寝る前の牛乳は太るって本当?効果や成分、効果的な飲み方を知ろう!

寝る前に飲む一杯の牛乳。このたった一杯の牛乳にいろいろな効果があるってご存知でしたか?

その効果はぐっすり眠れる安眠効果、疲労回復から美容効果、さらにはダイエット効果など様々なことが期待できるのです。効果の秘密は牛乳に含まれる成分にあります。

どんな成分が何に効くのか、また具体的にどんな効果があるのか、さらに飲む方法や注意点なども調べてみました。今日の夜からさっそく牛乳を飲みたくなると思いますよ。

牛乳に含まれている成分とは?

ミルクピッチャー

牛乳は小さな頃からなじみのある飲み物ですよね。成長期に欠かせない飲み物でカルシウムを摂る、というイメージが強いのではないでしょうか。

牛乳に含まれている成分を知りましょう。

牛乳にはどんな成分が含まれている?

私たちにとても身近な飲み物、牛乳。カルシウムが豊富、ということはよく言われていますが、実際はどのような成分が他に含まれているのでしょうか。

成分はミネラルのひとつであるカルシウムの他にも、たんぱく質、乳脂肪、乳糖(炭水化物)、カルシウム以外のミネラル、ビタミン類が挙げられます。詳しく説明していきますね。

たんぱく質

・たんぱく質とは

たんぱく質は私たちの体に欠かせない大変重要な栄養素です。炭水化物、脂質と並んで3大栄養素と言われています。たんぱく質は「動物たんぱく」と「植物たんぱく」があり、牛乳のたんぱく質は動物たんぱくです。

たんぱく質は生命の維持に欠かせない酵素の成分です。食べ物の消化、赤血球など血作る、筋肉や骨を作る成分でもあるのです。

・必須アミノ酸

たんぱく質は20種類のアミノ酸から構成されていますが、そのうちの9種類のアミノ酸は体内で合成することができません。これらは食べ物から摂る必要があり、「必須アミノ酸」と呼ばれています。

その9種類とはロイシン、イソロイシン、トリプトファン、バリン、リジン、メチオニン、スレオニン、フェニルアラニン、ヒスチジン(乳幼児のみ)です。牛乳はこの9種類の必須アミノ酸を摂ることができる食品なのです。

その他のたんぱく質としてはラクトフェリンやカゼインというのもあります。

・ラクトフェリン

ラクトフェリンというたんぱく質が牛乳には含まれています。これは鉄の吸収を助けてくれるたんぱく質です。

・カゼイン

小腸でのカルシウムの吸収を助け、高血圧の予防にもなると言われています。

コップ一杯(200ml)に含まれるたんぱく質の量はおよそ6.8gと言われています。人がとる必要のある1日のたんぱく質の10パーセントを牛乳でとることができるのです。

乳脂肪

脂肪分、と聞くとダイエットの敵のようなイメージがありますが、牛乳の乳脂肪は100g中およそ3.8gとそれほど多いわけではありません。牛乳はほとんどが水分ですが、水分以外の固形分が「乳脂肪分」と「無脂乳固形分」に分けられます。「無脂乳固形分」とはミネラルなどが含まれます。

乳脂肪分の量によって牛乳の風味が変わります。「濃い牛乳」として売られているものは乳脂肪分が多く、コクがあります。

乳脂肪は細かい粒子なので消化酵素の働きを受けやすく、他の食品の脂肪分より消化吸収に優れています。

乳糖

牛乳に含まれる炭水化物のうちのほとんどが乳糖です。乳糖の働きはエネルギー源になるほか、整腸作用があり腸内環境を整えます。便秘解消にも効果があるのです。

中には乳糖を消化できない「乳糖不耐症」という乳糖分解酵素(ラクターゼ)の働きが弱い人がいます。牛乳を飲むとお腹がゴロゴロしたり下痢をしたりしますが、よく噛んで飲んだり、温めたりすることによってラクターゼが活性化していき、飲めるようになってきます。

