病気を予防する為に日常生活で一番大切になってくるのが”食事”です。毎日摂取する物ですし、体の主なエネルギーは食べ物から摂取するので体に与える影響はとても大きいのです。
特に肝臓は食べ物や飲み物の影響を受けやすいわりに、症状が出ない臓器になっています。だからこそ普段から意識していかなければいけないのです。
肝臓について
まずは、肝臓について知っておきましょう。
肝臓とは
役1200gの重さで体重の1/50を占めています。腹部右上に位置しており、右肋骨の下に収まっています。肝臓が体の為に重要な機能が多く「代謝」「排出」「解毒」「体液の恒常性」などの役割を持っています。細かい働きまで数えると、500種類以上と言われていて肝機能を他で補う事は難しいとされています。
臓器の中で再生能力がとても強い為、肝臓の一部に損傷が起きても他の肝臓細胞で補われる為自覚症状が出ないのです。この事から沈黙の臓器とも呼ばれ、何か病気が発生していても発見が遅くなる場合が多いのです。
食べ物の影響を受けやすい
かたよった食事や、アルコールを過剰摂取をしていると肝臓の機能を悪くさせてしまう原因になります。食べ物や飲み物には栄養の他に有毒なものが含まれている事があり、体に有害な物は腸から吸収され、解毒作用のある肝臓に集まってきます。そして有害な物質を無毒化して体外に排出させるのです。自分では有害な物質と気付かずに、それを大量に摂取していると肝臓では解毒しきれず肝臓に負担をかけてしまうのです。
また、食べ物の他にアルコールは90%以上が肝臓で代謝されます。アルコールはアセトアルデヒドに分解され、酢酸、水に変わります。しかし飲みすぎや、毎日アルコールを摂取しているとアセトアルデヒドが蓄積し、二日酔いや肝障害の原因になってしまうのです。「休肝日」という言葉が存在するほど肝臓は傷めつけてはいけない臓器なのです。
肝臓の病気
●肝炎
何らかの原因で肝臓に炎症が起こり、発熱・黄疸・倦怠感などの症状が現れる病気です。
●肝硬変
慢性的な肝障害の進行により肝細胞が死滅し肝臓が固く変化し、肝機能が低下してしまう病気です。
肝硬変について詳しくはこちら→肝硬変の余命は?原因や症状、治療方法を紹介!
●肝臓ガン
慢性の肝臓病によって肝細胞の破壊と再生を繰り返す事で肝臓ガンになります。
●脂肪肝
肝臓の機能が低下し肝臓に脂肪が蓄積されすぎた状態の肝臓の事を言います。
などがあります。
肝臓が悪くなっているサイン
・顔の皮膚が黄色くなり、その黄色みが濃ければ濃いほど重症の証です。黄色とは別に黒くなってくると慢性になっているという証拠でもあります。
・顔の他にも、手のひらや足の裏を強くつねった際に、線のみぞが黄色く変色するようであれば肝障害になっている可能性があります。
・体中の皮膚が黄色くなり通夜が無くなってきたら危険サインです。
・妙にイライラするようになり、精神が不安定になります。
・肝臓の右上部が盛り上がっているようなら肝臓に異変がある可能性が高いです。
・肝臓が悪くなると爪にも症状が出てきます。主に黄色くなったり、縦に筋が出てきます。爪を光に当てて角度を変えてみるとわかりやすいです。
・目の白い部分が黄色なるとかなりの重症です。
肝臓に良い食べ物
では今回のテーマでもある、肝臓に良い食べ物を紹介します。
タンパク質
肝臓はタンパク質で作られているので、幹細胞を再生させる為にタンパク質を摂取してあげましょう。
――タンパク質の働き――
数個の網の酸が結合したペプチドが結合した高分子化合物です。人間の構成成分となっており体内に摂取するとアミノ酸やペプチドに分解され全身に行き渡ります。主に筋肉、細胞、血液などにタンパク質は含まれていて、体の中で代謝にかかわる酵素、栄養の貯蓄や配送、免疫の抗体、神経など体内の伝達などの働きなど関わってきます。
タンパク質が不足すると体が弱くなり免疫力も落ちます。しかし、逆に摂取しすぎると体内で消化しきれず代謝されるのを待つ形で体内に蓄積されます。肝臓も同じで肥満になる可能性があるので適度に摂取して下さい。
――タンパク質を多く含む食べ物――
・しらす ・いわし ・いくら ・すじこ ・たらこ ・あじ ・まぐろ ・かつおぶし
タウリン
――タウリンの働き――
肝臓から生み出される胆汁酸にはコレステロールを排出させる働きがあります。そしてタウリンを摂取する事で胆汁酸の分泌が活発化され分泌量が増え、血液中のコレステロール値を下げる効果があります。
他にも酵素の働きを助け、アルコールの分解を早めて肝臓の機能を助け負担を少なくしてくれますし、有害ミネラル毒素をろ過する機能もあるので肝臓にはとても良い効果ばかりなのです。
――タウリンを多く含む食べ物――
・タコ ・イカ ・カツオ ・ブリ ・アジ ・サザエ ・ホタテ ・牡蠣 ・アサリ
