手のひらがかゆいのは病気?考えられる8つの原因と対処方法を知ろう!

手のひらが急に痒くなったりしたことはありませんか?手のひらの痒みが幸運のジンクスがあると外国では言われています。そのジンクスとは一体どのようなものでしょうか?

しかし手のひらの痒みが長く続いた場合、体に異変が起きているかもしれません。一体手のひらが痒くなるのは、良い知らせなのか?病気なのか?知りたくありませんか?

手のひらの痒みについて、詳しく調べてみました。

手のひらの痒みについて

親指 手

皮膚の痒みは全身性と限局性があります。手のひらが痒い場合は限局性です。限局性は体の一部の部分だけが痒い場合で、全身性は体全体が痒くなる場合です。

肌が痒くなって掻くと、かゆみ受容器に伝わった一部の刺激が、末端の神経に伝わります。

手のひらの痒みが起こるメカニズム

皮膚表面にアレルギー物質が付着したりといった何かしらの刺激が加わると、皮膚の表皮・真皮の奥深くにある知覚神経により、マスト細胞(肥満細胞)からかゆみを感じるヒスタミンという物質が放出されます。これが手のひらに痒みが起こるメカニズムです。

ヒスタミンは脳に「かゆみ」として伝達され認識されます。強いかゆみを感じると、その部位を掻いてしまいます。

そうするとヒスタミンがさらに分泌され、かゆみの部分が拡大してしまうという悪循環を繰り返すことになります。

痒みが考えられる要因

痒みが考えられる要因に、日常生活において原因が潜んでいることがあります。

肌が特殊

バリア機能がいつも低下している敏感肌や、バリア機能が低下しやすい乾燥肌であると、非常に小さな刺激でもかゆみを起こすことがあります。

加齢による皮膚の乾燥

加齢になると皮脂腺や汗腺の働きが、皮膚の老化によって低下するため、皮膚の保湿が失われて乾燥しやすくなります。

更年期以降の女性は、皮膚が女性ホルモンの関係で乾燥しやすくなり痒みを感じることが多くなります。

男性も60歳後半から皮脂腺の働きが低下して、男性ホルモンが減少します。男性ホルモンが減少することで、皮膚が乾燥しやすくなります。

環境

日本の夏の高温多湿の環境では汗が出やすいため、汗の量が増えて毛穴を塞ぎ、汗が体の外に出ることができなくなります。

そうすると周辺の組織を刺激することになり、炎症反応が起きて痒くなります。また冬には皮膚から皮脂や水分を奪う低温乾燥の環境のため、痒みが引き起こされます。

虫刺され

虫に皮膚を刺されて、毒性の物質が身体の中に入り込むため、かゆみを引き起こします。

薬の副作用(薬疹)

薬による副作用で痒みが起こることがあります。これは薬物によるアレルギー反応が起こるのです。

皮膚の痒みが原因となる疾患

皮膚炎にはアトピー性皮膚炎のように、ハウスダストや食べ物などのアレルギーが原因になるものや、接触皮膚炎のように刺激の強いものや特定の物質に触れることが原因になるものがあります。

皮膚による痒みの原因

  • 蕁麻疹・・・・・・食べ物や薬、植物が原因の痒み
  • 白癬症・水虫・・・白癬菌による感染が原因の痒み
  • あせも・・・・・・汗による皮膚への刺激が原因の痒み

などがあります。

また乾癬のようにストレスが誘因となる皮膚の痒みもあります。これらの疾患とは違い、皮膚の炎症や乾燥が見られないのに、皮膚が痒い場合は内臓疾患が原因のこともあります。これを皮膚そう痒症といいます。