ミネラル

牛乳に含まれるミネラルは代表的なものがカルシウムです。その他カリウム、マグネシウム、リン、ナトリウム、亜鉛などが含まれています。ミネラルは骨や歯を作り、神経伝達物質として働いたり血液を作ったりと人の体の中でとても重要な役割をしています。

ミネラルは毎日の食事から摂る必要があります。毎日牛乳を飲むことで大切なミネラルを摂ることができるのですね。

ビタミン類

牛乳にはビタミンCこそ少ないものの、その他ビタミンA、B1、B2、E、Kとあらゆるビタミンが豊富に含まれています。ビタミンAはレチノールと言ってアンチエイジングに欠かせないビタミンです。また目の健康にも役立っています。

ビタミンB1は疲労回復に役立ち、ビタミンB2は脂肪の代謝や細胞の再生に役立っています。皮膚、髪の毛の健康を助ける「美容ビタミン」としても知られています。またビタミンB12は血液の生成に役立っていますので貧血予防になります。

寝る前に牛乳を飲むとどんな効果が?

元気な女性

牛乳には様々な栄養が含まれていることがわかりました。

では寝る前に牛乳を飲むことでどんな効果があるのでしょう?いろいろな効果をご紹介しますね。

安眠効果

睡眠ホルモン「メラトニン」とは

睡眠には脳の松果体で作られている脳内ホルモン「メラトニン」が欠かせません。メラトニンは夜になって人が「眠たい」と感じさせてくれるホルモンなのです。ここからわかるようにメラトニンは「睡眠ホルモン」とも呼ばれ、体の深部の体温を下げ、呼吸や脈拍を落ち着かせ、リラックスさせてくれます。さらに血圧も下げるホルモンなのです。

メラトニンは昼間には分泌が少なくなり夜になると増えるようになっています。ですのでメラトニンの不足は不眠の原因となります。

メラトニンを増やすのに必要なのがトリプトファン

メラトニンを増やすには「セロトニン」という物質が必要となります。セロトニンは心を落ち着かせバランスを整えてくれる「幸せホルモン」とも呼ばれる脳内物質なのです。

セロトニンは人を前向きな気持ちにさせたり不安感を取り去る作用をしてくれます。そして、そのセロトニンを増やすのにはトリプトファンというアミノ酸が欠かせません。

牛乳にはトリプトファンが多く含まれていますので、牛乳を飲むことでぐっすり眠ることができるようになります。

カルシウムとビタミンB12にも安眠効果が

またカルシウムがストレスのたまった気持ちを落ち着かせてくれるので、イライラを取り除きリラックス効果も期待できます。

その他牛乳に多く含まれているビタミンB12は人の体内時計の調節を助けてくれるビタミンです。睡眠のリズムを整えるのに役立っています。

ダイエット効果

牛乳は太る?

牛乳を飲むと太るというイメージを持つ方もいるのではないでしょうか。しかし過度に飲むのでなければ牛乳はダイエットにも適した飲み物と言えます。カロリーはコップ一杯で134カロリー程度です。

牛乳のカルシウムが骨を丈夫にする、ということはよく知られていますが、実は筋肉を作ることにも牛乳が役立っているのです。筋肉を増強させるにはたんぱく質が欠かせないことが有名です。筋肉がつくということは、太りにくくなるということなので、牛乳を飲むイコール太るということにはなりません。

また普段からダイエットで食事制限をしている人は栄養不足になりがちです。栄養を補うためにも牛乳は適しています。

たんぱく質、ビタミンが効く

牛乳にはたくさんの良質のアミノ酸、たんぱく質、ビタミンが含まれています。これらの栄養素は人には欠かせない重要なものばかりです。牛乳を飲むことで良質なたんぱく質そしてビタミンを摂ることができるのです。アミノ酸ダイエットにも効果的といえます。

先に述べたたんぱく質、ラクトフェリンには中性脂肪を減少させる働きもあります。ビタミンB1は炭水化物をエネルギーに変えるのを助ける働きがあります。

またビタミンB2は脂肪の代謝を促す働きをしてくれるのです。脂肪燃焼を促すことで内臓脂肪の減少、そして筋肉を増強させることで健康的なダイエットにつながっていきます。有酸素運動とセットで取り入れると効果的です。

