優柔不断の人の特徴や心理を紹介!改善することはできる?

恋人や友人と食事をしようとお店を選ぶ時、あるいは実際にレストランに入ってメニューから注文する時など、複数の選択肢から何かを選ぶ際に思いのほか決断に時間がかかる人がいますよね?いわゆる優柔不断な人のことで、もしかしたら自分の優柔不断さが悩みの種となっている人もいるかもしれません。

優柔不断は、とかくネガティブなイメージを持たれがちですが、逆から見れば慎重かつ思慮深いとも言えますので無理に矯正する必要もないでしょう。しかしながら、優柔不断さが悩みの種となっている人にとっては、なかなかそうも言ってられないでしょう。

そこで今回は、優柔不断となる心理や性格的特徴と、優柔不断を改善するための方法などについて、ご紹介したいと思いますので参考にしていただければ幸いです。

優柔不断とは?

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そもそも優柔不断とは、どのような性格的な傾向のことを言うのでしょうか?優柔不断となる心理・性格的特徴や優柔不断を改善するための方法などについて理解するには、前提となる「優柔不断」の基本知識が必要になります。

そこで、まずは優柔不断という性格について再確認しておきたいと思います。

優柔不断とは?

優柔不断とは、物事を決断する際に、ぐずぐずしていて決断力が鈍く、なかなか意志決定ができないこと、あるいは決断力が鈍くて意思決定をできない様子のことを言います。

ですから、優柔不断な人は、何かを選択・判断・決定をするときに、その選択・判断・決定の材料となる情報や要素について考え過ぎてしまって、自分の思考が迷うことにより肝心要の選択・判断・決定ができなかったり遅れたりするタイプの人なのです。

例えば、恋人と食事をしようとお店を選ぶ時、スマートフォンで検索をすると読み切れないほどの飲食店情報が溢れていますよね。その沢山の情報の中から飲食店を選ぶだけでも大変ですが、優柔不断な人は恋人の食べ物における好き嫌いについて考え過ぎたり、そのお店を選ぶことで恋人にどう思われるかを気にし過ぎることで、自分の考えがまとまらずにお店を選ぶという最終判断ができないのです。

優柔不断の一般的なイメージ・印象

このような優柔不断な人、優柔不断な性格については、どうしてもネガティブでマイナスな印象やイメージがつきまといます。

というのも、仕事ができる人は即断即決したり、判断に迷ったとしても自分なりの判断基準に従って勇気をもって決断していくという評価やイメージが社会的に確立しているのに対して、優柔不断な人は仕事で重要な決断ができずに仕事ができないという評価やイメージを抱かれがちだからです。

例えば、ある会社で社員が情報収集をして判断材料を用意したにもかかわらず、社長などの経営陣が経営判断を先送りすれば、会社は利益を上げられず倒産してしまうかもしれません。また、救急医療の現場で医師が決断を先送りすれば、救える命も救えないかもしれません。逆に言えば、会社の社長や救命救急医は、いざという時に決断を下すことができるからこそ、その職に就いているのですね。

このような例からもわかる通り、能力があって優秀な人は決断力や判断力に優れているという社会一般的な共通認識が存在するからこそ、逆に優柔不断で決断力や判断力に劣る人は周囲の人からネガティブでマイナスな印象・イメージを持たれてしまうのでしょう。

優柔不断な人の長所

このように優柔不断で決断できないことは、社会一般的には短所として認識されていることが多いわけです。

しかしながら、全ての人が物事を即断即決できるわけではありませんし、そもそも全ての物事を即断即決する必要もありません。ときには、物事に対してメリットやデメリット、リスクとリターンなどを慎重に思慮深く検討しなければならないときもあるでしょう。

そして、優柔不断な人には、優柔不断であるがゆえに持ち合わせている長所も存在しています。その一つが、物事について、じっくりと慎重に考えることができることです。優柔不断という言葉に対して、反対の意味の言葉は即断即決ですが、即断即決も決して良いことだけではないのです。

