虚脱ってどういう状態?症状や原因、治療法を知ろう!注意点はなに?

私たちの肺は絶えずガス交換をしています。酸素を取り込み、二酸化炭素を吐き出す。このサイクルが数分も止まってしまえば、たちまち人は死んでしまいます。

虚脱は何かしらの原因によって血液循環が阻害され、急激な意識障害を発症する状態です。呼吸困難を発症することもあり、事態は急を要します。発症したらすぐさま治療が必要でしょう。

では、虚脱の原因や症状、そして治療法についてみていくことにしましょう。

虚脱とは

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虚脱は冒頭で述べたように血液循環の不良に伴う全身症状です。

環境的な要因や病的な要因によって発症し、時として命の危険もある状態です。発症時には早期治療が必要です。虚脱には以下の2つの種類があります。

肺虚脱

気胸とも呼ばれます。何かしらの原因で呼吸器である肺から空気が漏れ、胸腔に溜まってしまっている状態です。肋骨によって胸が大きくなることはありませんが、空気が肺を圧迫し、呼吸がしにくくなってしまいます。

気胸は10代〜30代の若い世代に見られ、男性に多いです。また、痩せ型で胸板が薄い人ほど好発します。軽度であれば、それほど心配する必要はありません。

気胸は肺から空気が漏れる、つまり肺に穴が空いている状態ですが、多くの場合は漏れ出してもすぐに穴は閉じます。また、漏れ出した空気は血液に吸収されてしまいます。

一方で肺から漏れる空気の量が多いケースでは一刻を争う状態です。それは事故などの外傷によって発症しますから、どちらにしろ早急な治療を必要とします。

熱虚脱

熱虚脱は熱中症状の1つで、外気温が暑い時に発症します。私たちの体は常に熱を産生しています。そして、体が熱くなれば汗をかき、体温を下げるようになっています。

外気温が熱くなると、伴って体が熱くなりますから、それだけ発汗量が増えます。すると、血圧が上昇し、血液の流され促進されます。このとき、脳への血流が一時的に減少し、虚脱症状を発症します。

具体的にはめまい、立ちくらみ、頭痛などがあります。症状が強い場合ですと失神や意識障害を発症することもあります。横になった状態から急に立ち上がるとめまいがする状態と似ています。

熱虚脱を発症し、意識を失ってしまえば大怪我につながることもあるので注意が必要です。症状を発症しないためにも、日頃から体の状態を管理しておくことが大切です。

犬特有の虚脱症状がある

虚脱症状は上記のような種類がありますが、実はもう1つあります。それは犬だけにみられるという特徴があり、人間や他の動物にはみられない虚脱。病名を気管虚脱といいます。

気管虚脱は犬の気管部分が何らかの原因で歪んでしまったり、気管支内の壁(膜性壁 )が垂れ下がるなどして発症する病気です。筒状の気管支は呼吸の通り道であり、それが塞がれてしまうので、呼吸困難を発症します。また、呼吸音もかなり異質な感じがします。

気管虚脱の原因はよくわかっていませんが、遺伝性要因や肥満が関係しているという指摘があります。また心臓疾患や肺の疾患により、過呼吸などが常習化していると、気管軟骨・気管周囲の損傷・炎症を招くことがあり、それが病気の原因になることがあります。

治療ではステントと呼ばれる人工的な軟骨を気管切開し挿入したり、投薬といった内科的治療を行うことがあります。症状は特に激しい運動をした後に好発するので、何かしらの異変があるときは注意が必要でしょう。愛犬の変化を常に見ておくことで、病気の発見につながります。

虚脱の原因

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人間に起こる虚脱症状は「肺虚脱」と「熱虚脱」でした。

では、これら虚脱症状は一体どのようにして発症してしまうのでしょうか。その原因について詳しくみていくことにしましょう。

肺虚脱の原因

肺虚脱、つまり気胸には様々な種類があり、それによって原因も異なります。先ほど述べた、痩せ型の若年層に多い気胸は自然気胸と呼ばれ、原因はよくわかっていません。

一方で肺に病気があるとき。肺がんや肺気腫のようなケースでは、重度の気胸を発症することがあります。これを続発性自然気胸といいます。喫煙をしてきた高齢者に多いことが特徴です。

このようなケースでは症状を自覚しているケースが多いでしょう。ちょっと運動しただけで息切れをしてしまう。たまに呼吸がしにくいことがある。このようなことに心当たりがあるようであれば注意が必要です。

外的な要因の肺虚脱

その他、外傷による気胸があります。これは事件・事故などの原因で肺に直接穴が空いてしまうケースや医療検査の際に穴が空いてしまうケースがあります。前者を外傷性気胸、後者を医原性気胸といいます。

