自己中ってどういう意味?性格の特徴や直し方、対処方法を紹介!

自己中心的な人、いわゆる自己中(ジコチュー)な人は、周りを見渡せば大抵一人や二人は存在するものです。

たしかに、私達人間の多くは、他人との協調性や社会全体の利益よりも、自分自身の利益を優先する自己中心的な性質を、多かれ少なかれ有していることは事実でしょう。

しかしながら、私達人間は社会性の動物と言われ、生活をする上で何らかの社会組織や共同体を形成して生きています。社会組織や共同体においては、誰もが自分の自己中心的な性質を抑制して、他人と協調することで円滑な人間関係を形成します。

ですから、この社会組織や共同体に所属しながらも、自我や自分の利益ばかりを押し通す人たちのことを、世間一般的に自己中心的な人・自己中な人と呼ぶのです。

そこで今回は、自己中心的な人の特徴を挙げつつ、自己中心的な行動の直し方や自己中心的な人に対する対処方法などについて、ご紹介したいと思いますので参考にしていただければ幸いです。

自己中心性の意味

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そもそも自己中心的・自己中心性という言葉は、どのような意味を有しているのでしょうか?

そこで、自己中心的な人の特徴を挙げる前に、まずは自己中心的・自己中心性という言葉の意味について、今一度確認しておきたいと思います。

自己中心性の意味

自己中心的・自己中心性という言葉の意味について、いくつかの辞書に当たってみると、概ね次のような意味を有しているとされます。

  • 人間の幼児期に見られる心理的な特性のこと。
  • 物事や事象について、客観的な視点あるいは複数の視点から認識や分析をすることができずに、自分自身が中心となった主観的な視点や立場でしか認識・分析することができない思考方法のこと。
  • 自分自身が中心となった主観的な視点や立場でのみ物事や事象について認識・分析する思考方法をベースに、他人の立場を考慮せずに行動する性質・性格のこと。

自己中心性の意味の変遷

自己中心的・自己中心性という言葉は、もともとスイスの心理学者ジャン・ピアジェが幼児期の心理的な特性や精神構造を説明するために用いた概念だとされています。

たしかに、幼児期の心理的特徴として、自分を中心とした世界観の中で物事を解釈・判断するため、幼児が他者の視点に立つことは難しいと言えるでしょう。この点、幼児は成長し大人になるに連れて、様々な経験や教育を受けることを通じて、社会性を獲得していき、客観的な視点による分析や行動ができるようになります。

一方で、現代の日本では、もう少し広い意味で用いられることが多いようです。すなわち、現代日本における「自己中心性」とは、利己的・利己主義・ワガママといった意味も包摂していると考えられます。

利己的やワガママという言葉は、他人や相手の立場を理解しつつも敢えて無視して自分の利益や主張を押し通すことを意味しますので、そもそも他人の立場を理解することができない自己中心性とは厳密には意味が異なります。しかしながら、現実には利己的・利己主義・ワガママといった意味で、自己中心的・自己中心性という言葉が利用される傾向にあるようです。

ですから、本記事においても、自己中心性とは広く利己的・利己主義・ワガママといった意味も包摂するものとして捉えていきたいと思います。

自己中心的な人の特徴

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それでは、一般的に自己中心的と言われる人には、どのような特徴や共通点が見られるのでしょうか?

自己中心的な性格や行動を見直すにしても、自己中心的な人に対する対処法を講じるにしても、まずは自己中心的な人の特徴を知る必要があります。

そこで、自己中心的な人の一般的に共通する特徴について、ご紹介したいと思います。

コミュニケーションにおける想像力の欠如

自己中心的な人は、総じて自己愛が強くて他人をないがしろにする傾向があります。つまり、自分のことが可愛くて自らの利益や立場を優先するために、他人への配慮が欠けてしまう傾向があるのです。

そもそも人は社会組織や共同体に所属する以上は、誰もが持っている自己愛と他者への配慮のバランスをとって折り合いをつける必要性があります。しかしながら、自己中心的な人は、意識的にしろ無意識的にしろ、自分自身の利益や立場を優先してしまい、他人への配慮を欠くばかりか不利益を押し付けることすらあるのです。

この点、自分は特別で選ばれた人間だと思い込んでいることにより、このような自己愛を優先させている場合は、もしかしたら人格障害(自己愛性人格障害)という精神疾患の可能性もあります。

自己愛が強く、他人のことを考えない

自己中心的な人は、総じて自己愛が強くて他人をないがしろにする傾向があります。つまり、自分のことが可愛くて自らの利益や立場を優先するために、他人への配慮が欠けてしまう傾向があるのです。

そもそも人は社会組織や共同体に所属する以上は、誰もが持っている自己愛と他者への配慮のバランスをとって折り合いをつける必要性があります。しかしながら、自己中心的な人は、意識的にしろ無意識的にしろ、自分自身の利益や立場を優先してしまい、他人への配慮を欠くばかりか不利益を押し付けることすらあるのです。

