一日中寝るのってなぜ?考えられる原因や病気の可能性を知ろう!

多忙で寝不足が続くと「一日中寝たい!」と思うことありますよね。休みの日は本当に一日中寝てしまう方もいらっしゃるでしょう。でも本当に一日中寝ると腰は痛くなるし頭が痛くなることもありませんか。

「一日中寝る」ということは私たちの体にどんな影響があるのでしょう。また一日中寝てしまう原因は何なのでしょうか。一日中寝るということについて調べてみました。

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睡眠の仕組み

眠る

そもそも「睡眠」とはどういう仕組みなのでしょう。なぜ睡眠をとるのか、どういう仕組みで人は眠くなったり目覚めたりするのか確認してみましょう。

睡眠のリズム

だいたいの人は毎日同じ時間に眠りについて、同じ時間に起きて活動をしています。このリズムは昼間の活動による疲労からくる「睡眠欲求」と体内時計による「覚醒力」でとられています。

睡眠欲求により眠りにつき、覚醒力によって人は朝目覚めることができます。これを調節する体内時計は朝、光を浴びることでリセットされてリズムが一定になる仕組みになっています。朝、起きたら日の光を浴びるのは理にかなっているのです。

睡眠時間は人それぞれあり、短時間眠るだけでも大丈夫という「ショートスリーパー」の方や長時間睡眠をとらないと疲れが取れない「ロングスリーパー」の方がいます。大切なのは睡眠の質ということになります。

睡眠のホルモン「メラトニン」

体内時計を調節するホルモンを「メラトニン」と言います。メラトニンは脳の「松果体(しょうかたい)」というところから分泌されています。メラトニンは自然な眠りを誘う睡眠ホルモンです。

朝目覚めて光を浴び体内時計がリセットされるとメラトニンの分泌が止まります。そして目覚めてから14から16時間くらいでまたメラトニンの分泌が始まるのです。このことによって体温がだんだん下がっていき、眠くなるようになっています。

メラトニンは明るい光を浴びると分泌されなくなってしまいます。夜、暗くした方が良い、明るいところにいない方が良いというのはメラトニンの分泌のために大切なことなのですね。

レム睡眠とノンレム睡眠

睡眠中は脳や体がずっと同じ状態でいるわけではありません。睡眠は「ノンレム睡眠」と「レム睡眠(REM sleep)」という2つの睡眠で構成されているのです。レム睡眠は英語では「Rapid Eye Movement」といい眠っている間に眼球が素早く動くことから名付けられました。ノンレム睡眠とレム睡眠でそれぞれ脳と体を休ませる仕組みになっているのです。

ノンレム睡眠

ノンレム睡眠は深く眠っている状態で、大脳皮質の発達した生物に見られる睡眠です。疲れた脳をノンレム睡眠の間に大脳皮質を冷却して休ませるのです。眠り始めた最初の頃は深いノンレム睡眠で脳を休ませて、目覚める朝の時間に合わせて浅いノンレム睡眠が出現するようになっています。

レム睡眠

レム睡眠では、全身の筋肉が弛緩して体を休めるようになっています。このレム睡眠は、ノンレム睡眠が浅くなる朝方に周期的に繰り返し現れます。そして睡眠が後半になるに従いレム睡眠の時間が増え起きる準備をしていくのです。

レム睡眠の間は脳の活動は活発になり人は夢を見ます。血圧や脈拍も変化しています。

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一日中寝るとは?

寝ている男

では一日中寝る、というのはどういう状況なのでしょう?例えばインフルエンザなどにかかって高熱で動けない時など一日中寝ているという経験がある人もいるでのではないでしょうか。

しかしそういう病気など特別な状況ではなく、日頃の疲れまたは原因がよくわからないけれどただひたすら一日寝るという場合はどうなのでしょう。起きるのはお手洗いに行く時くらいです。それで果たして疲れが取れるのでしょうか?また体や脳への影響はないのでしょうか。

そして一日中寝てしまうというのは何が原因なのでしょうか。より良い睡眠をとる改善策なども詳しく調べてみました。

一日中寝る原因にはどのようなものがある?

