人の性質を表現する日本語は様々ありますが、意地汚い人や性格が卑しい人のことを指して、「あさましい」と言うことがあります。品性が卑しかったり下品であったりと、心身共にあまりよくない人のことを言いますが、世の中には色々な人がいますよね。中にはあさましいと感じる人も少なからずいるかも知れません。
では、具体的にどのような人をあさましいと言うのでしょうか?そうした人の特徴を知ることで、あさましいと思われないために気をつけることができます。
あさましい人の特徴
本人の前で言ってしまうと悪口や差別的意味合いにもなりかねない「あさましい」という言葉ですが、そのように言われてしまう人には、一体どのような特徴があるのでしょうか?
卑しくて品がない
あさましい人は、心に余裕がないとも言えます。常にガツガツしていて、自分本位の行動を取るのが特徴です。
卑しい
こうした心の貧しさが表れるものの1つに、卑しさがあります。仕事においてガツガツしているのはパワフルで前向きとも取れますから、必ずしも悪いことではありません。しかし、あらゆる面でガツガツしている姿は、余裕のなさを露呈し、どこか卑しい印象を与えてしまうことにもなるのです。
また、食べこぼしを拾ったり、人の残した食事にまで手を付けたりするのも、人によっては「卑しい」と思われてしまうかも知れません。特に心の卑しさは、身分や生活水準とは別次元ですから、お金持ちでも卑しい人はいるでしょう。そうした人は周りから見たら「せこい」と思うようなことも平気でします。
しかし、アメリカでは日本と違い食事を残すのが当たり前というような文化があるようですし、中国ではハンバーガーのバンズを残すという光景も見られるようですから、そうした文化の人から見れば、食事を残さず平らげること自体、卑しいと思われるのかも知れません。
品がない
また、卑しさに通じるものとして、品のなさも挙げられます。品がないと言うのは、身だしなみなど、見た目の他、人に対する態度や言動にも表れるものです。
たとえば下品な冗談を言ったり、食べ方が汚かったり、座り方や話し方、言葉の汚さなどにも品の悪さは出てしまいます。あさましい人というのは、ふとした言動から、そうした品のなさが透けて見えてしまうものなのでしょう。
見栄っ張り
誰しも、人前では自分をよく見せたいと思うでしょう。特に、それが上司であったり恋人であったり、家族であったりしたら、自分を大きく見せたい、立派に見せて実力を認められたい、などという欲求が沸いても不思議ではありません。
たとえば、エルメスのバーキンを自慢げに見せてくる女性や、自分のツイートに「いいね」がたくさんほしいあまりに、話を盛ったりと、自分のすごさをアピールするためだけに行動を取ることが多いのです。
ブランドバッグを持つことも、ツイートで「いいね」をもらうことも悪いことではありませんが、そこに自慢やアピールが入ってしまうと、あさましい人と見られてしまう可能性が高いでしょう。
遠慮を知らない
遠慮のなさもあさましい人と思われてしまう理由の1つです。遠慮しすぎるのも考えものですが、何でもかんでも遠慮せずに生きていると「図々しい」と思われてしまいますよね。
たとえば、スーパーの試食コーナーでやたら試食をするとか、ティッシュ配りの人から大量にティッシュをもらう、バイキングで元を取ろうとして食べまくる、などという行為は、傍からみるとみっともないものです。
特に日本では、遠慮するとか控えめであることが美しいとされていますから、余計に遠慮のない人は悪いイメージを持たれやすいのでしょう。適度に遠慮をして、引くところは引いておかないと、周りから嫌がられてしまうかも知れません。
損得勘定で動く
何においても損得勘定で動くというのもあさましい人の特徴です。遠慮のなさや食べ物に対する卑しさも、こうしたところと関係していると言えるでしょう。
損得勘定で動くので、「もったいない」と思って無料のものを大量にもらったり、人の残した者に手を付けたりするのです。少しでも得をしたい、損をしたくないという思いが、こうした行動に走らせているのですね。
ただし、損得勘定は人との付き合いにも現れてしまいます。自分にとって損をする人とは付き合わず、得をする人とは付き合うなどしていると、いつの間にか誰からも相手にされなくなってしまう可能性もありますよ。
すぐにお金の話をする
また、ケチ臭かったり卑しかったりするため、お金の話も好きです。無料のものや安いバイキングなどに食いつくことからも分かるように、お得や割引といった言葉に弱く、非常にこだわります。
その人を交えていない会話でセールの話や割引の話をしていると、いつの間にか輪の中に入っている、ということも少なくないでしょう。しかし、人から得な話を聞き出すのは好きですが、自分の持っているお得な情報はあまり話したがらないのも特徴です。自分だけが得をしたい、という感情の表れでしょう。
