頭皮神経痛の6つの原因を紹介!治療するには何科を受診するのがいい?

何の前ぶれもなく、突然、頭皮にズキズキ、ピリピリするような痛みが出現することはありませんか?

また、人によって症状の出かたは異なりますが、髪の毛に触れるだけで痛みを感じたり、頭皮が風に触れただけでズキズキとした頭痛が出現することもあります。もしこういった症状が出現するのであれば、「頭皮神経痛」の可能性があります。

頭皮神経痛は、病名ではなく、症状名です。これは、「後頭神経痛」とも言われます。では、頭皮神経痛の原因や治療法、対策法などについて説明をしていきます。なお、類似した症状をもつ危険な病気もあるので、それにも注意が必要です。

頭皮神経痛の原因

ストレス 神経

頭皮神経痛が起こる原因には様々なものが挙げられます。身体的なストレスと精神的なストレスの双方が関与していきます。

では、細かく見るとどういったストレスが原因となるのか、説明をします。

精神的ストレス

精神的ストレスは、主な原因とされています。精神的ストレスとは、焦燥感や緊張感、心配や不安、悩みといった精神面にかけるストレスです。

こういったストレスは知らず知らずに溜まるわけですが、このストレスが蓄積されると、筋肉が緊張し続け、その筋肉が硬くなり、血管を圧迫します。すると、血流が悪くなり、神経にも悪影響が出ます。

身体的ストレス

精神面だけではなく、体が疲労を抱えている時にも症状が出現しやすいです。

例えば、睡眠不足や疲労の蓄積、病気の時や病み上がりといったストレスを抱えている時です。

肌質に問題がある

顔の肌と同様、頭皮の肌にも敏感肌、脂性肌、乾燥肌などタイプが分かれています。頭皮神経痛のように頭皮がヒリヒリと痛む場合は、乾燥肌が影響している可能性があります。肌の角質にはバリア機能があり、それによって頭皮は保護されていますが、保水力が低下すると、肌は乾燥肌になり、角質層が薄くなります。すると、バリア機能が低下して外部の刺激に反応し、痛みを感じるようになります。

乾燥肌になる要因は、雨や雪の日、空気が乾燥しているなどの気候が優れない時があります。また、女性の場合は生理の周期によっては免疫力が低下し、ホルモンバランスも崩れ、肌の免疫機能も低下します。これによって外的刺激を受けやすくなって痛みが発生します。

ウイルスの可能性

頭部神経痛の原因の1つとして、ウイルスの感染の可能性が挙げられています。考えられているウイルスは、ヘルペスウイルスです。

このヘルペスウイルスが後頭神経に潜伏することで症状を引き起こします。こうなってしまう更なる原因は、体の免疫力の低下が主な原因とされています。

その他の原因

上記の他にも、原因はたくさん挙げられます。外的ストレスとして、「騒音」や「大気汚染」による空気の質の悪化、「気候」・「季節の節目」の変化です。

また、「姿勢の悪さ」によって起きる骨の歪みや、これによって血行が不良になったり、何らかの負担がかかることで起きる「肩こり」、「眼精疲労」、「不規則な生活習慣」といったものが挙げられます。

眼性疲労や肩こりは、特に、過度のパソコンや携帯電話の使い過ぎや仕事の重労働などによって起きます。液晶の見すぎは避けましょう。

神経の圧迫と血行不良

血行が悪くなると、筋肉も堅くなりやすく、神経が圧迫されます。特に、注意が必要なのは肩こりです。肩が凝る人は胸鎖乳突筋という筋肉が硬くなりやすいです。これは、眼精疲労の原因にもなり、眼精疲労は抜け毛の原因にもなります。また、首周りにある筋肉なので、脳への血液の循環に悪影響を与えます。

首回りの筋肉と言うと、特に胸鎖乳突筋には注意が必要です。迷走神経という神経細胞が、胸鎖乳突筋に沿って頭から内臓に向かって走行しています。もし、パソコンのし過ぎや、頭を下向きにしてスマホを触り続けるといった、胸鎖乳突筋が凝るようなことをしていると、筋肉が硬直していきます。すると、迷走神経が圧迫され、内臓の機能が低下する可能性がでます。