また、優柔不断とされる人は物事について判断する際に、相手や周りの人の立場にたって考えるからこそ、判断や決断を迷ってしまうという側面もあるでしょう。このような相手や周囲の他人の気持ち・立場などに思いを寄せて、配慮や気を配ることができる感情的な温かさは、優柔不断な人の長所の一つと言えるのではないでしょうか。

優柔不断な人の心理と性格的特徴

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このように優柔不断な人には長所も存在するはずですが、やはり優柔不断という性格は世間一般でネガティブでマイナスに捉えられがちです。だからこそ、優柔不断な人は、その性格が悩みの種となってしまうわけです。

そして、優柔不断という性格を改善する方法を理解するには、まず優柔不断という性格の特徴や優柔不断に至る心理などについて、良く知っておく必要があります。そこで、優柔不断な人に見られる心理や性格的特徴について、ご紹介したいと思います。

必要以上に心配性

優柔不断な人に見られる心理や性格的な特徴として、必要以上に心配性であることが挙げられます。

例えば、家・不動産を買ったり、借りたりする際に、普通の人が検討する項目は駅までの距離など交通利便性、コンビニの有無など生活利便性、建物の構造や間取りといったところでしょう。また、セキュリティ面を心配してオートロックなどの有無を気にする人は良く見られます。

しかしながら、優柔不断な人は更に地域の安全性や交番の位置など必要以上のことも心配してしまいます。心配する項目が増えれば増えるほど、その要求を満たす物件は少なくなってしまいますし、あちらの条件を立てれば、こちらの条件が立たずという思考の堂々巡りにはまってしまいます。

このように物事に対して必要以上に心配をしてしまう極度の心配性であると、優柔不断になりやすいと言えるでしょう。

必要以上に気遣いをしてしまう

このような必要以上の心配性が人間関係において現れると、必要以上に気遣いをしてしまうことになります。

例えば、複数の友人や知人と食事に行く計画をしているときに、大皿で注文して皆で取り分けてシェアすれば良いのか、個別で好きなメニューを選べば良いのか悩むことは良くあると思います。優柔不断な人は、大皿でシェアすると誰かの嫌いなものが入っているかもしれない、個別で選ぶと盛り上がりに欠けるかもしれないなどと必要以上に気遣いをしてしまいます。

このように優柔不断な人は、参加者である他人の気持ちを損ねてしまうことを恐れるあまりに、必要以上に気遣いをしてしまうのです。もちろん、前述のように相手の立場に思いを寄せることができる温かさは長所と言えますが、長所も行き過ぎてしまえば短所になりかねないのです。

必要以上に周囲からの評価を気にしがち

優柔不断な人には、必要以上に周囲からの評価を気にしてしまうという心理や性格的な特徴が見られる傾向にあります。

前述のように必要以上に他人に気遣いしてしまうということは、他人の気持ちを損ねることを恐れると同時に、他人から自分がどう思われるかを気にしているとも言えます。他人の自分に対する評価を気にするということは、他人の表情に怒りや曇りが現れれば、自分の下した判断や決断を撤回することになってしまいます。つまり、優柔不断な人は自分が判断や決断をしているのではなく、他人の顔色を窺って他人の意見に左右される関係性にあるのですね。それゆえ、周囲に意見が異なる人が複数いれば、優柔不断な人は途端に何も判断や決断ができなくなってしまうのです。

このように他人の意見に耳を傾けて尊重することは、人として決して間違った姿勢ではないのですが、その姿勢も度を過ぎれば優柔不断な性格を招きかねないというわけです。

自分に自信がない

優柔不断な人に見られる心理や性格的な特徴としては、自分に自信が無いことも挙げられるかもしれません。

優柔不断な人には、周囲の評価を気にし過ぎてしまうという性格的な特徴があると前述しましたが、この背景には自分自身に自信が持てないという心理が隠れている可能性があるのです。つまり、自分自身に自信が無いことによって、自分の意見や行動に責任を持つことができず、結果として周囲の他人の意見や行動に追従しようとするのです。

