現代の世の中女性は勿論、男性もマニキュアのネイルや、ジェルネイルが流行しています。しかし爪のトラブルも増えています。ネイルサロンに行かないで、自分でネイルをやられている人などの間で、二枚爪のトラブルを抱えた人が、意外に多くおられます。
現在はネイルやジェルネイルをやられるヒトが多くいますので、ツメリッチリペアなどのようなインナードライに特化したネイルオイルなども出てきています。
二枚爪にならないためには、どの様な予防や対処をしたら良いのでしょうか?二枚爪について見てみました。
二枚爪とは
二枚爪とは一体どのような爪をいうのでしょうか?まず爪の構造を見てみましょう。二枚爪の正式な名前は、爪甲層状分裂症といいます。
よく似た名前で、二重爪がありますが、これは爪が皮膚から離れて、その下からまた新たな爪が出てきている爪をいいます。
爪の構造
爪の構造は、3層に分かれています。
- 第一層は背爪(はいそう)トッププレート
- 第二層は中爪(ちゅうそう)ミドルプレート
- 第三層は腹爪(ふくそう)アンダープレート
このように爪は3層に分かれていますが、二枚爪はこの背爪のトッププレートと、中爪のミドルプレートが剥がれた状態をいいます。
マニキュアをされる方は、まず甘皮(キューティクル)の余分な分を取って、爪の形を整えます。甘皮は皮膚と爪との隙間に、雑菌や異物が侵入するのを、防ぐのを予防する大切なものですので、余分な分だけ取り除いて、見た目を綺麗にします。
甘皮をとって後はやすりでこすって、キューティクルオイルを塗ると、ツヤツヤの光沢のある綺麗な爪を作る事が出来ます。
二枚爪の原因
爪のトラブルにはどの様な物があるのか、原因について見てみたいと思います。
二枚爪の大きな原因として「乾燥」「栄養不足」「爪への外的要因」が大きな3大原因として知られています。
二枚爪になる原因
二枚爪は乾燥や外部からの、衝撃で起こる事が多いです。爪の中に空気が入ることで起こります。爪には上から背爪、中爪、腹爪の3つの層から、爪はできているので、その爪の背爪に空気が入る、背爪や中爪がすこし剥がれてくることにより、二枚爪になってしまいます。
二枚爪になりやすい人は、普段水仕事の多い人や、マニキュアの除光液を、良く使う人は乾燥しやすく、また冷え性の人などは、血行不良などで乾燥しやすくなるために、二枚爪になりやすいのです。
また爪の切り方にも二枚爪になることがあり、爪切りで爪を切るほうが、やすりで爪をとぐよりも、二枚爪になりやすいです。爪切りを間違った使い方をすると、爪を弱めてしまい、二枚爪になるようです。
また栄養不足や加齢、ストレスなどが原因で起こる事もあり、指先の手入れをしていないと色々な原因で、二枚爪になる可能性はあります。
二枚爪に似た、爪の異常の原因
爪が黄色
ネイルをしている人は、除光液の使いすぎで、爪が黄色くなることがあり、またマニキュアの色が濃いと、その色が爪に沈着することもあります。その場合はベースコートを塗ってから、マニキュアを塗ると、爪の保護にも良いし長持ちします。
またネイルをしていない人は、爪が黄色い場合爪水虫や、カンジダ菌に感染しているなどの、病気が疑われますので、皮膚科で診てもらう方が良いでしょう。
爪の縦すじ
爪に縦の筋が入るのは、加齢による老化現象です。誰にでも起こりうるものですが、これは皮膚のシワと同じようなものです。軽くやすりで磨けば少しは目立たないですが、爪の根元にある「爪母」に傷をつけてしまうと、爪に黒の縦の筋ができることが有ります。これは一時てきですので、心配はいりません。
またホクロができてその影響で、爪に縦の筋ができることがありますが、通常は心配がいりませんが、ホクロが異物だったり、不規則な場合悪性を疑われることもありますので、皮膚科を受診してください。
爪の横筋
爪に横筋が出る場合は、私たちの体の健康度があらわれています。爪に横筋が出た場合は、健康との密接な関係があり、健康状態が疑われます。
爪の根元から3mmのところに横筋があらわれると、体調不良やストレスが、およそ1か月前ぐらいにあったと考えられ、健康状態が現れている印となっています。
またきつい靴を履いて「爪母」を傷つけたり、甘皮の手入れ中に「爪母」を傷つけたり、高熱を出したときに良く現われるのが、爪の横筋なのです。
