鏡をみてびっくり・・・。急に唇に水膨れができてしまいどうしたらいいかわからない方いらっしゃいませんか?大事な顔の一部ですし見栄えもよくないですよね。
早く治したいが為に自己判断で無理に処理してしまったり、逆に自然治癒に任せて放置してしまうと悪化させてしまったり痕が残る可能性もあります。
どうしてできてしまったのか原因を考え、適切に処置をしましょう。唇に水ぶくれの症状が発生する症状について紹介していきます。
そもそも唇について
こんな疑問を持つことはあまりないと思いますが、唇ってなんで厚みがあるのか?他の肌と同じ色でもいいのでは?と思ったかたが誰かしらいるかもしれません。唇は顎顔面系をつかさどる器官であり色々な役割を果しています。
唇の持つ働きについて紹介します。
唇の働きについて
唇に厚みがあるのは食べた時、飲む時にこぼしてしまわないようにあります。唇が赤い色をしているのは粘膜がむき出しだからです。むき出しと言っても薄い皮で保護されていますが、それを取ってしまえばすぐ血が出てきますし傷もついてしまいます。ですからとても敏感で弱い部分になっています。
唇は粘膜と皮膚のちょうど中間に当たる性質をしています。皮膚のように汗腺は無く、かと言って粘膜の様に粘液を分泌したりもしません。
なので乾燥しやすく健康被害が発生しやすい箇所でもあります。
唇は健康のバロメーター
寒さを感じると唇が青くなったり風邪になると逆に真っ赤になったりと、体内で何か異常が起きてる際に何かしらサインを送ってくれることもあり唇は大事な器官なのです。
乾燥も真っ先に発生するので、免疫力が低下している状態もすぐに知ることが出来ます。
ですが弱い器官ということもあり細菌やウイルスなどの影響を受けることも少なくありません。唇にもし水ぶくれが発生してしまった場合それは、ヘルペスウイルスが影響している事で現れている症状かもしれません。
唇の水膨れの原因は?
では、唇の水ぶくれの原因について紹介します。上記でも挙げたヘルペスウイルスの症状によって発生している症状や、その他の水ぶくれを発生させる症状について紹介します。
更にそれらを発生させてしまう原因についてあげていきたいと思います。
口唇ヘルペス
唇に水膨れができたというと大半が口唇ヘルペスと診断されます。ヘルペスと聞くと性交渉が原因では?と考えてしまいがちですが、それだけが原因ではありません。
口唇ヘルペスの症状として、唇の周りが赤くなりチクチクとした刺激がみられます。徐々に水膨れができ痒みや痛みが伴います。ヘルペスの症状については後程詳しくご説明します。
アレルギー
アレルギー反応によって水ぶくれなどの皮膚症状が発生する原因になります。
・アレルギー性接触性皮膚炎(せっしょくせいひふえん)
赤い斑点ができたり小さな水ぶくれになりカブれてしまう症状です。
唇でのアレルギー反応を起こす原因として食べ物、口紅・リップクリーム、薬剤などがあります。特に化粧品で肌に合わないのを勿体ないからと使用してしまうと荒れてしまうのでやめましょう。
接触性の皮膚炎として有名なアレルゲンには他にも金属やゴムなどがあります。口に付けるものではありませんが矯正装置が原因で症状が発生する事があります。
矯正では固定用の金属装置とゴムの両方を使用しますので、どちらかのアレルギーを持っている場合は
・固定薬疹(こていやくしん)
特定の薬を服用した時にアレルギー反応を起こし、赤みや発疹水膨れができる症状です。固定薬疹は全身に症状が出ますが、特に出やすいのが唇などの粘膜です。何度も同じ場所に繰り返し症状がでると黒くアザの様に色素沈着します。
特に市販薬ですと医師や薬剤師の判断がなくても簡単に手に入りますが、トラブルも付きやすいものです。症状が少しでも出たら使用を中止して病院へ行きましょう。
口角炎
口角、唇の両端の部分が炎症を起こし腫れや亀裂、水ぶくれやかさぶたなどの症状が出ます。
原因としてビタミン不足、ストレスや寝不足などがありますが、女性の方に多いのがカンジダ菌が原因での口角炎です。こちらについて後程詳しくご説明します。
免疫力の低下や紫外線の影響
ウイルスによる感染症などの問題が発生している場合、唇や身体の免疫力が低下していることが考えられます。
長時間の労働、ストレスの蓄積などが影響して自律神経が乱れて免疫力が著しく低下すると症状につながる場合があります。
更に唇は肌が非常に敏感な部分でもあります。皮膚が元から敏感な人はより影響が及びやすいです。紫外線などの影響でも乾燥を招いたり紫外線の刺激によって唇のバリア機能が低下してウイルスなどの影響を受けやすくなってしまいます。
乾燥しているときや、疲れている時などは紫外線の影響をなるべく受けないように、唇への刺激なども出来るだけ排除するようにしたほうが良いでしょう。
栄養不足
皮膚や粘膜のターンオーバーを正常にして、皮膚の免疫力を高めるために必要な栄養素が不足している場合、乾燥や唇の状態悪化が発生しやすくなるため、水ぶくれなどの症状の原因になります。
特にビタミンB群が肌や粘膜にとっては特に重要になります。しかし肌に有効なビタミンB群やビタミンCの栄養素は水溶性のもののため、2〜3時間で排出されてしまいます。
小まめに摂らなければ不足しがちな栄養素になりますので疲れているときは飲み物、食べ物などで上手く摂取して対処しましょう。
睡眠不足
睡眠不足で肌荒れや乾燥などが発生しやすくなってしまいます。さらに、ホルモンバランスの乱れや自律神経が乱れやすくなり、口内炎やウイルスの感染症などが発生しやすくなります。
睡眠中に分泌される成長ホルモンは、肌の修復の為には欠かせない物質になります。
出来るだけホルモン分泌がしっかりされる条件である6時間程度の睡眠と、22時〜深夜2時の間の時間の睡眠が取れるようにしましょう。
口唇ヘルペスについて
唇の水膨れの原因として多い口唇ヘルペスについて紹介します。
口唇ヘルペスの原因は何?