手のひらが痒い病気

手のひら ぶつぶつ

手のひらが痒くなる原因には様々な要因があります。その要因にはどのような物があるのか見てみました。

手湿疹

これは主婦に多く見られますが、炊事をするときの洗剤や石鹸など、水仕事で薬剤を多く使う人に見られる症状です。手湿疹や主婦湿疹とも呼ばれています。

薬品の刺激により手が乾燥することで、手のひらが痒くなる病気です。かゆみとともに手の皮がむけたり、あかぎれになったりします。

肌は乾燥が一番良くないので、乾燥しないように手の肌の保湿を心がけて、ゴム手袋をして炊事をすると良いです。

発症しやすい人として、水仕事の多い主婦や調理師や洗い場の人、頻繁に化学薬品を使う機会のある理容師や美容師の人たちが特に多いです。

手湿疹は手のひらがカサカサになり、手のひらの乾燥によって痒くなるケースです。これは洗剤や化学物質などの物理的な原因によるもので手の乾燥が起きます。

汗疱性湿疹(かんぽうせいしっしん)

汗疱性湿疹のメカニズム

汗疱性湿疹は異汗性湿疹ともいいます。汗疱性湿疹のメカニズムは、まず汗が出ることからはじまります。

汗は汗腺で作られ汗管を通って皮膚の表面に分泌され、汗が出すぎると角質層に水分が溜まり角質層がふやけてしまいます。

汗が出すぎると、角質層がふやけて汗管の出口が塞がってしまい、汗がでられなくなって痒みを起こして角質層を傷つけます。

異汗性湿疹の症状

異汗性湿疹が原因の場合は、水ぶくれのような指の腹や指の付け根にかゆみを伴ってぶつぶつとした赤い発疹ができます。

これは上手く汗が排出されないことで起こります。水虫と似た症状ですが、菌が存在していません。

一か月ほどで症状は自然に治まりますが、冬より夏の方が症状が出やすく、何度も再発するのが特徴です。できた水泡を潰すと症状は悪化します。

慢性湿疹

慢性湿疹は急性湿疹を発症して長期に皮膚を掻きつづけてしまい、皮膚が厚く硬く皺が深く入った状態での湿疹です。慢性湿疹の治療は急性湿疹より炎症が酷いため長期にわたります。

アレルギー疾患

アレルギー性接触皮膚炎は、アレルギー物質に接触したときに起こります。予防法としてはアレルギー物質に触らないようにすることが一番です。

もし接触した場合はステロイド外用薬や、抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤の服用などが処方されます。

アレルギーにはさまざまな原因がありますが、ダニやハウスダスト、食品アレルギーなどのアレルギーによって、手のひらの痒みがでる場合があります。

お酒を飲むと必ず手の平が痒くなる人は、アルコールに対するアレルギー反応が起こっている可能性があります。

また運動した後やお風呂上りに、手のひらが痒くなることがあるのは温熱蕁麻疹かも知れません。温熱蕁麻疹は、体温が上昇すると痒くなることがあります。

掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)

掌蹠膿疱症は原因が今のところはっきりしていませんが、手のひらや足裏に、細菌やウイルスが付着していない無菌性の膿を持った皮疹ができ、手のひらが痒くなることがあります。

金属アレルギーによるものや、乾癬によるものとの見方が強いです。また掌蹠膿疱症患者は喫煙者が多く発症しています。病気を治す対処として、禁煙することが求められています。

扁桃病巣や金属アレルギー、免疫異常からくるビオチン欠乏などが原因ではないかと言われていますが、はっきりした原因は現在では分かっていません。

掌蹠膿疱症の治療は扁桃腺の切除や、金属アレルギーなどの歯の治療、ビオチン治療などの治療が行われます。

この病気は中々治りません。最強の治療セットとしてビオチン、ミヤリサン、ビタミンCを同時に服用すると効果があります。これは体験者からのアドバイスですが、個人差がありますので、必ず治るとか副作用がないとかいうものではありません。

ストレスによる痒み

近年はストレスによる、手のひらの痒みが注目されています。強いストレスが起こると、免疫力の低下により、菌の侵入を容易にして湿疹を引き起こし、手の痒みを起こしています。

