テレビ番組や、口コミなどで、一時期おからダイエットが非常に人気になりましたよね。その後も、おからクッキーなど、ダイエット食品の中でおからを使用しているものは非常に多いのではないでしょうか。
おからは糖質も低く、豆腐などよりも満腹感を得やすいということで、ダイエット向きだと話題になりました。また、お菓子として、ケーキなどと置き換えることも出来るので、満足度も高いと言われています。
しかし、おからを食べすぎると腸などによくないと言われています。この記事では、そんなおからはなぜ食べすぎると良くないのか、見ていきたいと思います。
この記事の目次
おからってどういった成分をふくんでいるの?
ダイエットにいいと言われているおからですが、果たしてどういった栄養が含まれており、おからを食べることによって体にどういった影響が与えられるのか、本当に理解している方は少ないのではないでしょうか。
おからはGI値も低く、ダイエット向きな食材だと言われています。しかし、それ以外にも健康効果や美容効果があると言われています。それでは、一体どういった効果があるのかを見ていきましょう。
女性ホルモンに似たポリフェノールであるイソフラボン
豆乳などはよく大豆イソフラボンが豊富だと話題になっていますよね。イソフラボンというのは、主に大豆などによく含まれているポリフェノールの事を言います。そう言われても、いまいちぴんと来ない方も多いのではないでしょうか。
イソフラボンは、女性ホルモンに似ていると言われています。そのため、イソフラボンを摂取することによって、ホルモンバランスを少しでも整えることができます。
血中のコレステロールを溶かし、動脈硬化を予防するレシチン
次に見ていきたいのが、レシチンです。これもあまり馴染みのない方が多いのではないでしょうか。このレシチンというのは、血液中に存在しているコレステロールを分解してくれる働きがあります。
血液中にコレステロールが蓄積してしまうと、最終的に動脈硬化などにつながっていってしまいます。また、そこまで到達しないまでも、それ以前に、血液の流れが悪くなることでむくみに繋がったり、老廃物が体に蓄積していってしまいます。
そういった、血液の流れをよくすると言うことでも、お掃除をしてくれるという認識でもいいかもしれませんね。
免疫力を高めて肥満を予防してくれるサポニン
次は、サポニンです。サポニンは、水にも油にも溶けやすい物質であり、コレステロールを溶かしてくれる働きも持っています。
また、コレステロールを溶かし、血流を良くするとともに、体全体の免疫力を高めて、特に肝臓の機能を高めてくれる働きを持っています。そのため、肝機能が弱っている人でもおからは食べやすいです。
また、肥満予防の働きもあるので、ダイエットには最適であると考える事ができますね。
大豆の4割ものタンパク質
最後に、有名な栄養素の1つであるタンパク質です。そもそもおからの原料である大豆は、畑の肉と呼ばれるように豊富にタンパク質を含んでいます。そこから作られているおからも、当然多くのタンパク質を含んでいます。
特に、おからは大豆が含んでいる4割ものタンパク質を含んでいるので、かなり残っていると考える事が出来るのではないでしょうか。また、タンパク質を多く含む鶏肉や卵などとおからを一緒に食べるような、鶏肉ハンバーグやつくねはより多くのタンパク質をとることができます。
しかし、もちろんタンパク質だけをとることが良いことではないので、あくまでも他の栄養素もとるように心がけましょう。
おからダイエットが流行ったのってどうしてなの?
