あるサイトに掲載された「女性がコンプレックスを感じる顔の部位ベスト5」で、「輪郭」は5位でした。とはいえ、1位の「目」は34%、5位の「輪郭」は29%と、僅差でした。複数回答OKのアンケートだったので、このような結果になりました。
「かわいらしさ」を大きく左右する「目」と同じくらい、女性は「輪郭」を気にしているようです。
自分の輪郭や特徴にコンプレックスを抱える人は多く居ます。出来るだけコンプレックスを解消して無駄なストレスは感じないようにしたいですよね。
女性の印象を大きく決定する輪郭を形成する一部である「頬骨」についてみてみましょう。
高い頬骨はブスなのか?
「頬骨」「高い」「芸能人」でネット検索してみました。「女優の片桐はいりさんがトップに来る」という予想は見事に外れ、なんとアンジェリーナ・ジョリーさんがヒットしたのです。
写真を見ると、確かに頬骨が出ています。この頬骨が出ているという特徴は果たしてマイナスなのでしょうか?もしくは自分の考え過ぎという可能性もあります。
韓国では当たり前?
日本人に比べて韓国人は頬骨が高い傾向があります。一般的な顔立ちの特徴お一つであり、ブスの対象にはなりません。つまり必ずしも、頬骨の高さは女性の美醜を左右しないのです。しかし、それでも頬骨の高さを気にする女性は万国共通なようで、美容整形天国の韓国では、当たり前のように頬骨を削る手術が行われているそうです。
国内でも多くの美容整形クリニックは、治療メニューに「頬骨削り」を掲げています。高い頬骨を「個性」ととらえることは難しく、美容的には「厄介モノ」という認識が強いようです。
欧米では真逆!
しかし、一転欧米ではこの特徴は美女の条件の一つとして認識されています。目鼻立ちがはっきりしたくっきりとした顔立ちならではの印象かもしれませんが、アメリカの美女の必須条件としてメイクの専門雑誌での記事では「肉厚な唇」「大きな瞳」「高い頬骨」の3つが挙げられています。
これには驚きです。しかし、たしかにオードリー・ヘップバーンやケイト・モスやアンジェリーナ・ジョリーなど美女の中には頬骨が高い女性が多いですよね。
また、コンプレックスとして捉えられがちのエラに付いても欧米ではそこまでダメなものとして認識しない傾向があります。美人女優のフェイ・ダナウェイやアンジェリーナ・ジョリーもエラの張った女性ではありますが美しいですよね。
欧米人特有の顔立ちに合う特徴ではあるかもしれませんが、必ずしもこの様な特徴が不細工とは結びつかない傾向があるようです。
整形トップランキング
しかし世界の整形のランキングでのトップはアメリカが最も多く1位となっています。日本は3位で韓国は4位。以外ですね。ちなみに2位はブラジルになっています。
しかし、脱毛や目の整形についてはアメリカを日本が上回る結果になっています。アメリカはどちらかというと胸と顔の整形が盛んなようです。
2つのタイプ
頬骨の「出方」には2タイプあります。頬が前に出ているタイプと、横に出ているタイプです。前に出ているタイプは、横顔を見たときに目立ちます。横に出ているタイプは、正面から顔を見られたときに目立ちます。
頭の骨、顔の骨とは
頬骨の高さを考える前に、頭の骨と顔の骨の基礎を押さえておきましょう。
45→28→2
頭の骨と顔の骨をまとめて「頭蓋骨(ずがいこつ)」といいます。ドクロマークをイメージしてみてください。一見すると、頭蓋骨は「頭の骨」と「下あごの骨」の2つでできているように見えます。頭蓋骨において、動くのは「下あごの骨」だけだからです。
しかし実際は、頭蓋骨は28個のパーツが組み上がってできているのです。それなのになぜ「下あごの骨」以外の頭の骨が動かないのかというと、それは「ぴっちりくっついている」からです。
しかし28個で驚くのはまだ早いです。赤ちゃんとして生まれたときは、頭の骨はなんと45個もあったのです。
分割しているメリット
45個の頭蓋骨は、成長につれて次第にくっつきあって「分かれ目」がなくなり、28個にまで減ります。そして「下あごの骨」以外の27個の骨がぴっちりとくっついているのは、「結合組織」という物質が「接着剤」の役割を果たしているからです。
なぜ頭の骨だけがこのような複雑な仕組みをしているのでしょうか。例えば太ももの骨は、お母さんのお腹の中でも1本ですし、生まれて成長しても1本のままです。なぜ頭蓋骨だけが「分離からの結合」を行うのでしょうか。
それは赤ちゃんが母親から出てくるときの「産道」が狭いからです。45個に分かれていれば、互いにずれあって柔軟に産道を通り抜けることができます。しかしそのまま分割したままでは、人間で最も大切な臓器である「脳」を守ることができません。それで成長するにつれて頭の骨が結合すると考えられています。
衝撃に強い
