夜中にお腹が空いて、どうしようもなくなったことありませんか。
夜中に食べると身体によくないって言うし、食べたらいけないのはわかっているのに、一度空腹を感じてしまうと我慢できなくなりますよね。
今回は、夜中に空腹になる原因と対策、さらに夜中に空腹感を紛らわすために食べてもいい物、また食べてはいけない物を解説していきたいと思います。
どうして夜中にお腹が空くのか?
仕事で夜が遅くなればなるほど、お腹が空いていることがあります。そして、食べてはいけないと思えば思うほど、お腹が空いたのを我慢できなくなり、どうしようもなくなってしまうものです。
夜中にお腹が空く理由は何なのでしょうか。夜中に空腹を感じる原因、空腹で眠れなくなるメカニズムを探ってみましょう。
寝不足で食欲を増進するホルモンが分泌される
睡眠不足だと夜中にお腹が空きやすくなります。睡眠不足により、脳は体が不健康な状態だと思い、栄養やエネルギーが必要だと判断するのです。そのため脳は、食欲を増進するホルモンのグレリンを活発に分泌しようとします。このグレリンがたくさん分泌されれば、たとえ胃の中に食物が残っていたとしても、空腹を感じてしまうのです。
逆に食欲を抑制するためのホルモンがレプチンです。レプチンが適切に分泌されている時は、空腹を感じにくいのです。寝不足や生活リズムのくずれなど生活習慣が悪いと、このレプチンの受容体が鈍くなってしまい、満腹感を感じにくくなります。体脂肪が多すぎても、レプチンの受容体は鈍くなります。
テレビやパソコンの食べ物の映像
夜中に空腹を感じる理由の一つに、テレビやインターネットなどのおいしそうな食事の映像、画像があります。おいしそうな写真が掲載されているレシピのページや、レストラン紹介のグルメ番組をみていると、無性にお腹が空いてきますよね。
そして、それが夜中であれば余計に我慢が出来なくなるくらいお腹が空いてきます。視覚から入る情報で食欲はかなり増進されるのです。夜中には、必要以上に食事の映像を見ないようにすることが大切です。
概日リズムのせい
体内時計のシステムのことを概日リズムと言います。アメリカの大学の研究結果では、空腹になるのは体内時計の影響があるということがわかっています。
概日リズムにより、人間は朝8時ころと夜8時ころにお腹が空くように出来ているそうです。夜お腹が空くのは、誰にでも起こる仕方がないことでもあるのです。
早食いはお腹がすぐ空く
食事をしてからそれほど時間がたっていないのに、お腹が空くことがあります。いろいろな原因がありますが、早食いはすぐにお腹が空く原因の一つです。
早食いをすると、噛む回数は少なくなりますし、早く食べれば、満腹中枢が刺激されるひまがありませんので、満腹感を感じる前にたくさん食べることになってしまうからです。
炭水化物のとりすぎ
米やパン、うどんなどの麺類ばかり食べていると、お腹が空きやすくなります。糖質制限ダイエットなどもありますが、炭水化物ばかりだと栄養素はそれほど充分ではないので、脳はもっと栄養をとろうとします。
また、炭水化物は血糖値(グルコース濃度)を急に上げる食物ですので、下がるときも同じように急に下がることになります。血糖値が急激に下がれば、脳はお腹が空いたと感じるようになります。
お腹が空くと眠れなくなるメカニズム
体を覚醒する働きがあるオレキシン作動性ニューロンという神経があります。人は満腹時にはオレキシン作動性ニューロンの働きが抑えられ、脳の活動が低下します。
そのため、満腹時に眠くなることが多いのです。逆に空腹時は、オレキシン作動性ニューロンが活発に働き、体を覚醒し脳を活発に動かすのです。そのため、脳が空腹だと感じていると眠れなくなります。
夜中にお腹が空かないようにするための対処法
