男性恐怖症の症状をチェックしよう!原因や克服する方法も紹介!接し方を改善すると治る?

世の中には男性と女性が存在し、一般的には女性は男性へ、男性は女性へ好意を抱き、恋人関係になるものです。また、恋愛に限らずとも、日常生活を送るなかでは、友人や上司など、男性と接する機会は必ず出てきます。

しかし、心の傷など、何らかの原因によって、男性と接する際に嫌悪感や恐怖感を抱く女性がいることをご存知でしょうか。これは、主に女性に多く見られる「男性恐怖症」と呼ばれる心理状態ですが、希に、男性にも生じることがあると言われています。

ただ男性が苦手、というだけではなく、実際に体や心に不調をもたらし、場合によっては精神的な疾患を招く恐れもある深刻な問題です。

そこで、ここでは、男性恐怖症の人に見られる特徴や、原因、克服方法などをご紹介いたします。

男性恐怖症について

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人にはそれぞれ性格というものがありますから、「苦手なタイプ」というのは誰しも持っているものでしょう。「うるさい女は苦手」「頼りない男は苦手」など、性別によっても、その傾向は大きく異なるものです。

しかし、男性恐怖症の場合、ただの苦手意識ではなく、その名のとおり、恐怖心を抱くため、女性にとっては非常に大きなストレスとなってしまいます。

男性恐怖症に見られる症状は?

それでは、男性恐怖症の人たちには、具体的にどのような症状が見られるのでしょうか?診断テストとして、特徴的な症状をあげたものがあります。

  • 好意を持っていない男性でも、話すときに赤面する。あるいは汗をかく。
  • 同じ空間、あるいは狭い空間(満員電車やエレベーターなど)に男性といることに耐えられない。
  • 男性に体を触れられることが怖い、あるいは極度に緊張する。
  • 男性が近くに来るだけでも恐怖心を抱く。
  • 男性と目を合わせることができない。視線が合うと焦る。
  • 大勢の男性がそばを通ると恐怖を抱く。または、声を聞くだけでも怖い。
  • 男性が背後に来ると、攻撃されそうな気がする。
  • 話したりするわけではなく、考えるだけでも男性への嫌悪感がある。
  • 男性が下ネタなどの、性的な内容の会話をしているのを聞くと、強い嫌悪感を抱く。
  • 男性がそばにいるだけで、いつものように物事が考えられなくなる。
  • 男性と二人きりでいることに耐えられない。
  • 筋骨隆々の力が強そうな男性が怖い。

上記のチェック項目に当てはまるものがある人は、男性恐怖症の可能性があるかもしれません。

症状がひどくなると…

先にあげたような症状がさらに悪化すると、さまざまな不安障害を引き起こすこともあります。以下に、不安障害(神経症や不安神経症とも呼ばれる)を併発した際にあげられる疾患をいくつかご紹介いたします。

<社会不安障害>

これは、以前まで「対人恐怖症」として知られていた疾患です。近年では社会不安障害と呼ばれることが多くなりました。

男性への恐怖心が増幅すると、男性との接触だけではなく、そのほかのあらゆる人との接触にも不安感を抱き、恐怖になってしまうことがあります。女性の場合はとくに、社会不安障害になりやすいと言われており、その確率は、男性の約2倍にもなるそうです。すると、

  • 対人緊張
  • 赤面恐怖
  • 電話恐怖
  • 会食恐怖
  • 視線恐怖
  • 自己臭恐怖
  • 発汗恐怖

など、あらゆることに恐怖心を抱き、人との接触を避けるようになります。さらに進行すると、人が自分を避けているという思い込みが強くなってしまいます。また、これらが、うつ病などへ発展する可能性も、少なくありません。

詳しくは、社会不安障害の症状とは?原因や治療方法を紹介!を参考にしてください!

<パニック障害>

これは、強い不安やストレスが生じたときに「パニック発作」と呼ばれる発作が生じる疾患として知られています。

  • 動悸
  • 息切れ
  • 過呼吸
  • 顔面蒼白

などの症状が発作的に現れます。男性恐怖症の人は、男性と接触した際、あるいは男性と狭い空間にいなければならないときなどに、このようなパニック発作が起こることがあるようです。

詳しくは、パニック障害の症状をチェック!原因や治療法を紹介!を読んでおきましょう。

<うつ病>

男性恐怖症は非常に生きづらいものです。その生きづらさが悪化すると、うつ病を併発することがあります。

  • やる気が出ない、意欲が湧かない。
  • 疲れが抜けない。
  • 抑うつ状態になる。
  • 眠れない。
  • 感情の起伏がなくなる。
  • 小説や会話などの内容が頭に入らない。

といった症状があらわれ始めたら、要注意です。うつ病は、ときに自殺願望を伴うこともあるため、慎重なサポートを要します。

詳しくは、うつ病は再発するの?症状や治療方法についてを読んでおきましょう。

男性恐怖症になる原因は?