あさましい人の言動
あさましい人は、その言動にもあさましさがにじみ出しています。
本人は得ができて満足かも知れませんが、周りからどんな目で見られているか、考えてみた方がよいでしょう。
欲張り
つめ放題でも、ビニール袋を伸ばしたり、入れ方を工夫するなどでたくさん入る方法はテレビなどで目にする機会がありますが、いくらつめ放題でも限度がありますし、あまりにも下品に見られる行動はできません。しかし、あさましい人は得をすることに重きを置いているため、人目をはばかることなくできてしまうのですね。
食べ放題でも、欲張りすぎるほど欲張って、これでもかとお皿に盛ってきたり、お腹がいっぱいなのに無理矢理食べたりと、傍から見ているとみっともないと思えるような行動を平気で取ってしまうのです。
見返りを求める
また、見返りを求めるのも特徴です。損得感情で動いているからこそ、何かをしてあげたら見返りがほしいのでしょう。ですから見返りの内ボランティアなど、もったいなくてできないかも知れません。
たとえば、付き合っている男性が誕生日に素敵なプレゼントをくれたとしましょう。もらった女性はとても喜びますが、「喜んでもらえたらそれでよい」という考えはあさましい人にはありません。プレゼントをあげたら、当然見返りを求めます。それも、自分があげたものに見合うものでないと、本人は不服に思うでしょう。「自分は○○をしてあげたのに」と、天秤にかけてしまうのですね。
これでは、プレゼントをもらった方もうれしくありませんよね。何かをするたびにお返ししをしなければならないなら、してくれなくていい、と思ってしまうことでしょう。感謝の気持ちで何かをやってあげるのはよいですが、相手から常に見返りを求められる関係は嫌なものです。
発言がみみっちい
あさましい人の言動というのは、惨めさや卑しさが表れてしまうものです。バイキングなどの場合には、「お金払ってるんだからたくさん食べないともったいない」といったように、ケチ臭さや卑しさが言動に表れてしまうのです。
通常であれば、思ってはいてもあまりガツガツするのは恥ずかしいので抑えるものですが、あさましい人にはそれがありません。また、そうした発言をすることが恥ずかしいという発想がないので、堂々と口にしてしまう訳ですね。
また、残して帰るのはもったいないからと、タッパなどを持ってきて中身を詰めるなどという行為も、あさましいと言えるのではないでしょうか。
人にたかる
自分が得をするのが好きなあさましい人は、人にたかります。自分から誰かのためにお金を使うことはありませんが、もらえるものは全部もらっておこうというのが基本的な考え方なので、人にねだってほしいものを手に入れようとするのです。もちろん、相手の好意でもらえるものを無碍に断るのは失礼ですが、自分からぐいぐい行きすぎると、あさましい人だと思われてしまいますよ。
また、欲張りなので、人のものが何でも羨ましく見えます。人が持っているものは自分もほしくなるのですね。
ただし、あさましい人の特徴は、自分で買わないという点です。普通ならば、ほしければ自分でお金を出して買いますが、あさましい人はお金を使いたくないので「それいいね!ちょうだい」となるのですね。「自分で買えばいいのに」と思いますが、それをしないで人から無料でもらおうとするのが、あさましい人の特徴なのです。
人をおとしめることを厭わない
あさましい人は、自分が得をするためなら、人をおとしめることも厭いません。ですから、人の手柄を自分のものにすることも平気でします。いわゆる横取りですね。
手柄の横取り
たとえば、接客業でありがちですが、先輩から会計だけを頼まれたのに、自分の名前で売り上げを切ったり、他人の立てた手柄を、わざと上司の前で自分の手柄かのように振る舞ったり、しれっと人を騙すのです。
横取りに対して罪悪感も抱いていないので、周りも非常に不愉快になります。しかし、本人はまったく動じることはありません。
人のせいにする
また、人のせいにして罪を逃れようとすることもあります。自分の不注意で何か失態をしても、人のせいにしてしまうのですね。「○○さんが~したから」というように言い訳をし、自分の非を認めようとしないのです。
あるブログでは、筆者の女性部下が接触事故を起こした際、バレないように嘘の名前と電話番を教えたり、車の傷をごまかすために他の理由をでっち上げたりしで、罪を逃れようとした話もあります。人から疑われても「自分ではない」と言い張り、平気で嘘をついて、上手く言い逃れようとする訳ですね。
この人は店で書いていたブログでも、人気のある人の名前でカテゴライズされた場所に投稿することでアクセス数を稼いでいたようで、同じ店の男性スタッフから呆れられていたようです。
