「パイパン」という言葉を耳にしたことは、あるでしょうか?あまり品の良い言葉ではありませんが、パイパンとは主に成人女性の陰部にアンダーヘア(陰毛)が存在しない状態、すなわちVIOラインを含めたアンダーヘアを脱毛・除毛した状態のことを言います。
ここ最近では、男性もアンダーヘア(陰毛・チン毛)を処理する人が現れ、男のパイパンも徐々に増えているようです。
たしかに、日本の男性の間では、アンダーヘアを処理する人は未だ少数派のようです。しかしながら、徐々に男のパイパンが増えているように、アンダーヘアの処理に興味や関心を持っている男性も増えています。
そこで今回は、男性がアンダーヘアを処理してパイパンにするメリットやデメリット、アンダーヘアの処理方法などについて、ご紹介したいと思いますので参考にしていただければ幸いです。
パイパンとは?
そもそもパイパンとは、どのような状態のことを言うのでしょうか?なかにはパイパンという言葉を耳にしたことがない人もいるかもしれませんので、パイパンという言葉の意味やパイパンの状態など基礎知識を確認しておきましょう。
パイパンの意味
パイパンとは、女性あるいは男性の陰部にアンダーヘア(陰毛・チン毛・マン毛)が存在しない状態のことです。厳密に言えば、第二次性徴を迎えて通常ならばアンダーヘアが生えてくる時期を過ぎた女性や男性の陰部にアンダーヘアが存在しない状態のことで、第二次性徴を経過していない子供の場合はパイパンの範囲に含まれないことが普通です。
ですから、パイパンとは、概ね成人女性あるいは成人男性の陰部にアンダーヘアが存在しない状態のことを言うのが一般的です。
パイパンの語源
パイパンの語源については諸説ありますが、その中でも有力的な見解が二つあります。一つは「白桃」が語源とする見解で、アンダーヘアを処理した女性の陰部が白桃の色や形状に似ているからだとする見解です。もう一つは麻雀牌の「白牌」が語源とする見解で、麻雀牌の白牌は表面に模様が彫られていないため、そこからアンダーヘアを処理した陰部の状態が想起されたとする見解です。
この「白桃」や「白牌」は、両方とも中国語読みをするとパイパンであり、いずれの見解であっても、パイパンが中国語読みから来ている可能性が高いと言えるでしょう。
パイパンの意味の変遷
このようにパイパンとは、概ね成人女性あるいは成人男性の陰部にアンダーヘアが存在しない状態のことを言いますが、もともとはアダルトビデオ業界や性風俗業界などで主に成人女性の陰部にアンダーヘアが存在しない状態のことを指して使われていたものです。
その後、欧米を中心とした海外で女性がアンダーヘアを処理することが流行り、それを取り入れる形で流行に敏感な女性がアンダーヘアを処理しはじめたことで、パイパンという言葉も広まっていったと考えられます。
加えて、近年になって欧米では男性もアンダーヘアを処理することが多いことが日本で知られるようになって、パイパンは女性を対象とする概念だったものが、男性をも対象とする概念に変化してきたと言えるでしょう。
パイパンの状態
陰部にアンダーヘアが存在しないパイパンの状態とは、女性で言えばVライン・Iライン・Oラインを含めた全てのアンダーヘアを脱毛や除毛している状態です。このような陰毛脱毛・陰毛処理をして無毛状態であるパイパンのことを、脱毛業界や美容業界ではハイジニーナと呼びます。
- Vライン:ビキニライン。股間・デリケートゾーンの両サイドで、両足の付け根部分。
- Iライン:まさに股の間の股下部分で、女性器の両側の部分。
- Oライン:お尻の肛門周りの部分。
男性のパイパンの場合は、このようなVIOラインに加えてペニス周辺や俗に金玉袋とも呼ばれる陰嚢(いんのう)のアンダーヘアも脱毛・除毛している状態です。
ですから、パイパンの状態は、女性も男性も陰部のアンダーヘアを処理して、陰部が見た目にもツルツル感を感じられるほどに皮膚や肌が露になった状態だと言えるでしょう。
男性がパイパンにするメリット
このように男性のパイパンとは、ペニス周辺や俗に金玉袋とも呼ばれる陰嚢も含めて陰部のアンダーヘアを脱毛・除毛している状態のことです。
それでは、男性がパイパンにするメリットとして、どのようなことが考えられるでしょうか?そこで、男性がパイパンにするメリットについて、ご紹介したいと思います。
清潔で衛生的である