手のひらが熱く痒みがある場合は、自律神経の乱れが原因かも分かりません。自律神経は風邪などを引いたときの体調不良やストレスによっても乱れてしまいます。

手白癬

水虫は足だけに思われがちですが、手にも白癬菌が付くことがあります。

手のひらや指の付け根にできることが多いです。小さな水ぶくれができ、汗疱と似た症状がでます。

肝臓病の可能性

薬品による刺激や、アレルギー反応、ストレスなどが原因でない場合、肝臓が悲鳴を上げているときに、手のひらが痒くなることがあります。

突然手のひらが痒くなったり、湿疹もないのに手のひらが痒い場合、体の内臓器官の不調によることが考えられます。

  • 手のひらの痒みが掻いても掻いても止まらない場合
  • 足の裏も手のひら同様に痒い場合
  • 黄疸が出ている場合

これらの症状が出ていたら、肝炎や肝臓がんの可能性を、疑わないといけませんので、緊急に大病院で精密検査を、受けられることをおすすめします。

肝臓が悪くなると手のひらが痒くなる原因は、肝機能低下が起こることでβーエンドルフィンという快楽物質が多量に作り出されることです。この快楽物質は痒みを伝える神経に作用する働きがあり、手のひらだけでなく全身に痒みを伴うことがあります。

また肝臓の病気が進行すると、胆汁酸が増加して血液を刺激し、かゆみを引き起こしてしまいます。

肝臓機能低下は体内の水分循環を阻害します。そのため手が浮腫むことがあります。このように痒み以外の症状が出ている場合は注意が必要です。

鏡をみて白目が黄色くなったり、皮膚が黄色くなったときは黄疸が出ています。肝臓は沈黙の臓器ともいわれるほど、症状が出た時はかなり病気が進んでいます。

その他の病気の可能性

肝臓病だけでなく、その他にも手のひらが痒い症状がでる病気があります。たとえば腎臓病を患っている人の5人に1人が、手のひらの痒みを訴えているのです。

腎機能が低下すると、尿に排泄される毒素が体内に溜まり皮膚に痒みがあらわれます。腎臓病になると皮膚が乾燥しやすくなります。

糖尿病の場合も手のひらの痒みが起こります。皮膚は内臓の異常が現れやすいのです。

手のひらが痒いときの対処方法

手のひら

手のひらが痒いとつい手のひらを掻いてしまいますが、手のひらを掻くと血行が促進されて更にかゆみを増幅させます。肌を傷つけて痛みに変わる場合もあります。

手を冷やす

手のひらの痒みが起こると、冷たい塗れタオルで冷やしてください。冷やすことで手のひらの神経の活動を抑えることができます。

保湿

手のひらが痒いときは保湿をして、肌の乾燥を防ぎます。手湿疹の場合、痒みの他にひどい手のカサカサ、皮むけ、あかぎれなどが起こり重症化しますので、患部を広げないように保湿をして乾燥を防ぎます。

またハンドクリームをこまめに塗ることと、手袋をする前にハンドクリームを塗って手袋をして寝ると、手を保湿できて効果的です。

手袋

皮膚が弱っているときなどは、水による刺激でも手湿疹を広げる原因となりますので、炊事などの時は必ず綿の手袋をして、その上からゴム手袋をして手の乾燥を防いでください。

