脳梗塞とは、脳内の血管がつまり、めまいや、運動麻痺、手足の痺れなどが起こり、最悪の場合には寝たきりになったり、死に至る病です。
ほぼそれと同様の症状が起きても一時的なもので、その後は症状が治まることを一過性脳虚血発作といいます。
つまり、この症状が起きた場合には、速やかにその処置などをしないと、脳梗塞を起こす可能性が高いといわれています。この対処法を知っているのと知らないのでは、文字通り生と死の分け目となることが予想されます。
今回はその一過性脳虚血発作の原因や対処法をご紹介いたします。
一過性脳虚血発作の症状
まずは、一過性脳虚血発作の症状について紹介します。
運動麻痺
血栓による血管の詰まりが原因で、身体の一部に麻痺状態が起きます。脳の中は神経や血管が非常に複雑な構造になっているのですが、おおよそではありますが、その機能が脳のどの部分とつながっているかが解ってきています。
その場所により、体の機能が普通と違って、動かなくなってしまうのが運動麻痺です。麻痺する場所が手や足だったりすることもあり、逆に一過性脳虚血発作が起きても身体に特に異変が起きない、もしくは気づかないこともあります。
感覚障害
皮膚の一部が感じなくなったり、感覚が鈍ったりすること、音が聞こえづらい、目が見えにくかったり、一瞬視界が悪くなるような状態です。
失語症
突発的にですが、言葉が出てこないということが起きます。脳の言語を司る場所に、おそらく、血栓のために一時的に塞がれたのかと思われます。
これは同時に顔の表情もうまく表現できなくなることもあります。何か違和感を感じたら、医師の診断を受けた方がいいかと思われます。
めまい
めまいはかなりの人に多く起こる症状ですが、通常よりもきつめのめまいなどを感じた場合は、用心した方がいいかと思います。かといって、めまいを感じる病変は何も一過性脳虚血発作だけではありません。めまいだけで病院の診察を受けるには、よほどの時間がないと受けずじまいとなります。
あくまでも健康のための一指針として、覚えておくことはよいことと思われます。
手足の痺れ
これも見逃してはいけない症状の一つです。手足がしびれることもそうですが、感覚がなくなる、動かせなくなる、力が入らなくなるなども、一過性脳虚血発作の症状です
。ですが、手足のしびれは他の要因でも起こる可能性があります。躊躇せずに診察を受けるようにした方が望ましいかと思います。
顔面の麻痺
顔の表情が不自然になったり、自分が思っているのとは違う表情になることです。この辺は言語障害とも結びつくかと思われます。
一過性脳虚血発作の原因
次に、一過性脳虚血発作の原因について紹介します。
血栓が原因となる場合
普段の生活習慣が影響を及ぼすことが多いかと思われます。詳細は予防法とのところで記載いたしますが、喫煙、飲酒、食事が油ものが主体で野菜類が不足したり、極端にパン食やパスタ食、インスタント食品を多く摂取する人は要注意です。
このような食事スタイルは、血栓ができやすくなる要素をはらんでいます。そのようにしてできてしまった血栓が、何かの拍子で脳内の毛細血管に流れ込み、細い血管が詰まって一時的に症状を起こします。
心原性の場合
心臓に関連している病気が原因の場合です。心房細動といって、心臓内に血の塊ができていたり、心筋梗塞や心臓弁膜症なども、その原因として考えられ、脳の毛細血管に血栓が飛んで起こる症状です。
一過性脳虚血発作の恐れのある病気の治療法
一般に脳梗塞の予防を行っていれば、かかる心配も非常に少ないかと思われます。ただし、この一過性脳虚血発作と思われる症状が出たら、すみやかに医師の診断を仰ぐのが一番の方法です。決して放っておかないことです。過去に、すぐに診断を仰がずに後悔している人がいかに多いかということがわかります。
主に、血液をさらさらにする抗凝固薬で対処するケースがほとんどとなります。さらに高血圧、糖尿病など、別の疾患がある場合にはその対処も合わせて行います。
これらの治療法はあくまでも一時的なものです。その後は、医師の診断等で、普段の生活を今後どのようにしていくかということも、確認しておいた方がよいかと思われます。
つまりその症状が起きたということは今までの生活習慣がよくなかったということにつながります。それはちょうど改めるいいチャンスと考えることも必要と思われます。
高血圧
俗に言う、高血圧とは、動脈硬化や高コレステロールにより血管がもろくなったり狭まっていることです。最近では運転中に脳梗塞を起こすことも多いことから、運転前に血圧異常がないかを調べることもあるようで、血圧が高くなると、脳の血管など細いがゆえに圧力がかかった際に破れやすくなります。また、動脈硬化を起こしていると、太い血管でも破れやすくなってしまうのです。
血圧が高いということで、よく塩分を控えようということが言われますが、実際には塩分を抑えても、それがすべてではありません。逆に味が薄くなるので、食事の中の添加物が増えてしまい、血中老廃物が増え、動脈硬化やどろどろ血となり、血流が悪くなる高血圧もあるのです。
一般的に言われていることを鵜呑みにせず、医師の診断を受けて慎重に対応することが肝心かと思われます。
高血圧については、高血圧の症状とは?めまいやしびれに注意!治療法も紹介!を読んでおきましょう。
高脂血症