外傷性気胸では、例えばナイフや銃弾が肺を貫通してしまう、もしくは事故などで肋骨を骨折し、それが肺に刺さってしまうなどのケースが考えられるでしょう。

医原性気胸ではカテーテル、人工蘇生術、胸腔穿刺といったことが例としてあげられます。仕方のないことかもしれませんが、十分な注意を払う必要があります。

女性特有の虚脱も

また、子宮内膜症がきっかけで気胸が起こることもあります。生理周期といったホルモンバランスが崩れる時に気胸症状が起こるなど、女性にとってかなり辛い状態が続きます。

熱虚脱の原因

先に述べたように、体の熱を放出するために汗をたくさんかいてしまうことが熱虚脱の原因です。急激な環境変化は体に負担をかけてしまうため、熱虚脱に陥らないためにも適度な水分摂取が必要でしょう。

高齢者や乳幼児など、他の人のサポートが必要な人にも好発します。高齢者であればエアコンを嫌う人もいますから、それがきっかけで発症してしまうケースもあります。

夏場は室内にいれば安心という人がいますが、意外と熱虚脱症状を発しょうしてしまうことがあります。室内でも室温が高ければ、それだけリスクがあるということです。

熱虚脱では体温の上昇は起こらないものの、危険な状態であることは変わりありません。意識を失ったとき、自身で対処することもできませんから、なるべく予防を意識することが大切でしょう。

虚脱の発症

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肺虚脱にしても熱虚脱にしても、重症のケースではしばし命の危険が伴います。では、その発症時にはどのような症状を呈するのか。

このことについて具体的にみていきましょう。

肺虚脱のケース

肺に穴が空いてしまう肺虚脱では、軽度といえど呼吸のしずらさを感じます。肺にはブレブとよばれる気腔ができていて、これが何かの拍子に破裂し、気胸を発症します。

多くは運動や咳、くしゃみといった肺の圧力変化。また、ダイビングや飛行機に乗ることによる気圧の変化がなどがきっかけとなります。病気の発病中であれば、これら機会を避ける必要があるでしょう。

症状は突発的に現れ、胸の痛みの他、呼吸困難を発症します。安静にすれば症状が治まります。しかし、肺への圧力がかかりつづけてしまうと不整脈や血圧の低下がみられるため、非常に危険な状態となります。

一方で肺に何かしらの基礎疾患があるケースでは、自覚症状があるはずです。それは先に述べたようなちょっとした動作で息切れをしてしまうなどケースです。肺の機能は喫煙によって低下しますから、喫煙をしている人は要注意でしょう。

熱虚脱のケース

熱虚脱では高温の外気温下、大量の発汗がみられます。ですが、体温の上昇はそれほどないことから、自身では症状をなかなか自覚できないことがあります。

しかし、体内では外気温による体温の上昇を防ごうと発汗するために血液が循環をしています。汗がダラダラと出て、なんとなくぼーっとし始めたとき、熱虚脱は始まっているといえるでしょう。

その段階できちんと対処ができなければ症状はどんどん悪化していきます。正常な判断ができない人もいるかもしれません。水分を取っておけば大丈夫。そう思っているひとも多いかもしれませんが、体には大きな負担がかかっています。異変を感じた時は早めに休息をとるようにしてください。

虚脱の注意点

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虚脱は重症度によって命の危険を伴うことがあります。すぐに対処できれば重症化することはありませんが、周囲に誰もいなかったりすると厄介です。

肺虚脱は先に述べたように突発的な胸の痛みを発症します。ただ、安静にしていれば症状が治まりますし、そのまま病院へいけば治療をしてもらうことができます。

反対にすぐに治療ができないような状態であれば、すぐさま安静にすることが望ましいでしょう。周囲に人がいれば、助けを求めることができますからすぐに救急車を呼んでもらいましょう。

熱虚脱では、予防が重要なポイントになります。暑い日は水分をとることも大切ですが、常に休憩を意識し、体を冷やしてあげるようにしてください。

汗が大量に出るような環境は体にかなりの負担を強いている。このことを深く自覚する必要があります。無理をすることもあるかもしれませんが、自分が思っている以上に体は疲労していることがあるので要注意でしょう。

虚脱になってしまったら…

病気というのは意図せずして発症してしまうもの。虚脱もまた例外ではありません。体調の急激な悪化という危険は誰しもあるのかもしれません。

肺虚脱では突発的に症状が起こりますが、その多くは安静にしていることで治まります。動かず、ゆっくりと呼吸をすること。パニックになってしまうと余計に症状が悪化してしまうでしょう。

症状が静かに落ち着いていくのであれば、それ以上心配する必要はありません。しかし、症状が悪化していくこともあります。その場合は進行性の肺虚脱の可能性がありますから、早めに病院へいくようにしましょう。

熱虚脱では症状の程度によって対処が異なります。意識がはっきりしているものの、強い倦怠感やめまいを感じるようであれば、十分な休憩をとる必要があります。特に水分と涼しい場所へ行くことを意識してください。

一方で意識障害を起こしてしまった場合では、周囲の人の助けを待つ他ありません。そうならないためにも、汗をかくほど暑い環境に長時間いないように気をつけるようにしてください。