男性が陰部のアンダーヘアを処理してパイパンにすることよる最も実利的な効果は、陰部を清潔に保ちやすく衛生的であることだと言えるでしょう。ちなみに、パイパンのことを美容脱毛業界でハイジニーナと呼ぶと前述しましたが、これは英語で「清潔・衛生」を意味するhygieneに由来します。
雑菌繁殖を抑制
まず第一に、アンダーヘアが密集していると、排尿をするペニスや排便をする肛門に近いという場所柄から、陰部は雑菌が繁殖しやすくなります。それゆえ、アンダーヘアを処理してしまえば、雑菌の繁殖を抑制することにつながります。
体臭の抑制
加えて第二に、陰部には皮脂腺や汗腺が多く、皮脂腺や汗腺から分泌される皮脂や汗は雑菌の繁殖を助長します。皮脂や汗と雑菌が結合することは、異臭・体臭の原因にもなります。そのため、アンダーヘアを処理してしまえば、異臭や体臭の抑制にもつながるのです。
ムレの抑制
さらに第三には、もともと下着の着用によってムレやすい環境にある陰部ですが、アンダーヘアが密集して生えることによって、より陰部のムレを促進してしまいます。このような湿度が上昇してムレた状況は、雑菌がとても好む環境と言えます。それゆえ、アンダーヘアを処理することは、ムレの要因を一つ減らすことになり、雑菌の繁殖やムレによる肌の痒みなどを抑制することにつながります。
性感染症の抑制
第四に、アンダーヘアを処理することは、性感染症の一つであるケジラミ症の予防効果も得られます。ケジラミ症は、ケジラミがアンダーヘアの密集した陰部に寄生することが原因ですから、アンダーヘアを処理してしまえばケジラミの寄生を防げるのです。
このように男性がパイパンにすることは、衛生面で上記のような様々なメリットがあるほか、見た目にも清潔感を感じられると言えるでしょう。
セックスに良い影響がある
男性が陰部をパイパンにすることは、女性とのセックスライフにも良い影響を与える可能性が高いと言えるでしょう。
セックスアピール
まず第一に、男性がパイパンにすると、アンダーヘアを処理する以前の自分と比較して、ペニスを大きく見せる効果があり、女性に対するセックスアピールになります。
オーラルセックスが容易
次に第二点目として、相手となる女性がオーラルセックスをしやすくなることは、非常に大きなメリットと言えるでしょう。もちろん中にはアンダーヘアが存在するほうが良いという女性もいるかもしれませんが、オーラルセックスのしやすさから若い女性を中心に男性のパイパンは案外女性ウケが良いようです。
コンドームの脱着が容易
さらに第三点目として、アンダーヘアを処理しているために、避妊用コンドームの脱着時にアンダーヘアを巻き込んでしまい無用な痛みを感じることも無くなります。また、セックス時に男女のアンダーヘア同士が擦れて痛みを感じることも無くなるでしょう。
セックス満足度の向上
第四点目として、男女双方がパイパンにしていれば、セックス時に男女双方の肌の密着度が増すことにより、従来以上の気持ち良さや快感を得ることができるでしょう。
このように男性がパイパンにすることは、セックス全般に良い影響をもたらし、セックスの満足度を高めることにつながるのです。
エチケットの向上
男性が陰部をパイパンにすることは、場合によってはエチケットやマナーの向上につながることもあります。
例えば、男性モデルなどファッション業界で働いていたり、プールや海辺などで日常的に水着を着用するような職業の場合、どうしても他人から見られるという意識を持たなくてはなりません。アンダーヘアが水着や下着から透けて見えてしまったり、あるいは水着や下着からはみ出してしまうと、周りの人たちに不快感を与えてしまいかねません。
ですから、男性がアンダーヘアを整えることは、特定の職業に就く男性にとってはエチケットであると言えますから、男性がパイパンにすることもエチケットの向上につながると言えるのです。
男性がパイパンにするデメリット
このように男性がパイパンにするメリットは、主に衛生的である点とセックスに良い影響をもたらす点などがあります。
それでは、逆に男性がパイパンにするデメリットとしては、どのようなことが考えられるでしょうか?そこで、男性がパイパンにするデメリットについて、ご紹介したいと思います。
肌の異常を招く可能性
そもそも身体に生えている体毛には、身体を外界の刺激から守る役割があります。これはアンダーヘアだけに限らず、腕毛やすね毛などのムダ毛にしても頭髪にしても同様です。具体的な役割としては、体温の保温作用や断熱作用、紫外線カット作用、ホコリ・チリ・細菌・ウイルスなどの体内への侵入を防ぐフィルター作用、物理的刺激に対する緩衝作用などが挙げられます。