空腹感を抑えてくれる

またダイエットをしていて、寝る前にお腹が空きすぎて眠れない、という時も一杯のミルクを飲むことで空腹感を落ち着かせることができます。

ほどよい満腹感が得られるのでお菓子などを食べなくて済むというメリットもあります。お腹がすきすぎて胃が痛む時なども牛乳を飲むと落ち着くことが期待できます。

糖質制限ダイエット

糖質制限ダイエットをしている人には牛乳は要注意の飲み物とされることが多いです。飲みすぎなければ大丈夫という意見もあり、寝る前の一杯程度なら良いのではと考えられています。

牛乳から得られる栄養はとても良いので、糖質がどうしても気になる方は飲む量を少なめにするなどの工夫をしてみるといいですね。

美容効果

牛乳には美容効果も期待できます。先ほど書いた通り、やはり豊富な栄養成分が美容にも良いのです。牛乳を飲むだけできれいになれるのは嬉しいですね。

牛乳にたくさん含まれるいろいろな栄養素が美容にどのような効果があるのか、詳しく説明しますね。

乳糖

牛乳に含まれる乳糖は腸内環境を整えてくれます。吸収が遅いので、善玉菌のエサとなり、その結果腸の善玉菌が増えるのです。そうなるとお通じの改善が期待できますよね。

乳糖を摂ることで便秘解消となり、その結果肌の調子も良くなっていくという美肌効果が期待できます。

ビタミンA

ビタミンAは脂溶性と言って水に溶けにくいビタミンのひとつです。牛乳のビタミンAは「レチノール」とも呼ばれ、細胞の老化を防ぎ、活性酸素の発生を抑える働きをします。老化予防には欠かせないアンチエイジングに効果のあるビタミンです。そして頭皮の健康にも欠かせないビタミンなのです。

脂溶性なので摂りすぎは良くないビタミンなのですが、牛乳を寝る前に飲む程度では過剰摂取の心配の必要はありません。

ビタミンB1

ビタミンAと異なりビタミンB1は水に溶ける水溶性のビタミンです。糖からエネルギーを作り出す働きをするビタミンです。脳に栄養を送るという大変重要な働きもしています。

不足すると倦怠感や疲労感が起き、脳への栄養が不足してイライラや集中力の低下も起こしてしまいます。牛乳を飲むことでビタミンB1をとることができるのは嬉しいですね。

ビタミンB2

ビタミンB2も水溶性のビタミンです。別名リボフラミンとも呼ばれます。ビタミンB2はダイエットのところでも書きましたが、脂肪の代謝を促す働きをしてくれるビタミンなのです。

他にも皮膚や粘膜、髪、爪を作り、健康的に保ってくれるビタミンなのです。細胞の再生にも関わっています。綺麗な肌、髪のためにはかかせないビタミンですね。

コップ一杯のミルクで、成人女性の必要とするビタミンB2の約1/4を撮ることができるのです。

疲労回復効果・健康への効果

疲労回復効果

寝る前に牛乳を飲むとたんぱく質が吸収されやすく成長ホルモンが多く分泌されます。成長ホルモンと聞くと、子供の背の話?と思ってしまうかもしれませんが、大人にも重要なホルモンです。

睡眠時には大人でも成長ホルモンが分泌されているのです。成長ホルモンは疲労回復や代謝促進の働きがあります。そのため寝る前に牛乳を飲むことで、1日の疲れを寝ている間に回復できる、ということが期待できるのです。