口唇ヘルペスは別名単純疱疹(たんじゅんほうしん)と呼ばれていて、単純ヘルペスウイルスの感染で発症します。
大抵幼少期にこのウイルスに感染していますが、この頃は症状がほとんど出ません。一度感染してしまうと、ずっと体内にいりびたり神経節などに長期間潜伏している状態になります。
そして、20代になり成人を迎えたあとになって症状が現れたりします。このウイルスは唇だけでなく全身に感染し、一番症状が出やすいのは唇であり、次に性器が多いです。
ヘルペスで厄介なことが、他人にも感染してしまうということです。逆にとらえると他人からも高頻度で感染してしまいます。成人を迎えている男女の6割以上、60歳以上では8割以上が体内に寄生感染されているとの結果も報告されています。
感染している部分を触れた手で別の物に触れてしまったり、くしゃみをしてしまった際に出た唾液で感染してしまうのです。通常感染すると3日~7日で症状が出始める他、数年以上の潜伏期間を経て免疫力が低下したタイミングで症状が発生する場合もあります。
詳しくは、口唇ヘルペスの原因とは?疲労やストレスとの関係についてを読んでおきましょう。
口唇ヘルペスを防ぐ&他人に感染させない
症状が出ている時期が一番ウイルスを排出しているので、他人に感染させてしまわないように以下の対応をして防ぎましょう。
- 使用した食器やタオルは再度使用せず洗剤でしっかり洗い乾かす
- マスクなどを着用して唾液が飛ばないようにする
- 不特定多数との接吻や性行為を避ける
看病する側の場合直接的な接触を避けるためにマスクや手袋などを着用しましょう。万が一触れてしまった場合洗剤などでしっかり洗い落としましょう。
しかし感染経路が非常に身近で、完全に防ごうとすると神経質になりすぎてしまいます。どんなに予防しても感染してしまう可能性のあるウイルスでもあるので、普段から免疫力を高く保っておいて感染しても症状を発症させない様にすることが有効でしょう。
口唇ヘルペスの治療
完治までの期間は約2週間です。抗ウイルス薬は早い段階で使用するほうが効き目がありますので、初期症状のチクチク痛み出して違和感を感じた時点で皮膚科に診察しに行きましょう。
口唇ヘルペスの再発防止
このウイルスは一度感染すると体内に残るので、症状が現れる度に感染しているわけではないということを注意して頂きたいです。いつなん時再発してしまってもおかしくないのです。再発してしまう原因として体の免疫力の低下です。
- 睡眠をしっかりとる
- 適度な運動を心がける
- 皮膚の免疫を下げないようにスキンケアをする
- 食事をしっかり食べる
しかし気を付けていても何度も再発してしまうかたもいるようで、その度に病院に行くのが大変という人に、市販薬での対応を。何種類かありますがこれら全て再発治療薬になっており薬剤師との相談の上購入できるものです。
ですので過去に口唇ヘルペスにかかってる人で、過去にどのような症状が出たかわからないと購入ができない場合もあるので注意してください。初めての人は病院へ診察しに行きましょう。
主に口唇ヘルペス用の薬は「アラセナS」「アクチビア」「ヘルペシア」この3つが主流となっているようです。症状やその人の体質によってどれを使用したらいいか違いますので、薬剤師の方と相談してくださいね。
口角炎について
口唇ヘルペスと同じくらい唇の水ぶくれの症状が起きるのが口角炎です。口角炎の詳しい原因について紹介します。
口角炎の原因は何?