陰部でアンダーヘアを処理してパイパンにすることは、これらの役割を除外することでもあります。ですから、保温作用がなくなり下腹部に冷えを感じたり、フィルター作用がなくなることで、人によっては肌がかぶれやすくなり、肌の痒みや異常を招いてしまうかもしれません。
メンテナンスやケアが大変
陰部のアンダーヘアを処理してパイパンにするには、後述するような複数の方法が存在します。いわゆる永久脱毛と呼ばれるアンダーヘアの処理をしない限り、アンダーヘアは再生します。特にアンダーヘアが再び生え始めた際には、ペニスのポジションが移動する度に、生え始めたアンダーヘアが植物のトゲのようにペニスを刺激するので、痛みや痒みを感じます。それゆえ、陰部のパイパンを維持するためには、頻繁にメンテナンスや自己ケアをしなければなりません。
ですから、人によっては、陰部のパイパンを維持するためのメンテナンスや自己ケアが、面倒で大変だと感じられる人もいるでしょう。
公衆浴場などで感じる羞恥心
たしかに若い男性を中心にして、アンダーヘアの処理に興味や関心を持っている男性が増える傾向にあります。しかしながら、そうは言っても日本の男性の間では、アンダーヘアを処理してパイパンにする人は未だ少数派です。
ですから、温泉や公衆浴場、あるいはスポーツ関連施設の脱衣場などにおいて、周囲の男性の注目を集めてしまい恥ずかしく感じることもあるかもしれません。
女性から疑念を抱かれる可能性
たしかに若い女性の中には、男性のパイパンを積極的に評価してポジティブな感想を持つ人も少なくありません。しかしながら、前述のように日本の男性の間では、アンダーヘアを処理してパイパンにする人は未だ少数派であることも事実であり、このような事実面から女性に疑念を抱かせる可能性も否定できません。
どういうことかと言うと、男性の人柄によっては、遊び人として女性がネガティブに受け取ったり、ケジラミ症といった性感染症の既往歴を女性に疑われる可能性もあるわけです。
ですから、男性の人柄やコミュニケーション次第では、男性がパイパンにすることによって、パートナーの女性にあらぬ疑念を抱かせる可能性があるのです。
アンダーヘアの処理方法
このような男性がパイパンにするメリットとデメリットを比較検討した上で、改めてパイパンにしようと思った場合には、どのようにしてアンダーヘアを処理すれば良いのでしょうか?
そこで、アンダーヘアの処理方法について、ご紹介したいと思います。
自分でアンダーヘアを処理する場合
自分でアンダーヘアの処理をしてパイパンにする場合は、主に電気シェーバーを利用する方法もしくは除毛クリーム(脱毛用クリーム)を利用する方法が一般的です。
電気シェーバーを利用する方法
自分でアンダーヘアを処理するための最もおすすめな方法は、電気シェーバーを利用する方法だと言えます。
利用する電気シェーバーの種類
電気シェーバーと言うと、どうしても男性は髭剃り用の電気シェーバーを思い浮かべますが、すね毛など体毛のムダ毛対策のボディ用電気シェーバー、眉毛を整える顔用電気シェーバーなど用途に応じて様々な電気シェーバーが販売されています。
これらの中でも、アンダーヘアの処理に適しているのは、顔用電気シェーバーです。その理由は、顔用電気シェーバーは基本的に小型で取り扱いが簡単な上に、大切な顔肌を守るための様々な安全機能が盛り込まれているからです。顔と同じくらい大切な男性器周辺のアンダーヘア処理には、繊細さが要求されますから、顔用電気シェーバーが最適だと言えるでしょう。
電気シェーバーによる除毛方法
まずは、床にシートや新聞紙を敷いて、除毛に適した環境を整えます。その上で、長めのアンダーヘアをハサミで短くカットします。そして、片手で陰部の肌を伸ばしつつ、もう一方の手で顔用電気シェーバーを持って丁寧にアンダーヘアを剃っていきます。その際は、可能な限り至近距離で目視して、肌と電気シェーバーが触れる部分を確認しましょう。股下や肛門付近は鏡を利用しながら、より丹念に処理する必要があります。
除毛クリームを利用する方法
除毛クリームによるアンダーヘアの処理は、電気シェーバーに比較しても最も手軽で簡単な処理方法と言えます。というのも、処理したいアンダーヘアの部分に除毛クリームを塗って、しばらく待ってから拭き取るだけだからです。手軽で簡単な上に、除毛効果も満足できるレベルだと言えるでしょう。