夜中にお腹が空かないようにするには、どうすればいいのでしょうか。日中の対策法から寝る直前の対策法まで、いろいろな対処法をまとめました。
昼間にしっかり運動する
しっかりと運動をすることは、夜中にお腹が空かないようにする対処法として効果的です。運動することでアドレナリンが出ますので、食欲は一時的に減退してダイエット効果があります。
また、寝る前のストレッチなども、体の血の巡りが良くなり、質の良い眠りを得られやすくなります。
早くに寝てしまう
お腹が空く前に寝てしまうと言うのは簡単ですが、非常に効果的な方法です。寝ている間は、少しくらいお腹が空いていても、目は覚めません。
安眠を得られれば、夜中にお腹が空くことを感じずにすむのです。
ゆっくりよく噛んで食べる
夜中にお腹が空く対策法として、食事の時にゆっくりよく噛んで食べるということがあります。ゆっくり食べれば、それだけ満足感を得られやすいですし、満腹になるまでの食事量も減ります。
よく噛むことは、非常に有効なダイエット方法です。
夕飯の内容を考える
夕食には、食物繊維の多く含まれた食品を多く食べるようにすると、夜中にお腹が空きにくくなります。また、気持ちよく眠るためには、脂肪分など、消化に悪いものは極力控えることも大切です。
糖質が多すぎる夕食はダメ
女性にとって大切な美容、美肌には、成長ホルモンが大切です。成長ホルモンは睡眠中によく分泌されます。血糖値が上がっていると、睡眠中の成長ホルモンの分泌の妨げになります。成長ホルモンをより多く分泌するためには、寝る直前に糖質など血糖値を上げる食品をできるだけ摂取しないように心がけることが必要です。
寝る2時間前くらいに食べておく
人は、食事をしてから6時間程度たてば、基本的に自然とお腹が空いてきます。だから、夜寝るまでお腹が空かないような時間に食事をすればいいのです。
しかし、寝る直前に食事をすると、寝ている間も胃や腸が動いていることになり、健康的ではありません。夕食の時間を寝る時間から逆算して考えてみましょう。
夕飯の時間
夜寝る時間から考えて、2から3時間くらい前には食事を終えておくことが大切です。寝ている間は、基礎代謝以外のエネルギーを使わないようにすることが安眠効果を高めます。
早すぎる夕飯で、夜更かしするのはお腹が空く原因になりますし、逆に遅すぎる夕飯や間食で、寝る直前に夜食を食べるのも体に良くないのです。
夜中に食べると太りやすい理由とは
夜、空腹にならないようにする対策をまとめてきましたが、それでは、夜中に食べると体に悪いというのはどうしてでしょうか。
夜はエネルギーの消費量が少ない
夜間は、昼間に比べて体が休むモードになっているため、エネルギーを消費する力が弱くなっています。
そのため、昼間と同じように同じ量を口にしても、それがうまく分解されず、太りやすくなります。
夜は新陳代謝が悪い
夜間は昼間に比べて、体の新陳代謝が悪くなっています。昼間の方が夜よりも交感神経が活発になっていて、身体がよく動きます。逆に夜間は副交感神経が優位なので、体は休むモードに入っていて、新陳代謝も悪くなっているのです。
夜の食事は脂肪分になりやすい
夜間は昼間に比べて、口にした物が脂肪分になりやすいです。脂肪を分解する働きを持つ副腎皮質ホルモンが夜には分泌されにくく、食べたものがエネルギーになりにくいのです。
エネルギーにならなかった食べ物は、脂肪分として体につき、体重増加につながりやすいのです。
おすすめの夜食
夜中にお腹が空いてしまい、どうにも我慢が出来なくなってしまった時は我慢をせずに何かを食べましょう。我慢しすぎはストレスになり、それもよくありません。カロリーや脂肪分などに気をつけて夜食を食べる事が大切です。
それでは、夜中に何かを食べるとしたら何を食べたらいいのでしょうか。夜中に食べても、比較的体に悪くない物、できるだけ太らない物は何なのでしょうか。オススメの夜食などを紹介します。
