決断力がある人は仕事・プライベートにおいて頼りにされることが多いですし、特に仕事では決断力が非常に重要です。
優柔不断な性格の方や、決断力が欲しいという方にまず決断力とは何かという解説を見て理解しましょう。そして決断力を鍛える為のいくつかの方法、優柔不断な行動をしない為に特徴を紹介します。
更に、ビジネスや人生において決断力を活かすポイントについても解説していきます。
自分の人生を決めるのは自分です。決断力が自分の人生の方向を決める重要な要素になるので、この記事を見た方は決断力を活かして日々を過ごしましょう!
決断力とは?
決断力とはどのような意味なのか、じっくり考えてみると意外と答えが出にくいものです。決断力を身につけるには、まず決断力とはどのような意味なのかを理解することが大事です。
そしてそこから次に考えることはどのような行動が決断力のあるものといえるのか、具体的に解説していきます。
仕事などでの行動を振り返り、決断力に必要な要素を考えることが大切です。
決断力とは
決断力とは、自分で判断・行動し、その責任を負うことが出来ることをいいます。
つまり、自分がこれからA・Bどちらかの選択をしなければならないという時、限られた時間でその選択を決定することが出来る能力のことです。
よく似たニュアンスにも感じる判断力という言葉がありますが、その意味の違いについて知っている方は多くないでしょう。
次の項目で決断力と判断力の違いについて解説します。
決断力と判断力の違い
先程の解説では、決断力とはある選択に関して自分自身の責任を持って限られた時間で意思決定することと説明しました。対して判断力とは、例えばA・Bという選択肢があるとします。Aという選択肢を選んだ場合の行動が正しいのか、Bという行動を選んだほうが正しいのか、もしくは今やるべき行動がどれか判断出来る能力があることをいいます。
- 判断力があるというのは、物事の評価や認識する能力が伴っていること。
- 決断力があるというのは、物事に対して責任を持って行動すること。
という違いがあります。
判断力と決断力はセット
決断力だけがあったとしてもそれは、物事を決めるスピードが速く責任能力もあるがその判断正しいかどうかという能力が伴っていないということになります。
対して、判断力だけがあったとして、物事に対する評価が正しいがその行動に至るまでのプロセスが長いといったことになります。
何事もバランスが重要といわれますが、決断力も判断力が伴ってこそその能力が発揮されるといえます。
決断力のある行動とは
決断力の意味について理解していたとしても、実際にどのような行動が決断力のあるといえるのか解説します。
仕事における決断力のある行動として、
・嫌われることを恐れずに行動していることです。
誰しもが、何か行動を起こした時のリスクを考慮して及び腰になることがあるでしょう。しかし、決断力がある人の特徴に嫌われることを恐れずに何事も決めるという事があります。
・迷っている時間が少ない
冒頭の説明でも少し解説しましたが、決断力のある人というのは物事の方向性を決める時間が短く、行動に移すのも速いです。
いくら頭の中で考えても実際に行動に移さなければその結果は分かりませんし、周囲も行動に移せる人の方が付いて行きたくなるものです。
決断力を付ける前に優柔不断な行動を見直す
決断力がないと言われている人の多くが、優柔不断な性格であるといえます。優柔不断な性格であると仕事面で特にマイナスな印象を持たれてしまいます。
優柔不断な性格とは物事を決める時間が長ったり、曖昧な表現が多い、前置きの長い説明、自信のない表情といった特徴があります。
決断力をつける為にも、優柔不断な性格がある方はまずそのクセを直すことが大事といえるでしょう。
ここでは、優柔不断な行動や思考のクセを直すための方法を紹介します。
自分自身で物事を決める意思を持つ
人によっては、物事を決断することを周囲に委ねて来た環境の場合もあります。そうした物事に対する責任であったり決める意思というのを、強く意識しなければ優柔不断な性格を直すことは難しいといえます。
他人が決めた事に対して行動していれば責任はありませんし、いざというときの判断も決断をした人に委ねれば済みます。しかし、自分の人生は自分のものです。誰かに決定権を譲ってしまうというのは、自分の成長に繋がりません。
自分自身に決断力が備われば、あらゆる物事に対して責任を持って対処し、それらの経験が学びへと繋がります。
100%の質を求めすぎない
決断力が弱く優柔不断な性格の人の多くが、リスクゼロで物事に取り組みたい・100%の完成度を求めがちといえるでしょう。または、そうでない人でもより良い選択がないか迷ったり、先延ばしにしがちなこともあります。
