人よりも呼吸が浅いと感じることはありませんか?
いつも息苦しい気がして、もしかして自分は呼吸が浅いと思ったことのある人もいるんじゃないでしょうか。呼吸が浅いというのはいったいどういう状況かというのも分かりにくいものですよね。
今回は浅い呼吸についての記事を書いています。
自分の呼吸が浅いかもしれないと感じている人は是非一読してみてください。さらに原因や病気の可能性などについて書いているので、改善するようにしましょう!
浅い呼吸とは
呼吸が浅い状態というのはどの様なものなのでしょうか?まずは浅い呼吸がどのようなものなのかを紹介します。
浅い呼吸のチェック方法
自分の呼吸が浅いかどうかを確認する方法を紹介します。
・肺の膨らみをチェックする
肺の膨らみを確認することで、呼吸が浅いかどうかをチェックすることができます。
やり方としては、
1、肺がある胸の下部あたりに、メジャーをグルッと巻きます。
2、思いっきり空気を吸い込みます。口と鼻どちらでも構いません。
3、メジャーがどれくらい伸びたかを確認します。
これで数値を測定してみてください。
5センチ以上あれば正しい呼吸ができているといえます。3〜5センチの間であれば、深い呼吸ではないけれど十分な呼吸はできています。3センチ未満であれば呼吸が浅い可能性があるので注意しましょう。
・息を吐く長さを確認する
息をどれくらい時間をかけて吐くことができるかで確認することができます。
こちらはまず思いっきり空気を吸い込みます。その後ゆっくり時間をかけて息を吐き出していきます。
20秒以上吐くことができれば、正常な呼吸をしているといえます。20秒に満たない場合は、呼吸が浅い可能性が高いといえます。
浅い呼吸になる原因
呼吸が浅い人はどんなことが原因なのかを知りましょう。また上記のチェックで大丈夫だった人も原因を知ることで予防することができます。
①ストレス
近年、浅い呼吸の人が増えているのはストレスが最も多くの原因とされています。
ストレスがたまるというのは脳幹の疲れが溜まってしまっている状態でもあります。脳幹は人間の呼吸を調整している部分でもあるので、疲労が溜まってしまうと正常な呼吸ができなくなってしまうのです。
よくイライラすると肩で呼吸をしているような描写を見たことがあると思います。まさしくあれこそ呼吸が浅い状態なのです。
特に近年は、夜遅くまでの仕事やデスクワークなどで、ストレスが溜まりやすいとされているため、若い人でも呼吸が浅い人が多いと言われています。ストレスは長期的にどんどん蓄積していってしまいます。少ないストレスでも長期的に溜まってしまうと呼吸の浅くなる症状に繋がってしまう事もあります。またストレスが溜まってしまっている状態では、このような問題には気づきにくくなっていることもありますので、慢性化してしまいやすい傾向もあります。
1度呼吸が浅くなっている症状を経験したことのある人は、意識的に自分の呼吸の深さを意識してストレスチェックをしてみましょう。
②姿勢
背筋がピシッとした正しい姿勢をしていない人は呼吸が浅くなりやすいといえます。
特に猫背が顕著に現れている人は気をつけてください。背中を丸めると感じると思うのですが、肺が圧迫されてしまいますよね。そうなると息を吸って吐いた時に動く横隔膜が正常に動きにくくなります。
そして十分な処理をすることができなくなってしまい、浅い呼吸が癖づいてしまうのです。内臓にも大きな負担をかけてしまいやすく、便秘などの症状も起こりやすくなってしまいます。
年をとってくると自然と猫背になる人が多いことから、高齢者は浅い呼吸の人が多いとされています。
見た目にもあまり良いとはいえない猫背はなるべく改善するようにしましょう。
③口で呼吸している
鼻からではなく口から空気を吸っている人は呼吸が浅い人がおおいです。
イメージしてもらえると分かりやすいと思いますが、鼻から空気を吸う時は大げさに吸わなくても十分な量を吸うことができます。
しかし口から十分な量を吸う時は意識して思います吸わないと、十分な量を吸うことができません。そのため無意識に口で呼吸をしている人は呼吸が浅い人が多いのです。
口呼吸は、口臭がきつくなったり虫歯になりやすくなるといったデメリットが多くあります。口呼吸をしているという人は改善するように意識しましょう。
④悩みを抱え得ている
非常に深刻な問題や、不安な問題を自分一人で抱え込んでしまっていると思考力に気を取られて呼吸を行う事を体が忘れてしまいます。呼吸は基本的には自律神経がコントロールしています。自律神経乱れてしまうと体が極度の緊張状態になってしまい呼吸などの呼吸器系や循環器系のコントロールができなくなります。
悩みを抱えている状態では、常に最悪のケースやマイナスのイメージを想像しがちです。そうなると体は緊張状態になってしまい、呼吸は浅く早くなります。血管も細くなり身体に送られる酸素量も少なくなるので脈も小さくなり、疲れやすくなり思考力にも余裕なくなり悩み事以外の事を考えられなくなります。