「一日中寝る」ということについては様々な原因が考えられます。疲労や生理のような原因もあれば、病気という原因疾患もあります。みていきましょう。

疲労

まず挙げられるのは疲労。これは経験のある方も多いでしょう。肉体的、精神的に疲れ果て一日中寝てしまうことありますよね。また平日の仕事が多忙で睡眠時間が短く、疲労がたまり休日に一日中寝て疲れを取るというサイクルの方は結構いるのではないでしょうか。日頃の睡眠不足を補うための、いわゆる「寝だめ」といわれる睡眠です。

しかし、長時間寝たことで頭痛がしたり、腰が痛くなったりしてかえって疲れが取れないということもあります。

生理

女性は生理前や生理中に眠気が強くなることがあります。中には一日中寝てしまう方もいます。眠くなるのは女性ホルモンの分泌変化によるものです。女性の生理周期は「卵胞ホルモン(エストロゲン)」と「黄体ホルモン(プロゲステロン)」の分泌が関連しています。生理前には黄体ホルモンの分泌が増えるのですが、このホルモンは体温を上げる働きがあります。基礎体温は高温期になります。

夜、体温が下がることで人は眠くなりますので、黄体ホルモンが分泌されている、体温が高い状態の高温期ではどうしても眠りが浅くなりがちです。このため昼間にとても眠い、という状況になってしまうのです。

うつ病

うつ病が原因で一日中寝るということがあります。

いくら寝ても寝た気がしない、朝起きることができないなど熟睡感が得られず、なんとか起き上がろうとしても起きることができない、ということがあります。その結果、休日は一日中寝てしまい、仕事の日も休んで一日中寝てしまうということが続くこともあります。

他に、訳もなく悲しい気分であったり憂鬱な気分であったりなどが伴う時はうつ病の可能性が考えられます。

老人性うつ病という高齢者がかかるうつ病もあります。お年寄り一日中寝ている、という場合は老人性うつ病である可能性も否定できません。気分の低下などがあまり目立たず、記憶力の低下の訴えが多いのが老人性のうつ病の特徴です。

反復性過眠症

反復性過眠症という疾患ですと毎日15時間以上昼も夜も眠り続ける、というのが数日から2週間続きます。かつては「周期性傾眠症」とも呼ばれており、多くは10代で発症します。食事やお手洗いの時はちゃんと起きますがそれ以外はずっと眠り続けます。

非常に稀な病気で、治療法がまだ確立されてはいませんが時間が経つにつれて寛解していくことが多い病気です。

特発性過眠症

これは夜、十分に寝ているのにもかかわらず日中に強い眠気が生じる病気です。若い頃に発症することが多いです。眠気だけではなく頭痛やめまい、腹痛なども起きます。脳に要因があって生じると考えられています。認知度の低い疾患なので周囲に誤解も受けやすくなったり単なる「体質」だと言われてしまうこともあります。

治療はお薬の服用が中心ですが睡眠環境を見直して整えることも大切です。

認知症

かつては痴呆症と呼ばれていましたが、今は認知症と呼ばれています。認知症患者も一日中寝てしまうことがあります。認知症の症状として昼間の強い眠気というのがあるからです。高齢者だけではなく、比較的年齢が若い人でも認知症発症は起こります。

起きていられない

認知症の人は「覚醒力」つまり「眼ざめる力」が減少することがあります。覚醒状態を作る細胞が死滅してしまった場合、起きていることが困難になってしまうのです。

そのため起きていることができずに、うつらうつらしてしまう、眠ってしまうなどの症状が出ることがあります。

よく眠れていない

認知症の方はそもそも夜よく眠れないということがあります。活動時間も減り、体を動かすことも減るとますますよく眠れない、そして昼間の寝てしまう、という悪循環を起こすこととなります。

体内時計の狂い

最初に説明した「体内時計」が狂ってしまうことも原因の一つです。体内時計の神経細胞が死滅することで睡眠などのリズムが狂ってしまうのです。そうなると、メラトニンの分泌や覚醒力のリズムも崩れてしまいます。そのため一日中寝てしまうなどの睡眠障害がでてしまいます。

またこういった睡眠リズムの狂いがさらに認知症を悪化させてしまうということにもなってしまいます。

認知症には幾つか種類があります。一つずつ説明しますね。

アルツハイマー型認知症

この認知症は、認知症の中でも一番多いとされています。よく耳にすることが多い認知症ですよね。アルツハイマー型認知症は女性の患者さんが多いことも特徴です。脳全体が萎縮し、アミロイドβ、タウという特殊なたんぱく質が脳に蓄積されて神経細胞が壊れてしまいます。そのために認知機能の低下が起こると言われているのがアルツハイマー型認知症です。