一時期爆発的に流行ったおからダイエットですが、そこまで興味がなかった方からすると、なぜあそこまでおからダイエットが流行ったのか疑問ですよね。また、おからダイエットは本当に効果があるのか、疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。
おからは栄養豊富ではありますが、もちろん、ダイエットとして流行った理由があります。まずは、どういった面に注目しておからダイエットが有名になったのか、みていきましょう。
大豆に含まれている炭水化物は善玉菌の餌になってくれるから
おからの原料である、大豆には、炭水化物も含まれています。この炭水化物は善玉菌の餌になるものです。日本では成人女性の半分以上が便秘に悩んでいるというように、腸内環境が整っていない方が多いと言われています。
それを解決するのには、善玉菌を増やし、悪玉菌を減らすことが重要です。おからを食べると、善玉菌の餌を食べていることになるので、善玉菌が腸の中で増えやすいと言われています。
また、腸内環境が整えられると、その分便が出やすくなり、健康効果や美容効果もあります。排便されることによって、お腹まわりもすっきりしますし、循環が良くなるので、運動をしなくてもその分基礎代謝も増えると言われています。そのため、ダイエットにオススメだと言われていました。
おからには不溶性食物繊維が豊富に含まれているから
また、おからにはそれだけではなく、不溶性食物繊維が豊富に含まれています。忙しいと、なかなか野菜などを食べる機会が減ってしまいますよね。特に、ゴボウなどを食べる機会などは減ってしまうのではないでしょうか。
不溶性食物繊維は、水に溶けない食物繊維です。そのため、腸の中で、蓄積された排泄物をからめとって、上手く体外に排出してくれる助けになると言われています。
しかし、便通を良くするためには、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の両方をバランス良く摂る必要があります。その中でも、おからには不溶性食物繊維が含まれているため、便通を良くしてくれます。
量が多くかさ増しに活用できるから
おからは普通に卯の花などで食べる方も多いかと思いますが、おからクッキーや、おからハンバーグなどで食べる方がイメージが湧きやすいと言う方もいるのではないでしょうか。お昼のワイドショーなどでも、かさ増しとして、紹介されやすいですよね。
また、保存もききやすいので、ついつい使ってしまうと言う方もいるのではないでしょうか。おからパウダーは、水を含むとかなり膨らみます。そのため、少しの量でも量を多くし、更にはかさ増し料理に使いやすいという側面があります。
そのため、ダイエットには最適な食材だと考えられています。そこまでくせがあるものでもないので、好き嫌いに関係なく入れてしまうことが出来るのも大きなポイントなのではないでしょうか。
カロリーが断然低いから
最後に見ていきたいのが、カロリーについてです。おからは100gあたり、111カロリーです。他の食材に比べるとカロリーは低い方ですし、野菜などを100gとるよりも、手軽に摂ることができますよね。
また、お肉に100g分入れたと考えると、かなりのカロリーオフができたといえるのではないでしょうか。また、水を含むと膨らむので、少しの量であったとしても満腹感を感じることが出来るのも重要ですよね。
昔から食べ慣れているため、食べやすく、更にカロリーが低いこともあり、ダイエットとして続けやすい事から、おからダイエットは流行ったと考える事ができます。
おからの食べ過ぎは良くないって本当なの?
おからダイエットは有名になりましたが、その一方で、おからの食べ過ぎはあまりよくないと言われていますよね。もちろんどういった食材であっても、食べすぎることに対してはあまりよくないですよね。
しかし、おからを食べすぎても、そんなに大した影響はないと思って、食べすぎてしまい、体調を崩してしまったという方もいるのではないでしょうか。そういったことを防ぐために、一体おからを食べすぎるとどういったことが起こってしまうのか、見ていきたいと思います。
体内の水分が吸収されて胃腸が荒れやすくなってしまう
まずは、おからは、水分を多く含むことができる食材です。確かに、戻した後にも、調味料などをぐんぐん含んでいきますよね。また、卯の花などは炒った時にある程度水分を飛ばしているので、お腹にはいるとそこにある水分を吸収していってしまいます。
しかし、お腹にある水分をあまりにも吸収してしまうと、お腹に入った食べ物が水分によってカバーされないので、胃腸にかなりの負担がかかってしまいます。どういう事かというと、お腹に入った食べ物が水分によってふやけず、固いままだと胃腸が消化するときに非常に負担がかかってしまうということです。
そのため、おからを食べすぎることによって胃腸に大きな負担がかかり、荒れやすくなってしまうと言われています。
水溶性食物繊維もとらなければ便が硬くなり便秘になってしまう
便通を良くするためにおからを食べている方もいるかと思いますが、おからには不溶性食物繊維が多く含まれています。しかし、水溶性食物繊維も食べなければ、逆に便秘になってしまいます。
実は、不溶性食物繊維は水に溶けないので、からめとった排泄物と一緒に、固くなってしまう傾向があります。この時に、水溶性食物繊維があれば、食物繊維として共にからみとりながらも、水に溶けてくれるので、便が柔らかくなります。
便が硬いままだと、だすことができずにその場で固まっていってしまうので、更に便秘になってしまうと言われています。
油分も吸収しているのでカロリーが高いときもある
普通におからを調理すると、油を使うことはそこまでありませんが、おからでナゲットや、ハンバーグを作る時にはかなりの油を使用しますよね。ついついおからを使っているからと油断してしまう方もいるかと思います。
しかし、おからは水分だけでなく、油分も吸収していきます。そのため、自分で思っていたよりも遥かにカロリーを取ってしまっていることがあります。おからを食べすぎたほうが、逆にカロリーを取っている可能性もありますよ。
おからを調理する際にその方法でいいのかをきちんと見つめ直し、ダイエットに最適な方法を見つけなければ、食べすぎることで返って太ってしまう可能性もあります。
おからを食べすぎるとお腹が緩くなる人もいる
最後に見ていきたいのが、おからには、食物繊維が豊富なこともあり、便秘解消の助けになってくれます。しかし、これは、便秘に悩んでいる人にとってです。
お腹がそこまで強くない人にとっては、おからを少し食べ過ぎるだけで、おなかを壊してしまう可能性があります。どんなに腸に負担をかけないと言っていても、食べすぎてしまうと、やはり影響が出てしまいますよね。
また、おからを食べることでまさかお腹がゆるくなっていると思う方は少ないので、更に食べすぎて症状が悪化してしまうこともあります。お腹が弱い方は注意をするように心がけましょう。
おからを食べつつダイエットをするためにはどうすればいいの?