低刺激の石鹸

シャンプーやボディーソープ、石鹸などは低刺激であるノンシリコンなどの無添加のものを使用して、できるだけ乾燥させないようにすることが必要です。

また赤ちゃんや幼児などの肌は、皮膚が薄く刺激に敏感です。ですから大人と同じ石鹸でなく子供が使える低刺激の石鹸を選んであげてください。

痒みがある場合は入浴は短時間で行い、ぬるめのお湯で洗い、刺激の強いボディーソープや石鹸の使用を控えます。熱めのお湯はかゆみが増す場合があります。

また入浴後はタオルで叩いてそっと乾かします。強く擦らないことが大切です。

検査方法

診察・検査

手のひらが痒くなった場合には、症状に合わせて検査をすることが必要となります。一般に皮膚科を受診しますが、その検査方法は検査材料により、費用が異なってきます。

心配な方は事前に医療機関で相談すると良いでしょう。まず痒みの検査をするには、かゆみを特定することが大事です。検査方法は次の方法があります。

視診

皮膚科に行って通常の湿疹であれば、視診である程度判別がつきます。

血液検査

アレルギー反応の場合や、肝機能によるものなどの場合、血液検査を行います。検査をする病院で費用はまちまちです。

肝機能、腎機能、血糖値などを調べます。また好酸球の白血球の数値が高くなれば、アレルギー反応が考えられます。

パッチテスト検査

パッチテストを行ってアレルギー反応を特定します。炎症になる原因物質の可能性のあるものを軟膏や溶液の形で専用のシールに染み込ませて、それを皮膚に2日程度貼って、皮膚の異常を調べます。

顕微鏡検査

手白癬などの細菌が疑われる場合は、細菌検査をします。

治療方法と対処法

湿疹⑤

手のひらの痒みが酷い場合は、自己判断せずに皮膚科で診てもらい、原因が分かったうえで薬を選ぶことが必要です。自己判断で市販の薬を塗り続けると、それが刺激となりまた症状が悪化することがあります。

治療方法

手のひらの痒みが酷い場合は、医療機関に行って調べてもらうと、原因が特定されます。手湿疹の場合ステロイド系の軟膏を処方してくれます。また飲み薬の治療もあります。

ステロイド系の軟膏の効果は強く出ます。朝と夜時間帯を決めて使用することが大切です。

手の痒みが収まらなくて

  • 症状の改善が処方薬を使っても改善が見られない
  • 手の痒み以外黄疸などがでている
  • 手の痒みが長期間に渡って続いている

このような症状が出た場合は、疑って肝機能の血液検査をすると、異常があるかないかよく分かります。費用は保険が使えるので2000円前後です。

糖尿病の場合は内科で相談してください。腎臓に不安を持っている場合は、泌尿器科で尿検査をすると分かるでしょう。

手のひらが痒い対処法

手のひらが痒い対処法として、炎症を起こしている皮膚には外側から外用薬で治療し、内側からは皮膚の再生を促すため肌に良い栄養素を積極的に摂ります。

  1. 肌の潤いを保つビタミンA
  2. 炎症を起こりにくい体にするαリノレン酸
  3. 体の中の新陳代謝を積極的にするDHA

など健康な身体の肌を作るためには、食生活の見直しも大切です。食生活の見直しをすることで、手のひらが痒い予防法にもなります。

欧米のジンクスとして「手のひらが痒くなるとお金が溜まる」というジンクスがありますが、長期に続く場合は良いことではなく、体の不調のサインと捉えるのが正しいでしょう。

手のひらのジンクス

手掌ジンクスは金運UPのジンクスが外国では言われています。

アメリカのジンクス

右手を木にこすると、良いことが起こるサインで、右手が痒くなったらお金が入ってくるサイン

ドイツのジンクス

右手の手のひらが痒くなると、お金が入るサインで、左手が痒くなるとお金が出ていくサイン

まとめ

いかがでしたでしょうか?手のひらが痒いについて、詳しく見てまいりましたが、個人個人の症状によって治療や対策、予防の仕方も違ってきます。

手のひらが痒いだけで全身が痒くならなければ、限局性の症状で他に症状が出ていなければ、内臓の病気との関係もないかもしれません。

しかし長期に続けばやはり体に害となり、皮膚も硬くなって本来の潤いある肌とはかけ離れてしまいます。

また皮膚病のほとんどは、肌の保湿が足らないことが、原因となっている場合が多いので、皮膚病になったら、肌を清潔にして肌をできるだけ乾燥させないで、保湿するようにしましょう。

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