成人になっても28個に分かれていることにも、メリットがあります。頭に強い衝撃が加わったときに、もし頭が完全に1つの骨だった場合「ヒビ」や「割れ」は次々伝染してしまいます。しかし「結合はしているけど、パーツごとに分かれている」状態であれば、ヒビや割れは、1つの骨で終結することができるのです。これも脳を守る機能といえるのです。
頬骨とは
さて本題の頬骨ですが、これは頭蓋骨を構成する28個の骨のうちの2つです。左右に1個ずつあるので2つです。頬骨は、「頭の骨」と「鼻の骨」と「上あごの骨」と「下あごの骨」に接触しています。
そして医学的には「頬骨」は「ほおぼね」と読まず「きょうこつ」と呼ばれています。
頬骨の役割
美容整形手術では、高い頬骨を削ってしまうのですが、しかしそもそも、削ってしまってもよい骨なのでしょうか。いえ、実は、頬骨は削らない方がよいのです。
頬骨はとても強い骨です。それを知ることができる、簡単な「実験」があります。自分の顔面のあらゆる場所を、手で少し強めに叩いてみてください。頬骨は、頭頂部と後頭部と同じくらい「頑丈」であると実感できます。
あなたの顔面めがけてパンチが飛んできたとします。とっさに顔をそらすでしょう。これは急所である目や鼻を守るために、頬骨でパンチを受けようとするからです。目や鼻を構成している骨は弱いのです。
頬骨は、顔を守るためにものすごく重要な骨なのです。ですので「本当の本当にどうしても」気になる場合を除いて、頬骨はそのままにしておいた方がよいのです。
しかし、頬骨が高いとどうしてもほうれい線が強調されたりしますよね。マイナスに感じることは仕方ないといえます。
頬骨が高くなる原因
頬骨が高くなる原因は何なのでしょうか?
遺伝
やはり大きな原因は遺伝や、生まれつきの先天的な身体的特徴であることが多いでしょう。特に顔の見た目的な特徴は親から遺伝するところが大きく、親が頬骨が出ているという特徴を持っていれば、自分も同じ特徴を持って生まれやすい傾向があります。
これは遺伝によるものなのでコンプレックスと捉えるか特徴と捉えるかの問題でしょう。
ゆがみ
頬骨が高くなるのは、頭の骨がゆがんでいるからです。頭蓋骨は約30個の骨が「接着剤のようなもの」でくっついてできています。
ですので、1個1個の骨の「ゆがみ」はわずかでも、複数個の骨が「ゆがむ」と視覚的に「出っ張っている」と気付くほどの「ゆがみ」になってしまいます。
伝染
「頬骨」から、後頭部に位置する「後頭骨」までの間には、「頬骨弓」と「側頭骨」という骨があります。また「頬骨」から、脳天にある「頭頂骨」までの間には、「前頭骨」という骨があります。
後頭骨と頭頂骨は、頭の骨の中で最も大きな骨です。この2つの骨がゆがむと、それが次々と他の骨に伝わって、最終的に頬骨に届きます。それで頬骨が高くなってしまうのです。
エステやマッサージなどが、「頭の骨のゆがみを解消して小顔を実現!」といったような広告を出すのは、こうした頭蓋骨のメカニズムが背景にあるようです。
噛み癖
どちらか一方の歯で物を食べることが多いことなどの噛み癖によってどちらか片方の顎や口周りの筋肉が発達することで頬骨の筋肉が固くなり、頬骨が出てくる原因が考えられます。
特に成長に伴い骨も筋肉も成長しますから、成長期の時にこの様な噛み癖や睡眠中の歯ぎしりなどの症状があると顎の関節などがすり減ることや顎関節の歪みが生じたり表情筋のバランスが崩れることもあり、頬骨が出っ張るなどの問題に繋がります。
歯ぎしりなどの症状はストレスが主に原因になっているため、日頃のストレスには十分気をつけましょう。
症状が確認された際は歯科での治療を受け、マウスピースを作り着用するなどの対策が必要になります。
頬杖
頬杖を長時間することや、頬杖をする姿勢が癖になっていると頭蓋骨の歪みの原因になってしまいます。頭の重さは体重の10%ほどであり、60kgの体重の人の頭の重さは6kgほどにもなります。
この重みが片顎や頬骨にのしかかることで、骨の形の変形や顎の歪みが発生してしまいます。同時に姿勢も悪くなるため、全身の姿勢の悪化による骨、関節の歪みが発症します。
このような原因となる姿勢や行動に注意しましょう。
頬骨を削ることについて
頬骨が高くなるのは、東洋人の特徴です。東洋人は「西洋人」を「美の基準」に置くことが多いので、東洋人の特徴である高い頬骨をネガティブにとらえるのでしょう。頬骨が高い顔に対して、「ごつい」「きつい」というイメージを持っている日本人は多いです。
それで頬骨の整形手術が繁盛するのです。
年齢層
いわゆる「エラの骨」は若いころから気になり始めるため、「エラの骨」を削る美容整形は20~30代が中心なのだそうです。
しかし頬骨は、若いころは気にならなくても、加齢とともに頬の脂肪が落ちてきて高さが目立つようになることから、50代の女性でも削る手術を受けることがあるそうです。
