化膿止めの薬の選び方のポイントは?種類や使い方も紹介!

ちょっとした傷を放っておいたら化膿してしまった・・・こんな経験ありませんか?化膿するととても痛いですし、治るのにも時間がかかって厄介ですよね。そんな時、市販の薬を付けて治すことがあるかと思います。でも、いざ買いに行ってみると、化膿止めだけでも結構種類があるもので、何を買ったらよいのか迷ってしまうのではないでしょうか?

そこで、化膿止めを選ぶ時のポイントと、その使い方、注意すべき点について、まとめてご紹介します!使い方を間違えると、かえって傷口を悪化させてしまうこともありますから、正しく選んで、きちんと治しましょう。

化膿とは?

細菌

傷口から細菌(ブドウ球菌、レンサ球菌、緑膿菌など)が入り込むと、侵入を食い止めるために、白血球やマクロファージといった免疫細胞が活発に働きます。

そして、戦いに負けた細菌や免疫細胞が死ぬと、ドロドロとした液体になります。これが膿の正体です。この膿によって周辺が炎症を起こし、皮膚が腫れている状態を「化膿」と言い、痛みを伴うのが特徴です。

症状

傷口が化膿すると、以下のような症状が出ます。

  • 腫れる
  • うずくような痛み
  • 赤くなる
  • 局所的に熱くなる

特に、膿が出る場合には確実に化膿していると言えます。この膿の正体は、細菌感染によって体内に入り込んだ黄色ブドウ球菌、連鎖球菌、緑膿菌などの細菌が、白血球などの免疫細胞によって死んだ残骸、または破壊された白血球の残骸です。黄色や緑色をしていて粘性と臭みがあるのが特徴です。

経験した人は分かると思いますが、膿を絞り出すのは結構痛いですよね。そのためついつい先延ばしにしたくなりますが、膿を残したままにしておくと別のリスクが発生するので危険です。

膿が溜まっていると体の抵抗力が落ち、細菌感染が全身に及ぶ場合があるのです。そうなると敗血症を起こし、血管の異常を始めとして臓器にも障害が現われ、最悪の場合死に至ります。早めに膿は取り除いておきましょう。

化膿の原因

化膿で一番多い原因は、傷口が不衛生な状態にあったことによる炎症です。痛いからきちんと洗わなかったり、手を洗ったあと十分にふき取れず水分が残ったままにしておくと化膿しやすいです。細菌感染の原因となるブドウ球菌や連鎖球菌は空気中に浮遊しているため、傷口を清潔にしておかないと感染リスクは非常に高くなります。

このほかにも、化学物質に触れたことで引き起こされるものや、中にはストレスが原因となるものもありますが、何より清潔に保っておくことが一番の予防でしょう。化膿すると傷はさらに治りにくくなるだけでなく悪化しますから、きちんと処置することで早期治療を目指すことが大切です。

化膿止めの種類

薬

それでも化膿してしまった場合には、化膿止めの薬を塗って治療しましょう。しかし、化膿止めと言っても数多くありますから、一体どれを使ったらよいのか迷ってしまいますよね?

そこで、化膿止めの種類と効果について、それぞれご説明しましょう。

飲み薬

歯医者などで処方されることのある、服用するタイプの化膿止めです。このタイプの化膿止めは、まずは薬の成分が内臓に吸収されて血管に取り込まれます。その後、血液を通って病巣にたどり着き、そこに留まることで治療をします。そのため、一時的に痛みを抑えるために服用する痛み止めとは違い、1日数回の規定回数、服用しなければなりません。

また、内服するタイプの化膿止めは病院で処方される以外に手にすることはできませんから、内服薬が必要な場合には医療機関で相談してみましょう。市販品はありません。

市販のもの

ドラッグストアなどでよく見かけると思いますが、市販の化膿止めはすべて塗り薬(軟膏)です。種類が豊富で、どれを選んだらよいのか分からない場合も多いかと思いますので、このあと詳しくご紹介します。