おからを食べすぎるとあまりよくないということが分かりましたが、栄養分も豊富で、タンパク質も多く含まれており、何よりもカロリーがひくいとなると、ぜひダイエットに取り入れたい所ですよね。
ダイエット効果を出すには、糖質制限をしつつ、カロリーも気にしなければなりません。また、脂肪も燃焼しなければ、痩せられません。そういった複雑な条件の中で食物の摂取量を決めるのは大変ですよね。
しかし、食事の中で、おからを取り入れることで他の食材を使いながら満腹効果も感じつつ、ダイエット成功することは可能です。それでは一体どのようにすればいいのか、見ていきましょう。
毎日50g程度を食べるように心がける
まずは、一日に食べていいおからはどのくらいであるのかを認識するようにしましょう。おからのいち日の推奨量は、50gです。これは、水を含んだ状態なので、注意をしてくださいね。50gというと、少ないように思えますが、割りと量があります。
また、一気に1食で食べるというよりかは、分散して食べるのもいいかもしれません。ただ、注意しておきたいのが、昨日は食べなかったから今日は100g食べてもいいというわけではありません。
毎日50gという規定は守るようにして、一気に食べ過ぎることがないようにしましょう。
日持ちするように生おからよりも乾燥おからを買うようにする
次に、生のおからのほうが、戻す必要もないので便利ですよね。しかし、生のおからは案外賞味期限がすぐにきてしまいます。そのため、生のおからを買うことはあまりおすすめしません。
知らないうちに、賞味期限が切れていたものを食べてしまっている可能性があるからです。もちろん以前のように大量に食べているという方はまだしも、夫婦2人で食べる程度であるならば、日持ちのする乾燥おからがおすすめです。
少し面倒かもしれませんが、保存が効きますし、取扱なども便利なので、量を減らす時には乾燥おからにするのもいいかもしれませんよ。
水溶性食物繊維であるきのこ類なども摂るようにする
おからだけを食べていると便秘になりやすいと言われていますが、それらを防ぐために、水溶性食物繊維を食べるようにしましょう。主に水溶性食物繊維が多く含まれているのは、きのこ類です。
ハンバーグや、グラタンといったレシピにおからを入れる方は多いかと思いますが、その時にきのこも一緒に入れてしまったり、和食で卯の花などの場合には、きのこのあんかけ豆腐などを添えたりすることで、料理のバリエーションも増えていきます。
他にも水溶性食物繊維が含まれている食べ物はたくさんあるので、ぜひ取り入れてみてくださいね。
おからは一日一食程度におさえる
最後の注意点は、おからを3食に分散して食べるとついつい量が多くなってしまいます。また、一緒に食べるわけではないので、それには気づきづらいですよね。そういった方は、一日1食でまとめて食べるようにしましょう。
そのほうが、作る時に便利ですし、朝は食欲がわかず、昼は外食が多いという方も取り入れやすいですよね。ぜひ、自分のライフバランスにあった食事の中で、おからをとりいれることができるようにしてみてくださいね。
また、どうしても自炊が苦手だという方は、間食のおからクッキーなどにするのもいいかもしれません。これならば、水分をとりながら手軽に食べることができるのでより続けやすいのではないでしょうか。
まとめ
おからダイエットは人気ですが、ただ単純に摂取カロリーが低く、栄養価も高いからと言ってご飯の中でそれだけを食べてはかえって栄養不足になってしまいます。まずは満腹ではなく、腹八分目に抑えることから始めましょう。
また、調理方法や塩コショウの量にも注意するのが大切です。おからを減らす分、満腹効果を感じるためには材料の繊維の切り方を変えて食感をアップさせたり、調理法を変えてみることですよ。
そして、正しい量を食べることによって、おからを自分の健康と美のために正しく食べるようにしてくださいね。
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