アルツハイマー型認知症は一日中寝てばかり、ということが少なくむしろ昼夜逆転などの睡眠障害が多いとされています。

レビー小体型認知症

レビー小体型認知症は1976年に日本人医師によって発見された認知症です。アルツハイマー型認知症についで患者さんの数が多いとされています。この認知症は脳の神経細胞にレビー小体というたんぱく質が集まり、神経細胞を破壊してしまうことで生じる認知症です。

この認知症は一日中寝る、という症状があります。そのため老人性のうつ病と診断されることもあります。

一日中寝るということとレビー小体型認知症の他の症状、幻視が見られる(実在していないものが見える)、手が震える、体のバランスがうまく取れない、などの症状が見られたら専門医にかかったほうがよいですね。

前頭側頭型認知症

前頭側頭型認知症は脳の前頭葉と側頭葉が萎縮していってしまうことで生じる認知症です。この認知症は若い人もかかる可能性がある認知症です。

前頭葉はものを考えたり感情をコントロールしたり、理性的な行動をすることを司る部分です。側頭葉は言葉を理解したり記憶したりすることに関連する部分です。ここが萎縮してしまうことで、今まで興味を持っていたものにも関心がなくなり、集中力もなくなって、寝てばかりという状態になってしまいます。

睡眠時無呼吸症候群は一日中眠い?

睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome)は眠っている間に呼吸が止まってしまう病気のことです。10秒以上呼吸が止まることを無呼吸としています。これが一晩に30回以上起こる、また1時間に5回以上起こると睡眠時無呼吸です。

本来眠っている間に脳と体を休めるのに、呼吸が止まることで脳は起きた状態になってしまいます。心拍数も増加し血圧も上がってしまいます。眠れていない、ということなのですね。夜眠れていないことで、昼間にとてつもない睡魔に襲われてしまうことが特徴です。

その結果休みの日は疲れ切って一日中寝てしまうということがあります。

睡眠時無呼吸症候群にかかりやすい人

この病気になる人は肥満の人というイメージがあるかもしれませんが、痩せている人にも起こります。例えば小顔の人、首が短い人、首が太い人など気道が狭くなりやすいという要因を持つ人がかかりやすいのです。

またタバコをよく吸う人、寝る前にお酒を飲む人、高血圧や糖尿病など生活習慣病の持病がある人もかかりやすいと言われています。年齢としては男性は30代から60代の働き盛りの年代ですが、女性はプロゲステロンの分泌が減少する更年期以降にかかりやすくなると言われています。

睡眠時無呼吸症候群が与える影響

睡眠時無呼吸症候群は体に様々な影響を与えます。生活習慣病がある人は悪化する恐れがあります。心筋梗塞、狭心症、脳卒中などの循環器病を合併する危険性も高まります。

また睡眠がきちんと取れていないため、昼間の眠気が強くなり居眠り運転に繋がったり交通事故を起こしてしまったりする危険性も高まります。

いびきをかいていると家族に言われたり、夜寝た気がしない、昼間とにかく眠いという方は一度調べておくと安心ですね。

ナルコレプシーという病気

聞きなれないかもしれませんが「ナルコレプシー」という睡眠発作が起きる病気があります。

これは夜間十分に睡眠がとれているにもかかわらず、日中突然眠気に襲われる、という病気で日本人に多いと言われています。強い眠気が日中に起きて寝てはいけない場面、例えば大事な会議や車の運転中などにも生じて眠ってしまいます。

この病気では一日中寝るというより、頻回な眠気に襲われて数分から30分程度の短い眠りです。一日中寝るわけではないが、昼間やたら強い眠気に襲われる、人と話しているのに寝てしまう、などの症状がある場合は専門医で診てもらいましょう。

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一日中寝ることの影響

頭痛一日中寝てしまうことは私たちの身体にどのような影響を与えるのでしょうか。これから説明する影響が誰にでも、またはすぐに現れるわけではありませんが、気をつけておきたいですよね。

頭痛

寝すぎて頭痛を経験した方は多いのではないでしょうか。目覚めてからの頭痛は不快ですよね。これは長い時間横になっていることで脳の血管が拡張してしまい、神経伝達物質を刺激してしまうことで頭痛が起きると考えられています。

眠りすぎることで、首や肩の筋肉が凝り固まってしまうため頭痛が起きることもあります。これは緊張性頭痛と言われています。

脳の老化を招く

寝すぎは脳の老化を招いてしまいます。記憶力の低下や意思決定の判断も鈍るようになってしまいます。寝すぎは脳の疲れをかえって招いてしまうことが原因と考えらえれています。

糖尿病

寝すぎは糖尿病のリスクもあげてしまいます。睡眠の質は血糖のコントロールに関わっています。睡眠時無呼吸症候群のところでも述べたように、睡眠と糖尿病には深く関わりがあるのです。

自律神経の乱れ

一日中寝ることで浅い眠りが続き、体内時計が乱れてしまいます。体内時計が乱れるとメラトニンの分泌量も減少し、睡眠の悪化を招いてしまいます。その結果自律神経が不安定になります。

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改善策は?