化膿止めの選び方

ポイント

化膿止めを選ぶポイントとしては、傷口がすでに化膿しているのか、いないのかが重要になります。化膿止めには大きく分けて、「殺菌・消毒をするタイプ」と「細菌の増殖を抑えるもの」「炎症を抑え、化膿を治療するもの」があります。

すでに化膿している場合には、細菌の増殖を押えたり、炎症を抑えたりするタイプが有効ですが、「殺菌・消毒」タイプは化膿してしまったあとに使用しても意味がありません。あくまで清潔に保つことで化膿を予防する薬ですので、混同しないようにしましょう。

それでは、以下で詳しくご紹介します。

殺菌・消毒するタイプ

どちらかと言うと化膿を防ぐタイプのものなので、化膿予防用として使用してください。

●成分

  • イソプロピルメチルフェノール
  • 塩化ベンゼトニウム
  • アクリノール
  • エタノール
  • ヨードチンキ
  • グルコン酸クロルヘキシジン
  • 塩酸クロルヘキシジン
  • セトリミド

など

●商品名

  • オロナインH軟膏(大塚製薬):ニキビや吹出物、軽いヤケド、切り傷やあかぎれ、水虫などに効果があります。
  • イソジン軟膏(明治製薬):細菌やウイルスに対し、短時間で殺菌・消毒効果を発揮します。
  • キシロA軟膏 (第一三共ヘルスケア):セトリミド(殺菌剤)のほか、痛みやかゆみを軽減するリドカインとジフェンヒドラミンが入っているため、かゆみを伴う傷に有効です。
  • メモA(エスエス製薬):殺菌剤のほか、鎮痛効果のある塩酸ジブカイン、傷の治りを早める効果のあるアラントインなどが配合されています。
細菌の増殖を抑える成分

●成分

≪抗生物質≫

  • クロラムフェニコール
  • フラジオマイシン硫酸塩
  • パシトラシン
  • オキシテトラサイクリン塩酸塩 など

●商品名

  • クロマイ-N軟膏(第一三共ヘルスケア):2種類の抗菌剤と抗生剤が配合されています。とびひなどの化膿性皮膚疾に有効です。
  • ドルマイシン軟膏(ゼリア新薬工業):2種類の抗生剤が配合され、外傷やヤケドなど火傷等の化膿予防および治療に効果があります。そのほか、皮膚疾患や化膿症、皮膚潰瘍などにも効果的です。
  • クロロマイセチン軟膏2%A 15g(第一三共ヘルスケア):とびひやめんちょうなどの化膿性皮膚疾患のほか、顔にできたオデキや吹き出物にも有効です。
  • テラマイシン軟膏a 6g (武田薬品工業):こちらも、化膿性皮膚疾患(とびひ、めんちょう、毛のう炎)などに効果があります。

≪合成抗菌剤≫

  • ホモスルファミン
  • スルファジアジン

 など

●商品名

  • ボルネF(日邦薬品工業):合成抗菌剤であるスルファジアジンに加え、酸化亜鉛(炎症を抑え、鎮痛効果あり)アラントイン(傷の治り早める効果あり)が配合されています。とびひなどの化膿性皮膚疾患に有効です。
  • エピロンエー(湧永製薬):ホモスルファミン(合成抗菌剤)のほか、溶解性のビタミンA油やアラントイン、トコフェロール酢酸エステルな、傷の治りを早くする成分が入っています。このほか、患部を乾燥させて保護する酸化亜鉛も配合されています。
  • ポリ(佐藤製薬):スルファジアジン(合成抗菌剤)に加え、ジフェンヒドラミン(かゆみを抑える成分)、酸化亜鉛を配合。
抗生剤+ステロイド剤

抗生剤に加えてステロイドが入っている軟膏の場合は、炎症のひどい傷口に使用し、化膿を治療するのには向いています。ただし、長期間使用すると免疫力の低下を招くこともあるため、ある程度症状が収まったら使用をやめることをオススメします。

