唇の周辺に水ぶくれが発生して、痛みや痒みを感じる場合は「口唇ヘルペス」が発生していることがあります。
唇周りに水ぶくれが出来ると、目立ってしまうために周りの目も気になりますよね。いったいどういった原因で口唇ヘルペスになるのでしょうか?
今回は口唇ヘルペスについての記事を書いています。原因を知りたい方や早く治したいと考えている人はぜひ読んでみてください!
口唇ヘルペスとは?
まずは、口唇ヘルペスがどういった病気なのかを知っておきましょう。具体的な症状や、発生しやすい場所、どの様な経過を辿って症状が進行していくのかなどについて紹介していきます。
口唇ヘルペスの症状の内容について知っていきましょう。
ヘルペスって?
ヘルペスという言葉を聞いたことのある人は多くいると思いますが、ヘルペスがどいったものかを知っている人は少ないのではないでしょうか。
ヘルペスとは、小さい水ぶくれが集合して出来る皮膚の疾患です。
このヘルペスが唇に発生したのを「口唇ヘルペス」というのです。ヘルペスのことを、単純疱疹ということもあります。
ヘルペスウイルスというウイルスが原因となり、このウイルスに感染することで症状が発生します。接触などが原因で人から人に感染する症状でもあり、誰にでも発生することがある症状になります。
再発を繰り返すことが多い症状でもあり、口内炎のように頻繁に発生してしまう体質の人も居ます。
大人よりも子供に発生しやすい症状になりますが、大人に発生した場合には症状が重くなる傾向があります。
症状
では、口唇ヘルペスの症状はどういったものかを知っておきましょう。口唇ヘルペスは進行具合で症状が変わってくるので経過に合わせて紹介します。
・発症前
口唇ヘルペスが発症する前に、唇の皮膚がピリピリしたような感覚が現れます。
さらに、痒みや違和感を感じだすようになり、何度も口唇ヘルペスになっている人はこの段階で気づくことが多いようです。
・発症開始
口唇ヘルペスが発症しだすと、患部が赤く腫れあがります。
痒みや違和感を感じだしてから、半日〜1日の間に見た目にもわかる唇の皮膚表面の症状が現れ出します。こうなると唇の皮膚でウイルスが活発に動き出しているので、早めに治療をしだすことで回復する期間を短くすることが出来ます。
・発症開始から2,3日後
赤く腫れ上がった患部に水ぶくれが発生します。初めて口唇ヘルペスになった人は水ぶくれが大きくなることが多いようですが、何度も口唇ヘルペスになっている人は水ぶくれが小さくなることが多いよ傾向があります。
水ぶくれの中はウイルスが充満しています。傷を追った皮膚や粘膜で触ると感染する恐れがあるので注意しましょう。基本的には1箇所に集まって水ぶくれが発生しますが、小さな水ぶくれが合わさって大きくなることもあります。
・回復期
水ぶくれが1〜2週間経つと、自然に破けたり水分が吸収されて乾燥してかさぶたになります。こうなると、完治する直前なので安心しましょう。だいたい10日前後で治ることが多い症状になります。
ヘルペスになりやすい場所について
唇に出来たヘルペスがを口唇ヘルペスといいますが、他の部位に感染すること場合もあるので注意しましょう。
一番多く発生するのが唇ですが、次に多いのが性器です。他にも、顔・手首・おしりなどに感染することもあるので、むやみに患部を触ったりするは避けましょう。
ヘルペスの発症率はどれくらい?
ヘルペスは殆どの人が持っているウイルスになります。成人を迎えることには全体の45%、およそ半数近くがこのウイルスを持っている事になります。
半数は知覚神経節にヘルペスウイルスを持っていて発症する確率は10%ほどになります。発症者の80%には再発の傾向があることがわかっています。
ウイルスを保持している量によって再発の発生する確率が変わってきます。男性よりも女性に発生しやすいとおいうデータがありますので女性は特に生理などでホルモンバランスが崩れやすい時期の発症に注意しましょう。
口唇ヘルペスの原因って?