水でごまかす
水を飲んでも、空腹感を紛らわすことが出来ます。できれば、冷たくない水分がよいですが、物足りない人は糖分の入っていないジュースや炭酸水でも大丈夫です。くれぐれも糖分の入っていない飲み物にしてください。
スポーツドリンクや栄養ドリンクは糖分が多いのでおすすめできません。糖分さえ入っていなければ、飲み物はカロリーが低く、夜中に口にしても大丈夫な食品の一つと言えます。
スープや汁もの
スープは少しの量でも、それなりに空腹感を紛らわせることが可能です。野菜スープや味噌汁などがいいでしょう。味噌汁の具材は野菜や豆腐、海草、キノコ類などがオススメです。
味噌汁の具材で満足感も得られ、栄養バランスもばっちりです。
春雨スープもおすすめ
カロリーが低い春雨スープも夜中に食べても大丈夫な食品です。いろいろな種類があり、温かい食べ物ですし、水分量が多いので満足感も得やすいです。春雨スープは1杯飲んでも、約90キロカロリー程度です。
温かい食べ物
温かい食べ物を体内に入れると、空腹感が和らぎます。ホットミルクやホットヨーグルトは妊娠中でもおすすめですし、カモミールティーなどはリラックス効果も期待できます。
また、意外と思われるかもしれませんが、おでんもオススメできる夜食の一つです。ただし、大根やこんにゃく、しらたきなどにしましょう。お肉や卵はカロリーが高いので我慢すべきです。
消化にいい物
消化にいい物を食べると、胃腸に負担をかけずに気を紛らわすことが出来ます。お粥などは水分が多く、一口か二口程度でも空腹感を和らげることが出来ます。体調が悪いときでも食べられますし、いろいろな種類のインスタントのお粥がたくさん売っています。
もちろん、自分で作るお粥が一番ですが、忙しい人はインスタントを試してみてください。
とにかく低カロリーな食べ物
夜中に食べる事は体に良くないですが、カロリーの高い食品はさらによくありません。こんにゃくゼリーや果物などを少量食べるのが美容のためにはいいでしょう。
低カロリーではないけどバナナもおすすめ
果物の中ではカロリーが比較的あるバナナは、かなりずっしりとして良くないような気がするかもしれませんが、栄養もたっぷりでオススメの果物です。疲労回復効果がありますし、安眠効果もありますので、寝る前に食べても大丈夫です。
ただ、バナナは1本で約100キロカロリーありますので、食べ過ぎは禁物です。半分、もしくは1本までにしておきましょう。
めんつゆや出汁
めんつゆを薄めたり、だし汁を少し口に含むのもありです。ほんの少しでも脳が満足感を感じてくれる可能性があります。
太りにくいお菓子
夜食には、お菓子がどうしても食べたい。お菓子じゃなければ満足感が得られないって人は、太りにくいお菓子を選んでください。太りにくいお菓子を少量であれば、夜中に食べても大丈夫です。
おからクッキーや糖分の入っていないゼリー、海苔やおかきなどの脂質の少ない乾き物を少量にしておくといいでしょう。
甘酒でリラックス状態に
ダイエットでも有名な甘酒は、いろいろな効果が期待できます。飲む点滴とも言われ、栄養バランスが良く、疲労回復やストレス軽減、美肌効果、便秘改善、美髪効果、代謝促進などたくさんの効果を期待できます。
甘酒で夜間の空腹を和らげる
甘酒は、体を落ち着かせリラックスさせる働きがありますので、空腹で寝られないときの興奮状態にも有効です。夜間に使える甘酒ダイエット方法は、寝る前に温かい甘酒を一口飲むことです。これだけで空腹を和らげて、体を寝る体勢にしやすくなります。
それにより、睡眠の質を上げることができて、健康や美容にもより効果が上がります。
絶対夜中に食べてはいけない物
