枕の選び方って?メリットとデメリットを知っておこう!

枕をどうやって選んでいますか。寝具売り場に行き、2、3個を手に持って、「これが良さそう」という感じでしょうか。

しかし、そうやって選んだ枕は、正しい枕ではない可能性があります。「快適に使っている」ように思えても、「間違った枕による悪影響」は、じわじわやってきます。将来の体の不調の原因になりかねません。整形外科医や寝具の専門家がすすめる「正しい枕の選び方」をみてみましょう。

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正しい枕の選び方

多くの人が、間違った枕を選択してしまうのは、フィーリングで選ぶことが多いからです。寝具売り場で枕を試してみて「気持ちいい」と感じると、つい「質の高い睡眠が得られそう」と考えてしまいます。

しかしその気持ちよさは、単に「違和感がない」だけかもしれません。正しい枕は、①高さと②大きさと③素材で選びましょう。

枕の高さ

理想の枕の高さは、男女で異なります。男性は後頭部の高さが5~6㎝、女性は3~4㎝です。この高さの理由は、「理想の姿勢」を作ることです。

寝るときの「理想の姿勢」は、「リラックスして立っている姿」を、そのまま横に寝かせた状態です。もちろん睡眠中は寝返りを打つので、「理想の姿勢」は簡単に崩れるのですが、布団に入ってすぐはこの姿勢を意識してください。

「理想の姿勢」のもうひとつのポイントは、顔の角度です。顔面が下の方に5度傾いている状態が理想です。「正しい枕の高さ」は、理想の姿勢を得るために、理論的に導き出されているのです。

ただ、1㎝ほど「幅」があることに注意してください。枕に詳しい整形外科医は、タオルを使って5mm単位で患者の理想の高さを決めています。「真に正しい枕」をゲットするには、こうした緻密さが必要ですが、そこまで要求しない場合は、1㎝の幅の中で「ちょうどいい」ものを選んでください。

枕の大きさ

枕の大きさは、幅60㎝、奥行き40㎝がいいとされています。ただ「大きさ」については、一般的な枕はこの大きさのものが多いので、高さよりは選択が楽でしょう。

60㎝×40㎝は、大きいと感じますか? この大きさにも理由があります。まずは「寝返りをしても枕が外れないこと」です。「理想の高さ」の枕でも、枕を使わなければ意味がありません。

もうひとつの理由が「首と肩を安定させること」です。後頭部だけで接触する枕だと、首が宙に浮いた状態になります。これでは首への負担が増えます。頭から首、肩にかけてホールドする枕が理想です。

枕の素材

枕の素材は、古くは「そばがら」がメーンでした。いまでもそばがら枕は人気です。ただ最近はポリエステルやウレタンといった素材が出てきて、バリエーションが豊富になりました。それぞれ特徴を解説します。

枕の素材については、「好み」で選んでいただいてOKなのですが、気を付けたいのは頭を乗せたときの「沈み込み」です。沈み込みが深いものと浅いものがあるので、置いた状態で同じ高さの枕でも、寝たときの高さが全然異なることがあります。

・ポリエステルの綿

「ポリエステル」と聞くと、人工的なイメージを持つかもしれませんが、そんなことはありません。触ったり見たりした感じは、本物の綿です。通気性が良いことと、安いことが利点です。逆に、長期間使用すると、弾力性が失われやすいという欠点があります。

・羽毛

高級枕の代名詞です。通気性、保温性、吸湿性のいずれも優れています。メリットが多い枕ですが、値段が高いことや、家庭で簡単に洗濯できないというデメリットもあります。

・クラッシュラテックス

聞きなれない素材だと思います。合成ゴムなどで作られていて、強く握るとしばらくは小さくまとまったままを維持して、ゆっくりと元の大きさに戻る性質があります。頭と首のフィット感に優れているといえます。欠点は、いわゆる「へたれ」が早いことです。

・スノー低反発

ウレタンを細かくしたものです。「雪のような感触」が名前の由来です。低反発なので「グッ」と押しても、押し返される感じが少ないのが特徴です。羽毛のような感触も魅力的です。欠点は素材が偏ってしまい、元の形に戻りづらいことです。

・ビーズ

発泡スチロールを、ビーズぐらいの微小な大きさに細かくしたものです。枕だけでなく「癒やしグッズ」に使われているので、触ったことがある方は「あれか!」と思われるはずです。熱がこもりやすいのがネックです。

・そばがら

そばの実を乾燥させたもので、自然素材であることが最大の売りです。重みがあり素材の中では「硬め」に位置します。通気性や吸湿性が良いのに、値段は手ごろなものが多いです。欠点は、そばがらつぶれて粉が出て、ベッドや布団を汚してしまうことです。

夏場の手入れを怠ると、虫が生息することになり、アレルギーの原因になることもあります。ただ、乾燥させたりといったケアを行えば、そのような事態は起きません。

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枕に関する4つの病気

枕

近年、整形外科医が枕選びの指導に乗り出すほど、「枕と健康」が密接な関係にあることが分かってきました。正しい枕を選ぶことの重要性を知っていただくために、まずは、「枕にまつわる4つの病気」をみてみましょう。

