意識が飛ぶ原因は病気なの?症状と対処方法を知ろう!

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突然、何の前兆もなく意識が飛んだ…。ほんの数秒でも、場所によっては命を落とすような怪我をしたかもしれないと思うと、非常に怖いことに思えます。
また運転中の場合は、大事故を起こすような事態になったかもしれません。自分はもしかしたら危険な病気を抱えているのでは…。そんな不安に陥らないためにも、落ち着いて原因と対処法を知っておくことが大事です

意識が飛ぶのは何故?気絶や心配停止との違い

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意識が飛ぶ、意識が無くなるという状態は、今自分が何をしているのかといった感覚(=意識)が消失してしまうことを言います。
意識の無い状態が数秒〜数分続くことを、「失神」と呼びます。失神している間は、全く記憶が無く、どこかに体をぶつけたりしても、痛覚がありません。また失神は数秒〜数分以内の意識消失を経て元に戻る、一過性のものを指します。
失神については、失神とは?原因・症状・気絶との違いを紹介!を読んでおきましょう。
これが数分単位で続く場合は「気絶」と言われる状態です。また呼吸をしていない場合は、心配停止状態となっているので、脳や心臓にダメージが残り、命に危機が及ぶ可能性があるため、救急処置が必要です。

意識が飛ぶ症状は人により様々

一言で「意識が飛ぶ」といっても、急な眠気でウトウトしてしまい、寝落ちしてしまうこともあるでしょう。また意識がだんだんと遠のいて失神したり、急に目の前が真っ暗になって意識が遮断するケースもあります。
一般的に意識が飛ぶ原因は、病気などで脳への血流が悪くなり、血圧が下がってしまうことで、脳の酸素が不足して機能が果たせなくなることで起こります。いわゆる酸欠状態となっているため、意識が無くなるのです。

一時的な失神は心配しなくても大丈夫なものが多い

意識が飛ぶ症状には、一時的で深刻な病気の心配が無いケースから、命に関わるような重篤な病気が潜んでいるケースまで多岐に渡ります。意識が飛ぶ前後の症状や、持病の有無によって、考えられる原因と対策が異なります。
ここでは意識が飛ぶ症状によって考えられる原因と、対処方法について説明していきます。

ナルコレプシーによる突然の睡魔

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それほど睡眠不足ではない日の昼間にも、いきなり強烈な睡魔で意識が飛んでしまうのが「ナルコレプシー」です。「睡眠発作」という意味で、その名の通り。急な眠気を起こす睡眠障害です。
徹夜明けや二日酔いによる体調不良とは違い、自分の意思ではどうしようもない眠気が突然起きるので、車の運転が出来なかったり、仕事に集中できないなど、日常生活にも支障をきたすことが多くあります。しかし発作のように眠った後、数秒〜数分で目覚めた後はケロッと平常に戻るので、他人にはその苦しさが伝わらないこともあります。

睡眠リズムと食生活を整えて、場合によっては薬の服用を

実はナルコレプシーは、確実な解決方法が見つかっていないというのが現実です。なるべく睡眠リズムを整えて、発作が起こりそうな時は積極的に昼寝を取ったり、症状によっては睡眠のリズムを整えるために、睡眠薬などを使うことも一つの手です。
また人によっては血糖値が急激に高くなることで眠気が起こる「インスリン過剰分泌」が眠気を引き起こす場合もあるので、糖質の多いものを一度に取らないといった食生活の対策も必要です。暴飲暴食による生活習慣病も、体内リズムの不調を起こす原因となります。
アルコールの摂取は控えめにして、適度な運動をしたり、リラックスの時間を多く取ることが大事です。

自律神経の反射によって起こる失神

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若い人に起こる意識が飛ぶ症状のほとんどが、自律神経の反射によるものです。その中でも、「血管迷走神経失神」は、長い朝礼で立っているときに倒れたり、注射の痛みで失神するケースがよく知られています。また腹痛でいきんだりして起こる失神や、食後や咳などの刺激、アルコールを飲んだ後の刺激、お風呂の温度差などで起こることもあります。
これは脳の迷走神経という副交換神経の一つが、何らかのショックやストレスで反射することにより起こります。そうすると血管の拡張が起こり、心拍数が落ち、その結果脳の血流が悪くなって意識が飛んでしまうのです。
実はこの自律神経の反射による失神は、命に関わるような疾患は少なく、転倒時の怪我さえなければ、心配は無いといわれています。ただし失神した人の2割近くが、その衝撃で何らかの怪我を負うと言われていますので、頻度によっては注意が十分に必要です。

