巨赤芽球性貧血ってどんな貧血?治療法・症状・原因・他の貧血との違いを紹介!

カラダがだるい、動悸がするといった症状は貧血など様々な病気でみられます。鉄分を補給することで症状が緩和されたりする場合はただの貧血の可能性があります。

貧血の症状の他に舌が痺れたり胃の不快感があるといった症状が起きている場合、巨赤芽球性貧血という病気の可能性があります。巨赤芽球性貧血という名前を聞いたことがない人もいると思います。

一体どんな病気なのか、一般的な貧血との違いはあるのか、などについて書いていきたいと思います。

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巨赤芽球性貧血とは

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巨赤芽球性貧血(きょせきがきゅうせいひんけつ)とは、ビタミンB12や葉酸が不足してしまうことで赤芽球がつくられなくなり、異常な巨赤芽球がつくられてしまう病気です。

ビタミンB12は小腸の末端部分、葉酸は十二指腸と小腸の上部分で吸収されますが、何かしらが原因となりうまく吸収されなくなってしまうことでビタミンB12や葉酸が不足してしまうのです。

巨赤芽球性貧血は日本人の発症は少ないといわれていますが、男性より女性に多くみられるようです。それではまず赤芽球、巨赤芽球とはなにかを説明します。

赤芽球・巨赤芽球とは

まず、赤芽球(せきがきゅう)とは骨髄の中にある赤血球になる前の血液細胞のことです。赤芽球は通常骨髄の中にしかありません。骨折や血液疾患が起こった場合に血液の中に赤芽球が現れるのです。

巨赤芽球(きょせきがきゅう)とは赤血球になるはずであった赤芽球のDNA合成に問題が起こり、細胞核や細胞質が巨大化してしまうものです。巨赤芽球になってしまったもののほとんどが赤血球にならずに壊れてしまいます。そのため正常であれば、つくられていたはずの赤血球がなくなってしまうことで、血液の中の赤血球が少なくなってしまい貧血に陥ってしまうのです。

巨赤芽球性貧血の原因

巨赤芽球性貧血の原因はビタミンB12の不足、葉酸の不足、吸収障害などです。小腸の手術や胃の摘出手術を行った場合に内因子が足りなくなってしまい、ビタミンB12の吸収が妨げられることがあります。ただしビタミンB12は肝臓で貯められているため手術をしてから5~7年程経ってから症状がでるそうです。また胃の粘膜が萎縮したり、胃液が少なくなってしまうことでビタミンB12が正常に吸収できなくなってしまうことがあります。これによって起こった貧血を悪性貧血というそうです。

葉酸は妊娠、炎症、貧血、白血病などによって不足しがちです。特に葉酸を多く必要とする妊娠時に不足してしまうことが多いとされています。アルコールを大量に摂取することで吸収が妨げられ、熱に弱いことも判明しています。ビタミンB12とは違い葉酸はカラダの中で貯められている量が少ないため、不足してしまうことが多いです。

巨赤芽球性貧血の症状

めまい、動悸、倦怠感、顔面蒼白といった貧血の症状の他に舌が痺れる、舌の表面が滑らかになる、舌が痛むといった舌炎、食欲不振、味覚障害、年齢に関係なく白髪が出るなどの症状が現れます。

またビタミンB12が不足していると四股の痺れ、歩行障害、知覚障害、軽度の意識混濁といった症状が現れることもあります。症状は突然現れるということはなく、段々と進行していきます。

巨赤芽球性貧血の検査・診断

血液検査を行いビタミンB12と葉酸が不足していないか量を調べます。貧血の原因を突き止めるため骨髄検査や胃の検査なども行われます。

骨髄検査にて巨赤芽球が発見された場合、巨赤芽球性貧血であると診断されます。

巨赤芽球性貧血の治療法

ビタミンB12が不足している場合には、注射や点滴でビタミンB12を投与する方法と経口投与する方法があります。投与をすると症状は緩和されますが、根治するわけではないため頻繁にビタミン12を投与する必要があります。

葉酸が不足している場合には、葉酸を経口投与します。食事療法を指導されることもあるそうです。

ビタミンB12・葉酸とは

「ビタミンB12」

ビタミンB12は水溶性のビタミンの一種で、葉酸と赤血球をつくりだすことから「造血のビタミン」と呼ばれています。脳細胞や脳神経、脳の血管などの再生と修復をすることも判明しており、不眠症、認知症やアルツハイマー病、パニック障害などの症状を緩和したりと脳や神経に大きく関わっています。このことから「脳のビタミン」「神経のビタミン」と呼ばれることもあるそうです。またタンパク質やアミノ酸などがつくられる際の手助けをしています。

ビタミンB12が不足してしまうと貧血を引き起こしたり、血管が詰まる、認知症などの病気になりやすくなる、神経が傷ついた時に修復できず痺れなどが起こってしまうというような症状が生じやすくなります。また、イライラや集中力の低下など精神的部分にも影響を及ぼすことがわかっています。