首の病気

首

横になった状態で枕を使うと「頭」が持ち上がります。体がそのままの位置なのに、頭だけが持ち上がるので、体と頭をつないでいる「首」が曲がります。そのため間違った枕は、「首」に大きな負荷がかかるのです。

成人の頭は、4~6kgほどあります。つまり首は、人が起きている間中ずっと、4~6kgの重りによって押しつぶされている状態なのです。首を休ませることができるのは、睡眠時間だけなのです。なので枕が間違っていると首は夜でも休むことができず、24時間ずっと負荷が加わった状態になってしまうのです。

首の骨は、7つのパーツでできています。そのひとつひとつを「頚椎(けいつい)」といいます。「首の骨は、7つの頚椎がつながって形成されている」のです。7つに分割されていることで、首はさまざまな角度に曲がることができるのです。

頚椎は高齢になると変形することがあります。また、「ヘルニア」が、首に発症することがあります。病名は「頚椎椎間板(けいついついかんばん)ヘルニア」といいます。そのほか、交通事故による「むち打ち症」も、代表的な首の病気です。

「間違った枕」は、こうした「病気を抱えている首」を、さらに悪化させる危険があるのです。悪化すると、夜中に首の痛みで目覚めたり、朝目覚めたときに腕がしびれていたりすることがあります。

睡眠時間は、首の病気を癒やすことができる一方で、首の病気を悪化させることもあるのです。この真逆の現象を左右するのが、枕なのです。

首の病気を抱えている方の枕選びは、特に調整が難しいです。正しい枕選びを指導している整形外科医は、5mm単位で高さを調整します。そのようにして「絶妙なサイズ」の枕を使うと、首の不快がかなり軽減されます。

四十肩

肩

「四十肩」や「五十肩」という病気をご存じですか。「それくらいの年齢になると、肩が悪化することが多い」という意味で、そのような病名が付けられています。それで四十歳以上の方が、肩に違和感を持つと、病院や整体院などに通うことになると思います。

しかしマッサージを受けたりリハビリをしたりしても、治らないことがあります。病院で肩に痛み止めの注射を打ってもらっても、しばらくすると再発することもあります。この場合、本当の原因は肩ではないかもしれません。

「肩こり」や「肩の痛み」で、肩自体に原因がない場合、やはり首の病気が疑われます。首には重要な神経が通っているので、首を痛めると障害は首だけにとどまらず、肩や肩甲骨にまで広がることがあるのです。

そして首といえば、枕です。もし治療で改善しない場合は枕を疑ってみてください。

朝の頭痛

頭痛

頭痛の原因はさまざまあります。ホルモンの変化や、脳内の血管の異常で起きるものもあります。しかし、頭痛の7割を占めるのは、「緊張型頭痛」というタイプです。筋肉が緊張することで起きます。

頭痛がひどい場合、脳外科や神経内科を受診するとよいでしょう。ただ、もしこの2つの診療科で原因が分からず、なお頭痛がやまない場合、あきらめず、整形外科を受診してみてください。「緊張型頭痛」は、整形外科の領域でもあるからです。

緊張型頭痛の原因は

①悪い姿勢
②目の使いすぎ
③枕

といわれています。特に、朝起きてすぐに頭痛があるが30分もしないうちに痛みがなくなる場合は、枕が原因となっている可能性が高いでしょう。間違った枕を使い続けることで、首周辺の筋肉が緊張してしまうのです。

心の病気

うつ病

うつ病の症状のひとつに、睡眠障害があります。患者の8割以上が発症するようです。寝つきは良いが午前2~3時ごろに目覚めてしまったり、夜眠っているつもりなのに昼間に強い眠気に襲われたりします。

うつ病の症状で次に多いのが、疲れやすい、食欲低下、頭痛となっています。

これら「うつ病4つの症状」のうち、「睡眠障害」「疲れ」「頭痛」は、「眠り」に関連しています。「心の病気」と「眠り」は、お互いに影響を及ぼし合います。つまり、うつ病が眠りを妨げ、眠りがうつ病を悪化させるという悪循環に陥りやすいのです。

そこで、枕にも注目していただきたいのです。もし「間違った枕」を使っていたとしたら、「正しい枕」に変えるだけで、睡眠障害が改善されるからです。正しい枕によって、良質な眠りが得られ、首の負担が減って頭痛が軽減すれば、うつ病の治療の一助になるかもしれないのです。

うつ病ほど深刻でなくても、やる気が出ないとか、落ちこむことが多いとか、眠れないといった、心の調子が気になったら、一度、枕の交換を検討してみてください。

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まとめ

睡眠

枕の奥深さをご理解いただけましたでしょうか。枕については、整形外科医だけでなく、睡眠診断士という資格を持つ人たちも、関心を示しています。近所にこうした「専門家」がいない場合、大きな家具店に行ってみましょう。

寝具売り場の店員も、枕に「一家言」持っている人は多いですよ。ぜひ、こうした人たちの意見も参考にして、正しい枕と快眠を獲得してください。

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