突然足が痛み出して、立っていられなくなり何かに引っ張られよるな感覚を感じることありますよね。
これが「足がつる」という現象で、「こむら返し」ともいいます。
いつ起こるか分からず、運動している時や寝ている時などになることもあります。いったいどういった原因で足がつるのかを紹介します。
原因を知ることで足がつるのを回避することができます。さらに何か隠れた病気の可能性もあるので合わせて紹介します!
足がつる原因
筋肉というのは本来、縮んだり緩んだりを繰り返すものなのですが、縮んだまま筋肉が緩まないようになるのが原因で痛みを感じる仕組みになっています。
どのような時にこの状況になるのかを紹介します!
①筋肉の疲れ
激しい運動をしたときに足がつるのは、筋肉の疲れが原因です。
特にマラソンや水泳などは、普段鍛えていない人からするととても過酷なものです。長時間連続で筋肉を酷使するために乳酸がたまってしまい、足の筋肉が縮んだまま緩まなくなるのです。
もちろん他のスポーツでもなることは多いですが、普段運動しない人がよくやるスポーツがこの二つなので、久しぶりに体を動かす時は注意しましょう。
運動の前にストレッチをすると、硬い状態の筋肉を少し緩和できるので足がつるのを予防することができます。ストレッチは欠かさないようにしましょう。
②水分不足
体内の水分が不足すると足がつりやすい状況になります。
水分が不足すると、体内で電解質が不足します。電解質とは筋肉を動かすために必要な成分です。そのため、筋肉の痙攣が起きやすい状態になってしまって足がつってしまうというわけです。
寝ている時に突然足がつる原因は、水分不足が主な原因と考えられています。寝ていると少しづつ水分が減少していきますからね。寝る前に水分補給するとある程度は防ぐことができます。
また運動した時に大量に汗を書くと、一時的に軽い脱水症状になるために足がつるということもあります。運動する時はこまめな水分補給を心がけましょう。
③冷え
体の温度が低くなると足がつりやすくなります。なので夏より冬の方がつりやすいのですが、冷房が効いていると、夏でも冷えが原因で足がつることがあります。
足の体温が下がると、血の流れが悪くなってミネラルバランスが崩れてしまい、足がつりやすい状況が生まれるのです。
また女性の方などは、元々低体温の人も多いのでそういった方は足がつりやすい体質といえます。寝る時に、サポーターを着用したり靴下を履いたりするようにしましょう。
④ビタミン不足
体内の「ビタミンB1」が不足すると、こむら返りを起こしやすくなります。
ビタミンB1は筋肉に必要な成分であり、不足すると筋肉疲労が回復しにくく、筋肉に異常が起こりやすくなってしまいます。
食事はバランス良く摂り、偏らないようにしましょう。
⑤ミネラル不足
ミネラルの中でも、カルシウムとマグネシウムが不足すると足がつりやすくなります。
水分不足の時と同じく、電解質のバランスが崩れてしまうのが原因だとされています。つまり水分補給をバッチリしてもミネラルが不足していると、足はつりやすくなってしまいます。
特に運動している時の汗には多くのミネラルが含まれ、体外に排出されてしまいます。そのため運動中の水分補給は水よりも、ミネラルウォーターやスポーツドリンクなどのミネラルを含むものが望ましいといえます。
ミネラルバランスが崩れているとつる症状になりやすいので十分注意しましょう。
⑥病気の症状
運動不足でもないし食事もバランスよく取れて、水分も補給しているのに頻繁に足がつるという場合は、病気の症状の可能性があります。
病気の症状で足がつっても、病気だと思わずに放置する人が多いので頻繁に起きる場合はよく注意するようにしましょう。
下記に、可能性のある病気をいくつか紹介しているので疑わしい人は読んでください。
足がつった時の対処法
では実際に足がつってしまい激しい痛みに襲われた時は、どのように対処すれば良いかその対処法を紹介します。焦らず落ち着いて対処するようにしましょう。
①筋肉を伸ばす
足がつっている時は筋肉が収縮したままになっているので、緩めてあげる必要があります。
ふくらはぎの筋肉がつった時は立っている状態でも座っている状態でも、足の指を膝側の方にあげようとすると、ふくらはぎが張るのがわかると思います。
足の裏がつった時は、何かを踏みつけるように思いっきり足の指を広げると、筋肉が伸びて緩和すると思われます。
