詐病と言う言葉は初めて聞いたのですが、このような言葉があるとは知りませんでした。詐病とは経済的、社会的な利益を目的として、病気を装って何かを得ることです。詐病と同じ言葉に、仮病と言う言葉がありますが、仮病は一時的に病気を装うことに対して、詐病は虚偽性障害に近いです。詐病も仮病も病気ではありません。
今の世の中で詐病と言う言葉が、多く使われるようになったということは、それだけ嘘をつく人たちが、多くなったということなのでしょう。
日本には昔から「嘘も方便」と言うことわざもありますが、詐病という嘘をついてまで、自分の利益のために、自分の目的を達成する人たちが多くなったということは、世の中が乱れてきたと考えても、間違いはないように思います。詐病について調べてみました。
詐病とは
詐病は自分の利益のための目的があって、行われることが多いです。詐病の始まりは嘘です。日本にはことわざに「嘘も方便」と言うことわざがありますが、嘘をつくことはやはり良くないです。
でも嘘をつかない大人が日本には、何人いるのでしょうか?嘘はやっぱり自分にとって、利益になっているのでやはり嘘をつくことは、世の中を乱すことになります。
経済的利益のため
詐病とは自分の利益のみを優先して、病気でないのに病気のふりをして、周囲の目をごまかして、保険金や社会保障などの、不正受給をする行為のことです。また完全な嘘ではありませんが、けがや病気などを過剰申告して、お金を多く引き出させる行為も、詐病に含まれます。
何故詐病の様な病気が出てくるのかと考えますと、それは社会の仕組みの歪さ、お金だけの世の中の世界になっていることが、大きな理由のように思えます。
詐病の場合は自己申告のみなので、自己申告のみで症状を確定する病気が多く、医師の診察室だけでの、本人の申告によるものが多いために、医師が正確に診断を下せない場合が、多いところに問題があります。ですから間違った診断が下されてしまい、診断書が発行されます。特にムチウチ症や、失明、弱視、失聴、難聴、うつ病などの病気には、演技をすれば医師は、見抜けないことが多いようです。
また以前ニュースでもありましたが、公務員が診断書を偽造して、長期欠勤のまま給与不正受給を受けたり、病気を理由に就労できなくて、生活保護を不正受給する場合もあるそうです。これに関しては現代では、引きこもりは精神病や適応障害であり、引きこもり生活保護受給者は、詐欺行為に当たらないとも言われています。
しかし詐病にしても、生活保護受給者にしても、もう少し誰が考えても最も受けるべき人たちと考えるような、システムが私には必要に思います。詐病や不正受給者を作らないためにも、もう少し血の通ったシステムがあったり、お金だけの世の中でなかったら、このような人たちは余り出てこない様にも思います。
社会的な義務を免除してもらう
これは徴兵制のある国などでは、徴兵制を免除してもらうために、詐病が行われるそうです。また勝負の世界で、余り負けが続くと、詐病で休場することがあります。昔は詐病は徴兵制を免れるためにあったようですが、しかしあまり多くはなかったようです。
詐病は社会を映し出す鏡になっています。その時代時代の社会の仕組みの中で、何かを得るために詐病を使って、利得を得るものが、時代時代で変化してきているのが見られます。
犯罪行為の減免
また刑罰の軽減のために詐病を装うひとがいますが、これも自己申告なので医師の診察のむつかしいところがあります。また詐病で刑事罰を除外される人もいるそうです。
これは刑務所内の医師不足によるところが、大きく影響しているようです。医官のお給料が民間医療機関の、医師と比べて20万円も低いのだそうです。
詐病と仮病の違い
詐病も仮病もどちらも周囲の人をごまかす、嘘をつくことですが、詐病と仮病は大きな違いがあります。しかしどちらも周囲をごまかす点では同じです。
詐病
詐病は一口で言うと、自分の利益のために、病気を装う行為で、これは犯罪に当たります。社会的、経済的利益のために病気を装う行為は、仮病との違いがあります。
仮病
仮病とは都合の悪いことから逃れるために、嘘の病気を作り出す行為です。この場合はことわざの「嘘も方便」などの様な状況の時が多いです。
詐病と似ている病気
虚偽性障害
虚偽性障害は人の興味を引くために、病気を装う行為です。これは経済的利益や、法的責任の回避のために行われるのではなく、自分に注目してもらいために病気を装う行為です。この病気は精神障害の一種です。医師や看護師に良くしてもらいたいと思って、病気のフリをします。
ミュンヒハウゼン症候群
ミュンヒハウゼン症候群とは虚偽性障害の疲労感や、頭痛、不眠、動機、震えなどの身体的症状が優勢で、慢性で命に関わるような症状をを表します。
別名ほらふき病ともいわれるそうです。周りから愛されたいと思うため、不必要に薬を飲んだり、意図的に怪我をしたりして、周囲の人をだまして病気をねつ造する精神疾患です。家族や友人、医療者などに愛されたいと思う、「愛されたい症候群」だそうですが、行う行動が生死に係る事でも平気でやるところが、とても怖い病気のように思います。
詳しくは、ミュンヒハウゼン症候群の症状とは?症例や似ている病気を紹介!を読んでおきましょう。
詐病の原因
詐病の原因にはどのような原因があるのでしょうか?
