妊娠糖尿病の原因は?症状や予防方法について!

妊娠糖尿病は、妊婦さんが発症しやすい病気の一つです。血糖値をコントロールできないために、赤ちゃんの体が奇形になったり、巨大児となり出産時に障害を受けてしまいます。また、お母さん自身も重い合併症を持つことがあります。

妊娠糖尿病は予防することができ、もし発症した場合も、早期に治療すれば赤ちゃんへの影響も少なくなります。妊娠糖尿病の原因を知って、しっかりと予防していきましょう。また、発症した場合にどんな治療が必要なのか、お伝えします。

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妊娠糖尿病はどんな病気?頻度は高くなっている?

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2010年に世界共通の診断基準が作られました。妊娠糖尿病は「妊娠中にはじめて発見または発症」する病気とされており、妊娠前から糖尿病だった人は含まれません

日本の妊娠糖尿病の頻度は2.92%でしたが、2010年7月に新しい診断基準が作られた後は12.08%に上がっています。これは診断基準が厳しくなったためと考えられています。(日本糖尿病・妊娠学会HPを参照しました。)

妊婦さんの10人に1人以上は発症する、決して珍しくはない病気です。

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妊娠糖尿病の原因は?

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では、妊娠糖尿病の原因について紹介します。

妊娠中に増えるホルモンの影響が大きい

糖尿病とは、血液中にある糖を細胞に取り込む機能がうまくはたらかないために、血糖値が非常に高くなったり、低くなりすぎる病気です。糖を細胞に取り込むのはインスリンという酵素です。

妊娠すると、インスリンのはたらきを抑える酵素や、インスリンを壊す酵素が胎盤で作られます。すると、妊婦さんの身体はインスリンが効きにくい体質となり、エネルギーを摂取した後は血糖値が高くなりやすいのです。

一方で、赤ちゃんにも栄養を送らなければならないので、急に血糖値が低くなってしまいます。

これを繰り返すと、お母さん自身の血管がダメージを受け高血圧になったり、神経が障害されてしまいます。

妊娠糖尿病になりやすい人

家族が同じ病気にかかったことがある方、35歳以上で妊娠した方、肥満傾向にある方は妊娠糖尿病になりやすいと言われています。また、巨大児を出産した経験のある方もなりやすいです。

しかし、上記のようにホルモンの影響が大きいため、これに当てはまらなくても妊娠糖尿病になる方は多くいます。安心しきって妊娠糖尿病を見逃さないよう、ご注意ください。

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妊娠糖尿病は赤ちゃんとお母さんにどんな影響がある?

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妊娠糖尿病で血糖値がコントロールされないと、お母さんに様々な症状が出てしまう上に、赤ちゃんが健康に生まれないことがあります。

巨大児では難産になる

お母さんの血糖値が高い状態が続くと、赤ちゃんには必要以上に糖を送りすぎて巨大児まで成長してしまうことがあります。

巨大児ではお母さんの産道を通るのが困難で、「産むのが大変」という言葉だけでは済まなくなります。赤ちゃんの肩甲骨が産道に引っかかった場合、腕神経叢麻痺となりやすく、生涯にわたって麻痺が残ります。また、骨折した場合は、その後の成長に支障をきたすことが多いです。

従って、巨大児では帝王切開の比率が高くなります。帝王切開しない場合には、お母さんの産道を傷つけやすくなります。

お母さんが発症しやすい合併症

・糖尿病で起こりやすい合併症は、網膜症、腎症や神経障害

網膜症は、網膜にある毛細血管が壊れてしまい、視力が低下する病気です。重度では失明することもあります。腎症は腎臓の働きが低下するため、重症化すると命にかかわる合併症です。

神経障害では、脳から信号を受け、信号を送る末梢神経が壊れてしまいます。手足の先の感覚が麻痺したり、細かい動作ができなくなったりします。

・妊婦さん特有の合併症は、高血圧症、羊水過多症

血糖のコントロールが良くない場合、血管がダメージを受けやすくなり、動脈硬化に繋がります。動脈硬化は高血圧を引き起こし、長い目で見ると他の病気(例えば脳卒中など)のリスクを高めます。

また、羊水過多症は、名の通り羊水の量が多くなってしまうため、破水が早くなり、早産になりやすいです。

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妊娠糖尿病は予防と早期発見・治療が大切

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妊娠糖尿病は事前に予防することが大切になってきます。

病院でスクリーニングをする

日本糖尿病・妊娠学会によると、妊娠が分かったら早めにスクリーニングを行うよう推奨されています。

スクリーニングとは、病院で行う簡易検査のことです。妊娠糖尿病のスクリーニングは、空腹時の血糖値を測定したり、50gのぶどう糖を摂って血糖値の変化をみる方法(ぶどう糖負荷試験)があります。

スクリーニングで陽性となった場合は、さらに詳細な検査を行い、診断基準と照らし合わせます。

予防・治療の基本は食事療法

妊娠糖尿病と診断された場合は、医師や管理栄養士の指示に従って食事を改善します。

エネルギーは妊娠前の食事の70%までに減量し、高血糖を防ぎます。過度な減量は、反対に胎児が栄養不足になってしまうので、行いません。また、1日の総エネルギーは変えずに、間食をこまめに取ることで高血糖を防ぎます。

妊娠糖尿病でない方も、予防として以上の点に気をつけると良いでしょう。

インスリン治療を行うこともある

食事療法をしても血糖のコントロールが改善されない場合、インスリンを投与して健常の妊婦さんの血糖値に近づけます。

インスリンの量は、妊婦さんご自身で血糖値を図り、その結果を見て医師が判断します。毎日血糖値を測定するのは大変ですが、とても重要なため、世界でも推奨されています。

なお、インスリンは赤ちゃんには作用しないので、安心して治療を行うことができます。妊娠前から糖尿病で、経口血糖下降薬を服用していた場合も、インスリンに変更することが多いです。

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妊娠糖尿病で出産した後は

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産後も定期的にスクリーニングが必要

妊娠糖尿病を発症した方は、出産後に糖尿病になりやすいといわれています。定期的に病院で検査するようにしましょう。また、高血圧が代表される症候群、メタボリックシンドロームにもなりやすいため、日々の生活習慣に気をつけなければなりません。

また、一度妊娠糖尿病になった方は、再び妊娠した際に再発することが多いです。日々の血糖値を確認し、医師に相談しながら計画的に妊娠することが推奨されています。

授乳する際の注意点

妊娠糖尿病と診断された方も、そうでない方と同様に授乳を行っても問題ありません。

しかし、授乳ではお母さんがよりエネルギーを消費するので、出産前よりは食事の量を増やす必要があります。また、授乳をすると急激に血糖値が下がりやすいですが、授乳前に軽く食物を摂取することで防げます。

妊娠中と同様に食事には気をつける必要がありますが、授乳の時期はとくに野菜や水分をよく摂りましょう。ビタミン、ミネラルを十分に摂取してください。

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まとめ

妊娠糖尿病によって難産になると、赤ちゃんが生涯にわたって障害を持つ可能性が高くなるため、恐ろしい病気と言えます。しかしながら、10人に1人以上の妊婦さんは妊娠糖尿病になるため、誰に起こっても不思議ではありません。妊娠が分かったら、早めに病院でスクリーニングを受けましょう。

また、妊娠糖尿病になってしまった場合も、早期に判明すれば悲観しすぎることはありません。出産まで長い道のりになりますが、健康で元気な赤ちゃんを産むために、医療従事者と一緒に頑張りましょう。

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