逆に身体を休める時に働かせる副交感神経が働いている時は呼吸は深くゆっくりとした呼吸になります。睡眠をしている時の呼吸を想像すればわかりやすいでしょう。
⑤病気の可能性
以前はそんなことなかったのに、急に息苦しさを感じたりして呼吸が浅くなった場合は病気の可能性があります。
前兆として現れている可能性があるので早めに病院に行く方が望ましいといえます。どのような病気があるかは下記にあるので心当たりのある方は読んでみてください。
呼吸が浅くなることで発生する症状
呼吸が浅くなると具体的にどの様な症状が引き起こるのでしょうか?もし、慢性的に悩んでいる症状に困っている場合、もしかしたらそれは呼吸が浅くなることで発生する症状かもしれません。
次の症状の例を参考にして、自分の各症状と見比べてみましょう。
・冷えの症状
呼吸が浅いと、1回あたりの体内に取り込む酸素の量が少ないために酸素が不足してしまいます。
そうなると、内臓や脳などの重要な機能をもつもに酸素が優先的に届けられます。筋肉などの細胞は後回しになってしまい、結果として体が硬くなったり、冷え性になるなどの現象が現れます。この症状は女性に多い傾向があります。女性に多い原因としては筋肉量の少ない事やホルモンバランスが乱れやすい問題などが関係しています。
この症状は手や足の先が痺れてくる事や、作業中に手足が冷えてくるなどの症状が出始めた場合に酸素不足が引き起こす問題であることが懸念されます。一度深呼吸をし、身体を休めるなどの行動を行い副交感神経を働かせ、循環器系の働きを高めましょう。
・イライラしがちになる
集中力も低下してイライラしやすくなることがあります。
呼吸が浅くなると、自律神経が乱れやすくなってしまい、交感神経が活発に働いてしまいます。そうなると体を正常な状態に保ちにくくなるので、不安な気持ちになったり、イライラするといった症状が現れるのです。
また不安な気分は更に不安に、マイナス思考は更にマイナスに向かいやすくなります。これは思考力が低下することで陥ってしまう問題です。視野が狭くなっていて思考が上手く働かない場合は呼吸が浅くなっていないか確認してみましょう。
・活気がでない
酸素不足により、血の流れが悪くなってしまいます。
そうなることで、食事で摂取した栄養分を体にまんべんなく運べなくなるので、体のエネルギー不足になり、活気がでなくなります。
胃腸の活動も弱くなっているので、胃もたれや胃痛を起こしやすくなってしまいます。呼吸が浅い状態は基本的には交感神経が何らかの理由で優位になってしまっている場合に引き起こります。
結果身体は休息を効率よく行うことが出来ずに、疲労が蓄積しやすくなり体がだるくなります。その為元気がなくなりやる気が減退してしまう事に繋がります。
・睡眠障害
呼吸が浅い状態では深い眠りに着くことは出来ません。寝ている時は副交感神経が働いて、体の調子を整えるので呼吸が浅くなる原因である交感神経が優位な状態では十分に休むことが出来ないためです。
睡眠に入るまでの時間も長くなり、なかなか寝つけなくなります。寝ても体が楽にならない、疲れが取れないなどの問題が発生している場合は体を動かす運動などを行って汗をかき、睡眠を取ることで自律神経を整えましょう。
浅い呼吸の改善方法
自分の呼吸が浅いと気づいた場合にはどのようにすれば改善できるのかを紹介します。体にとって良いことはないので改善しましょう!では簡単な改善法を紹介します。
①腹式呼吸をする
腹式呼吸を何度も行うことで体が呼吸の仕方を覚えていき、浅い呼吸を改善できる場合があります。
腹式呼吸の正しいやり方を紹介します。
1、空気を吸い込むときに肩が動かないように意識します。
2、お腹がヘコむことを意識して空気を吸います。
3、吐くときはお腹が膨らむのを意識してすべての息を吐き切ります。
以上になります。自然と呼吸が深くなる感じがしませんか?気持ちもすっきりするので、イライラした時などに試すのも良いと思われます!
腹式呼吸についてはこちらの記事を参考にしましょう。
②ストレッチをする
呼吸法を改善するためのストレッチがあるので試してみましょう。
簡単にできるストレッチを紹介します。
1、後ろに手を回して組み肩甲骨をくっつけるように意識します。
2、後ろで組んだまま、手をあげていきます。胸を張るようにしてください。
3、さらに上を向いて、胸が広がるのを意識します。
以上です。このストレッチをすることで、胸の筋肉がほぐされ横隔膜が動きやすいようになっていきます。
さらにもう一つみぞおちのストレッチも行いましょう。
1、正座をしてから、背筋を伸ばして姿勢を良くします。
2、手でみぞおちの部分を押さえます
3、息を吐くのに合わせながら、背中を丸めていきます。
以上になります。慣れないうちは不思議な感覚になると思いますが、徐々に呼吸がしやすくなるのでオススメです!