しかしながら、除毛クリームを利用する方法は、決して万人向けの方法ではありません。というのも、満足できる除毛効果を得るために、除毛クリームには肌を刺激する成分が含まれるからです。肌が弱い人は、太腿や腕などでパッチテストをして肌に合うか確認してから利用しましょう。
ちなみに、除毛クリームを利用する場合も、事前にアンダーヘアをハサミで短くカットしてから、クリームを塗ると成分が浸透しやすく除毛効果も高くなります。
カミソリや毛抜きは使用しない
ムダ毛の処理と言うと、どうしてもカミソリや毛抜きをイメージしてしまいますが、カミソリや毛抜きは使用しないほうが良いでしょう。
カミソリには、顔用電気シェーバーのような安全機能がありませんので、わずかに操作を間違っただけでも男性器あるいは男性器周辺に怪我をさせてしまいます。加えて、陰嚢(金玉袋)を良く観察すると、毛穴が微妙に膨らんでいるので、肌の構造的にカミソリの使用が適さないのです。
また、毛抜きはカミソリに比べて安全ではありますが、毛の生え変わる毛周期によっては、毛根とともに周囲の皮膚を傷付けて出血するリスクがあります。その傷に雑菌が入って細菌感染を起こすと、毛穴が化膿する毛嚢炎(もうのうえん)のリスクもあります。
ですから、陰部をパイパンにするにあたっては、カミソリと毛抜きの使用は極力控えるべきだと言えるでしょう。
専門家にアンダーヘア処理をお願いする場合
自分でアンダーヘアの処理をしてパイパンにする場合は、IOラインの股下や肛門周りが物理的に大変であったり、前述のようにメンテナンスの問題も生じます。そこで、専門家にアンダーヘアの処理をお願いする方法もあります。エステ各社や多くの美容クリニックがメンズVIO脱毛をうたって宣伝していますので、関心のある人は比較してみると良いでしょう。
男性用エステサロン(男性用脱毛サロン)
男性に脱毛サービスを提供する業態の一つとして、男性用エステサロン(メンズエステ、メンズ脱毛サロンなど)があります。男性用エステサロンで提供される脱毛方法は、主にワックス脱毛(ブラジリアンワックス)と光脱毛です。
ワックス脱毛
ワックス脱毛はブラジリアンワックスとも呼ばれ、脱毛ワックスを毛流れに沿って塗り、ワックスが冷え固まったら一気に剥がすことにより脱毛します。この方法は、当然ですが脱毛時に痛みが生じますし、人によっては肌荒れ・出血などの可能性もあります。
光脱毛
光脱毛は、毛根に低出力の光を照射することで、毛根にダメージを加えて徐々にアンダーヘアを生えにくくする方法です。
痛みなどは感じにくく皮膚症状も現れませんが、脱毛方法としての即効性は低く、アンダーヘアが生えなくなるには何度もエステサロンに足を運ぶ必要があります。毛深かったり、1本の毛が太いなど毛質によっては、さらに時間がかかることもあります。
ただし、1回あたりの施術費用は比較的安価であり、誰でも手軽に経験できる脱毛方法でもあります。
美容クリニック(脱毛クリニック)
男性に脱毛サービスを提供する業態の一つには、美容クリニック(脱毛クリニック)もあります。美容クリニックは医療機関であり、エステサロンでは使用が認められていない医療レーザー脱毛の機器を利用できるのが特徴です。
医療レーザー脱毛は、毛根に高出力のレーザーを照射することで、毛根にダメージを加えてアンダーヘアが生えなくなるようにします。毛周期に合わせて数度施術することにより、いわゆる永久脱毛という効果が得られます。施術の際には、一時的に皮膚に痛みを感じたり、肌が熱を持ったりすることがあるとされます。
ただし、医療レーザー脱毛は医療行為であり、基本的に保険適用のされない自由診療ですので、エステサロンに比べると1回あたりの施術費用は高額になります。
まとめ
いかがでしたか?男性がアンダーヘアを処理してパイパンにするメリットやデメリット、アンダーヘアの処理方法などについて、ご理解いただけたでしょうか?
たしかに、アンダーヘアの処理に興味や関心を持っている男性も増えていて、時代とともに価値観も変化しつつあります。しかしながら、まだまだ男性がパイパンにするのは少数派だと言えるでしょう。
男性がアンダーヘアを処理してパイパンにすることには、本記事で紹介したように様々なメリットやデメリットが存在します。ですから、一時のノリや勢いでパイパンにするのではなく、メリットやデメリットを良く検討してからにしましょう。
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