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心は、私たちが喜怒哀楽を感じるために非常に大切なものですが、同時に、繊細なものでもあるのです。男性恐怖症の原因には、何らかの心の異常が関係しているようです。

様々なケースが見られますので、一つずつ見ていきましょう。

いじめられた記憶

子供の頃に、男の子が女の子をからかうことはよくあります。とくに、好意を抱いている女の子に対しては、手加減を考えず、頻繁にからかってしまうことは珍しくありません。

もしかすると、皆さんもそういった経験があるのではないでしょうか。

なかでも、この年代の女の子にとって、とくに心の傷になりやすいのが、「ブス」「気持ち悪い」といった外見に関する言葉の暴力です。男子にとっては、面白半分に発した言葉が、女子にとっては、大人になっても一生引きずってしまう傷となることがあるのです。

相手には、あまり悪気がないのが厄介なところですが、このような経験がトラウマになって男性恐怖症になるケースも見られます。

虐待

これは、決してあってはならないことですが、小さな頃に成人男性から暴力を振るわれるなどの虐待を受けたときの恐怖が、心の傷となっている場合にも、男性恐怖症になる確率が高いと言われています。

この頃に出会う成人男性といえば、皮肉なもので、父親や兄弟といった家族、あるいは教師など、比較的身近な存在であることが多いのも事実です。

蹴る、殴る、叩くなどの暴力だけではなく、たとえば父親が大声で怒鳴るなどの、一種の言葉の暴力がトラウマになるケースもあるようです。

性的被害

これも、決してあってはならないことですが、世の中には、こうした犯罪が起こっていることは、否定できません。

満員電車などで痴漢の被害にあってしまったり、ひどい場合には、レイプ被害を受けることで男性が怖くなってしまう人もいるようです。大変腹立たしいことです。さらにこれは異性から受けるものだけではなく、男性が男性から性的なイタズラを受けた場合には、男性が男性恐怖症になってしまうこともあります。

また、そのほかにも、職場などで男性社員あるいは上司から性的な言動を受けるといったセクハラ被害が原因となることもあるようです。セクハラに関する問題は、現代社会でも大きな問題となっている反面、その判断に個人差があるため、難しい課題であるとも言えるでしょう。

どちらにせよ、「無理やり」あるいは「嫌がらせ」といったニュアンスで性を汚すようなことはあってはなりません。

失恋

長い間付き合っていた人と別れたり、すごく好きな人に振られてしまうといった恋愛体験が、男性恐怖症のきっかけになるケースもあります。

失恋は、「お別れ」に過ぎませんが、別れのショックだけではなく、自分を否定されたような気持ちになってしまうことがあります。そういった自己否定の感覚が、次項目にあげる「劣等感」に繋がる場合もあるようです。

また、少し違ったケースとしては、恋人に騙されたり、裏切られたといった体験が原因となって生じることもあると言われています。

劣等感

顔やスタイルといった自分の容姿にコンプレックスを持っていたり、女性としてのあり方に悩みを抱えているなど、このような何らかの劣等感が男性恐怖症に発展することもあると言われています。

このような女性たちは、自分に対するイメージが異常に低く、魅力的なところがたくさんあるにも関わらず、自分は「ダメ女」だと思い込んでいるケースも少なくありません。また、同性からの人気を得やすい「サバサバ女子」と言われる人の中には、女性としての劣等感を抱えている人が多いという説もあります。

さらに悪化すると、「男性と話すことができない自分はどうせダメだから…」と、劣等感が増幅し、自己否定と劣等感の負のループにハマってしまいます。

精神疾患に伴うもの

男性恐怖症になることで、うつ病などのそのほかの疾患を併発する可能性があることは、先にご紹介したとおりですが、逆のパターンも見られます。社会不安障害などの対人恐怖から、男性恐怖症が生じるといったケースです。

いずれにせよ、心のバランスを崩していることに変わりはありませんが、治療の際には、若干治療法も異なってきますので、何が原因になっているのかを見極めることは、どの疾患においても重要だと言えるでしょう。

男性恐怖症の克服法は?

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いくら男性に恐怖を感じているからといって、一生男性と関わらずに人生を終わらせてしまうのは、寂しいものです。今は、ただ恐怖でしかないかもしれませんが、男性を好きになったり、愛情のある関係を持てることは、女性としての大きな喜びでもあるのです。

最近では、積極的に男性にアプローチする「肉食系女子」と呼ばれる女性もいますが、肉食系女子になる必要は全くありません。

克服できれば、きっと男性と恋をすることもできるでしょう。そうすれば、生活がグッと鮮やかになるだけではなく、あなた自身も生きやすくなるのではないでしょうか。

もし、今の状態を少しでも変えたいのであれば、一歩踏み出してみましょう。ここでは、男性恐怖症の克服方法をご紹介いたします。

男性に恐怖を感じる理由を自分で把握する

人間は、目に見えないものごとや漠然としたものに、恐怖感や不安感を抱きやすいと言われています。男性恐怖症の場合もまた、同様です。自分が、男性のどんなところに対して恐怖を感じているのかといった、「恐怖を感じる理由」を書き出して明確にしてみましょう。そして、明確になったならば、世の男性たちを観察するのです。

