とうもろこしの栄養について!効能や成分を紹介!

甘くてプチプチ美味しいとうもろこし。昔から子供にも大人にも愛される人気者です。茹でてそのままかぶりついても良し、かき揚げにしても良し、スープにすればパンとの相性もばっちりです。

とうもろこしが日本に伝わったのは、安土桃山時代と言われています。ポルトガル人によってもたらされ、明治時代になってから北海道で栽培されるようになりました。今となっては手軽に買うことができるとうもろこしも、長い歴史があるようです。

また、その甘味から、身体に良い栄養素があまりないようなイメージを持つ人もいますが、実は私たち人間にとって、ありがたい栄養素がたくさん含まれています。ここでは、とうもろこしの栄養や、その効果についてご紹介します!

とうもろこしについての基礎知識

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私たちの食卓に並ぶ前のとうもろこしは、他の野菜や果物同様、「食べ物」ではなく「植物」です。大地から栄養をたっぷり吸い上げ、太陽に向かって育っています。そのようにして培った栄養を、私たちが頂いているのです。

とうもろこしがどのような性質を持つ植物なのか、あるいはどんな品種があるのか、まずはとうもろこしにおいての基礎知識をご紹介します。

強い植物

とうもろこしは、イネ目・イネ科・トウモロコシ属の植物です。発芽から、実をつけ、種を残して枯れる――このサイクルが一年以内に行われる「一年植物」と呼ばれる仲間です。

もともとは、南アメリカの熱帯地方で、厳しい環境のもと、栽培されていた植物なので、高温で乾燥していても二酸化炭素が取り込めるという、逞しい性質を持っています。

さらに、雑草にも強い性質もあるのですが、作物として長年栽培化されてきたので、今となっては、人の手なしに育つことは難しいと言われています。

どんな品種がある?

<甘味種>

一般的に食用として用いられ、「スイートコーン」とも呼ばれます。「とうもろこし」として、スーパーや八百屋でよく売られているのがこの品種です。

糖分が多く、甘味があるのが特徴です。そのまま茹でたり蒸して食べるほかに、インスタントのコーンスープや、コーンフレークなどの加工食品の原料にもなっています。

さらに、粒の色にも種類があり、全ての粒が黄色い「イエロー種」と、雪印種苗が開発した白い粒の「白粒種」、黄色い粒と白い粒が混ざっている「バイカラー種」、三種類があります。

<爆裂種>

果皮が硬く、その特徴を利用し、ポップコーンとして世に知られているのがこの品種です。爆裂種を熱すると中の水分が気化して膨張しようとするのですが、果皮が硬いので、外に出すことができず、どんどん内部で圧力が高まります。

180℃まで温度が上がったところで、その圧力に耐えられなくなり、果皮が弾けてスポンジ状に膨張したものが、ポップコーンです。

<硬粒種>

加工して食用に用いられたり、家畜用飼料、あるいは工業用の原料に用いられるのがこの品種です。あまり聞きなれないかもしれませんが、メキシコ料理のタコスやトルティーヤに使われているので、意外と親しみのある品種です。

また、爆裂種(ポップコーン)も、もともとはこの品種から生まれました。

これらの品種の他にも様々な品種があり、その品種の特性にあった形で加工され、私たちの食生活や暮らしを支えてくれています。

美味しいとうもろこしの選び方

皮付きの場合は、皮が濃い緑色をしているもので、先端のヒゲが褐色または黒褐色しているものが完熟しているとうもろこしです。ヒゲが緑色の場合は、まだ完熟していない場合が多いようです。また、とうもろこしのヒゲは、なんと一本一本粒とつながっているので、ヒゲが多いものを選ぶと良いでしょう。

すでに皮が向かれた状態で置いてある場合は、先の方まで隙間なくびっちりと身の詰まったもので、一粒一粒がふっくらと大きく、粒が揃っているものを選ぶと、美味しいとうもろこしに出会えるでしょう。

とうもろこしの栄養とその働き

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その甘味から、栄養があるイメージがあまりないかもしれませんが、とうもろこしには、いろいろな栄養がバランスよく含まれています。また、栄養素は胚芽部分に多く含まれているので、実をそのまま全部食べらるとうもろこしは、栄養の宝庫と言えるのです。早速、とうもろこしに含まれる栄養素とその働きについて見ていきましょう!

炭水化物

私たちの身体のエネルギー源となる大切な栄養素である炭水化物。三大栄養素のひとつでもあります。とうもろこしの甘さは、炭水化物の糖質によるものだったのですね。

消化吸収され、血中で糖になることで、私たちの脳や身体を活動させるためのガソリンとなってくれるのです。また、炭水化物は、糖と食物繊維でできており、食物繊維の多い炭水化物として、玄米や芋、雑穀パンなどがあげられます。独立した一つの栄養素だと思われることの多い食物繊維は、実は炭水化物の仲間だったのです。

ビタミンB1

ビタミンB1は、糖(炭水化物)をエネルギーに変える働きをする栄養素で、疲労回復には非常に効果を発揮してくれます。

中枢神経や末梢神経、脳などのエネルギー源は糖質ただ一つです。糖質に加えて、ビタミンB1が不足すると、せっかくの糖質をエネルギーに変えることができないので、神経機能が正常に働かなくなり、イライラしたり、精神状態が不安定になったりします。お菓子などの甘いものが好きな人は、ビタミンB1も同時に摂取する必要があります。