当然ですが、周囲には様々な考えを持つ人がいますから、単に他人の意見や行動に追従しようとしても、どの人に追従すればいいのかわからず右往左往してしまい、周囲の人には優柔不断と映ってしまうわけです。

ですから、優柔不断な人に見られる心理や性格的特徴の一つには、自分に自信が持てないというパターンも存在するのです。

過度に失敗を恐れる

優柔不断で物事を決めることができない人には、過度に失敗することを恐れている場合もあるかもしれません。

例えば、会社の営業部門などのように利益を追い求める組織の場合は、営業成績など会社利益への貢献度が組織に属する個人を評価する基準になりますが、総務部門や経理部門など会社利益に直接貢献しない組織では、個人の評価基準は失敗・ミスの少なさや仕事の正確さになりがちで必然的に減点主義となります。

そのような減点主義というルールの下では、下手に自己主張をしたり物事を決断して責任を負うことは、自ら失敗のリスクを負うことと同義であって、もし失敗すれば出世の機会を棒に振るなど人生にも影響を及ぼします。それゆえ、過度に失敗を恐れるようになってしまい、物事を決めることに腰が引けてしまい優柔不断となるのですね。

また、過去に自分が下した決断や選択が悪い結果に結びついてしまった経験があると、そのネガティブな記憶が同じような決断や選択を迫られた際に思い出されて、同じような失敗を繰り返したくないと迷いが生じてしまいます。その結果、決断や選択をすることを先送りして、優柔不断となってしまいます。

このように優柔不断の人には過度に失敗を恐れる傾向もあり、その原因は所属組織の体質といった環境的要因もあれば、過去の自分の経験という要因もあるなど、多岐にわたります。

自覚のない完璧主義

優柔不断で物事を決められない要因として、自覚のない完璧主義に陥っていることも挙げられるかもしれません。

現代はIT技術の急激な発展によって、インターネットを通じて様々な情報が簡単に得られる高度情報化社会です。そのため、より良い結果を求めるために、様々な情報収集をするようになるのは自然の流れと言えるでしょう。その結果、もっと良い選択肢があるかもしれないと情報収集に勤しむことによって、自覚のない完璧主義に陥ってしまい決断ができなくなってしまうのです。

このような期待通りの結果となる確率を高めようとする心理効果を、行動経済学用語で確実性効果と呼びますが、この確実性効果と高度情報化社会が優柔不断な人を生み出している側面もあるでしょう。

過保護に育てられた

優柔不断な心理や性格を生み出してしまう要因として、親に過保護に育てられたということも挙げられます。

親に過保護に育てられた場合、中には親が子供の代わりに全てを判断しているようなケースがあります。このようなケースでは、子供に適切な判断力が身につかず、いわゆる甘えん坊気質となり、子供は判断や決断を全て親や周囲の人に委ねるようになってしまいます。すると、いざ自分で選択や決断をしなければならない時に、選択や決断ができず優柔不断となってしまうのですね。

優柔不断を改善するための方法

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このように優柔不断な人に見られる心理や性格的な特徴には、様々なものがあります。それでは、このような優柔不断な人に見られる心理や性格的特徴を踏まえて、どのようにして優柔不断な性格を改善していけば良いのでしょうか?そこで、優柔不断な性格を改善するための方法について、ご紹介したいと思います。

判断材料を必要最低限の項目に絞る

優柔不断な人が必要以上に心配性だったり、必要以上に気遣いをしてしまうのは、決断や判断をするにあたって必要以上の項目や事項について検討してしまっているからです。

例えば、家を借りる場合ならば、交通利便性・生活利便性・部屋の間取りといった本質的で必要最低限の判断材料に絞った上で、その判断材料をもとに選択や決断をすべきでしょう。