すると、その書き出した理由に該当しない男性もいることに気づくかもしれません。自分が「この人ならば、怖くないかも…」と感じられる人が見つかったら、少しずつ話をしてみるなどの行動に移すのも良いでしょう。

最近では、メガネ男子と呼ばれる、優しそうで威圧感を感じさせない男性もたくさんいます。怖いと思う理由だけではなく、「素敵だな」と感じる男性についても書き出してみるのも良いかもしれません。

あくまで無理をせず、苦しくならない程度に行うのがポイントです。

女性として自信をつける

劣等感などから、男性恐怖症になっている場合には、まず、自分磨きをして、自信をつけるところから始めてみるのも方法の一つです。

ファッションやメイク、ダイエットだけではなく、立ち居振る舞いなどの所作や、趣味を見つけるというのも自分磨きには欠かせません。そして、少しでもメイクがうまくいったり、ファッションが決まったときには、自分を思い切り褒めてあげましょう。

そうすることで、自己否定や劣等感といった感情を徐々に手放していくのが大切です。

メールで会話する

直接話すのなんて、到底無理!という人でも、メールならば、直接会うより幾分リラックスできるのではないでしょうか。

全く知らない人とメールする必要はありませんが、友人関係や仕事の同僚など、普段ならば積極的にコミュニケーションを取ろうとしていなかった男性と、メールで会話するところから始めて、慣れていきましょう。

すぐに赤面してしまう、あるいは汗をかいてしまうという症状がある人でも、メールならば周りの目を気にすることなく、落ち着いて会話できるはずです。

会話の流れで、最初はどうしても嫌悪感や不安感を抱きがちですが、ポイントは「悪いところ探しをしない」ということです。男性に限らず、人は誰でも、「悪いところを見よう」と思ってその人を見ると、どんどん嫌なところが目につくようになってしまいます。

「苦手だけど、この人は、言葉遣いがきれいだな」とか「苦手だけど、面白いな」というように、一つで良いので、会話した男性の良いところを探すようにしてみるのも効果的かもしれません。こういったある種の「考え方のシフト」は、様々な面で役に立つことでしょう。

女性性開花アファメーション

これは、劣等感を抱いている人や、何らかの原因で、女性としての存在価値を異常に低く感じてしまっている人におすすめの方法です。

アファメーションとは、前向きな言葉を実際に口に出すことで、自分の中で、長年刷り込まれているマイナスの潜在意識を変えていく心理的アプローチとして知られています。

「私なんて…」と思っている女性には、非常に根深く自己否定、あるいは女性としての否定感情が刷り込まれているケースが多く見られます。

男性恐怖克服というよりも、まずは、「自分のイメージを自分で克服していく」のが、この方法です。女性としての価値を自分自身で認めることで、男性に対する嫌悪感や恐怖心が払拭できることもあるのです。

思い当たる人は、挑戦してみる価値はありそうです。アファメーションで口にする効果的な言葉には数多くのものがありますので、何を言っていいのかわからないという人は、調べてみると、しっくりくる言葉を発見できるかもしれません。

また、アファメーションに関する書籍なども数多く出ているので、書店などで探してみるのも良いですね。

専門家の治療を受ける

男性恐怖症が、トラウマなどの大きな心の傷が原因で生じている場合には、やはり専門家の指導を受けながらの治療が安心です。

男性恐怖症そのものに対する薬物療法などの治療法は存在しませんが、男性恐怖症によって生じるそのほかの症状がある場合には、抗不安薬などを対処法的に用いて行われることもあるようです。

さらに、どのような心理が起因して生じているのかといったことなどを、カウンセリングで特定していく必要もあります。カウンセリングには相性もありますので、いくつかの心療内科や専門のカウンセリングルームを回ってみるのも良いかもしれません。

心理療法の例をいくつかあげると、不安障害などの治療として知られている「森田療法」という療法があります。これは、症状の根本となっている誤った認識と、本来の目的との両方を、その都度自覚しながら、行動そのものを変えていく治療法として知られています。

そのほかにも、カウンセリングというよりも少し変わった方法では、マトリックス・リインプリンティングという方法も行われているようです。少しスピリチュアルな方法ですので、賛否両論ありますが、興味のある方は、セッションを受けてみるのも良いでしょう。

また、こういった専門機関を訪れる前に、確認しておきたいのが、担当医の性別です。男性恐怖症の人が、男性の医師に見てもらうというのは、あまり効果的ではないことが多いですので、事前に確認しておきましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。男性恐怖症は、すぐに治るものではありません。焦らず、自分の心と向き合いながら、じっくりと克服していきましょう。

また、克服するまでの対処法として、どのようなシチュエーションあるいは、どのような男性でパニックを起こしやすいのかを自分で把握しておくことで、その状況を避けることができます。

男性恐怖症で悩む女性を、自意識過剰の勘違い女だという、心無い言葉を浴びせる人もいるようですが、そんな言葉を気にすることありません!

怖いものは、仕方がないのですから、自分のペースで克服していきましょう。

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