タウリンは必要な時にさけ効果を出し、不要な時は何もしないというところが良い点です。タンパク質とは違い摂取し過ぎても、尿と一緒に体外に排出されるので量を気にすることもありません。
ルテオリン
――ルテオリンの働き――
ルテオリンという言葉はあまり有名ではありませんので知らない人が多いと思いますが、シソ種子に含まれているステオリンという物質はとても協力な抗酸化作用を持っており、肝臓の解毒作用を促進させる効果があるのです。
最近では抗アレルギー疾患にも効果がある事が明らかになったので、とても優秀な物質なのです。
――ルテオリンを多く含む食べ物――
・りんご ・にんじん ・パセリ ・ピーマン ・レモン ・ローズマリー
プロスタグランジン
――プロスタグランジンの働き――
人間の体の様々なところに存在していて、いろんな役割をしているホルモンです。血圧低下や筋肉の収縮、血管の拡張などの作用に関係しています。
肝臓の中性脂肪の元になる脂肪酸が作られる事を防ぎ、肝臓に蓄積されるのを阻止してくれる作用もあるので肝臓には必要不可欠な物質です。
しかし、このプロスタグランジンは女性の生理に深く関係しており、痛みを感じやすくさせる効果と炎症を引き起こす作用もあるので、頭痛や腹痛といった生理痛を悪化させる場合もあります。女性の人は気を付けて摂取しなければいけません。
――プロスタグランジンを多く含む食べ物――
・レンコン
オルニチン
――オルニチンの働き――
オルニチンには肝臓の解毒作用を高める作用があるので、よく食べ物や飲み物を摂取する人は特に摂取して欲しい物質です。他のも美肌効果があるという事もわかっていますし、肝機能の向上の他にも女性に嬉しい作用があるのです。
――オルニチンが多く含まれる食べ物――
・味噌 ・ヨーグルト ・シジミ ・チーズ ・ヒラメ ・エノキタケ
クルクミン
――クルクミンの働き――
右近に含まれる特有の成分でポリフェノールの一種です。肝機能の解毒機能を高める働きと胆汁の分泌を促進する効果があります。胆汁には悪い良いなどの原因アセトアルデヒドの代謝を促進する作用があるので、二日酔いを防ぐ効果があります。
また、コレステロール値を下げる効果もあるので、肝臓だけでなく体全体に良い効果を与えてくれます。
――クルクミンが多く含まれる食べ物――
・ウコン茶 ウコン粉末
スルフォラファン
――スルフォラファンの働き――
スルフォラファンには活性酸素を除去する効果があり、抗酸化作用を持っている成分は他の抗酸化作用を持つ成分よりも特徴的な事があります。それは、体内に入ってから3日以上抗酸化作用が持続するという驚きの効果があるのです。
ビタミンCも活性酸素に直接的に効果を発生させると有名ですが、その時間が短いという点が欠点でした。しかしこのスルフォラファンは間接的に抗酸化作用を促進させ、長い時間作用してくれるので有効な物質になっています。
――スルフォラファンが多く含まれる食べ物――
・ブロッコリー ・キャベツ ・カリフラワー ・ケール
お酒を飲む人へ
よく「ウコン」や「ヘパリーゼ」といった二日酔いにならない為に市販されている飲み物があると思いますが、飲むタイミングを間違えて飲んでいませんか?お酒の飲酒前、飲酒中、飲酒後で摂取する物が変わってくるのです。
●飲酒前
・ウコン ・ヘパリーゼ ・胃腸薬 ・梅干 ・にんにく ・牛乳
●飲酒中
・枝豆 ・豆腐 ・納豆 ・ピーナッツ ・アサリ ・卵
よく飲み屋さんなどで、一緒に豆類をおつまみとして出してくれるお店ってありますよね。アルコールと一緒にピーナッツを食べると肝臓の解毒作用を活性化させるという事を知っていましたか?ピーナッツの他にも枝豆や卵料理や野菜をお酒と一緒に摂取すると肝臓へのダメージを減らす事ができるのです。
アルコールだけ飲むのは、胃を傷めるだけでなく肝臓も悪くしてしまうので何か食べ物を食べながら飲む事をオススメします。
●飲酒後
・果物 ・はちみつ ・カフェインが含まれる飲み物 ・水
飲酒後は少しでもアルコールの濃度を下げる為に、沢山のお水を飲んであげると良いですよ。
まとめ
いかがでしたでしょうか。肝臓の機能は重要な働きをしていて他の臓器では補えないので、健康に保たなければいけない事をまず理解して頂きたいです。食べ物の影響を受けやすいのに、損傷していても症状が出ないという厄介な部分があるので日常的に肝臓に良い食べ物を食べて、少しでも肝機能の手助けを行ってあげましょう。
肝臓に良い食べ物は
「タンパク質」「タウリン」「ルテオリン」「プロスタグランジン」「オルニチン」「クルクミン」「スルフォラファン」
が含まれた食材です。ただし、沢山摂取すれば良いというわけでは無く、摂り過ぎには十分注意して下さい。中には摂り過ぎてしまうと逆に肝臓を悪くしてしまったり、体調を崩してしまう原因になるので、その点はしっかり確認しておいて下さい。
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