この点、自分は特別で選ばれた人間だと思い込んでいることにより、このような自己愛を優先させている場合は、もしかしたら人格障害(自己愛性人格障害)という精神疾患の可能性もあります。

プライドが高く、負けず嫌い

自己中心的な人の中には、プライドが高くて負けず嫌いな人もいます。客観的な能力は別にして、自分自身の能力に自信や過信があることが原因となって、自己中心的な人は周囲の人に様々な迷惑をかけることになってしまいます。

例えば、仕事を選り好みして面倒な部分は同僚に押し付けたり、仕事が自分の思い通りに進行せず自分が苦しい立場に追い込まれると、なんだかんだ理由をつけては仕事を同僚にまかせて放り出してしまいます。また、仕事上のミスを指摘されると逆ギレして怒ってしまうこともあります。

当然ですが、このような自己中心的な人の行動は職場の空気・雰囲気を悪くしますが、自己中心的な人は職場の雰囲気よりも自尊感情を優先するため、それほど気にする様子も見られません。

常識に欠け、忍耐力がない

自己中心的な人の中には、通常の人が有する常識に欠ける人や、通常の人が有する忍耐力が無い人もいます。そのため、自己中心的な人は、通常の人が共有する常識や価値観から外れた意見・態度・行動を見せることがあり、それが元となってトラブルが生じたり、周りの人にストレスを感じさせることになります。

会社や学校などの社会組織や共同体に所属していれば、法律はもとより社員規則や校則といった所属団体固有のルールに従う必要性がありますが、自己中心的な人はこれらのルールを守る遵法精神に欠ける傾向があります。

そのため、始業時間に出社・登校せずに遅刻を繰り返したり、これらのルールを守る忍耐力に欠けて我慢をすることができずに突然に事前の申告もなく勝手に休んでしまったり、会社や学校を辞めてしまうこともあります。

自己主張をするが、責任感に欠ける

自己中心的な人にも様々なタイプが存在し、承認欲求が強いためか激しく自己主張をする人がいます。承認欲求とは、所属する組織の中で自分が有能であると認められたいという欲求のことです。

承認欲求から自己主張に走る自己中心的な人は、ともすれば自分の自慢話をしたり、かつての武勇伝を語ったりします。また、会議などの場で自分の能力を必要以上に誇張して見せたり、自己顕示の一環で競争相手でもある同僚などを貶めるような批判や非難を自分に都合の良い形で展開して見せたりします。

しかしながら、自己主張通りに見事な成果や成功をもたらすことは稀で、多くの場合は途中で飽きたり、面倒になったり、あるいは自分の思い通りに進まないことで仕事を放り出すなど責任感に欠ける行動に走ります。

自己中心的な行動の直し方

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このように自己中心的な人に共通する特徴は、概ね自分を優先して周囲の他人を顧みない態度や言動にあると言えます。

それでは、図らずも自分自身の行動が、このような自己中心的な人の特徴に該当するかもしれないと気づいた場合、どのようにして自分の自己中心的な行動を修正していけば良いのでしょうか?そこで、自己中心的な行動の直し方について、ご紹介したいと思います。

感情のコントロール

前述のように、自己中心的な人は他人との会話をする場合に、自分の感情や気持ちを優先するあまりに、自分の言動が相手に与える影響にまで考えが及びません。また、自己愛が強すぎるあまりに自らの利益や立場を優先してしまうため、他人への配慮が欠けてしまう傾向があります。

このように自分の感情に従って行動してしまうと、客観的な視点が抜け落ちて、自己中心的な行動や考え方につながってしまいます。特に怒りや恐怖といった負の感情が生じたときや、具体的な金銭的な利益などが目の前に現れたりすると、人は感情的になってしまう傾向があります。

ですから、自己中心的な行動を修正したいと考える場合は、自らの感情をコントロールできるようにトレーニングする必要があるでしょう。具体的には、何事にも感情任せの咄嗟な行動を控えるために、行動するにあたって5~10秒立ち止まって、自分は感情任せに動いていないか、あるいは冷静な判断ができているかと自分自身に質問してみると良いでしょう。

このような習慣を身につけることで、徐々に自分の感情を制御できるようになっていきます。

詳しくは、感情をコントロールする方法を知ろう!できない原因と対策方法を紹介!を読んでおきましょう。

他人と向き合う

自己中心的な行動を直していくには、他人と向き合う意識を常に持つことを心掛ける必要があります。

まずは、自分の行動が発端となって、具体的にどのような迷惑や不快感を周囲の人に与えてしまったのかを、振り返って考える機会を持ちましょう。厳しい指摘をされても許容できる友達や自分が尊敬できる人に、指摘してもらっても良いかもしれません。その上で、周囲の人に迷惑や不快感を与えてきた自分の行動を修正することが、他人に向き合い他人に配慮をする第一歩になるはずです。