また牛乳には血液を増やす効果があるのです。血液を増やしてくれることは結果として疲労回復に結びつくのです。

寝る前だけではなく、運動の後にも牛乳を飲むほうが疲労回復が早いというデータもあるのです。

健康への効果

・カルシウムの効果

牛乳といえばカルシウム、ですよね。カルシウムを一度にたくさん摂りすぎると、カルシウム濃度が上昇して腎臓結石になるのではと心配する方もいます。

しかし血液中のカルシウム濃度は一定に保たれているようにできており、余分なカルシウムは排泄されたり骨の中に取り入れられます。

むしろ現代人はカルシウムは不足しがちなので、寝る前に牛乳を飲むことでカルシウム濃度を上げることが期待できるのです。骨粗鬆症予防のためにも寝る前の牛乳は有効ですね。

・ビタミンの効果

また牛乳に多く含まれるビタミンAは皮膚や粘膜を保護し、感染症予防に役立っており、免疫機能の強化にも働くので健康維持には欠かせません。

ビタミンB12は血液の生成に関わるビタミンなので貧血予防になります。胃の粘膜から分泌される物質とともに吸収されるという特徴があります。

・たんぱく質の効果

ラクトフェリンが鉄分を吸収しやすくしてくれるので貧血予防になります。カゼインというたんぱく質は高血圧予防をしてくれます。

牛乳は胃粘膜を保護してくれるので胃に優しい飲み物です。胃酸が多い時などにアルカリ性の牛乳が胃酸の刺激を緩和してくれますので、逆流性食道炎や胃炎、胃潰瘍の予防にも効果的です。ストレスで胃が弱っている時などにも優しい飲み物と言えますね。

寝る前の牛乳の飲み方

ホットミルク

寝る前に飲む牛乳。どんな風にどのくらいの量を飲んだら効果的なのでしょうか。体にいいからとたくさん飲めばいいというわけでもなさそうですよね。

どのくらいの量?

寝る前の牛乳はどのくらいの量を飲むのがいいのでしょう。

適切な量はカップ1杯程度です。それ以上だとお腹いっぱいになりかえって眠れなくなる可能性があります。またカロリーの摂りすぎとなってしまいます。また夜すでにお腹がいっぱいだったり、ひどくお腹を壊しているなど体調不良だったりした時は無理をして飲まないほうが良いですね。

どうやって飲む?

寝る前なので、あまりに冷えた牛乳を飲むのはお腹にも良くないですし、深く眠るにはあまりふさわしくありません。

ホットミルクにしてゆっくり飲むのが効果的ですよ。また温かいミルクをゆっくり飲むことで体が温まり、心もゆったりとして休むことができます。

寝る間際よりも眠る30分前くらいの方が、飲んだ後の胃も落ち着いて体も温まってちょうど良さそうです。

牛乳がどうしても苦手な人は

昔、給食で嫌な思いをした、とか匂いがどうしても好きになれない、と牛乳が嫌いな方はいますよね。嫌いなものは無理はしないで良いと思います。

でも普段飲まない方は、昼間にコーヒーと混ぜてカフェオレにしたり、ミルクティーにして牛乳に慣れてみるのも手です。コーヒーや紅茶にはカフェインが入っているので寝る前は避けたほうがいいですが、牛乳のおいしさを知るのには良い方法ですよね。

またきな粉やハチミツを入れて飲むというレシピもあります。飲みやすくなるので、少しずつ慣れてみると意外と好きになるかもしれません。きな粉ならカロリーオーバーの心配もあまりないので、試してみてはいかがでしょう。

まとめ

ホットミルク

寝る前に1杯の牛乳を温めて飲むことが体や心に大きなメリットがあることがわかりました。

最近疲れが取れない、とかストレスがたまっている、なんだかぐっすり眠れない、という方は一度試してみてください。

1杯の温かいミルクで熟睡できれば、体の調子も良くなり肌や髪の調子も良くなっていき、良いサイクルで生活ができそうです。また便秘で困っている方も、寝る前の牛乳で腸内環境が改善されてお腹の調子がよくなることが期待できますよ。

また胃が荒れている人にもおすすめなので、胃酸が出すぎている方も試してみるといいですね。

ただ牛乳を飲んでお腹を壊してしまったりアレルギー症状が出てしまった方は、飲むのをやめて病院で相談してくださいね。

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