ベッドルーム夜

睡眠が脳や身体に大きな影響を与えることがわかりました。一日中寝ることはよい影響を与えないこともわかりましたね。よい睡眠は生活習慣病の予防になります。さらに、認知症予防にもなり認知症の改善にもつながります。

健康に元気に過ごすためにも睡眠の質を高めていきたいですよね。それにはどうしたらよいのでしょう。

ぐっすり寝るために行うこと

ぐっすり寝てスッキリ目覚めるにはどうしたらよいでしょう。なかなか眠れない、寝ても疲れが取れないという方は色々と試してみてください。

セロトニンを分泌させる

よく眠るためにはメラトニンが大切であることは先に説明しましたが、セロトニンというホルモンも睡眠には大事です。セロトニンが不足するとメラトニンの分泌も減ってしまいます。

セロトニンを増やすには昼間明るい時間に分泌させることが重要です。それにはセロトニンの原料となるトリプトファンを含む食事をとること。そして日の光を浴びること、適度な運動をすることが大切なのです。セロトニンがしっかり分泌されることでメラトニンが夜分泌されるのです。

夜ぬるめのお風呂に入る

夜、体温が下がることで人は眠りにつきます。寝る前にぬるめのお風呂につかってから眠ることで、少し身体を温めます。その後だんだん体温が下がって眠りにつきやすくなります。

睡眠環境を整える

寝室に工夫をしましょう。静かな環境はもちろんの部屋の明るさもポイントです。明るくするとメラトニンの分泌が妨げられます。暗めに設定しておくといいですね。

室温は夏は25度くらい、冬は15度くらいが適切と言われています。湿度は50パーセントくらいを保つようにすると快適な環境になります。

快適な寝具で眠る

快適な寝具で眠ることが大切です。柔らかすぎる敷布団やベッドでは身体が沈んでしまいます。掛け布団は保温性のある軽い羊毛布団や羽毛布団が寝返りもしやすくいいですね。

枕選びも大切です。なかなか合うのがないという場合は枕専門店もあるので、自分に合った枕を探してみましょう。

寝る前にはしないほうがよいこと

ぐっすり眠るためには寝る前にしないほうがよいことがあります。

ついついパソコンやスマートフォンを寝る直前まで見てしまいがちですが、明るい画面はメラトニンの分泌の妨げになります。1時間前には消して見ないでおきたいですね。

また寝る直前の寝酒やカフェインの摂取、喫煙、熱いお風呂、食事なども睡眠の妨げになります。習慣になっている行動もあるかもしれませんが、思い切ってやめてみるのも手です。

眠りにつく儀式を

自分で「これから寝る」ということを意識するために自分なりの儀式をするのもおすすめです。例えば静かな音楽を流す、アロマをたく、ホットミルクを飲む、などです。自分がリラックスできるようなことを習慣で行うと眠りにつきやすくなります。

病院へ行く

いろいろ試しても効果があまりなくどうしても一日中寝てしまう、夜よく眠れた気がしない、などが続くときは専門医を受診してみてください。特にいびきがひどい、気分が沈む、物忘れをするなどの症状があるときは早めの受診をおすすめします。

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まとめ

気持ちの良い朝

睡眠は脳にとっても身体にとっても大切なものです。「一日中寝るが疲れが取れない」という場合は睡眠の質をぜひ見直してみてください。夜ぐっすり眠って朝すっきり目覚めることが心と身体の健康につながっていきます。

睡眠に関して満足層と不満層を比べると、満足層の方が年収が高く幸福度が高いという調査結果もあります。

寝る前の儀式でリラックスしたり、今まで寝る直前まで見ていたスマートフォンをやめてみるなどいろいろと試してみて自分にあった快適な睡眠を見つけてくださいね。

どうしてもよく眠れなかったり、一日中寝てしまうということが続く場合はお医者さんに相談してみてください。

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