また、自分が不快感を覚える他人の行動は、自分が同じ行動をすれば同様に周囲の人も不快感を覚えるでしょう。自分が不快感を覚えるような他人の行動をリストアップして、自分がその行動をしないように自分で自分を戒めることができれば、人間力が向上して自然と他人への配慮も身についてくるでしょう。

さらには、所属する組織で物事を決定する際には、自分に自信があったとしても、周囲の人の意見を参考にするなど一緒にメリット・デメリットを検討して方向性を導くことが大切です。

責任感を持つ

自己中心的な行動を見直すには、自分自身の発言や行動に責任感を持つことも重要な要素と言えるでしょう。前述のような忍耐力に欠けたり、責任感に欠ける人は、その発言・行動の軽さや無責任さが、周囲の人の信頼感を喪失させて自己中心的だと周囲の人に認識される大きな原因となっています。

ですから、自分自身の発言や行動に一貫性を持たせたり、任された仕事は確実に最後までやり遂げるなど、責任感を持つことが自己中心的という評価を返上する大きな要素になるでしょう。

病院を受診する

このような自己中心的な行動の直し方を実践してみても、いまいち効果を感じられない場合は、精神科や心療内科の病院を受診してみるのも良いかもしれません。

というのも、前述したように敢えて故意に他人を無視しているのではなく、本当の意味で自分自身が中心となった主観的な視点や立場でしか物事を認識・分析することができない場合は、もしかすると発達障害などの可能性もあるかもしれないからです。また、自分は特別で選ばれた人間だと思い込んでいることにより自己愛を優先させている場合は、もしかしたら自己愛性人格障害の可能性もあります。

このような障害は病院の受診や治療によって劇的に完治するわけではないものの、自分の自己中心的な行動の原因が障害であると認識できることで、周囲に伝えて環境を整えたり、自分自身の心のあり方を変えるきっかけにできるでしょう。

自己中心的な人に対する対処方法

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何度も言いますが、自己中心的な人に共通する特徴は、概ね自分を優先して周囲の他人を顧みない態度や言動にあります。

このような自己中心的な人が女性であっても男性であっても、周りの人が振り回されて不快感を生じるのは同じです。そこで、自己中心的な人に対する対処法について、ご紹介したいと思います。

距離感を保ったお付き合い

世の中には、本当に色々なタイプの人が存在しますから、自己中心的な人が周りにいたとしても何ら不思議ではありません。

そもそも前述したように、自己中心的な人は概ね自分を優先して、周囲の他人を顧みない態度や言動をしますので、深く本気で関わりを持とうとすると、それ相応に振り回される覚悟が必要です。

逆に言えば、自己中心的なタイプの人なんだと割り切ってしまえば、振り回されることも無くなるでしょう。つまり、自己中心的な人との関係は、適当な距離感を保った関係にとどめるのです。そして、自己中心的な人の言動については、不快感を生じるものもあるかもしれませんが、その言動に対して真に受けず適当に受け流してしまう場合があっても良いでしょう。

冷静に対応し、相手を刺激しない

自己中心的な人は、自分の感情や気持ちを優先するあまりに、あるいは自己愛が強すぎるあまりに、他人への配慮が欠けてしまう傾向があります。

これは、自分の感情に従って行動してしまうことで、客観的な視点が抜け落ちて、自己中心的な行動や考え方につながっているからです。特に怒りや恐怖といった負の感情が生じたときや、具体的な金銭的な利益などが目の前に現れたりする場合は尚更です。

ですから、たとえ自己中心的な人の理不尽な言動があったとしても、売り言葉に買い言葉で即座に感情的に反論するのではなく、冷静に落ち着いた態度で対応するようにしましょう。というのも、自己中心的な人の感情を刺激してしまうと、より酷い状況に陥るかもしれないからです。

そして、自己中心的な人の主張を完全に否定することなく、一部分を肯定したり褒めたりした上で、自分の主張を織り交ぜたりするなど、言葉は悪いですが自己中心的な人を上手く利用するような心持ちでいると良いのではないでしょうか。

まとめ

いかがでしたか?自己中心的な人の特徴、自己中心的な行動の直し方や自己中心的な人に対する対処方法などについて、ご理解いただけたでしょうか?

たしかに、私達人間は社会性の動物と言われ、生活をする上で何らかの社会組織や共同体を形成し、誰もが自分の自己中心的な性質を抑制して、他人と協調することで円滑な人間関係を形成します。

しかしながら、中には社会組織や共同体に所属しながらも、自我や自分の利益ばかりを押し通す自己中心的な人も存在します。人それぞれ様々な人生観や人間観を持っていますから、そのような自己中心的な人と深く関わることは無駄にエネルギーを消費することになりかねません。

ですから、自己中心的な人とは無理に関係を築く必要もありませんし、適度な距離感を保つことが最善の方法と言えるでしょう。

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