ビタミンB12は植物性食品には含まれておらず、肉、魚、貝などの動物性食品に多く含まれています。特に海苔、煮干し、しじみ、あさり、いわしなどの魚介類に多く含まれています。ダイエットなどで野菜中心の食生活を送っている場合、ビタミンB12が不足しやすいです。ダイエットをしている時に貧血などの症状が出ている場合、このビタミンB12が不足していることが原因かもしれません。ビタミンB12は他のビタミンと一緒に摂取することで効果が高まります。

「葉酸」

葉酸も水溶性のビタミンの一種であり、血液をつくったりなどの機能に関わっています。ほうれん草などの葉に多く存在することから葉酸とつけられたようです。アミノ酸や核酸の合成を行うために必要であり、赤血球や細胞をつくったりなどの手助けをしています。葉酸はビタミンB12と共に血液をつくり出していますが、葉酸が不足することでビタミンB12と同様に貧血を引き起こす原因となってしまいます。肌荒れや口内炎などの症状が出ることもあります。

葉酸は妊娠を望んでいる人や妊娠中にも摂取が必要とされています。特に妊娠初期の段階で多く摂取することが勧められています。勧められている理由として、葉酸は胎児が正常に育つようにサポートする役割がありたくさんの量が必要になるからです。バランスよく食事をしている人であれば、葉酸が不足することはほとんどないとされていますが、妊娠中はたくさんの葉酸が必要になるため不足がちになってしまうのです。

妊娠中に葉酸が不足してしまうと母体には貧血、流産、胎盤早期剥離、胎児には先天異常である神経管閉鎖障害、二分脊椎、無脳症といった症状が起こってしまう可能性が高くなってしまうのです。ただ、葉酸が必要になるのは妊娠初期の頃だけで妊娠中期、後期は摂取しなくてもよいと言われることもあるそうです。

葉酸が多く含まれている食材はほうれん草、モロヘイヤ、ブロッコリー、アスパラガス、枝豆などの野菜や納豆、レバーやいちご、キウイ、バナナなどのフルーツに含まれています。レバーは葉酸を多く含んでいますがビタミンAも含まれており、食べ過ぎてしまうとビタミンAを過剰に摂りすぎることによる、ビタミンA過剰症になってしまう可能性があるため食べ過ぎには注意が必要です。

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一般的な貧血との違い

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一般的な貧血といっても貧血にはいくつかの種類があります。それぞれの貧血の特徴や巨赤芽球性貧血との違いなどを書いていきたいと思います。

溶血性貧血

溶血性貧血は何らかの原因で通常よりも早く赤血球が壊れてしまうことで起こる貧血です。脾臓などの臓器に異常が起こり次第に胆石ができてしまったり腹痛を伴うことがあります。

巨赤芽球性貧血は、赤血球になる前の赤芽球で壊れてしまいますが、溶血性貧血は赤血球が壊れるといった違いがあります。

悪性貧血

悪性貧血はカラダの中のビタミンB12が不足してしまうことで起こる貧血です。手足の痺れや排尿障害などが症状として現れる自己免疫疾患のひとつです。悪性貧血と名前がついていますが、昔は治療法がなく治すことが難しかったために悪性とつけられたようです。

巨赤芽球性貧血もビタミンB12の不足によって起こるため、巨赤芽球性貧血=悪性貧血といわれることもありますが、悪性貧血は巨赤芽球性貧血の一種であると考えられています。

詳しくは、悪性貧血の症状とは?原因や治療方法も知っておこう!を参考にしてください。

再生不良性貧血

再生不良性貧血は骨髄に異常が起こる血液の病気です。造血細胞という細胞が脂肪に変わることで血液がつくられなくなってしまいます。血液がつくられなくなることで赤血球が不足し、貧血を引き起こします。

そして免疫力が低下し感染症や風邪をひきやすくなり、悪化してしまうと命に関わることもあります。巨赤芽球性貧血と同じく赤血球の不足によって貧血になりますが発症の原因に違いがみられます。

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巨赤芽球性貧血の予防

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巨赤芽球性貧血の原因はビタミンB12と葉酸の不足によって引き起こされるものです。ビタミンB12と葉酸は食事から摂取することができます。

バランスの良い食事を心掛けることが大切です。ビタミンB12と葉酸が多く含まれている食材はしじみ、いくら、レバー、海苔、ほうれん草、キウイなどたくさんの食材があります。これらの食材ばかり摂取しても得られる効果は少なくなってしまうため、様々な食材を使ってバランス良く摂取することで効果は高くなります。

またアルコールを摂取する人は過剰に摂りすぎないように注意が必要です。アルコールの摂りすぎによってビタミンなどの栄養の吸収が妨げられてしまうからです。バランスの良い食事をする、過剰な飲酒をやめることで予防することができます。

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まとめ

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巨赤芽球性貧血は普段の食事などで防ぐことができます。発症してしまっても原因を突き止めることで治すことができる病気です。ビタミンB12や葉酸はカラダにとって大切な役割をしています。偏った食事や無理なダイエットを控え、ビタミンB12や葉酸の不足知らずのカラダ作りをしましょう。貧血の症状以外に痺れなどの症状が出た場合は病院で検査を受けてみてはいかがでしょうか。

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