高脂血症とは血中のコレステロール値が高いことですが、ただ単に高いことでは問題になりません。血中脂肪には悪玉と善玉のコレステロールが存在するのですが、この比率が問題となります。
つまり適度に双方がなくてはならず、悪玉というとよくないと思われがちですが、実際にはある程度はないと、逆に身体にはよくないのです。その比率は善玉が悪玉の1.5以下でないといけません。悪玉コレステロール÷善玉コレステロールが1.5 以下です。
これは、普段の油の摂取に影響するのですが、だからといって、油を一切とらないとこれはこれで支障をきたします。
糖尿病
糖尿病には1型と2型の二種あり、インシュリンが分泌されないものが1型、遺伝的に糖尿病になりやすい人が2型となります。2型は、先天的にその要素をもっており、あるタイミングで、発症します。一方、1型は後天性のもので、若いころからの食事のスタイルが原因となっていることがほとんどです。
特に甘いものは摂取する習慣がある人は、血糖値が高くなる傾向があります。この場合、甘いものが問題なのではなく、食べた後に血糖値が急上昇する食べ方が問題なのです。
必然、人間の体はその高血糖を下げるためにすい臓がインシュリンを出して、血糖値を下げようとします。このようなことを繰り返していると、やがてインシュリンが出にくくなり、糖質が細胞などの内部に残ってしまうのです。
ですから、太っているから糖尿病になりやすいとかではありません。このポイントをよく抑えておかないと、別に太っていなくてもある日突然糖尿病の診断を下されるともありますので、注意が必要です。
ここでよく太る、太らない食事で勘違いをされている方が多いのですが、いわゆるカロリーを抑える食事が痩せる、カロリーを抑えないと太るという解釈が一般的ですが、実はこれは間違いです。
現在ではカロリーよりも糖質の量で太る太らないという解釈になっています。
肉はカロリーが高いからと野菜とごはんでお腹一杯にすると、このごはんは糖質なので、過剰に食べると太ります。逆に肉のようなカロリーの高いものを大量に食しても、ごはんのような糖質を抑えていれば、全く太りません。
つまるところ、ごはんや麺類、もしくは糖質であるお菓子類をたくさん食べることが太る最大の原因なのです。
体重に多少なりとも変化が出た時は、ご飯を従来より減らし、その分おかずなどを多くしてください。そうすれば、お腹が一杯になっても変わらない体重を維持できます。
メタボ
基本、このメタボも糖質類の大量摂取が問題となります。加えて、あらゆる病気への近道となります。
飲酒
飲酒も多少であれば、まったく問題ないのですが、大量に飲酒すると、これは問題視されます。
心房細動
心臓内に血液の塊ができてしまう病気で、その塊の一部が飛んで脳の血管を詰まらせることがあります。これも、状態が悪ければ脳梗塞へと繋がります。
心臓のCTスキャンをすると発見しやすいのですが、なかなかそこまですることは、難しいと思われます。心臓の動きに通常と違う感じがした時に、検査をしてもらうといいかもしれません。
喫煙
現在では普通にタバコを吸える場所も減ってきており、喫煙者にとっては絶好の止めるタイミングではあるはずなのに、未だ、20%ほどの喫煙者がいるということは、非常に残念なことです。タバコは百害あって一理なしというぐらい、毒の塊です。
吸っている人だけに害があるのは問題ないのですが、回りに迷惑がかかっていることは、はなはだ迷惑以外の何ものでもないのですが、吸っている人にはそのような配慮が全くないのが、さらに残念なことではあります。
さて、この喫煙は血液をどろどろにする他にも、動脈硬化や発がん性もあり、やはり一過性脳虚血発作も含め、脳梗塞を引き起こす可能性が非常に高いものです。
止める止めないは当人の問題ですが、吸わない人への配慮をすることが望ましいかと思います。
一過性脳虚血発作の予防法
予防法は、とにかく血流をよくすることが大事かと思われます。食事、生活習慣、睡眠など、健康的な生活をすることが、一番の予防法です。
つまるところ、血管の若さを保つことも重要で、若いうちはあまり問題視されませんが、年をとるにつれ、少しずつ身体への影響がジワジワと迫ってきます。そして、本人には気づきにくく、自覚症状のないケースがほとんどです。
例えば、メタボなどは全く本人は意識していませんが、少しずつ腹が出てきているとか、体重が増えているというような現象は本当に注意しないと取り返しのつかないことになります。
まとめ
過去にも似たようなことを書いてはいますが、注意することはジワジワと少しずつです。この少しずつというのが、後になって非常に怖い症状を引き起こすのです。
30歳を過ぎて少し体重が増えたなどというのは、当然食事からの影響と運動不足からの影響しかないのです。それをかなりの人は、あまり気にせずに放っておくことがほとんどです。その時点ですでに身体に異変が起きていると思うべきです。
体重の増減や、体型の変化に気づけば、後々ダイエットだの、食事制限などすることは必要ないのです。要は何事も先送りすることが問題なのです。
仕事でも勉強でも後でいいやとか、放っておくと厄介になることが多いと思いますが、結局のところ、それと同じことです。
皆さんには是非、今の時点で気になっているようでしたら、今すぐに対処することをお勧めします。
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