●商品名

  • ドルマイコーチ軟膏(ゼリア新薬工業):バシトラシン、フラジオマイシン硫酸塩という2種の抗生剤のほか、ステロイド剤としてヒドロコルチゾン酢酸エステルを配合。湿疹やあせも、かぶれやじんましんのほか、とびひなどの化膿性皮膚疾患に有効です。
  • ベトネベートN軟膏AS(第一三共ヘルスケア):フラジオマイシン硫酸塩(抗生剤)とベタメタゾン吉草酸エステル(ステロイド剤)を配合。湿疹やあせも、かぶれやじんましんのほか、とびひなどの化膿性皮膚疾患に有効です。

このほかにも、

  • クロマイ-P軟膏AS(第一三共ヘルスケア):クロラムフェニコール、フラジオマイシン硫酸塩(抗生剤)とプレドニゾロン(ステロイド剤)配合。
  • テラ・コートリル軟膏a(武田薬品工業):オキシテトラサイクリン塩酸塩(抗生剤)とヒドロコルチゾン(ステロイド剤)配合。
  • フルコートF(田辺三菱製薬):フラジオマイシン硫酸塩(抗生剤)とフルオシノロンアセトニド(ステロイド剤)配合。

など、種類はさまざまです。詳しくは店舗に在中の薬剤師に相談するとよいでしょう。

病院で診てもらう必要がある場合

ただし、市販の薬で治せるのは傷が浅い場合です。以下のような場合には医療機関を受診するようにしてください。傷の程度や異物が体内に残っている場合などは、放置するとひどくなる可能性がありますので、市販薬で済ませず、医師に相談しましょう。

  • 金属や木屑、魚の骨など、異物が刺さって取れない異物(体の中に残っている)
  • 動物に噛まれた場所が腫れている
  • 切り傷が深い場合や範囲が広い場合
  • 皮膚が欠損してしまった
  • 切り傷だが出血が止まらない場合
  • 指や手足が痺れたり動かなかったりする
  • 水泡が多い、または大きな水泡を伴うヤケド
  • 傷口に砂や泥が入り込んで取れない場合
  • 傷口が赤く腫れている
  • 低温ヤケド
  • 38℃以上の熱が出る場合

化膿を防ぐには

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傷を化膿させないためには、応急処置が非常に大切です。重要なポイントは、傷口を清潔に保つこと。以下の点に注意して応急処置を行いましょう。

  • 血が出ている場合には、ハンカチや、ある場合にはガーゼなどで傷口を押え、止血します。ティッシュでも代用できますが、乾くと張り付いてしまうので、一時的に使うようにしましょう。出血が止まらない場合は、傷口を心臓より高い位置に持っていくと効果的です。
  • 傷口に泥や砂などが付いている場合には、水できれいに洗い流したあと、消毒液を使って殺菌・消毒をしっかりと行います。
  • 傷口が擦れるとよくないので、ガーゼや絆創膏で保護しましょう。

ちなみに、傷口がすでに化膿して膿が出ている場合には、抗生剤入りの軟膏を塗ることで治療が可能です。

痛みがある場合には直接塗らず、薬を塗ったガーゼなどを傷口に当てます。痛みがない場合には、清潔な手で直接薬を塗り込み、早期治療と傷口保護のためにガーゼや絆創膏を当てておくとよいでしょう。

まとめ

切り傷や擦り傷など、ちょっとした傷はついつい放置しがちですよね。しかし、応急処置が間違っていると、すんなり治るはずの傷も化膿してしまい、長引くことになります。化膿すると少し触っただけでもひどく痛んだり、ジクジクして不愉快ですよね。

ケガをしたら、まずは応急処置をしっかり行うこと、傷口を清潔に保つことを心掛けましょう。また、化膿しないように化膿予防効果のある薬を塗っておくことも重要です。もしも化膿してしまった場合には、病院か薬局でしっかり相談をして、自分の症状に合った薬をつけることが大切です。回復が遅い場合や、少しでもきに症状がある場合には、きちんと病院で診てもうようにしましょう。

  

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