種類が異なります。
・水分不足・・・肌の表面の角質層が荒れ、細かいしわとなって現れます。
・形状記憶力の低下・・・表情の変化などでできるしわが肌のハリや水分不足などにより、そのままおでこに残った状態になります。
・筋力の低下・・・皮膚や脂肪を支える力が弱くなる事で、たるみが生じしわとなって現れます。
【対策・改善】
・紫外線・・・様々な紫外線対策グッズが販売されています。季節や場面によって適切なものを選びましょう。帽子、日傘、日焼け止めなどが一般的です。
・水分不足を改善する・・・洗顔後には乳液や保湿液で乾燥を防ぎましょう。
・筋肉を鍛える・・・表情筋のトレーニングをして皮膚のたるみの予防・改善を行います。
・頭皮のマッサージ・・・おでこと直接繋がっている頭皮の環境を改善し、しわを予防します。
・しわへの効果が見込まれる栄養素・・・たんぱく質、ビタミンC、鉄分などがしわに効果があると言われています。
・プチ整形・・・ヒアルロン酸注射、ボトックス注射などの方法があり、即効性があります。病院選びは慎重に行い、注意点などを良く確認しましょう。
【最後に】
おでこできたしわは原因が何であれ、目立ちやすくストレスの種になっているかもしれません。ですがそんなストレスそのものも活性酵素を発生させ、しわを生み出す原因になると考えられています。深く悩まずしわの原因と適正な対処法を見つけ、身も心も健康的な生活送りましょう。