このように体の不調によって、「爪母」に栄養が行き渡らない事で、爪の横筋が現われるので、健康のバロメーターや健康の記録としてみる事ができます。
その他の原因としては、円形脱毛症、糖尿病、低カルシウム血症などの病気の時や、また局所的な要因として、爪の周囲の湿疹やマニキュア、外傷などにおいても起こりうるのです。
爪の凹凸
爪が凸凹して割れやすい状態のときは、乾燥によることが原因に考えられます。爪の乾燥は栄養不足、水分不足、油分不足などによることで起こります。また加齢や、間違ったつめの手入れ、ストレスなど色々な原因で起こります。
この場合は少しやすりでこすっても、栄養不足によるものですので、栄養不足を解消しないと、きれいな爪は戻ってきません。
爪で健康状態
爪は肌と同じく、形や色で健康状態が分かることがあります。爪は末端にある毛細血管に栄養が行き渡らないと、何らかの症状が出てきます。爪の色や形をみて、時々身体の健康状態を知ることは大切な事です。
過剰なダイエットや冷えによる血行不良は、二枚爪を起こしやすくします。手をなるべく冷やさないようにして、グーパーなどの運動をして、手のマッサージなどをすると、手の血流が良くなりますので、指先の血行促進を心がけてやりましょう。
二枚爪の起こしやすい病気
病気で二枚爪になっている場合は、色々ケアしても治りにくいのが特徴ですので、色々ケアしているのに、二枚爪が直らない場合は、皮膚科に受診をおすすめします。
鉄欠乏性貧血
鉄欠乏性貧血になると、爪がデコボコになったり、縦すじが入ったりします。また平べったくなったり、爪がスプーン状に反り返ったり、二枚爪になったりします。
原因は鉄分の不足からきますが、赤血球の中にはヘモグロビンが2つの物質が結合してできています。ヘムとグロビンとの結合ですが、ヘムは鉄がないと作る事が出来ません。
ですから鉄分が不足するとヘモグロビンを作る事が出来ないために、貧血となり身体全体に症状が出て、爪にも出てくるのです。
この病気は若い女性に多く見られます。
糖尿病
糖尿病になると初期症状に爪にあらわれます。足の爪が多くこれは動脈硬化が、糖尿病を発症すると起こるので、そのため血液の流れが悪くなります。
その為に爪までに血液が流れないので、酸素(栄養)を爪まで運ぶことが出来なくなって、爪に異常が見られるようになるのです。
糖尿病の場合の爪の異常は、爪が硬くなる、巻き爪、爪肥厚、爪が白く乾燥する、爪に白い線が入るなどの症状で、二枚爪とは違った状態です。
低カルシウム血症
この病気はカルシウムが骨から溶け出して、体外に排泄されて、カルシウムの量が少なくなる為、骨粗鬆症や爪に影響を与えます。
体は細胞内の血液中のカルシウムの量を、正確に管理して、カルシウムは必要に応じて、骨から移動します。これは血液の濃度を一定に保つためです。骨から出ていくカルシウムの量が多くなると、骨が弱くなります。
低カルシウム血症になると、血流が悪くなる為新陳代謝が悪くなるので、爪の代謝も悪くなり、その為に爪の変形や二枚爪になりやすくなります。
バセドウ病
バセドウ病になると、爪が伸びるのが早くなります。爪の先端がギザギザになって、二枚爪を起こしやすくなります。
爪剥離症や、爪がスプーンのようにそりかえったりする症状が、20%前後のバセドウ病の人に見られます。
詳しくは、バセドウ病の初期症状とは?チェックする方法を紹介!を読んでおきましょう。
爪甲剥離症
爪甲の先端から始まり、剥離が根元に向かって徐々に進行していきます。白色または黄色に剥離した爪が変化します。指と爪の間にゴミなどが入り、汚い褐色になる事もあり、原因には様々な原因があります。
皮膚疾患によるもの、全身を伴う病気の内的要因や、薬の副作用によるもの、外因による傷や薬剤によるもの、先天性遺伝によるものなど、さまざまな原因となっています。
病気で二枚爪になっている場合は、治療法としては原因の病気の治療を行うこと、爪のケアによることが必要となります。
詳しくは、爪甲剥離症は治るの?治療法や原因、症状について詳しく知ろう!を参考にしてください。
二枚爪の対処法と予防法
二枚爪にならないためには、どの様な対処方法や予防方法があるのでしょうか?
