頭を撫でられると、安心感を抱いたり、女性であれば行為を寄せている男性に頭を撫でられると胸がキュンとなったりするものです。親に頭を撫でられて、うれしかった記憶がある人も多いのではないでしょうか?これらは誰もが体験することだと思います。
この、「頭撫で撫で」には、一体、心理学的にどのような効果があるのか、近年、科学的な検証が進み、徐々に明らかになってきました。
そこで、今回は恋愛テクニックとしても行われる頭を撫でられた時の効果や、頭をなでる人の心理などをまとめました。
気になる異性に触れられると嬉しい場所は?
気になる異性や彼氏彼女などに触れられると嬉い場所はどこなのでしょうか?一般論として異性に触れられると嬉しい場所について紹介します。
触れられると嬉しい場所
まず、触れられるとうれしい体の場所を男性に聞いてみると、「腕」「手」「肩」に続き、「頭」が挙げられました。
例えば、「みんなでいるときにさりげなくタッチされると、ドキドキする」「子どものように頭をなでてほしい」という人が多いようです。
どうやら、「さりげなく」がキーワードのようですね。
一方、同じ質問を女性にしてみると、ダントツで1位に挙がったのが「頭」でした。好きな頭の触られ方も、大きく2種類に分けられるようです。
嬉しい触られ方
1つ目は、「頭ポンポン」系です。落ち込んでいるときに有効なようで、頭にポンと軽く触れられると元気づけられる、という意見が多数を占めました。
2つ目は、「頭撫で撫で」系です。こちらは、仕事を頑張ったときなどにされると嬉しい、癒やされるという声が聞かれました。
いずれにしても、男女問わず、ある程度の人間関係があれば、頭を撫でられるのに悪い気はしないようです。
一般の人が頭を撫でられている時に感じる感情
一般的に彼氏や彼女に頭を撫でられた時に感じる効果にはどの様な意見があるのでしょうか?
異性に触れられることに関しては男性も女性と同じように嬉しい、好かれていると感じる、などの意見がありましたが、男性の場合は身体全体に分布していたのに対して女性は頭を撫でられることに対して特に効果を感じているようです。
女性の場合は、「守られている」「愛されている」「落ち着く」「気持ちいい」などという感情が大きく感じられているようです。
女性が頭を撫でられて嬉しいシュチュエーション
女性が男性に頭を撫でられる時にこんなシュチュエーションに憧れる!やこんなシーンで頭をなでて欲しいという女性の意見を紹介します。
男性では逆に頭を撫でられることを嫌う人も居ますが、女性の場合は撫でられることを嬉しく感じ、特に好きな人に関しては絶対に撫でられたいという行為でもあります。
恋愛テクニックには欠かせないことですので、男子は覚えておきましょう。
- 「寝ているとき」
- 「悲しいとき」
- 「褒められながら」
- 「デートなどの別れ際に」
- 「久しぶりにあったとき」
というシーンでさり気なく頭をなでて欲しいという意見が多くありました。
しかしこれは行為を寄せている男性からでないと拒否反応しかしない、イライラする、キモい。などの意見が多数ありますので、男性の皆さんはしっかり頭を撫でる女性を見極めて、自分のキャラをわきまえて行わないと大事故につながりますので注意してください。
頭を撫でられる効果・撫でる人の心理を科学的に検証
それでは、頭を撫でられることには、どんな効果があるのでしょうか?最近、科学的に検証したケースを幾つか紹介したいと思います。
頭を撫でる人の心理を分析
さて、男性が女性の頭を撫でる場合、その女性に対して好意を持っている場合がほとんどです。そもそも、嫌いな人の髪の毛にわざわざ触ろうとはしませんよね。
また、年上の男性が年下の女性の頭を撫でるのは、「守ってあげたい」という思いの表れだといえます。なぜなら、頭は、体の中でも一番高いところにある大事な器官のため、そこを撫でるということは、無意識に「守る―守られる」という関係ができるからです。
年上の男性に頭を撫でられたら、「可愛がってくれてるんだな」と受け取ってもよいでしょう。
ただし、たくさんの人がいる前で頭を撫でられた場合、「オレは女性にモテる、だからこんなに女性慣れしていると、周囲に思われたい」という心理である可能性がありますので、勘違いしないようにしましょう。
撫でられると快感を感じる!?