予後の過ごし方

病気になると人は日々の生活の中で用心するようになるものです。呼吸がしにくくなったり、意識障害を起こしたりすると、気をつけようと思いますよね。

肺虚脱、熱虚脱はそれぞれ原因が異なりますが、どちらにしても安静にし、おだやかに過ごすことが大切でしょう。一度なってしまうと、どうしたらいいかもわかるかと思います。

体への負担を極力避け、ストレスを減らすよう意識してください。そして、異変が起きたときは症状を最小限に抑えることが大切です。

虚脱の治療法

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虚脱の治療は症状の程度によって異なります。軽度であればそれほど心配することはありません。しかし重度であれば、やはりきちんとした治療が必要となります。それぞれの虚脱の治療法は以下の通りです。

肺虚脱の治療

軽度の虚脱では安静にしていると症状が回復するので、特に医療的な処置をすることはありません。外来で対応することが可能で、数時間程度で症状が治まることがほとんどです。

中度の虚脱では入院が必要となります。肺の両側の部分で虚脱が起きていたり、水が溜まっていると診断された場合、胸腔ドレナージという方法で空気や水を肺から抜いていきます。

その他、高齢者や進行性の虚脱が疑われるケースでもドレナージを適用することがあります。また、手術により病変部を切除することもあります。具体的にはブラと呼ばれる袋状の組織を切除します。これを「ブラ切除術」といい一般的な手術法です。一刻を争うこともあるため、迅速な治療が要求されます。

熱虚脱の治療

軽度の熱虚脱であれば、水分の摂取と涼しい場所で安静にすることで症状を解消することができます。体の状態をきちんと見極め、十分休憩することが大切です。

水分はスポーツドリンクが望ましいです。適度な塩分、ミネラル、砂糖を摂取できるので単なる水分摂取ではなく、汗と一緒に流れ出た成分を摂取することも大切です。

重症例では早急に病院へ搬送し、治療を受ける必要があります。意識障害を発症しているようであれば、周囲の人がきちんとした対処をする必要があるでしょう。

些細な体の声を聞くことが大切

肺虚脱にしても熱虚脱にしても、症状を発症するまでに小さな症状を発症していることがあります。肺虚脱であればなんとなく呼吸がしにくい、熱虚脱であれば汗がとにかく多く出るなどです。

突発的に症状が出ているように見えても、実はそこに至るまで小さな症状が起きているのですね。こういった小さな症状をきちんと自覚できるかが、症状の悪化を防ぐポイントでしょう。

体にあまり負担のかかることをしないこと。また、そういったことをし続けないこと。体疲れていたり、異変を自覚しているのであれば、そこで休息をとること。これが意外と大切なことだったりします。

他の臓器への影響

症状が出ているとき、臓器へ悪影響を与えることがあります。特に肺虚脱では胸腔に空気が溜まり、心臓を圧迫してしまいます。これはとても注意すべき状況の1つです。では、症状を発症したとき、臓器への影響はどのようなものなのでしょうか。

肺虚脱のケース

先に述べたように肺虚脱では胸腔内の空気圧の上昇によって、心臓が圧迫されます。このため、血液循環機能が低下し、チアノーゼや血圧が下がります。

この状態は重症のケースであり、すぐさまドレナージにより空気を抜く必要があります。また、人工呼吸器の接続は禁忌です。人工呼吸も同様に胸に空気を溜めてしまうだけなので、やってはいけません。

熱虚脱のケース

熱虚脱のケースでも心臓に同様の負担がかかります。汗を出すために血液が身体中を巡りますから、心臓はいつも異常に働きを増してしまうのですね。

深刻な影響が出るわけではありませんが、心臓に何かしらの持病を持っている人は症状の発症には注意が必要かもしれません。安静にし、回復を待つようにしましょう。

生活習慣レベルの予防法

病気は日常生活の些細な習慣から発病することがあります。そのため、日々の生活で病気予防の意識があれば、虚脱症状を回避することができるでしょう。

肺虚脱の予防は禁煙が効果的です。患者のうち実に70%は喫煙者というデータがありますから、その関係性は非常に強いと予想ができます。禁煙は病気予防の第一歩なのです。

熱虚脱であれば汗をかきすぎないことが大切です。特に夏場であれば喉が渇いた時点で軽い脱水を起こしています。この段階できちんと体を休められるかどうかが、虚脱症状の回避につながるでしょう。

まとめ

虚脱は突発的に発症することがあります。それがどんな状況で起こるかはわかりませんが、時として命を危険にさらすことがあり、日々の過ごし方には注意が必要でしょう。

タバコを吸っている人、暑い環境にいるけども休息をなかなか取らない人。そういった人は今回ご紹介した虚脱を招くリスクがあるといえます。体は異常状態では必ずサインを出しています。そのサインに気づいて対処法を実践することが病気を大きくしない大事なポイントなのです。

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