その他にも呼吸法を意識したヨガなどの体操もおすすめです。
③姿勢の改善
上記にもありましたが、猫背を改善しないと無意識の時の呼吸が浅くなってしまいます。
猫背の改善方法を紹介します。
1、まず手足を地面につけて四つん這いになります。
2、お腹を凹ますイメージで引き締め背を丸めます
3、そのまま背中を落とし反らします。
4、そのまま1分間キープします。
以上です。これを続けていくうちに丸くなる癖が徐々に改善されて猫背も改善されていきます。すぐには効果が現れないので根気強く続けてください。
また普段からも背筋を伸ばすことを意識して歩くようにしましょう。
④運動を行う
運動を行い筋肉を付けることで、身体の自律神経が整いやすくなります。筋肉量が増えることで血行のめぐりも良くなり、身体の体温が上昇し体調が良くなります。
また、運動を行うことによって思考力もポジティブ方向に向かうことも明らかになっています。汗をかいて代謝をしっかり行うことでデトックス効果もあり、その後の睡眠や休息などの質が上昇します。
寝付きは良くなり寝起きも良くなります。無酸素運動で筋肉のみを増やすよりも、有酸素運動でしっかり汗をがしたほうが効果的でしょう。ランニングやジョギングなどの運動を続けられる範囲で行うことが重要です。
ランニングなどの有酸素運動では肺活量も向上させることが出来るので、自然に呼吸のリズムが正常な深度とリズムを刻み効率の良い呼吸法が身につきます。習慣として運動を行うことで自然な呼吸が身につき改善されていくでしょう。
また同時に運動不足も解消できるので非常におすすめです。生活習慣病の解消法としても非常に有効なので、身体を動かさないデスクワークの人などは特に取り入れたい解消法でしょう。
呼吸が浅い症状のある病気
もしかすると急に呼吸が浅くなる時もあります。その場合は病気の症状という可能性もあるので、どのような病気があるか知っておきましょう。
①自律神経失調症
体や心をコントロールする自律神経のバランスが乱れている状態が、自律神経失調症になります。
症状として、呼吸が浅くなったり動悸が早くなるといった症状などがあり、その他の病気を誘発する恐れがあります。
生活リズムの乱れや過度のストレスが原因で発症することが多いのですが、自分が自律神経失調症だとなかなか気づきにくく、医者もはっきりと診断しづらいのが特徴です。
自分が自律神経失調症だと把握しないと治療も難しいので一度診察してもらうようにしましょう。
自律神経失調症に関する詳しい記述はこちらの記事を参考にしてみてください。
②うつ病
気分が滅入ってしまい憂鬱な状態が続いて、普通の生活もままならない状態がうつ病です。うつ病の症状でも呼吸が浅くなることがあります。
いまだに不明なことが多いのがうつ病でありますが、ストレスや悲しい出来事が起きると発症するケースが多いとされています。
また症状によっては治療も難しく、完治したと思っても再発するケースなどがあり、長く戦っていかなければなりません。
うつ病も自律神経失調症と同じく、自分が発症したかどうかを判断しにくいのが特徴です。
心の問題でもあるので、自分がうつ病だという認識は非常に大切なことだといえます。さらに免疫職の低下も起こるので風邪などの感染症の病気にもなりやすくなります。
うつ病に関する詳しい記述はこちらの記事を参考にしてみてください。
・プチうつ病って何?うつ病との違いを知って自己診断しよう!症状・原因・対策法を紹介!
まとめ
浅い呼吸だと起きる症状
- 酸素不足
- イライラしがちになる
- 活気がでない
浅い呼吸のチェック方法
- 胸のふくらみをチェックする
- 吐く息の長さを確認する
呼吸が浅くなる原因
- ストレス
- 猫背
- 口呼吸
- 病気の可能性
浅い呼吸の改善方法
- 腹式呼吸をする
- ストレッチをする
- 姿勢を改善する
浅い呼吸の症状のある病気
- 自律神経失調症
- うつ病
以上が今回の記事のまとめになります。
浅い呼吸は体にとって決して良いとはいえないものです。できることなら改善した方が良いと言えます。思った以上に浅い人は多いので、正しい呼吸をして快適な生活を過ごしましょう。
関連記事としてこちらの記事も合わせて参考にしてみてください。
・口すぼめ呼吸とは?効果や目的、やり方を知ろう!どんな病気のリハビリに必要?