夜中に空腹を感じてどうしようもなくなり、我慢できないときでも絶対に食べてはいけない物があります。夜中に食べること自体が体には良くないのに、そこでさらに体に良くない食べ物を食べてしまっては、どうしようもありません。
夜中に何かを食べるにしても、せめて胃腸に負担のかかる物はさけるなど、注意深く考える必要があります。
夜中に消化の悪い物はだめ
ナッツ類はダイエットなどにもよく使われて体にいいイメージがありますが、夜中に食べるのはオススメできません。ナッツ類は消化が悪く、寝ている間にも胃腸に負担をかけてしまうからです。
昼間に空腹時少量を食べるのには最適ですが、ナッツ類は、夜中に食べるのは避けた方がいいでしょう。
辛い食べ物
キムチや明太子など辛い食べ物は食欲を刺激して、考えただけでも食べたくなるものです。しかし、香辛料などは寝ている間に胃腸に負担をかけることになるので、いい睡眠が得られなくなります。
刺激物は全体に睡眠を妨げることになりますので、夜間に食べるのは避けた方がいいでしょう。
脂肪分や油もの
脂質は消化に悪いですので、ぜったに夜中に食べてはいけません。お菓子などの軽食は体重が増える原因となります。脂質が多いアイスクリームは、冷たくて甘くて、夏の夜には食べたくなりますが、脂肪分が多く、体内を冷やしますので食べない方がいいでしょう。
脂質が多い食べ物とは
脂質が多い食べ物とはどういったものでしょうか。脂質が多い食べ物には、オリーブオイルやエゴマ油などの油類があります。また、洋菓子に多く含まれるショートニングやバターも脂質が多い食品の代表例です。
他には、肉類やナッツ、マヨネーズ等のドレッシング類も脂質が多くなります。体にいいと思って、サラダにマヨネーズやドレッシングを大量にかけていては、脂質をとりすぎとなってしまいますので、注意が必要です。
お酒/アルコール
お酒が好きな人にはつらいですが、アルコールは全般的に睡眠の質を下げる働きがあります。たくさんお酒を飲んだ日は、夜中に突然目が覚めてしまったり、トイレやのどが乾いて、起きることが多いですよね。
また、寝酒で眠りやすくなると勘違いしている人もいますが、脳を興奮させるため寝付きを悪くする可能性があります。酒を飲まないと眠れないなんて人もいますが、交感神経を抑えるために、寝る前にはリラックスするなど、お酒以外の対策を考えましょう。
カフェインが含まれる物
皆さんご存じかと思いますが、カフェインが含まれる飲み物は眠気を覚まします。コーヒーを飲まなきゃ、仕事がはかどらないなんて人もいるでしょうが、寝る4時間くらい前には、カフェインをストップしましょう。
コーヒーだけでなく、コーラやチョコレートなどにもカフェインは多く含まれます。夜寝る前や夜間には、カフェインの含まれる食品は控えることをオススメします。
洋菓子
洋菓子は、ダイエットには不向きな食品の典型例です。バターやショートニングなど、脂質が多い食品を使っていますし、生クリームや砂糖など糖分も多く含まれていることが多いです。そのため、洋菓子全般は夜中に食べるのはやめておいた方がいいでしょう。
どうしても甘い物が欲しいならば、せめて和菓子にする方がいいでしょう。和菓子は糖質が含まれていますが、脂質が少ないため、洋菓子に比べると断然ましです。もちろん和菓子も食べすぎは禁物です。
まとめ
夜中にお腹が空く理由、対処法を解説してきましたがいかがでしたでしょうか。できるだけ早く寝るなど対策方法を活用して、夜中にお腹が空くことをストレスに感じないことが一番です。
しかし、どうしても夜中に食べたくなってしまったら、上で紹介したオススメの物を口にしてくださいね。楽しみながら試してみることをオススメします。
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