またどの様なケアをすればよいのか見てみたいと思います。
水仕事での対処と予防
水仕事をするときは、面倒でもゴム手袋をして、手の水分や油分を守る事が大切です。爪は約12~15%の水分を含んでいます。
ですから水仕事をすると、水分が蒸発して乾燥しやすくなります。爪が乾燥すると二枚爪になりやすいので、乾燥を防ぐため、水分を蒸発させないために、水仕事の時はゴムの手袋をすることが大切です。
また洗剤を使うことで、手荒ればかりでなく、爪の脂分が除去される可能性があります。食器用洗剤は合成洗剤が多いので、天然植物成分でできた、食器用洗剤か、重曹+クエン酸で、食器を洗うと良いでしょう。
また仕事で有機溶剤やエタノールを使用している人の場合、揮発性の高い溶剤が、爪から脂分の水分を奪います。その為に爪表面の乾燥が酷くなり、二枚爪になり易くなります。
また爪が極端に弱っているときに、ゴムの手袋をすると、ゴム素材や手袋の中での蒸れで、爪が負担に感じて、二枚爪になる場合もありますので、素材選びも大切になります。もし極端に爪が弱っている場合は、木綿の手袋を中にすると良いでしょう。
対象法・予防法としてのハンドケア
水仕事はもちろんですが、毎日ハンドケアをすることを、怠らない様にしましょう。ハンドケアは、手の指の肌はもちろんの事、爪にもクリームを塗って、爪の乾燥を防ぐことが大切です。
爪の乾燥を防ぐには、ハンドクリームを爪の部分にも、塗ることを忘れてはなりません。乾燥を防ぐには、水分と脂分が必要ですので、ハンドクリームは絶えず塗る癖をつける事が必要です。
食事の用意・後片付けの二枚爪の予防法
食事の後片付けをするときは、ハンドクリームを手と爪に塗って、その上に木綿の手袋をします。木綿の手袋の上からゴム手袋をして、お湯を使って後片付けをすると、温感パック療法を味わう事ができて、爪の隅々まで潤いのある爪に、仕立てる事ができ、この方法で食事の後片付けをすると、二枚爪の予防効果が発揮されます。
また食事の用意などしている時に、手を濡らしたまま、次の動作に入りますが、手を洗ったら必ず綺麗に爪を拭いて、それから次の動作に移らないと、水分が残ったままだと水が皮膚から蒸発するときに、一緒に爪も蒸発しますので、乾燥の原因となってしまいます。
外出の時の二枚爪の対処法
また冬の季節に手袋をしないで外出すると、冬の乾燥した空気で爪の水分が蒸発して、一気に乾燥爪になってしまいますので、指先は外出にも注意して手袋をしましょう。
外出するときはUVカットの対策として、肌にはUVカットのクリームを塗りますが、爪も同じで紫外線の光を浴びダメージを受けると、乾燥しやすくなります。ですから爪にも紫外線カットのクリームをきちんと塗り忘れない事が大切です。
保湿
ハンドクリームや美容液のキューティクルオイルなどを塗っていると、爪の保湿が整うので、爪の間に空気が入らなくなり、爪がはがれにくくなります。
爪は水分量と脂質量を必要としているために、保湿することの必要性を爪は求めています。
二枚爪対処法としてマニキュアの中止
二枚爪になっているときは、マニキュアはやめた方が良いです。マニキュアが悪いのではないのですが、マニキュアを落とす除光液が爪に強い刺激を与えるため、二枚爪になっているときは、マニキュアをやめることがベストです。