どちらとも、つった時は焦らずにゆっくり対処しましょう。焦るとさらに症状が悪化してしまう可能性があります。
②マッサージする
一時的に痛みを解消できれば、再発を防ぐためにマッサージをしましょう。
マッサージするときはあまり力を入れずに、優しく下から上にゆっくりすることです。この時に激しく揉んでしまうと負担をかけてしまい、再発してしまう恐れがあるので注意してください。
足首を回してあげると血の流れが良くなって、筋肉も次第に通常の状態に戻っていきます。足の裏や足の甲や足の指などの末端に滞ってしまっている血行もしっかり流してあげてしっかり足全体の血流を良くしていきましょう。
足は常に心臓の下に位置していて、重力で老廃物や血液などが溜まってしまいやすいのでそれらを流してしっかり代謝出来るように補助してあげましょう。
③温める
どうしても自分で、筋肉を緩められない人は温めるのも一つの手です。温熱療法といいます。
温めることで血の巡りが良くなり、縮んでいた筋肉が正常に戻りやすい環境をつくることができます。夜寝る前などに、足を冷やさないようにすることで予防もできます。
また足がつった直後は筋肉が緊張している状態なので、温めて筋肉の状態を緩和することで再発を防ぐこともできます。
筋肉がつってしまう原因にある冷えを解消することが目的でもあります。しかし筋肉痛などの炎症を伴う問題が発生している時は筋肉は冷やさなければいけません。アイシングと言って。筋肉痛の始まりから2日間ほどは冷やす時間帯になります。筋肉痛であっても痛みが様ってからの2日め〜3日目以降は筋肉を温めることで回復を早めることが出来、さらにつる症状などを緩和、予防することが出来ます。
④ミネラルウォーターを飲む
足が頻繁に吊りやすくなっているのは、ミネラル成分が不足している事も原因の一つにあります。また、血液内の水分量も少なくなってしまっていることが考えられます。
これらを解消するためには、水分を取ることが重要です。ミネラルウォーターはミネラルの補給に優れているのでおすすめです。マグネシウムが特に摂りたい成分なので、水道水よりもミネラルウォーターの方が効果的でしょう。
さらに吸収効率を上げるためには常温で飲むことをおすすめします。一気に水分を補給してしまうよりも、小まめに一定時間ごとに水を飲んで行くことが好ましいでしょう。
口に含むくらいの量を㉚分ごとくらいに飲んでいれば十分です。ミネラルバランスを整えることでつる症状が回避でるので意識していきましょう。
⑤ツボを押す
足が落ち着いた後にツボを押すことで、再発を防ぐことができます。痛みがおさまったらツボを刺激してリラックスしましょう。
・陽陵泉(ようりょうせん)
膝よりも下の部分で筋肉のつる症状が起こった場合は、膝裏の皿の外側部分にあるツボを押すことが有効です。筋肉のひきつりを抑える効果のほか、足の疲れや痛みなどにも効果があります。
ふくらはぎの筋肉と膝の関節のつなぎ目の近くのスネの2本の骨の間の部分になります。足の筋肉に覆われていて硬くなっているので少し強めに刺激していきましょう。
・承山(しょうざん)
膝裏からアキレス健のちょうど間くらいにあるツボです。ふくらはぎの筋肉痛みを抑えるほか、むくみや疲れなどにも効果的です。このツボはふくらはぎで釣る症状が起こった場合に特に有効です。
ふくらはぎの筋肉は力を緩めると柔らかくなりますので、力が入らない姿勢をとり、ゆっくり刺激していきましょう。もし痛みが起こっているのであればあまり強く刺激しすぎないようにしましょう。刺激しすぎてしまうと逆に炎症が起こってしまうかもしれません。
ラップの芯などを使用してふくらはぎ全体の血流を流す方法がおすすめです。
・通谷(つうこく)
足の小指の付け根のくぼみにあるツボです。ふくらはぎの血の流れを活性化する効果があります。ゆっくり時間をかけてほぐしていきましょう。これを行いながら足の疲れが非常に溜まっている時は足の指に手の指を絡ませて足首を回転させると末端の結構全体が良くなり、冷えの症状が軽減します。特に夜の寝る前などが有効なので、夜の時間帯にこむら返りなどの症状が起きやすい人は是非行ってみましょう。
以上が足がつったときに是非押したいツボです。特に場所を選ばずに押せると思うので、痛みが引いてきた後に優しく押してあげましょう。