ビタミンB2

身体の新陳代謝を助ける働きをするのが、ビタミンB2です。皮膚や粘膜などの健康維持や、糖質・脂質・タンパク質をエネルギー源にする代謝を支える重要な役割を担っています。

皮膚の炎症や口内炎、眼精疲労やかゆみなどの改善に加え、脂肪の代謝を助けてくれるので、ダイエットをしている人は積極的に摂取したい栄養素とも言えます。

ビタミンE

ビタミンEは、抗酸化作用が優れており、活性酸素から私たちを守ってくれています。酸化しやすい性質を持つ活性酸素は、細胞を傷つけてしまい、がんなどの原因にもなります。

また、ビタミンEは血行改善にも役立つので、しみやシワなどの肌トラブルの予防にも欠かせない栄養素です。

リノール酸

リノール酸とは、多価不飽和脂肪酸の一つで、私たちが体内で合成することができない必須脂肪酸のことを言い、食品からしか摂取することができません。コ

レステロールを下げる作用があり、高血圧や動脈硬化を抑制するので、生活習慣病の予防にも効果的な栄養素です。不足すると、皮膚炎や肝臓障害、胃腸障害などのを引き起こしやすくなります。

食物繊維

炭水化物の仲間である食物繊維は、排泄や、有害ミネラルの排出などには欠かせない栄養素です。腸内環境を整える役割だけではありません。

血中のコレステロールや悪玉菌の増殖を抑制したり、急激に血糖値が上がるのを防ぐ働きもするので、糖尿病や肥満改善などにも役立ちます。

ミネラル

<カルシウム>

骨や歯を構成する要素として欠かせないカルシウムは、身体の生理機能を調整し、気持ちを安定させる働きもあります。

また、筋肉の収縮や興奮・緊張を緩和させたり、血液凝固や、動脈硬化、高血圧の予防などにも役立つ栄養素です。

<カリウム>

カリウムは、体内のイオンバランスを調整し水分代謝を正常に行うために、必要不可欠な栄養素です。ナトリウムとバランスよく摂取することで、むくみの予防・改善にも繋がります。さらに、筋肉の伸縮をスムーズにしたり、血圧の上昇を抑えるといった働きもあります。

<マグネシウム>

マグネシウムは、数多くの酵素の働きを、側面からサポートするように働くので、健康維持には欠かせない栄養素の一つです。

カルシウムと拮抗作用があるのでバランスよく摂取することが大切です。カルシウム:マグネシウム=3:1の割合が理想的だと言われています。

<鉄分>

鉄分は、赤血球をつくるヘモグロビンの主成分となっている栄養素です。血液が、身体のすみずみまで酸素を運用したり、筋肉の伸縮やコラーゲンが合成するのを助ける働きがあります。不足すると、貧血や筋力低下につながります。

食べ合わせで相乗効果

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食べ合わせを工夫すると、栄養豊富なとうもろこしの力がさらに発揮できます!ここでは、簡単なレシピと一緒に、相乗効果を期待できる食べ方をご紹介します。

冷え性改善コロッケ

とうもろこしとかぼちゃを一緒に摂れば、冷え性改善や、アンチエイジングにも役立ちます。

  1. 柔らかく茹でたかぼちゃの水を切り、潰します。
  2. とうもろこしをゆで、身だけを包丁などで削ぎ落とします。缶詰でもOKです。
  3. とうもろこしとかぼちゃを混ぜ、塩・コショウ・コンソメを少々入れ、混ぜたら、ボール状にします。
  4. 全粒粉を水で溶き、③に絡ませ、パン粉をまぶします。
  5. 180℃くらいの油できつね色になるまで揚げて、完成。

和風美肌パスタ

とうもろこしと、海苔やハムを一緒に食べることで美肌効果が期待できます。

  1. パスタを茹でておきます。
  2. ほうれん草とツナ(ベーコンやハムでもOK)、コーンをバターで炒めます。
  3. 茹でたパスタとゆで汁を②に入れ、醤油で味を整えます。
  4. 盛り付けて刻み海苔をまぶして完成。

むくみ解消スープ

とうもろこしとレタスを一緒に摂ることで、むくみの改善が期待できます。

  1. 鍋でベーコンと玉ねぎを炒めます。
  2. 火が通ったら水を入れ、ひと煮立ちしたらレタスとコーンを入れます。
  3. コンソメ、塩コショウ、オレガノ、で味を整えて完成。

※むくみ解消のためにも塩分を控えめにするとなお効果的です!

まとめ

いかがでしたでしょうか。とうもろこしは美味しいだけでなく、栄養豊富で優秀な食べ物なんですね。採れたてをそのままいただくのが、素材の味を一番活かせる食べ方かもしれませんが、他の食材と組み合わせることで、相乗効果が期待できます。目的に合わせてメニューを考えるのも面白そうです。

また、とうもろこしの栄養は、水に溶けてしまうので、茹でて食べるよりも、蒸して食べる方が、豊富な栄養をそのままいただけるそうです。

生きるためには、食べることが欠かせません。自然の恵みに感謝しつつ、美味しくバランスよく、そして楽しく食卓を囲みたいものですね。

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