詐病を訴える人の多くには、反社会的人格障害を持つ人が多く、凶悪犯罪を犯す人が多いです。しかし必ずしも反社会的人格障害を持つ人が、犯罪を犯すとは限りません。詐病の人は人格的な問題があり、良心が殆どないかあるいは全くない人が多く見られます。現在世界では25人に1人の割合で、反社会性人格障害を持つ人、良心のない人が増え続けています。
詐病の人の傾向は犯罪を起こしやすく、法律を守らない傾向の人が多く、アルコール依存症や、薬物依存症の様な依存性の高いものが多いです。それだけ人間として独立してない人が、日本には多いのかもしれません。反社会的人格障害の被害者が、大多数の人と違う反応行動を行うパーソナリティ障害を、患うことがあるようです。また事故などで脳に損傷を受けて、反社会的人格障害を、発症することもあるそうです。
反社会的人格障害
反社会的人格障害とは、良心がないか、または全く良心がないか、良心の欠如によるものをいいます。反社会性人格障害の特徴は
- 平気で嘘をつくことができ、吐くように嘘が平然と何食わぬ顔で出てきます。嘘をつくときは自分の利益になるために、顔色を変えることなく、吐くように嘘が次から次へとでてきます。
- 何度も同じ事件や事故を繰り返し、何度罪を犯しても法を守ることができません。
- 衝撃的な行動が多く、地道にコツコツ努力くすることができません。
- 人の心や身体を傷をつけても、また何かを盗んだり騙したりしても良心がなくて、反省することもありません。
- 攻撃性があり短期であったり怒りっぽくて、他人が見ると分からないようなことで、突然怒り出して周囲が面食らうことが良くあります。
なにか上記の様な特徴を見ていると、このような人物をよく見かけることが、この頃は多くなってきましたね。社会が病んできているのでは無いのでしょうか。それに反社会的人格障害の人でなくても、良心のない人が増えてきているのは、昔と比べると肌で感じますね。
詐病の症状
詐病の症状にはどのような症状があるのでしょうか?
詐病の主な症状
詐病はあくまでも自分の利益を優先しているために、症状を訴えても詐病の場合具体性に欠けるため、病気のふりをしているので、やはり不自然さは当然残ります。症状として頭痛、腹痛、背中の痛みなどの身体的な痛みや、不安感やめまい、気分の落ち込みや、記憶喪失などの精神的な病気を訴える人が多いです。
本当に医師は見破ることは難しいのでしょうか?不自然さが残るのであれば、診断書を書くのを遅らして、様子を見るとかできないものなのでしょうか?やはり診断書を書くときに、専門医とまた診断書のみを書く専門医の、2人の判断によるものにしておくとか、色々システムを変えることで、詐病の人を作らないように、できると思えるのですが、現代のシステムの段階では、難しいようです。
精神疾患における詐病
特に精神疾患は問診が主体なので、診察室での様子や訴えを、医師は聞いて診断を下すしかありません。また外傷にしても、傷は見えますのでわかりますが、それが事故なのか自傷なのかはやはり医師は見破ることは不可能です。
詐病による演技
またムチウチ症や、弱視、失明、難聴、失聴、精神病などは嘘かどうか分かりにくい、自己申告の訴えが多いので、詐病を疑うことは難しいようです。医師は診察室以外の場所のことは分かりませんので、研究に研究を重ねて詐病目的で、その病気であるかのごとく振る舞って演技をすれば、医師は診察室での様子や、本人の訴えからの判断による診断ですので、見破ることが難しいそうです。
詐病に間違えられた人々
また線維筋痛症や慢性疲労症候群など、検査で異常が見つかることのできない、病気にかかって詐病扱いにされている患者が、精神的に追い込まれるケースがあるようですが、本当に医師は病人か病人でないか、見破ることができないのでしょうか?