ではこの口唇ヘルペスが発生してしまう原因には何があるのでしょう?口唇ヘルペスが発生する原因について紹介したいと思います。
原因を知ってしっかり予防することが、症状を発生させないための最も有効な方法になります。安易に症状が発生する様な行動を取っていしまわないように注意しましょう。
ウイルスの感染
一番最初に口唇ヘルペスが発生する原因は、ウイルスの感染によるものです。口唇ヘルペスの原因となるウイルスは、HSV-1型の単純ヘルペスウイルスです。
感染経路として考えられるのは、くしゃみや咳などにより他人から移される場合などが多くあります。また、親がウイルスを持ったまま子供にキスをするなどしてウイルスがうつる場合もあります。
初めてウイルスに感染した場合は、体に免疫が兼ね備わってないために高熱が出たりすることもあります。
しかし、ウイルスが体に侵入しても症状が何も出ない場合も多くありますので、知らないうちにウイルスを保持している可能性もあります。
免疫力の低下
原因①により体に侵入したウイルスは、症状が収まっても知覚神経節という部分に潜伏し続けたままなのです。
普段は免疫力があるので口唇ヘルペスが現れることはないのですが、外部からの刺激や免疫力の低下により再びHSVウイルスが活発になり口唇ヘルペスが現れるのです。
この潜伏しているウイルスの量は個人差があります。潜伏しているウイルスが多いほど再発しやすくなってしまいます。
では、どういった時に免疫力が低下してしまうのかを紹介します。
・疲労の蓄積
疲れが溜まってしまうと免疫力が低下してしまいます。忙しい日々を送っている人は、入浴や睡眠を十分に行って疲労を溜めないようにしましょう。
肉体的な疲労も精神的な疲労も両方が関係してきますので、合わせて蓄積しない対策が必要です。
・風邪などの感染症への感染
再発するときに一番多い原因となるのが、風邪による免疫力の低下です。熱が発生した後に見られる「風邪の華」と呼ばれるのが口唇ヘルペスなのです。
合わせて発症して、より双方の症状が辛くなってしまう問題にも繋がりますので、普段からの風邪などの感染症の予防が重要になります。
・ストレス
ストレスを多く抱えてしまうと、ホルモンバランスが崩れてしまい免疫力が低下してしまうことがあります。
また、疲労同様の問題でもあります。ストレスが高い状態で溜まっている場合には活性酸素が体内に増えてしまいます。活性酸素は強力な物質で免疫力を高める効果もあるのですが、過剰に存在している場合には自身の細胞を酸化させてしまい、老化が進行したり皮膚の免疫力の低下に繋がります。
出来るだけ、ストレスを溜め込まないように、発散法を見つけていきましょう。
・紫外線
紫外線を多く浴びてしまうと、唇の皮膚の免疫力が低下してしまうために口唇ヘルペスが発症してしまうことがあります。
他にも、生理や怪我、時差などにより免疫力が低下した時に口唇ヘルペスが発症してしまうことがあります。
・体温の低下
体温が1度低下してしまうと免疫力は半減どころか、5分の1にまで低下してしまいます。
血液が冷えてしまっていると、白血球などの免疫細胞が活動力を低下させてしまうことが大きな原因です。
現代の人は低体温の傾向があるために、その影響で感染症などの病気にかかりやすくなっています。体温が下がらないように、食べ物や飲み物などで対策しながらヘルペスウイルスが表面化しないように注意しましょう。
・胃腸機能の低下
特に感染の原因となる行為をしていないのにヘルペスが発生している場合には胃腸が弱っていることを知らせているのかもしれません。
胃や腸の機能が低下すると、栄養の吸収率が下がってしまい、ビタミンが不足することで栄養不足にもなりますし、肌の保護機能を果たしている成分が足りなくなってしまいます。
血行も悪くなり悪循環から気づかない内に免疫力が低下してしまいます。
胃腸の機能をもとに戻すために消化の良いものを摂取することを心がけて負担を軽減していきましょう。
アトピー性皮膚炎の症状を持っている
アトピー性皮膚炎の症状を持っている人は肌のバリア機能が低下しているために、皮膚炎などの症状を引き起こしてしまいやすく、口唇ヘルペスの症状も引き起こしやすくなります。
更に、症状も悪化しやすく、中々治らないと言う傾向もあります。
アトピー性皮膚炎は自己免疫疾患であるアレルギー症状と同じメカニズムの免疫の過剰反応による炎症になります。
もし既にアトピー性皮膚炎の症状を抱えている人に関してはウイルスの感染が行われないように注意しましょう。逆に周囲にアトピー性の皮膚炎の症状を持っている人に対しては、自分が持っているかもしれないウイルスを移さないなどの配慮をしてあげましょう。
口唇ヘルペスの予防方法
では、口唇ヘルペスにならないようにするには、どうすれば良いのでしょうか。どこからヘルペスウイルスが感染されるのか、その感染経路について紹介するとともに、有効な予防方法についても合わせて紹介します。
しっかり予防して症状が発生しないように注意しましょう。
ウイルスの感染経路は?