現実にはリスクゼロの行動は存在しませんし、完全な結果というのもありません。実際には、A・Bどちらにもメリット、デメリットが存在し、明確にどちらが良いかというのはその人の考え方次第ということが多いです。
たとえ失敗したとしても、ほとんどの物事は次に活かせる経験ですので、迷っている時間が多いことが一番損しているといえます。
優柔不断な振る舞いをしない
決断力が弱く優柔不断と思われることは、言葉だけではありません。人というのは相手の表情や仕草からも印象が大きく変わります。
話の内容そのものよりも相手の表情から得られる情報の方が、その人から受ける印象というのが決まりやすく、その次に耳から入る情報も重要な要素になります。
もし決断力がないと思われているときには、まず落ち着いている表情を意識して、態度から直すよう心がけることが大切です。
優柔不断な言葉遣いを改める
態度や声から人は印象を決めると言われていますが、その次に話し方のクセも直すと良いでしょう。
決断力のなさを決める印象のひとつとして「たぶん」、「おそらく」、「なんか」といった曖昧な言葉を使いがちです。
これらの言葉は相手からすると、とても自信がなく迷っている印象を受けるので良くないといえますし、否定的な言葉を使ってしまうと余計優柔不断に見られます。
まずは、はっきりと物事を説明するよう意識しましょう。
決断力を鍛える方法
決断力を鍛えたいと思っていても、実際に鍛えようとしてもその方法が分からなかったり、なかなか進まないものです。更に、思考や性格のクセというのは簡単に直るものでもないことは明白です。
しかし、仕事面やプライベートで決断力がないとマイナスな印象を持たれるだけでなく、時に重大な決断を迫られた場合に実行に移せないとなると問題になります。
このように、決断力とは様々な場面において必ず必要になってくる力であり、それを鍛えるということがこれからの人生にどれだけのメリットがあるか分かるでしょう。
決断力を鍛えるにはいくつかの方法があるのでそれを紹介していきます。毎日少しづつでも自分を変える意識を持つことが大切です。
時間を意識した行動
決断力のある人とは考えた時のイメージの一つに、物事を決める時間が短いというのがあります。
決断力のある人のなかでも直感的に決めてしまう人と、短時間で考え答えを導き出して決める人がいますが、どちらも決めるまでの時間が短いことが共通しています。
人によっては、物事は慎重に考慮してシミュレーションしなければいけないという考えの方もいらっしゃいますが、あまり長く考えすぎると思わぬミスに気づかず決定してしまうこともあります。
決断力を鍛えるためには、物事を決めるまでの時間を設定してそれまでに判断するということを日頃から癖付けるという方法をとることも良いでしょう。
自分の行動に負荷をかける
先程の時間を意識した行動と共通した考え方ですが、2分間にいくつかのアイデア等を紙に書き出すという訓練もあります。
2分間で自分が思いつくアイデアを書き出す行動をすることで、超短時間の間に集中力を高めることが出来るといえます。日頃から短時間で答えやアイデアを導き出すよう集中力を高める訓練をしておけば、いざ何か決断を迫られた時に短い時間で答えを出すことが出来るでしょう。
つまり短時間に集中力を高めるということです。
今選択した行動を受け入れる
決断した後に後悔することがよくあるでしょう。そして、その経験から少しづつ決断をすることをためらい、慎重に考慮してしまうという方もいます。しかし、決断力のある人でも常に成功している訳ではありません。
どこかで失敗をする場面が出てきたときに、あの時違う行動をしいればよかったという想像をしちゃだめだということでもありません。ですが、そればかり考えて前に進めなくなることがいけないです。
更に、注意しなければいけないことが、別の選択をした自分がとても良くなっていると想像しすぎないことです。
この思考のクセを付けてしまうと、今の自分に対して劣等感を抱くだけでなく自分の選択した行動に対して自信や責任を持つことが難しくなってきてしまいます。
決断力を鍛えるためのポイントのひとつとして、今選んだ行動に対して客観的に捉えてこの行動も間違ってはいないと自分に対して冷静に対処することが大事です。
また、もしこうだったら良かったのにという想像もなるべく控えて、逆の発想としてもしあの行動をしていたら今より良くなかったのかも、という別の見方でも物事を考えられれば良いでしょう。
客観的な思考
何か物事を決断すればそこには常に心理的な不安もあります。人は、もしこうだったら良かったのにということや、その時の感情で物事を間違った捉え方をしてメリットやデメリットを客観的に見られなくなることがあります。
例えば、何か新しいことにチャレンジするとき、これを始めれば人生が変わる・全てにおいて順風満帆だというような自分にとって都合のいい部分だけ考えてしまいがちです。しかし、現実には物事にメリット・デメリットはつきものですし、その側面を冷静に思考出来なければ正しく決断しているともいえません。