また、食事の計画の場合ならば、その食事の目的が話し合いにあるのか、皆で盛り上がりたいのかを明確にした上で、その目的に沿って選択や決断をすれば良いのです。

このように心配性や気遣いをしてしまう人は、物事の本質よりも広い範囲について気にし過ぎる傾向がありますので、選択や決断にあたっては本質が何かについて今一度考えることで判断材料を必要最低限の項目に絞るようにしましょう。判断材料を最低限に絞ることにより、選択や決断は容易になりますので、優柔不断の改善につながります。

ちなみに、頭の中だけで考えていると混乱しますので、紙に項目を書き出してみると考えが整理されて選択や決断も容易になるのではないでしょうか。

自分の行動の責任をとるのは自分自身だと自覚する

他人からの評価を気にし過ぎたり、自分に自信がなくて優柔不断になりがちな人は、最終的に自分の行動の責任をとれるのは自分自身しかいないと自覚することを意識づけて、選択や決断をしていく訓練をすると良いでしょう。

一朝一夕では改善しませんが、自分の行動は自分の責任と日々意識して、選択や決断の場面で自分で決断するトレーニングを続けるしかありません。

他人の目を気にして他人の意見を取り入れても、自分に自信がないからといって他人の判断に追従しても、自分がその行動をしたことについて他人が責任を負ってくれるわけではありません。結局、自分の行動に責任を負えるのは、自分自身しかいないのですね。

それならば、自分が思うように行動したほうが、最終的に自分の責任となったときにも納得できるのではないでしょうか。

ですから、他人からの評価を気にし過ぎたり、自分に自信がなくて優柔不断になりがちな人は、自分の行動の責任をとるのは自分しかいないと自覚・意識することが、優柔不断の克服につながるのだと理解する必要があるでしょう。

失敗を恐れない

過度に失敗を恐れることで優柔不断となりがちな人は、失敗を恐れないようにマインドを変化させる必要があるでしょう。

たしかに、誰しも好き好んで失敗する人はいませんし、失敗しないに越したことはありません。しかしながら、失敗は成功の母と言うように、失敗という経験は人を大きく成長させます。逆に言えば、成功をつかんでいる人で、失敗をしていない人はいないのですね。

ですから、一度失敗しても、次に同じような場面で失敗をしないように学べば良いわけで、失敗をすること自体を重く考え過ぎないようにすることが大切です。そうすれば、失敗を恐れることによって、決断を先延ばしにするような優柔不断な性格の改善につながるのではないでしょうか。

完璧主義は止めて、判断の期限を設ける

前述のようにIT技術の発展による高度情報化社会の到来で、現代は自覚のない完璧主義に陥りやすくなっています。このような状況下においては、どうしてもより良い結果を求めて、ズルズルと情報収集を続けがちになってしまい、決断が先送りとなりやすいのです。

ですから、まずは自分が自覚のない完璧主義に陥っていることを認識し、この完璧主義を止める必要があるでしょう。そして、この完璧主義を止めるには、選択や判断をする目標の時期を決めて、判断期限・決断期限を設けることが有効なテクニックとなります。

また、判断期限を決めても情報は沢山集まりますから、その情報の中から判断材料を必要最低限に絞るためにも、情報に対して自分の優先順位をつける必要があります。決断すべき内容と自分の価値観などに照らして、情報に優先順位をつけることで、判断材料を必要最低限に絞るのです。

このように自覚のない完璧主義を止めて、判断期限を設けることが、優柔不断の改善につながることになります。

まとめ

いかがでしたか?優柔不断となる心理や性格的特徴と、優柔不断を改善するための方法などについて、ご理解いただけたでしょうか?

たしかに、優柔不断な性格はネガティブなイメージを持たれがちですが、逆から見れば慎重かつ思慮深いとも言えますので無理に矯正する必要もないと思います。しかしながら、優柔不断に対する社会一般の認識がネガティブかつマイナスであるがゆえに、優柔不断であることが悩みの種となっている人も少なくありません。

ですから、優柔不断な性格を改善したいと考える人は、本記事などを参考にして決断力アップトレーニングをしてみてはいかがでしょうか。

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