除光液を使う場合、刺激性の低いアセントンフリーや、自然由来成分の物を使うと、爪に与える刺激が弱いので、そちらを使われるほうが良いです。
また二枚爪にならないために、マニキュアの休日の日を作る事が大切です。
二枚爪が酷くなって、どんどん剥がれる場合は、ジェルネイルで一時的に表面を硬化する場合も良い場合がありますので、ネイルサロンで相談するのも一つの方法です。
二枚爪の予防法として、爪切りはやすりで
爪を切るときに衝撃を与えて、爪を二枚爪にする場合があります。その為爪切りは専用のやすりで爪をといでいきます。エメリーボード(やすり)をつかうと綺麗にできます。爪切りのやすりは目が粗いので、やめた方が良いです。
やすりを使うコツは45度の横からの角度で、一方方向に滑らし、往復はしません。より刺激が少なくするため、爪切りの前にぬるま湯に10分程爪を付けるか、お風呂上りに爪を切るほうが良いです。
お風呂上りや爪をお湯でつけると、爪が柔らかくなっているので、刺激が少なくてすみ、やすりでこすることで、爪のトラブルが少なくなり、二枚爪にならないでしょう。
どうしても爪を爪切りできる場合は、端から細かく順に切って、爪に負担がかからない様な爪の切り方をすることが大切です。力を入れて爪を切ると、二枚爪になりやすくなります。
爪を強くする食生活
爪はタンパク質からできているので、爪を強くする食生活は、良質なタンパク質を取る事が大切になります。
爪の栄養素
爪の成分のケラチンの元となるビタミンA、爪の健康に影響のある鉄、爪の細胞を作るビタミンB2もしっかり摂ることが必要となります。
甘酒を寝る前に飲むと、爪を丈夫にしてくれます。甘酒にはケラチンの材料となる、システインが含まれ、ビタミンB2、鉄が含まれています。
タンパク質、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンE、ミネラル(鉄分、カルシウム、亜鉛)などの栄養をバランスよくとる事が大切です。
新しい細胞は夜作られる
また新陳代謝が活発になって、新しい細胞が作られるのは、夜寝ている間なので、夜の食事に良質のたんぱく質を、取り入れる事が必要です。
乾燥肌の人は爪を強くする成分の食事をすることで、乾燥肌の改善もできます。爪の異常のある人は結局は、爪が乾燥することから起こります。お肌と同じなのです。爪の主成分はタンパク質・ケラチンです。お肌と同じ主成分です。良質なタンパク質と、ビタミン類を取って丈夫な爪にしましょう。
まとめ
如何でしたでしょうか?二枚爪について見てきましたが、爪の下には毛細血管が集中しているため、この毛細血管に血液が酸素を運び、栄養を届けていないと、色々な障害が出てきます。
また現代ではネイルやジェルネイルをやられる方も多いので、爪のケアが欠かせなくなっています。おしゃれをするときに、爪の観察も行い、病気のある二枚爪は、ケアをしても治らないそうですので、注意深く観察して、早期発見することが、必要ではないでしょうか?
病気は一番に爪に現れてきます。爪の形が変化した時は、何かの異常を感じ、健康な爪でおしゃれを楽しんでくださいね。
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