鍛える方法として、ある物事のテーマを設定してそのメリットやデメリット、どの行動をしたらどのような結果が得られるか紙に書き出してみます。
そして、それらを冷静に整理していくとどうしても避けなければいけない問題点や、最低限このメリットはないと厳しいといったように物事の判断力もついていきます。
このような練習をすることで、特に大きな物事に対して客観的な思考を持った目線を持つことが出来るでしょう。
常に物事の原因を考える
自分自身の行動に対して常にその行動原理を考えるクセをつけるようにすることが、決断力を鍛える力になるといえます。
しかし、普段の生活をしていて、小さな行動に対してなぜこの行動をしているかといったことを考える機会は少ないと思います。しかし、一人一人に個性があり信念やこだわりがあります。そういったことの理由を自分自身で見つめ直してみるということが大切です。
特に仕事面において大きな決断を迫られたり、転職といった大きな転機が訪れた際に、なぜこの行動をするのか自問自答をしていけば自ずと迷いも少なくなり、冷静にメリットやデメリット・最終的な目標について見えてくるはずです。
もうひとつこのクセをつけることで得られるものとして、自分が行動を起こしたことに対する覚悟がつくことで責任感もしっかり持てるようになります。
何事にもなぜという考え方で物事を決めるようになれれば、それは決断力がついている証拠ともいえるでしょう。
予測と結果の反省をする
先程までの鍛え方は実際に行動に移すことを中心として紹介してきました。対して、これは決断をする前に結果のシミュレーションをして、実際に起きた結果と照らし合わせるという鍛え方です。
予想をするといってもただなんとなく結果を想像するのでは決断力を鍛えているとはいえません。
詳細に、つまりこの行動をすればどれだけのメリットがあるか・失敗したときのリカバリーはどのようにするのかが大切です。
そして、それが出来るようになれば次は、新しいことへとチャレンジする決断力を持つことです。
未知の分野であってもそのシミュレーションをし、そしてその結果に対して興味関心を持つことが決断力を鍛える大きなポイントにもなります。
ゴールの設定
物事の流れにはある程度長い期間必要なことも多々あります。仕事であれば長期のプロジェクトであったり、資格取得であれば来年の試験までといったように一年単位の期間を要するものです。
しかし、長期的な目標に対して最終的なゴールの設定だけではたとえ最初に決断したとしても、思わぬ障害が出てくることがあります。
そうした場合にはその障害が原因となって最終的なゴールが遠くなってしまうという問題も発生してきますので、決断するといってもその間の中間地点についてもあらかじめ考えておく必要があります。
中間地点について事前に考えておくことのメリットとして、
- 途中で出てくる課題や新たな情報に対して柔軟に対応しやすい
- ゴールまでの道筋が見えやすくなる。
一見すると決断力を鍛えることと関係ないことのように思えますが、決断力のある人間になるには、その責任を持つということがあります。もし最終的なゴールへと迎えなかった場合や大幅に遅れる可能性を考慮していないのであればそれは決断力のある人とはいえないでしょう。
時には決断を延ばす
ここまで決断力を鍛えるためのいくつかの方法を紹介してきましたが、それらは短い期間で決断するための方法ともいえます。しかし、現実には仕事においてストレスやその時の状況によって、誤った決断をそのまま見過ごすこともあります。
具体的な原因として、周囲の意見が誤った方向で一致している・ストレス等で冷静な判断が出来ない・根拠ない情報が出回っていてそれを信じてしまうといったようなことが考えられます。
それを解決・間違わないよう鍛えるということで、時間があればある期間だけ提案を寝かせる・少し休憩を取って冷静になるといったように、物事に対して距離を置くことも時には大切です。
これもある意味で決断力を鍛えるための大切な要素としてとらえるべきポイントです。
まとめ
決断力について解説してきましたが、決断力はそれ単体の能力として捉えていると誤った方向へと、物事を決めてしまいます。何事もバランスが大事であり、決断力を正しい方向へ導くために判断力も同時に鍛えていくことが大切です。
決断力を鍛えるためにいくつかの方法も紹介しましたが、共通していることは自分の意識を変え鍛えるための方法を実践することが大切であるということです。
ただ鍛えていてもモチベーションは上がりませんし、表面的な部分でしか決断力を鍛えることは出来ません。
まずは自分の意識に決断力を持つと強くクセ付けることが第一歩です。
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