また、前述した姿勢の悪さも同様です。姿勢が悪いと全身の関節や骨、脊柱が歪み、筋肉を硬直させやすくもして、様々な神経を圧迫したり血行不良になり、痛みを増幅させる要因となります。

頭皮神経痛の症状の出現部位と経過

頭痛

頭皮神経痛は、他の頭痛とは特徴が異なる点が幾つかあります。体のどこに痛みが生じるのか、どの程度の時間、症状が出現し続けるのか、どういった経過をたどるのかが異なりあす。

では、どのような特徴があるのか見ていきましょう。

症状が出現する箇所

体の中で痛みが感じられる箇所は、首の後ろの付け根から「後頭部」が多いです。

特に、耳の後ろから「頭頂部」に沿った部位に感じられることが多いとされています。そのため、別名、「後頭神経痛」とも言われています。症状には個人差があり、「耳の後ろ」や頭頂部の方にかけての痛みではなく、「目の奥」に痛みがあるというケースも挙げられています。

また、症状の出現は片側のみのパターンが多いですが、稀に全体が痛むといったケースもあります。これらは、様々な原因により、「大耳介神経」、「小後頭神経」、「大後頭神経」といった神経が圧迫されたりといった刺激を受けることで痛みが増幅することがあります。

主な症状

頭頂部や後頭部がピリピリとしたり、ズキズキとした感覚が起きて痛む、耳の後ろが痛い、ヘアブラシで髪の毛をとかすと痛い、頭を洗うだけで痛い、風が触れるだけで痛い、髪の毛に何かが触れるだけで痛いといった、軽い刺激だけでも反応して痛みが起きます。

これらは特に多く見られる症状と言われており、ピリピリ・ズキズキと一瞬電気が走るような痛みが感じることもあります。とても嫌な感じの痛みです。シチュエーションとしては、特に髪の毛のセット時や清拭時に起きます。

症状の経過

痛みが生じる時間の間隔は、数秒間から数時間と言われています。一度、痛みが出現し始めると、数日間から数週間も症状が継続する傾向にあります。

なお、痛みが消退した後でも、痛みがあった患部の頭や頭皮に痺れや違和感が残存する可能性があります。しかし、偏頭痛のように吐き気や倦怠感といった他の症状がみられることはありません。その点は、他の頭痛とは併発する症状が異なります。

抜け毛が増える

頭皮神経痛は、抜け毛が増えて薄毛になる可能性が高いです。

その理由は、「頭皮神経痛の症状が出現している(肩こりや眼精疲労)=身体的・精神的ストレスにより必要な栄養素が行き届かなくなり、新陳代謝能力も低下する、」ということになり、頭皮が硬くなり、血液の循環が悪くなって血行不良になります。そして、これらによって筋肉が硬直します。これらの結果、抜け毛が増える原因となります。

頭皮神経痛の対処法・解消法・予防対策

ビタミン

頭皮神経痛の主な原因となる精神的ストレスに対して、何らかの予防や対策をすることが、これを改善する方法として最も効果があるとされています。とは言っても、精神的ストレスの解消法はや予防方法の合う・合わないは人それぞれ異なります。

いろいろあるので、自分に合った方法を見つけてみましょう。では、幾つか方法を紹介してきます。

乾燥に対する対策

頭皮が乾燥肌になることで痛みが生じやすくなるため、乾燥対策をする必要があります。乾燥を防止することで、抜け毛予防・抜け毛対策にもつながります。

まずは、シャンプーのし過ぎに注意が必要です。シャンプーには汚れや余分な皮脂を落とすための界面活性剤が含まれています。よって、シャンプーをし過ぎると必要な皮脂まで洗い流したり、肌を保護するために必要な角質を削りすぎてしまい、結果、乾燥肌が悪化したり、肌に傷が付いて外的刺激を受けやすくなります。肌質が思わしくない時は、肌の状態が落ち着くまで、シャンプーの回数を2~3日に1回のペースに変えてみましょう。