アメリカ・カリフォルニア工科大学の科学者チームは、マウスの体毛をブラシで撫で、その刺激がマウスの脳にどのような影響を与えるかという実験を行いました。
すると、この「体毛を撫でる」という刺激によって、マウスは快感を得ているということが分かったのです。詳しい実験の結果、「動物は、体毛を撫でられると快感を得るニューロンを持っている」ということを発見しました。
ニューロンとは神経細胞のことで、物理的な刺激を受けると電気信号に変え、脳や、他の神経細胞に伝達するという働きがあります。
この快感ニューロンは、突かれたり、つねられたりしたときには働きませんでしたが、ブラシで体毛を撫でるとマウスに抗不安反応が現れ、快感ニューロンが働いていることが分かりました。
人間にも頭に快感ニューロンが存在する
このニューロンは体毛で覆われた体の部分に張り巡らされており、動物すべてにこのニューロンの存在が認められると考えられています。多くの動物が互いに毛づくろいをする習慣があるのも、このニューロンが働いて快感を得られるからだろうと指摘されているのです。
おそらく、毛づくろいによって、菌の付着している汚れを取り除き、健康を維持できるため、体毛を撫でられるのが快感と感じるように進化したのではないかと推測されています。
人間の頭髪が生えた部分にも、今回発見されたニューロンがあるため、頭を撫でられると、安心感や心地よい気分を与えられるといえそうです。
頭を撫でられることで可愛がられていると感じる?
桜美林大学准教授の山口創先生は、スキンシップに関する研究から、頭を撫でるという行為が、相手に「可愛がっている」と伝える特別な意味がある、と述べています。それによって、相手から大事にされ、愛されていると感じ、脳内でドーパミンが放出されて快感が高まるというのです。
同時に、交感神経が活発に働くため、ドキドキしたりキュンとなるようです。
その根っこには、幼少期に母親に抱きしめてもらった安心感があり、人に頭を撫でられると、無意識にその記憶を思い出すので快感を感じるようです。
自分の頭を撫でても効果あり!?
心理学者で、立正大学の客員教授である内藤誼人先生は、人に触れる行動を「なだめ行動」といい、マッサージにリラックス効果があるように、頭を撫でられてもストレスを解消できると言います。
ちょうど、動物園で飼育係がライオンや虎などの猛獣を撫でると、寝転んでうれしそうにリラックスする場面を見ることがありますが、そのような感覚を感じるわけです。
しかも、自分で自分に触れることも「自己なだめ行動」という立派なストレス解消行動の一つで、自分で自分の頭を撫でても、不思議と心が落ち着き、リラックスできるとのことです。
なかなかいいアイデアが出ないときも、頭をなでていると、ひらめきが得られて突破口が見いだせると述べています。試してみてはいかがでしょうか?
ボディータッチに含まれている潜在的な意識
ボディータッチは心理学的には潜在的な意識が読み取れたり、相手との関係性を決定させている重要な要素でもあります。
例えば、頭を撫でる行為やポンポンなどすることは、上下関係や服従の意識や支配と言った意味合いを強く持ちます。頭を撫でると言う行為は、目上の人が目下の人に対して行う後ですので、自然に力関係が撫でる側が勝っているという事の現れでもあります。
この様に、肩や腰などでもそれぞれ意味合いは変わってきます。
肩や腕であれば、友情や対等な関係性、繋がりを意味します。腕や肩は比較的触れやすい部分でもあり、ハードルも低く人との距離を縮めることに有効です。
次に腰に関してですが、これは性的な意味合いが非常に強くなります。腰に手を回す、腰に手を置く、腰を引き寄せると言った行為はいわゆるセックスアピールとなります。性的対象に対して行われる行為になりますので恋人や恋愛対象などにしか許されない行為でもあります。
子育てにも絶大な効果を発揮する!頭撫で撫で
実は、子育てにも頭を撫でることによる効果が認められることは知っていましたか?特に、言葉が増え始める2歳児前後の教育に、有効のようです。
この時期の子育ては大変で、第1次反抗期がスタートすることによって自我が芽生えて、すぐに「イヤイヤ!」と言ってくるようになります。
自己主張の欲求が出てきた証拠であることは良い兆候なのですが、話しかけるたびに疲れてしまいますよね?そんな2歳児が、早めに学ぶ楽しさを知り、その後の子どもの学力がぐんぐん高まる方法があります。
それは、子どもとの積極的なスキンシップです。前述の山口創先生は、抱っこしているだけでも、子どもの知性が育まれると著書の中で述べています。
親と触れ合う回数を多くすることで、記憶力を向上させたり、ストレスへの耐性を上げたりする役割を持つ、 「オキシトシン」というホルモンが分泌されます。中でも「よしよしと頭を撫でる」というのは、とても有効です。
子供が幸せに生きるために
京都大学医学部を卒業し、スクールカウンセラーとして有名な明橋大二先生は、著書の『子育てハッピーアドバイス・大好き!が伝わるほめ方、叱り方』の中で、人間が生きるうえで最も大切なのは、「自己肯定感」であると述べています。
自己肯定感とは、自分は大切な存在であり、自分は生きている価値がある、自分は周囲に必要とされている人間だと感じる気持ちを言います。
確かに、どんなに勉強ができても、お金を持っていても、いい会社に勤めていても、自己肯定感が高くなければ結局周囲と比較して、「どうせ自分なんてダメだ」と一喜一憂して、幸せとは感じられないですよね?