先ほど軽く触れましたが、口角炎の原因はビタミン不足や生活習慣、カンジダ菌の感染などが多いです。そもそもカンジダ菌は口内や排出器官などに生殖している常在菌でもある真菌ですので、通常であれば悪影響はありません。
ですが免疫力の低下や、体の異常な湿気によりカンジダ菌が増殖し皮膚を刺激され炎症を起こしてしまうのです。こういった常在菌など健康的な状態であれば、問題とならない菌などによって引き起こす感染症を日和見感染症と言います。
詳しくはは、すぐに治らない口角炎になる5つの原因とは?ストレスや乾燥に注意!の記事を参考にしてください。
口角炎の治療
口角炎になってしまったら内科や皮膚科で受診でき主に保湿剤、カンジダ菌が原因での口角炎については、抗真菌薬が処方されます。またビタミンの摂取が大事ですのでビタミン剤も一緒に渡してくれるところもあるようです。
大体完治まで2週間ほどですが1か月も2か月も治らないということであれば、他に感染症や重要な病気の可能性もありますので、放置せずに医師に相談して下さい。
普段ご飯を食べたり会話をしたりよく使う場所が炎症を起こしているわけですから常に安静を保つということができません。ついつい大きく開けてしまいせっかく塞がった傷もまたパックリと割れてしまったり・・・ということもありますので気を付けてくださいね。
唇の水ぶくれは食事で予防
食事ってとても大切なんです。好き嫌いや偏った食生活では予防もできませんし、治るものも治りません。
ビタミンがとても大事!
ビタミンB2には、炎症を抑える効果と粘膜を守ってくれる役割があり、これが不足してしまうと唇が荒れてしまう原因になってしまいます。また、生体の酸化を防ぎ老化防止にも繋がります。
ビタミンB6には、酵素の働きを活性化する効果があり、粘膜を強くしてくれる働きをするのでとても重要で、不足してしまうと皮膚炎を引き起こしてしまうので勿論唇にも良くないです。
ビタミンCには、炎症を早く治してくれる作用があるので普段からの摂取もそうですが、炎症を起こった後に必ず摂取したいものNo1ですね。
これらのビタミンB2・ビタミンB6・ビタミンCは水溶性ビタミンと言い、水に溶けてしまうビタミンです。ですのでほとんどは体内の水分と一緒に外に排出されてしまうため、常に摂取しなければいけないのです。少し取りすぎかな?というくらいが丁度良いでしょう。
そして口角炎やヘルペスを繰り返し再発させないように摂取して頂きたいのがビタミンAです。菌に対する免疫力や抵抗力を上げ健康を保つ働きがあります。
ただし注意して頂きたいのが脂溶性ビタミンになっているので水溶性と違い脂肪に蓄積するので、簡単には体外排出されません。摂取しすぎてしまうと嘔吐や頭痛などの原因になってしまうので気をつけましょう。
- ビタミンB2が多く含まれる食材「ウナギ」「卵」「納豆」etc…
- ビタミンB6が多く含まれる食材「バナナ」「マグロ」etc…
- ビタミンCが多く含まれる食材「焼きのり」「赤ピーマン」「ゆず」「レモン」etc…
- ビタミンAが多く含まれる食材「豚や鳥のレバー」「ウナギ」「卵黄」「クリーム」etc…
免疫力も食事で高めよう!
私生活のリズムや睡眠や運動も勿論大事ですが、食事で免疫力を上げ健康体を作りましょう。免疫力を上げるには体内の白血球などが働きやすくするために細胞の老化を防ぐことです。
細胞の老化とはつまり酸化してしまうことです。ビタミンB2にも酸化を防ぐ働きがあるので炎症を抑えつつ免疫力を上げるためにもいつも摂取していきたいものですね。
また身体を温めることによって免疫力を高めることができるのです。
- 身体を温める効果のある食べ物「ショウガ」「トウガラシ」「長ネギ」「サバ」etc…
しかし、辛いものや刺激の強い食事は唇に刺激を与えてしまい、それが原因となってトラブルを引き起こす可能性もあります。唐辛子に関しては注意して摂取しましょう。
甘いものや脂質のとり過ぎに注意!
糖質や脂質を過剰に摂取してしまうと、これらを代謝、分解する為に沢山のビタミンを消費します。せっかくしっかりビタミンを摂取していても、ビタミン不足に陥ってしまう可能性があります。
しっかり食事をしているのに、唇や口内に問題が発生しやすい、ニキビが発生しやすいなどの原因は過剰に脂質や糖質を摂りすぎている食事内容にあるかもしれません。
出来るだけ脂質や甘いものを抑えるといいでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
唇の水膨れは本当に見栄えの悪いものですからできればヘルペスも口角炎その他もかかたくないですね。ヘルペスウイルスに関しては一度感染してしまうと体内にずっと引きこもってしまうというのが驚きです。唇は粘膜ですので外敵からの影響を受けやすいものですし上記のものを参考にして、普段の生活リズムや食生活に気を付けて免疫力を高めましょう。
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