タイプ別の削り方
頬骨を削る手術ではまず、口の中か、耳の横の生え際にメスを入れます。これは、手術跡が目立たないようにするためです。
頬骨が前に出ているタイプでは、上あごの骨に近い場所の「でっぱり」を削ります。
頬骨が横に出ているタイプは「長く削る」ことになるので、削った後に「プレート」で補強する必要があります。
手術の金額
手術は全身麻酔下で行われ、所要時間は約2時間です。入院期間は3日程度の医療機関が多いようです。手術後は頬が腫れますが、2~4週間で治まります。退院後の通院は、1~3回程度で経過を観察し気になる症状が現れない場合はそれで処置が終了になります。
料金は100~200万円とかなり高額です。当然、医療保険は使えず、全額自己負担です。
やすいと言われる韓国での治療の場合でも70万近くの治療費に加えて渡航費や宿泊料などがかかります。韓国での整形では特に病院を選ばないと酷い後遺症に悩まされたりするケースがあります。しかも、施術先が韓国なので、術後の経過や症状が悪化した際に再度診察を受けに行くことが困難なため悪化しても治療が行えない場合もあります。
日本でまた診察を受ける場合はより治療は複雑になり費用はかさみます。しっかりとリスクを覚悟した上で手術に踏み切りましょう。
頬骨を削る手術のリスク
頬骨を削る大きさは5ミリ程度なのですが、全身麻酔で骨を削る手術は「とても大がかりな手術」といえます。また、顔には重要な器官や神経が詰まっているので、できればメスを入れたくないところです。
手術前には、適切な手術が行われたにもかかわらず、後遺症が起きた場合は、責任を追及しないといった内容の同意書にサインを求められるでしょう。
はっきりいって、メリットよりもリスクの方が大きい手術といえるでしょう。
頬骨を削らずに頬骨を高くするには?
そこで頬骨を削らず、頬骨を目立たなくする方法を用意している美容整形クリニックもあります。
ヒアルロン酸
頬骨が目立つのは、「頬骨が高い」場合と「頬骨以外が低い」場合の2通りがあります。後者であれば、頬骨以外を高くすることで、頬骨が目立たなくなります。そこで行われるのが、ヒアルロン酸を注入することです。ヒアルロン酸を頬骨の下あたりに注入することで頬がふっくら膨らみ、頬骨が目立たなくなります。
この治療法であれば、注射をするだけです。リスクが低いといえるでしょう。
効果が期待できる期間は、ヒアルロン酸の注入後2ヶ月〜半年ほどで個人差があります。また種類によっても効果の持続期間は変わってきます。長いものでは1年間効果が続くものもあります。
注射一回当たりの費用は20万円ほどが相場で、もちろん保険が適用されないので全額個人での負担となります。しかも一度の施術ではなく、定期的に注入が必要なのでなかなかの高額なお金が必要になります。
また違和感、腫れ、炎症、凹凸などのトラブルが発生する可能性もあるので十分覚悟を持って信頼できる医師のもとでの治療に望みましょう。
化粧
化粧の技術の進化は目覚ましいものがあり、頬骨対策もばっちりです。この分野を勉強している美容師も多く存在します。化粧品メーカーも頬骨用の商品を販売しています。
また、髪型を工夫することで、周囲の目が頬骨に向かないようにすることもできます。
無料で行ってもらえるメイクレッスンなどが各化粧ブランドで行われていますので、そこで講習や講座を受けることもおすすめです。
暗めのフェイスファンデーションなどで頬骨の輪郭を削り、膨らみの陰影を抑えます。その後チークを使って頬骨をしっかりぼかすことで印象を変えることが出来ます。隠すというより上手に活かして印象を良くするイメージでメイクを行うと良いでしょう。
小顔矯正サロン
日々の噛み癖や悪い姿勢を続けることや噛み合わせや骨盤の歪みなどの原因で少しずつ歪みが生じてしまった頭蓋骨を矯正し小顔にすることが出来るサロンです。
エラの張りや頬骨のハリなどを抑えたり、ほうれい線が薄くなる、フェイスラインの改善、全体のリフトアップ、むくみ解消、血行の促進、二重あごの改善などの効果が期待できます。
まずはカウンセリングを行いどのような矯正を行っていくか調べていきます。マッサージのようなことや、体重をかけて圧力を加えることで頭蓋骨の歪みを解消していきます。
モデルや女優御用達のサロンなど都内であれば数多く存在するので、試してみてはいかがでしょうか?
まとめ
その頬骨は本当に美しさの足を引っ張っていますでしょうか。もしかしたら、本人が気にしているほどには、周囲は気にしていないかもしれません。
顔のコンプレックスは、誰もが、どの部位に対しても持ってしまうものです。頬骨の高さの最良の「治療法」は、気にしないだと思うのですが…。
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