またこれらの方法はつる症状を予防する予防法にもなりますので、足がつっていなかったとしても事前に行っていくことで予防効果が見込めます。しっかり行っていきましょう。
足がつる症状のある病気
特に激しい運動もしていないし、食事もバランス良くとっているのに頻繁に足がつるという人は病気の可能性があります。代表的な病気を紹介するので、一度読んでおきましょう。
①糖尿病
足の病気ではありませんんが、糖尿病も足がつる症状がでる病気です。
生活習慣の乱れが原因の一つである糖尿病ですが、発症することで末端神経の乱れが生じて足がつりやすい状態になるようです。さらに悪化してくると、手足のしびれなども感じてしまいます。
自分が糖尿病になっていると思わずに治療が遅れるケースも増えています。足が頻繁につったり喉が乾きやすいなどの初期症状がみられる場合は注意が必要です。
一昔前までは糖尿病を患うと完治は難しかったのですが、近年では完治も可能とされています。しかし症状が悪化すると、治療も時間がかかってしまい最悪治らない場合もあるので、自分が糖尿病だということを早めに自覚しましょう。
糖尿病に関する詳しい記事はこちらになります。合わせて参考にしてみてください。
②椎間板ヘルニア
椎間板が神経に負担をかけて、激しい腰痛などを伴う病気です。
腰痛の他に、足がつる・しびれ・筋力の低下などの症状がみられ、立っているのも辛い状態になることも少なくありません。
椎間板に負担をかけるような動きをしていたり、姿勢が悪い人などが発症しやすいとされています。また歳を重ねて椎間板が老化してくると何気ない動きでも負担になる可能性があるので注意してください。
椎間板ヘルニアになっているという自覚がないと、椎間板に負担をかけ続けてしまい、どんどん症状が悪化する場合があります。初期症状が見え出したら病院へいきましょう。
椎間板ヘルニアに関する詳しい記述はこちらになります。合わせて参考にしてみてください。
③腰部脊柱管狭窄症
腰の部分にある脊柱管が狭くなり、神経が圧迫されてしまう病気です。
高齢者が発症しやすいとされていますが、生まれつき脊柱管が狭いといった人もいます。
症状としては間欠性跛行が現れます。これは、歩き始めは大したことないのですが、長時間歩いていると、足が痛くなったりしびれてきたりして歩行が困難になってしまう状態です。
腰部脊柱管狭窄症の初期症状として、足がつったり残尿感を感じることがあります。症状が軽いうちは、リハビリや薬での治療が可能となりますが、悪化すると手術を受ける必要があります。
そういう意味では足がつるというのは早期発見のヒントになるので、高齢者の方で頻繁に足がつる方は気をつけましょう。
腰部脊柱管狭窄症に関する詳しい記事はこちらになります。合わせて参考にしてみてください。
・腰部脊柱管狭窄症の治療には手術が必要?症状・原因・予防法を理解しよう!
まとめ
足がつる原因
・筋肉の長時間の使用による疲労の蓄積
・水分不足による電解質不足
・冷えることによるミネラルバランスの崩れ
・ビタミン不足による筋肉の負担
・ミネラル不足による電解質不足
・病気の症状
足がつった時の対処方法
・筋肉を伸ばして緩める
・マッサージをして血行を良くする
・温めて血行を良くする
・ツボをおして症状を緩和する
足がつる症状のある病気
・糖尿病
・椎間板ヘルニア
・腰部脊柱管狭窄症
以上が今回の記事のまとめになります。
足がつる現象は様々な場面で起こります。できれば回避したいことなので、水分補給や食事など日頃の意識も大切です。また病気の初期症状の可能性もあるので、頻繁に起きる場合は病院へ行って一度診てましょう。
足が一度つってしまうとその後しばらく何度もつってしまいますよね。特に就寝中などに起こりやすかったり、人によってつりやすい時間帯やシーンに傾向があります。自分の足がつてしまう原因を突き止めて、足がつってしまう問題を解消して行きましょう。
足がつってしまうのは、筋肉の収縮機能の暴走です。脳と筋肉の情報伝達が正常に行われていないために起こる問題なので、もし長時間つってしまっている状態を放置してしまっていたら怪我につながってしまいます。アキレス腱断裂につながってしまうかもしれませんので十分注意しましょう。
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