詐病ではなく実際に同じ症状を、訴えて苦しい思いをしている人には、詐病と思われて二重の苦しみを負わせることになります。しかし医師としては、診察室だけでの診断によることが多いために、本人の訴えを信じて診断するしかありません。
以前手の不自由な人が痴漢行為をしたということで、有罪になっていたのを見たことがありますが、素人から見ても完全に手が不自由だということが解る人が、痴漢行為で有罪になっていたのを見たとき、この国の恐ろしさをすごく感じたことがあります。支援者の人たちが上告したと思います。その後のことは知りません。この人も詐病として扱われたのでしょう。
詐病の目的
詐病を行うには目的がなければ、詐病は行いません。やはり保険のあり方や、認定のあり方を見直すべきではないかと私には思えます。
- 目的が明確で障害認定を受ける、労災認定を受ける、刑罰が軽減されるなどの目的があります。
- 診断書を書いてもらうのが目的に見えて、どちらかと言うと病気の改善の、努力をしようとしない。
- 検査を逃れようとしたり、検査の数値を変えるため努力したり、痛みを訴えるときに自傷行為があります。
具体的にとる行動としては、見えないふりをしたり、難聴のふりをしたり、声がでないふりをしたり、自分で傷をつけて痛みを訴えたりします。また中には針金や、プラスチックなどを飲み込む人もいるそうです。それに幻覚を装い、いないはずの人が見えるような、ことを訴えたりします。針金やプラスチックなどを飲み込むなど、本当にビックリしますね。目的のためなら手段を、選ばない人が増えているのでしょうかね。
また障害者認定を受けるために、実際に交通事故にあった事実があっても、歩行が可能なのに歩行ができないような形で、後遺症認定を受けたりします。しかしこれは後遺認定を受けるときは実際にその認定だったが、それが後に良くなることもありますので、後遺認定は3~5年に見直しをしていれば、詐病の人を作らなくて、済むのではないかと思います。
詐病の治療・予防
詐病の治療
詐病の治療はその症状が、役に立たなくなる様にすれば、詐病はなくなります。ですから詐病を作り出すシステムとか、あるいはお金だけが命の世の中でなければ、詐病はなくなります。詐病を作り出さない、素地も大切のように思われます。
詐病の予防
詐病を作り出すシステムを変えれば、私は良いように思います。詐病を作り出す本人の意思に任せることは、中々お金だけの世の中では、難しいように思います。25人に1人の割合で、良心がない人が増えている現代、解決にはならないように私には思えます。ですからシステムを治すことで、詐病もなくなると思います。
詐病をなくすことは難しく思います。しかし今の世の中のように、お金が全てで血の通わない世の中のシステムにも、問題がある様に思います。例えば保険金の高額な金額が、降りるのを認めなかったり、もし何か事故などあって障害を負った場合は、国が面倒を見て障害を負った人に、不安を生じなくしたり、しかし国で面倒を見る以上は、自由ではなくなる少し不自由な生活になる、そのような世の中にするなど、色々工夫をすれば今の様な、詐病はを起こす人はいなくなるように、私には思えます。
今は全てお金の世の中です。勝てば官軍負ければ賊軍になる、資本主義の世の中では、詐病を作り出す土台が、できているようにも思われます。以前私が自営業をやっていた時に、時間ぎりぎりぐらいに税務申告に行って、税務署の人に言われたことがあります。
私が「どうして朝から晩まで、休みなく働いているのに、儲からないのかな?」と何気なく言ったときに返ってきた言葉が、「それは不正をしていないからだよ。不正をすれば即儲けが出てくる」と言われて驚いたことがあります。もうあれから何十年と月日が流れましたが、あの時よりも今の世の中の方が、殺伐としてきています。
詐病を無くすにはやはり、もっと目的のシステムを見直すか、多額の保険金を掛けたり、降りたりしない様な、世の中にすることが必要なようにも思います。
まとめ
現代の社会は全て競争社会です。競争して勝った物だけが、良い思いをする世の中で、勝つためには手段を選ばない人が、増えているのも事実です。今の世の中では競争に勝つことは、努力することではありません。
今日の日本を見渡せば、国会では白紙の領収書を何十枚、何百枚ともらって自分で金額を勝手にかいて、それで問題がないと言っている大臣や、国会議員が平然として、悪いことをしたという罪の、意識さえもない人たちを見ますと、詐病を行う人が増える日本は、当たり前の様な気がします。
白紙の領収書をもらい、勝手に金額をかいて公文書に提出するのは、犯罪ではないのでしょうか?水増ししてないという証拠はありません。これも詐病と変わらない様にも思います。もし個人事業主が同じようなことをしても、税務署は見逃すのでしょうか?今までもこの大臣は、何十枚と同じ筆跡の、領収書を税務署に提出していたようですが、税務署はそれでOKだったようですね。
詐病やこのような白紙の領収書を勝手に書くこと自体、日本の仕組みに曖昧さがあって、それを悪いとは思わない人たちが、法律を作るトップに沢山いるのです。
法律を守らないといけない国会議員が、このようなことをする日本です。詐病を装う人が増えても、不思議ではないように私には思えます。それだけ日本の世の中が乱れてきて、情とか愛とか良心と、いうものが失われてきているのだと、私には思えてなりません。
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