また、頭皮用のオイルや保湿剤を利用してみましょう。なお、スタイリング剤は頭皮の刺激となるため、状態が落ち着くまでは避けましょう。

薄毛対策法

前述したように、薄毛対策をするためには、頭皮の乾燥を防ぐことが第一に大切になります。また、眼精疲労や生活バランスの崩れも要因となるため、そうならないように生活習慣を見直す必要があります。

また、育毛剤をつけて毛を伸ばすように対策することもおすすめです。

ビタミンをしっかりと摂る

特に、ビタミンCは不足しているとイライラとしたストレスの元になりますストレスを軽減する効果や、頭部の皮膚に潤いと栄養を与えて健康な状態に保つ効果が大です。ビタミンCは柑橘類の果物に多く含まれています。食前に摂取すると太りやすくなるため、食後に摂取するとしっかりと栄養が体内に浸透しやすく、太りにくいです。

また、神経痛といった神経に対する病気にはビタミンBが良いとされています。ビタミンBは、自律神経の改善に効果があり、体調を整える役割があります。肉類や魚類、玄米に多く含まれています。

生活の仕方を修正する

生活習慣の乱れが頭皮神経痛の原因とあるように、生活の仕方を見直す必要があります。サイクルを整えるだけでも良い効果は得られるでしょう。では、どういった点を改善すると良いのか見ていきましょう。

・姿勢をよくする

姿勢を良くすると、背骨や骨盤の歪みを起きないようにし、血行を整えることで、肩こりを防ぐことができます。悪循環で血行不良や肩こりが起こると、脳への酸素血流量が減り、脳が貧血・酸欠の状態になって痛みが生じやすくなるため、生活の中で姿勢に気をつけていくことはとても大切です。また、適度に運動することも血行の促進に繋がるので、効果が得られやすいです。

なお、持続的に携帯電話やパソコンを使いすぎる、本を読み過ぎるといった行動をしていると肩の筋肉が緊張し続けるため、特に肩がこりやすくなってしまいます。持続的にしすぎないように対処しましょう。猫背矯正用のベルトも売っているので、猫背の人はそういったアイテムを使うのも1つの方法です。

・質の良い睡眠を適度にとる

寝る時は電気を消すだけで、睡眠の妨害物が減ります。このように、電気を消したり、電子系の画面を見たり本を読むといった脳を活性化させるような物を取り払うといった対処をすることは、良質な睡眠を確保するにはとても大切なことです。

可能であれば、1日あたり7~8時間、決まった時間でバランスの良い時間にとれることが理想です。

頭皮神経痛の治療法

整体

いくら、予防や対策を講じたとして、効果が得られないという場合もあり得ます。あまりに症状が長期的に続く人や、痛み症状が顕著な人は、病院に行って薬を処方してもらう等の適切な治療を受けることをオススメします。

では、どういった医療機関を受診すると良いのか、どういった治療法があるのかを説明していきます。

何科を受診すると良いか?

神経内科や脳神経外科といった診療科の医師の検査・診断を受け、薬などで治療をすると改善する可能性が高くなります。どこの病院がいいかわからない場合は、係りつけの医師に紹介をしてもらいましょう。病院はほとんどが予約になるので、なるべく早く予約をとっていきましょう。

ちなみに、脳神経外科は頭部の手術をしますが、神経内科では手術をしません。また、内果のように風邪症状や消化器疾患を診る科でもありません。手術を伴わない科が神経内科となっています。頭皮神経痛は、偏頭痛や緊張型頭痛といった深刻な病的頭痛ではなく、神経痛の一種になります。外科手術も不要なので、近くに神経内科がある場合は、まずはそちらを受診してみましょう。

神経ブロック注射

ゆっくり療養をしたくとも、仕事等で休む時間がないという人は注射や後に説明する薬を使用して痛みを緩和させます。

神経ブロック注射は、痛みの感覚を神経ブロックして抑制する治療で、特に痛みが強い人に使用します。

薬物療法

病院で薬による治療を受けることは効果を得られる確実性を高めます。薬は、鎮静剤やビタミンB系剤、特にその中でもビタミンB12剤が使用されます。これらは、精神神経用薬に当たります。ビタミンB12錠は、薬!というほどの物ではありませんが、疲労を取り除く効果があるとされています。