自己肯定感の低い日本
この大切な自己肯定感が、現代の日本の子供たちは、他国と比較して低いことが分かってきています。
統計によると、「自分はダメな人間だと思いますか?」の質問に、「そう思う」と答えた中学生は、中国が11.1パーセント、アメリカが14.2パーセントだったのに対し、日本は56パーセントでした。
もちろん、結果の違いは国民性や文化の違いも考えられるため一概には言えないでしょうが、それにしても、日本の子供たちの自己肯定感の低さは深刻です。
他人や社会から必要とされている、と感じられなければ、積極的に頑張ろうと物事に取り組んだり、周りを気づかって、規律を遵守しようとする気持ちもなくなってしまいます。
自己肯定感を育む「頭撫で撫で」
この自己肯定感と自信は、完全にイコールというわけではありません。自信といっても2段階あるということは、意外と知られていないようです。
第1段階は、存在への自信です。
つまり、自分はここにいていいんだ、ありのままで、存在価値があるんだ、自分はいらない人間なんかじゃないんだ、という感覚で、これが先ほどの自己肯定感のことを指しています。
第2段階は、能力への自信です。
これは、勉強ができる、スポーツができる、一人で着替えることができる、などという、自分の能力への自信です。
普通、自信といえば後者のほうを問題にしがちですが、人間が生きていくときに本当に大切な自信は、むしろ前者の存在への自信です。
能力への自信は、努力によって得られる反面、いろいろな状況で失うこともあります。勉強で失敗したり、スポーツで負けたりした時です。
その時、ハングリー精神を起こして、立ち直って努力できるか、「どうせ自分なんて」と心が折れてしまうかの違いは、この存在への自信=自己肯定感によって現れてくるのです。
自己肯定力が強い子供は心が強い
自己肯定感の高い子は、仮に1つのことで上手くいかなかったとしても、それだけで「自分はいてもいなくても同じだ」などという空虚感にはと襲われません。
こんかいはやり方がまずかったからだ、次は別の方法で試してみようと思いますし、これは自分に向いていなかったかもしれないけれど、別の分野では上手くいくかもしれないと思えます。
しかし、自己肯定感が低いと、1つ上手くいかないと、「これは自分の人生の縮図だ、これから先、何をやっても上手くいきっこない、自分は生きている意味がないんだ」となどと絶望感を感じてしまいます。
このように、生涯、生きていくための基盤となる自己肯定感を育むのが、いかに大切かお分かりいただけるかと思います。
その自己肯定感につながるのが、頭を撫でるという行為です。これによって、子供を、「自分の気持ちをわかってもらえる」「自分を受け止めてくれている」という気持ちにさせると言われます。
頭を撫でる文化の違いに注意!
このように効果絶大な、頭撫で撫でですが、日本では問題なくても、海外では、国によって頭を撫でるのがご法度の場所がありますので、注意が必要です。
例えば、イスラム教徒の多い東南アジアのマレーシアなどでは、頭は神聖な場所とされているので、気安く触ってはいけません。
特に、左手は不浄とされているので、可愛い子供がいても、左手で頭を撫でるなんていう行為は厳禁です。
他にもお笑い芸人などでボケがツッコミに頭を叩かれますが、この相手を叩くなどの行為を笑う文化も、海外からは少し暴力的に映るようです。これらの文化の違いもありますので、不用意に文化の違いで他者を傷つけたり不快にさせないようにしなければいけません。
まとめ
今回は、頭を撫でることの効果についてまとめてみましたが、いかがでしたか?
なにげなく行っている、頭を撫でるという行為ですが、男女間でも、親子関係でも、重要な意味を持っていることが感じられたかと思います。
これまで述べてきたような効果を意識しながら、頭を撫でるようにすれば、これまでよりもっと素敵な毎日が開けることでしょう。
この記事をきっかけに、これまで以上に恋人や家族、子どもの頭を撫でてあげてはいかがでしょうか?
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