予兆があったら体を横にして怪我を回避する

自律神経の反射による失神は、意識が飛ぶ前に予兆を感じることがあります。血圧が低下している時には、あくびや発汗、吐き気を感じることがありますので、そのような症状があったら無理せず横になることが大事です。
また手を握りしめたり、軽く足踏みをすることで血圧を上昇させて防ぐことができる場合もあります。注射や腹痛など、決まった状況で起こる場合は、その状況を避けるようにしましょう。
人によってはうつ病や自律神経失調症などの神経系の病気が絡んでいる場合もあります。適度な運動と健康的な食生活を心掛け、心療内科のカウンセリングを受けたり、医師が処方する薬を服用しましょう。
なかなか治らないことも多く、確実な原因が分からないことも多いですが、周りの人に予め症状を伝えておくことで本人の負担を軽くできます。

起立性低血圧による症状

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急に立ち上がったりした時に、めまいや立ちくらみを起こし、意識が飛ぶ症状が「起立性低血圧」です。そもそも体内の血液は、心臓がポンプとなり、全身に送り出され循環しています。
ですが心臓の力だけでは血液が脳まで届かないので、下半身の筋肉が収縮することで、脳の血流を促すという仕組みになっています。ところが下半身の筋肉が弱い人や、下半身の血液が溜まっている状態で急に立ち上がったりすると、血流のバランスが崩れ、血圧が下がることで立ちくらみを起こします。

若年性の起立性低血圧は成長に伴い治ることも

子供で起立性低血圧が起こる場合は、下半身の筋肉が未熟なことが原因なので、成長と共に自然と起こらなくなります。一方加齢によって下半身の筋肉が衰え、全身の血流が弱まることでも立ちくらみは起こりやすいと言われています。この場合は高齢者に起こりやすい症状と言えます。
いずれの場合も脱水症状で血液循環が弱まっている時に起こりやすいので、対策としてはマメに水分を取り、ゆっくり立ち上がるようにして、日頃から下半身の軽い運動を行っておくとよいでしょう。

重篤な病気が原因で意識が飛ぶこともある

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心臓病や不整脈など、心臓の病気がある方は、発作により意識が飛んでしまうことがあります。また脳血管障害や糖尿病、低血糖などの持病がある場合も、血圧の低下により失神することがあるようです。このような持病が悪化すると、命に関わる恐れもあります。
また事故で頭を打ったりして、外的な衝撃で意識が飛ぶことや、女性の場合は子宮外妊娠での内臓損傷、破裂などにより、失血ショックで意識が飛ぶケースもあります。もし突発的に意識が飛ぶようなことがあったら、すぐに病院で検査を受け、対処方法について説明を受けることが大事です。

1/3は原因不明と言われている

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意識が飛ぶ原因について、これだけたくさんの原因があると、複数の要因が絡み合い、明確な原因が分からないことがあります。病院で相談すると様々な検査が行われますが、突発的に起こる失神の原因については、特定できないケースが1/3もあると言われています。
病院では、脳神経外科や呼吸器科などで検査を受け、医師に症状を伝えましょう。血圧や採血などの検査、場合によっては心電図やMRIなどの診断が行われます。それでも異常がなく原因不明と言われた場合は、予後を見ながら、安定剤のような薬を処方してもらうことも可能です。

体や心の不調から、自律神経の失調を起こしている場合や、息苦しさを感じる時はパニック障害の可能性もあります。精神的なストレスが体に負担となっているようであれば、精神科の予約をして医師のアドバイスを受けましょう。

周囲の理解と協力が安心に繋がる

病院で検査を受けて原因が分からなくても、自分の症状を周りの人に説明し、理解を得ることが必要です。先に述べたように、意識が飛んで転倒したときの怪我が一番危険であると言えます。そのことで不安になるのは、当事者である本人に間違いありません。

周りの家族や友人、同僚に相談することで、その危険はある程度回避できます。一人で悩まずに、医師や家族に相談して精神的な負担を軽くすることが大事です。

まとめ

意識が飛ぶことがあると不安になりますが、原因と対処法を知ることが大事です。
原因は脳の血流が悪くなり、血圧が下がってしまうためです。多くは心配しなくても大丈夫ですが、重篤な病気が潜んでいる場合もあるので、注意が必要です。
・ナルコレプシーによる突然の睡魔
睡眠リズムと食生活を整えましょう。場合によっては薬の服用も必要です。
また血糖値の急上昇が原因の場合もありますので、糖質の摂取に気をつけましょう。
・自律神経の反射によって起こる失神

副交換神経の一つが何らかのショックやストレスで反射することで起こります。前兆があったら体を横にして、転倒による怪我を回避しましょう。・起立性低血圧による症状

下半身の筋肉が弱く、脳への血流が悪くなるために起こります。
若年性の場合は成長に伴い治ることもあります。

一方高齢者での場合は、脱水症状に気をつけ、ゆっくり立ち上がり、下半身の軽い運動をしましょう。

・重篤な心疾患や内臓の病気

心臓病や不整脈などの心臓の病気、脳血管障害、糖尿病、低血糖などが原因の場合があります。命に関わる病気もあるので、病院で対処方法の説明を受けましょう。

・1/3は原因不明

脳神経外科や呼吸器科で検査を受け、医師の診断を受けましょう。
原因の特定ができなくても、自分の症状について周囲の理解を得ることが大事です。

  
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