子供が転んで頭を打った!すべって、頭を後ろから強打してしまった!
それほどあることではありませんが、いざ、直面してしまうとその対応に困ってしまいます。ではその対応、どうしたらよいのでしょうか?
頭は人間の要です。頭部を打ってしまったら、後々に何かしら影響が出るかもしれません。場所が場所だけに、軽く扱う判断は命取りになります。
後頭部を強打した時の対応
現在は医療の進歩により、脳の内部まで立体的に観察できるCTスキャンや、MRIなどがあるため、その原因判断や治療も科学的、そして正確に行えるようになりました。
そういった意味では、昔によく言っていた「たんこぶ」の判断も今ではしっかりとした診断をができるようになりました。
昔であればたんこぶは、
・たんこぶで腫れているから安心
・血が出ていると安心
・腫れていないから、内出血して危険
・出血してないと、内出血で危険
こんな判断が一般的でした。いやはや、なんとも危険な見方をしていたものです。
実際、脳内をスキャンすることができない大昔では、正直外見などでの判断しかできなかったのも事実です。そして、それが命取りになったことも事実です。
ですが、見た目で判断するのは、その言葉通りで絶対にしてはいけません。正直軽くぶつけたぐらいで、ぽこっと膨れているぐらいであればそれほど問題ない場合が多いです。この場合は冷やしておけば、じきに腫れは引きます。たんこぶについては、たんこぶの正しい処置について!頭を冷やすべきなのか?の記事を読んでおきましょう。
後頭部を強打した時の危険な症状
場所によって、危険度も違います。後頭部の中央は一番危険です。また、左側は一週間程で死ぬ可能性が高いといわれ、逆に右側は、身体の成長が止まるといわれています。
いずれにしても頭部なので、穏やかではないということです。
これらの場合、どのような兆候が見られるかというと、めまい、意識障害、視覚障害、ふらつき、嘔吐、錯乱、痙攣、麻痺、ひきつけ、ろれつがまわらない、などです。すぐに症状が出る場合もありますし、しばらくしてからのケースもあります。すぐに症状が出れば、対応も速やかにできますが、発症が遅い場合、発見が手遅れになり、取り返しのつかないケースも出てきます。
取り返しのつかないとは、内部で出血しているケースです。すぐに出血していることが解かれば、診療して対応もすみやかにできますが、じわじわと出血してしまうと、発見が遅れたり少しづつ身体の悪化が現れるため手遅れになる可能性があります。
また、特にお酒などを飲んだ後に強打したときは注意が必要です。はたして、お酒の影響なのか、酔いの影響なのか分からないケースがあります。そして強打したときは、お酒は厳禁です。正確な診断ができなくなる恐れがあるからです。
後頭部を強打した場合に起きる怪我や病気は?
内部で怪我や病気が起きている可能性もあります。症状やどんな場合に起きるのかを知っておいて、適切な対処をとるようにしましょう。
脳震盪
脳が強い衝撃によって起こる脳障害のことです。ラグビーの選手がスクラムなどで気を失うといったことは、この脳震盪にあたります。
ラグビーに限らず、脳震盪を起こしやすいスポーツは、アメフト、相撲、ボクシング、サッカー、アイスホッケーなどです。
症状は、嘔吐、めまい、意識障害、ふらつき、視覚障害などがありますが、実は怖いのは後々症状が現われる後遺症です。これらの症状は、すぐに発症しないケースもあります。場合によっては2~3日後にめまいが起きたり、嘔吐したりするケースもあります。
毎年、多くの人がこれらのスポーツによって脳にダメージを受けています。仮に、脳震盪の直後に時間を空けて休養をしても、後遺症によって何年も後から症状が出るケースはよくあります。
例えばボクサーなどは、パンチドランカーといって、鬱、怒り、認知障害、歩行障害、パーキンソン病、身体の震えなど程度によって、いろんな症状が出ると認められています。これらは、何度も頭部に打撲などを受けた場合に徐々に効いてくるようなものです。現役の選手などはお金も掛かっていますから、試合のことばかりが頭にあり身体のことはすぐに異変が起きないようであれば、無理して継続してしまうからです。
ごく普通の人はこのようなことが起きるようなことは、めったにないでしょう。
強打した後は、その様子を家族の方などが観察することが必要です。強打した日をきちんと覚えておいて、その後はしばらくの間、絶対に一人にしてはいけないとのことです。何かあったら、その本人では何もできないからです。
脳挫傷
こちらは、強打によって傷を負い出血を伴うものです。表面的な部分からの傷がもとで、出血していれば出血を止める治療で問題はありません。
頭からの出血は損傷の割には多く血が出る場合があり、実際の損傷具合より軽い傷の場合が多くあります。ですが、一部出血が見られるるものの、かなり深い内部からの出血ですとかなり危険です。脳の損傷が激しいと、脳震盪のようなめまいや意識障害なども引き起こします。
脳内血腫
強打した後、少ししてから内部で出血が認められることもあります。当然危険なのですが、意外に本人も気付かないケースもあります。それと出血した場所により、その症状も違ってきます。この場合も、意識障害やめまい、嘔吐などが見受けられます。
これらは時間がたっていると、脳梗塞やくも膜下出血によるものとも捉えることもあります。この場合、強打した時期の把握もしっかりしておくことが重要になります。
中には強打した為に、頭の骨、いわゆる頭蓋骨がへこんでしまう頭蓋骨陥没骨折というものもあり、内出血も起きた場合は頭部を開き緊急手術も行うケースがあります。
頭を打つと、性格が変わる?
ドラマやマンガなどで頭を打ったときに、性格が変わったりするようなことをおちゃらけて表現していたものもありましたが、性格も変わったりするのでしょうか?
あまり例はないと思いますが、強打した場所により、性格などが一時的に変わることも実はあります。
また、打った場所によっては食欲が増したり食欲不振になったりすることもありますし、前頭葉を打つと陽気になったり、側頭葉をうつと意欲が続かなくなったり、後頭部を打つと生きる意欲をなくしたりするとも言われています。
そういった意味では、やはり頭部の打撲は非常に危険だということが解かります。
頭部を強打し、しばらくすると痛みも引きますのでそのままにしている方もいらっしゃいますが、病院で頭部CTスキャンやMRI検査をしてもらうのが安心です。
おそらく多くに人が病院で診察してもらわない理由の一つに、CTスキャンやMRI検査の料金がものすごく高い費用がかかると思っていることもあると思います。
病院でそれぞれ違うケースがあるはずですが、保険適用であれば5000円から10000円程度です。これぐらいであれば、あとあとのことも考えると受けておいた方がいいと思う方も多いのではないでしょうか。
どちらの検査がいい悪いもありません。CTは検査時間が短いのですが、被爆します。また、MRIは磁気での使用で被爆の心配はありませんが、非常に狭い場所にじっとして30分から1時間ほどかかってしまいます。
これは医師と相談して、決めるのが無難と思います。
まとめ
脳を強打した時は、安静が第一。
医療機関への診察をすみやかに行う。
見たところの症状から判断すると危険。
時間を経てから症状が悪化することがある。
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