薬は、ドラッグストアなどの市販薬からも手軽に入手することはできます。しかし、市販薬の場合、病院とは異なり、医師の検査や診断なく、個人や薬剤師の判断や当人の自己判断によって薬を購入することになります。的確とは言えず、薬の組み合わせを間違えたり、適さない物を服用すると死に至るケースもあるため、できるだけ病院の医師の診断の基、処方された薬を服用することをおすすめします。

整体

整体に行って、頭皮神経痛の原因となる神経の圧迫を軽減させるためにも、骨や脊柱の歪みを治療することが大切になります。

また、これらが改善されれば、神経の圧迫を避けるだけでなく、筋肉の硬直も軽減したり、血行が良くなるため、全身状態が良くなる可能性があります。

頭皮神経痛と類似した症状が見られる病気

脳血管

頭の神経痛は、原因がストレス性なので、基本的には自然治癒するケースが多いとされています。しかし、症状が類似している病気がたくさんあり、放置をしておくと命に関わったり、障害が残る可能性がある病気の場合もあります。

頭頂部の痛みや後頭部痛に限らず、頭の他の部位でも痛みがある場合は、できるだけ早く病院で診てもらうと良いでしょう。

椎骨脳底動脈解離性動脈瘤の可能性

これは、特に頭皮神経痛に類似していると言われています。血液が流れる動脈の血管の壁は、三層構造で構成されています。

この動脈の壁が破れて、壁の中に血液が入って流れてしまうことを「動脈解離」と言います。更に、解離した部分の動脈に血液が流れ込み過ぎて外観が膨らみ、内部が狭くまった状態を「解離性脳動脈瘤」と言います。こういった状態になると、血液の流出によって血液がたくさん血管外に流れ込み、脳や頭部神経を圧迫し、頭痛を引き起こします。

そして更に、圧迫して狭くなった状態を「解離性脳動脈瘤」と言います。

頭部神経痛は、後頭部に起きやすく、その部位に位置する血管は椎骨脳底動脈なので、動脈解離によって後頭部痛が生じている場合は、椎骨脳底動脈解離性動脈瘤が疑われます。

脳梗塞・くも膜下出血の可能性

前述した動脈解離や動脈瘤が更に進行し、状態が悪化すると「脳梗塞」や「くも膜下出血」といった病気が疑われます。頭皮神経痛の症状に類似する部位の脳梗塞としては、くも膜以外に、脳幹や小脳の梗塞が示唆されます。

なお、これら発症に至るまでには、頭部の片側または両側の首の後ろの付け根やうなじ部位、後頭部に持続的な痛みが生じます。これは、極めて頭皮神経痛と類似した症状であり、個人での鑑別が困難な場合があります。頭痛がみられる場合、安易に捉えず、病院への受診をおすすめします。

三叉神経の圧迫

脳腫瘍や脳梗塞、脳出血といった脳血管系障害によって三叉神経が圧迫される可能性があります。三叉神経は、脳の神経の中でも特に太い神経枝なので、脳の血管や神経に何かが起きた時は障害を受けやすいです。

年齢は関係ない

神経痛は仕事が忙しく休む間もない大人や高齢者に多いというイメージ付けがされていますが、ストレスによるものなので、赤ちゃんや子供にも起こります。

脳梗塞などの脳の病気も同様です。何か異変を察知した時には、手遅れになる前に早急に受診するようにしましょう。

まとめ

病院

頭皮神経痛自体は、原因が主に身体的・精神的なストレスによるものであり、軽視されがちです。

しかし、頭痛の種類違いでひょっとすると重篤な病気である可能性も考えられます。原因やどういった病気なのかを正しく知らなければ、それに対して正しい対策や治療を行うことができません。突然頭痛が起きるようであれば、一度、神経内科や脳神経外科に受診してみる良いでしょう。

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