ヘルペスウイルスが感染される主なルートは接触感染が殆どになります。ウイルスを持っている人やその人が触れたものに間接的に触れることで感染が行われます。
また、くしゃみや咳からの飛沫感染ももちろん行われます。基本的には風邪と同じ感染経路になりますので、風邪同様の対策をしておくことが重要でしょう。
感染経路を断って対策
ウイルスが体内に侵入しないように感染経路を断ちましょう。特に家族やパートナーが口唇ヘルペスになっている場合は特に注意しましょう。
- 感染者が完治するまでは接触を避ける
- 感染者に水ぶくれが発生している場合は、マスクを着用する
- 患部に触れてしまった場合は手洗いをする
- タオルやグラスの共有を避ける
- 同じ湯の風呂に入るのも避ける
以上のことに注意しながら生活しましょう。体内にヘルペスウイルスが潜伏している場合でも他人から移される場合もあるので注意してください。
免疫力を低下させないようにする
体に潜伏しているヘルペスウイルスを撃退する方法は現在発見されていません。感染経路の項目から見るに既に神経節にウイルスが潜伏している可能性もありますし、完全に予防することは難しいでしょう。
ですので普段から免疫力を高い状態に保って、発病しないようにすることが重要です。免疫力を高める為の対策法としては以下のことに意識して生活しましょう。
- 栄養のある食事をする
- しっかり睡眠をとる
- シャワーだけでなく入浴を行う
- ストレスを溜め込まないようにする
- 紫外線対策を忘れない
などの方法で、なるべく免疫力の低下を防ぎましょう。口唇ヘルペスだけでなく、他の病気が起きる可能性も低く出来る対策法になりますので、最低限の健康法として、この項目に沿った生活を心がけましょう。
口唇ヘルペスを早く治すには?
では、出来てしまった口唇ヘルペスを早く治癒に導くための対処法を紹介します。有効な市販薬や再発してしまった場合の素早い対処のためにどの様な手段があるのかを知っておきましょう。
早めに対処する
口唇ヘルペスは症状が悪化する前に対処することで早く治すことが可能です。特に、水ぶくれが出来る前の症状が発生している段階で対処するようにしてください。
乾燥が発生している、唇がヒリヒリする、唇の色が悪いなどの僅かな状態の変化を見逃さないようにしましょう。
基本的には、
- 舐めたりしない
- 触らない
- 清潔な状態を保つ
以上のことを意識しながら生活するようにしてください。
唇にヒリヒリした感覚を感じたり、赤く腫れ上がってきた段階で薬を塗るようにしましょう。水ぶくれが出来てしまうとウイルスが増殖してしまうので、増殖を抑えながら回復を早めることで症状を早く改善することが出来ます。
使用方法としては、患部を清潔な状態にして手をきれいな状態にした後、食後・就寝前に患部にりましょう。再発を何度も繰り返す人は、常備薬として薬を持ち歩くことをオススメします。
栄養の摂取
食事から十分な栄養を摂取できていないと、体の補修を行ったり、免疫力を高めることは出来ませんよね。有効な栄養素としては、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンDが重要になります。
更に血液の状態を改善する為にはミネラルなども必要になります。
お刺身や脂身の少ない部位の豚肉や鶏肉、緑黄色野菜、海藻類、ナッツ類、大豆製品などの食材をバランスよく摂ることが重要です。
ヨーグルトやはちみつ、発酵食品で胃腸の調子を整えることも効果的でしょう。
出来るだけ、沢山の栄養素を網羅することが吸収力を高める最適な方法になりますので、偏らない様にしましょう。
栄養を代謝してしまう行為を控える
もし、初期症状の兆候が発生している場合、タバコや過度な飲酒などの行為を控えましょう。
これらの行為は栄養を消費してしまう行為でもあり、毛細血管を収縮させてしまったり、血中の一酸化炭素濃度を上昇し、酸素不足にしてしまうなど、免疫力を大幅に下げてしまう症状になります。
出来れば、僅かな期間だけでもこの行為を止めたほうが症状は早く治るでしょう。
適度な飲酒量に関しては、血行促進やストレス発散効果などもあるので、有効な方法になります。過度な摂取にならない様に気をつけましょう。
治療薬の紹介
ヘルペスを治療を促進する市販薬を紹介します。
- アラセナS・・・1日に1〜4回塗布
- アクチビア軟膏・・・1日に3〜5回塗布
- ヘルペエース・・・1日3〜5回塗布
- ヘルペシアクリーム・・・3〜5回塗布
などがあります。抗ウイルス薬の有効成分が入っているものが有効です。
あくまで自己治療が可能な範囲で有効なのが市販薬での治療になりますので、重度の症状になっている人は皮膚科を受診して治療を行ってください。
まとめ
口唇ヘルペスの症状
- ヒリヒリして違和感を感じる
- 赤く腫れる
- 水ぶくれが出来る
- かさぶたが出来る
口唇ヘルペスの原因
- ウイルスの感染
- 免疫力の低下
口唇ヘルペスの予防方法
- 感染経路を断つ
- 免疫力が低下しない生活を心がける
口唇ヘルペスを早く治す方法
- 症状が出始める前に対処する
- 栄養の摂取
- タバコ、飲酒を控える
- 市販薬を使用する
以上が今回の記事のまとめになります。
口唇ヘルペスは一度発症すると再発を繰り返す場合があります。一度は口唇ヘルペスになって体にウイルスが潜伏している人は多くいるので免疫力が低下しないように注意しましょう。
もし口唇ヘルペスが現れても、舐めたり触れたりしないように注意してください。
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