この人は典型的なあさましい人なのでしょう。このような行動は、自らの信頼を地に落とすと共に、周囲から軽蔑の目で見られる原因にもなりますから、得策とは言えません。しかしバレなければおいしい思いができますから、損得勘定で動く人にとっては、当たり前の行動なのかも知れませんね。
ものを盗む
少し行きすぎた行動としては、盗みもあります。事件になるようなことではなく、引き出しのお菓子を勝手に空けて食べたり、人の財布からお金をくすねるなどと言った程度ですが、やっていることは褒められたことではありません。盗まれた方は金銭的被害がなくても気分が悪いですし、たとえ少額であってもお金がなくなるのは非常に不愉快ですよね。
普通の人ならしないようなことも平気でしてしまうモラルのなさが、あさましい人の特徴と言えるでしょう。結局のところ、あさましい人は人を平気で利用し、人のものを奪ってでも自分がよい思いをしたい、得をしたいという思いが強いのでしょう。そうした言動1つ1つが、「あさましい」と思われてしまう所以なのです。
貧乏性について
あさましい人は、ケチケチとしていたり、みみっちい行動を取ったりすることから、貧乏性だとも言われています。貧乏性の人は、経済的な余裕がありません。お金がないということは、人の心にも影響して、気持ちにゆとりがなくなっていくのですね。
「もったない」と言ってものを大切にするのはよいことですが、やり過ぎると卑しい人、あさましい人と思われてしまう可能性もあります。ものが捨てられなかったり、安売りにつられて必要ない商品まで買ってしまったりする人は、貧乏性かも知れません。まずは自分がアテは合っていないか、チェックしてみることから始めましょう。
貧乏性の特徴
では、どのような人が貧乏性だと思われてしまうのでしょうか?
ものが捨てられない
貧乏性の人はものが捨てられないのが特徴です。いらないものでも「もったいない」ととってあるため、部屋にはものが溢れてしまいます。
安売りや割引などに弱いので、セールなどがあれば足を運んで、商品を大量に買い込むこともあるでしょう。しかし、安いものがイコール必要なものとは限りません。ですから、結果的にいらないものにお金を使っていることにもなるのです。
目先の損得に敏感
目先の損得にばかり注目してしまうので、長期的にものごとを判断できず、人生で失敗することも多いでしょう。そうした姿勢は周りからするとせこせこしているように見え、友人たちからの評価が下がってしまうリスクもあります。
最大の悩みは、周りから「ケチくさい」「みみっちい」という目で見られてしまうことではないでしょうか。人の目を気にしない人はよいですが、視線を気にしてしまう人からすると、やめたくてもやめられず、辛いですよね。
貧乏性の直し方
貧乏性の人は、安売りやセールに弱く、ものが捨てられないという欠点はあるものの、お金の管理がきちんとしていて、金銭トラブルに巻き込まれにくく、節約上手である長所もあります。
ですから、少しやりすぎな部分だけを直せば、周りから引かれてしまうこともなくなるのではないでしょうか?
自分にご褒美をあげる
いつもより少しだけよい店で食事をしてみる、少しだけよい品質のものを買ってみるなど、自分へのご褒美として、たまの贅沢をしましょう。
値段の高いものには高いだけの価値があります。そうしたものを時々取り入れることで、安さに縛られすぎることを避けるのです。よいものを知った上で節約するのであれば、安物にだけ目が行くこともなくなるでしょう。
他人の価値観を参考にする
貧乏性の人は、いかに安く抑えるか、得をするか、というところに価値基準を定めます。だからこそ、視野が狭くなり、周りから貧乏くさいと思われてしまうのですね。
自分と同じ価値観の人と過ごすことはストレスがなく心地よいですが、時には違う価値観の人とも交わることで、物事を違う角度から見ることができるようになります。安さだけに価値を見いださない生き方をするためには、自分とは違う価値観の人を参考にすることも大切です。
広い視野を手に入れた上で、どこで節約して、どこで贅沢をするのか判断していけばよいのです。自分の価値観だけに固執しないことが貧乏性を直すコツと言えるでしょう。
まとめ
世の中には、安いものが大好きだったり、ブランド品が大好きだったり、お金が大好きだったりする人がたくさんいます。誰しも得をしたい、よい思いをしたいという願いはあるでしょうが、他人を蹴落としたり、品位を落としたりしてまで手に入れようとするなら、その人はあさましい人かも知れません。
人は1人では生きられないのですから、自分本位な生き方は敵を作ってしまいます。信用を失ったり、品格を唄がれたり、軽蔑されたりしながら生きていくのは辛いですよね。自分の行動が周りにどう映っているのか、時には振り返って確認してみることも大切です。
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