徹夜明け、会議中、授業中など、眠ってはいけない時に限って猛烈な眠気に襲われること、ありますよね?何をしても効果が続かない、すぐにウトウトしてしまう・・・そんな悩みを抱えている人は多いのではないでしょうか?
そもそも、夜でもないのに眠くなるのはどうしてなのでしょうか?眠りのメカニズムを紹介しつつ、眠気に打ち勝つ方法を伝授します!今日からできるオススメの眠気覚ましも一挙ご紹介!
昼間に眠くなる原因は?
人は、1日の疲れを解消したり、その日入って来た情報を整理するために、夜は眠りに就きます。寝ている間、脳の中では記憶の整理がされているわけですね。ですから、夜、眠ることは物事を記憶し、身に付ける上でも非常に大切です。
では、昼間から眠くなるのはなぜなのでしょうか?前日の寝不足や体調不良など以外でも、昼食の後や会議中、授業中など、集中しなければならない時ほど強い眠気に襲われることがしばしばあります。だからと言って寝るわけにもいかず、とても困りますよね。
では、昼間眠くなる原因は何なのか、原因ごとに詳しくご紹介しましょう。
起床後から午前中にかけての眠気
朝、快適に起きられない人は、睡眠時間が足りないか、深い眠りのタイミングで目覚めることに原因があります。
不快な眠りを覚ますためには、二度寝をするという方法もありますが、この場合は10~15分後には目覚めるようにしましょう。あまり深く眠ってしまうと、余計に眠気が強くなることになります。また、90分周期で眠りの浅いレム睡眠が訪れますから、そのタイミングで起床するのが最も効果的です。ただし、レム睡眠のタイミングで起きた時には、二度寝は厳禁です。せっかくの眠りのサイクルがズレてしまい、快適に起きられなくなってしまいます。
また、午前中は頭がしゃっきりしないと感じている人も多いかもしれませんが、生態リズムから見れば最も眠気の少ない時間帯です。午前中の眠気は前日の睡眠不足にありますから、人と会話したり外出したりして、刺激を受けるとよいでしょう。
ランチ後からの眠気
昼食後はどうしても眠くなりがちです。主な原因としては、
・消化が始まると眠くなる
食べ物が体内に入ってくると、胃では消化活動が始まります。この時、胃には多くの血液が送り込まれるため、一時的にほかの場所への血液の量が少なくなるのです。つまり、脳が酸欠を起こして眠くなるというわけです。消化には大きなエネルギーが必要なのですね。
・眠りのピーク
先ほどお話した生体リズムの観点からいくと、午後2時~4時は眠気が最も強くなる時間帯です。たしかに夕方も眠くなりますよね。この眠気のピークは、仮に昼食を抜いても訪れます。ただし、消化によって血液がいに流れ込むのを回避できるため、昼食を抜いたり少量にすることで、ある程度眠気を抑えることはできるでしょう。
夕食後の眠気
お腹いっぱい食事をした後、眠気に襲われることがありますよね。これは、レプチンと言う満腹ホルモンが分泌されることにより眠気が誘発されるためです。
しかし、食後は胃の消化活動が活発になり、体温が上昇しています。良質な眠りを得るためには体温を下げる必要がありますから、体温の高い食後に眠ってしまうのはオススメしません。歯を磨いたり食後の片付けなどをして体を動かすようにしましょう。
仕事中だけ眠いのはなぜ?
仕事中は眠くてしかたがないのに、仕事が終わった途端に目が冴えてくる…こんな経験ありますよね?あの眠気は一体なんだったの?と不思議に思います。では、眠気の原因についてご説明しましょう。
ストレスからの逃避
私たちの脳は、ストレスを感じると本脳的に逆らうようにできています。例えば自分の能力ではとてもさばけそうにない仕事や、責任の重い仕事を頼まれると、眠気に襲われることがあると言います。あまりに強いストレスを感じると脳が危険と判断し、自己防衛のために眠気を催すのです。
環境の問題
ストレス以外にも、身を置いている環境にも原因があるようです。職場がオフィスのような閉塞的な空間の場合、どうしても二酸化炭素濃度が高くなりますよね。パソコンに向かって仕事をしていると、息抜きに外の空気が吸いたくなることがあるかと思いますが、これも二酸化炭素濃度による部分もありそうですね。
特に、会議室などは狭い空間に大勢の人が集まりますから、それだけ二酸化炭素濃度は高くなります。一般的に、二酸化炭素濃度が3,000ppmに達すると眠くなると言われます。
寝ない方法を紹介!
では、しつこい眠気を吹き飛ばすためには、どうしたらよいのでしょうか?簡単にできる方法をいくつかご紹介しましょう。
顔を洗う
冷たい水で顔を洗いましょう。身体の一部を冷やすと効果的だと言われます。ただ洗うだけでは効果が持続しないので、もっと長続きさせたい場合には、洗面器などに水を張り、我慢の限界まで息を止める、という方法もあるようです。
ただし、水を張れるものと人目を気にしない場所が必要ですから、職場では不向きかも知れません。特に洗顔は、女性には難しいですね。
目薬を差す
清涼感のある(スースーした)目薬がオススメです。ただし、眠気を覚ます成分は入っていませんし、効果も証明はされていません。
しかし目に刺激物を入れることで一瞬でも覚醒しますから、一度試してみるとよいかもしれません。
ガムやタブレットを食べる
ペパーミントや柑橘系など、刺激のある味を選ぶと効果的です。また、ガムを食べたあとで水を飲むと、清涼感がより強くなるので効果アップです。
とは言え、これも口の中に清涼感が残っている間だけの効果ですので、一時的なものではありますね。
カフェインを摂る
コーヒーやお茶にはカフェインが含まれています。カフェインは睡眠ホルモンと言われるメラトニンの分泌を抑える働きがあるため、就寝前は不向きですが眠気覚ましにはオススメです。
栄養ドリンクを飲む
栄養ドリンクにはコーヒー同様カフェインが含まれているため、疲労回復や眠気覚ましには効果的です。しかし日頃から運動量の少ない人の場合はエネルギー過多となるため、体が温まって眠くなってしまうこともあるので要注意です。
しかし一時的に目を覚ますのには効果が高いため、目的によって方法を選ぶとよいでしょう。
昼寝をする
食後の眠気以外にも、午後は眠くなる原因があります。実は、生体リズムの観点からいくと、午後2時~4時は眠気が最も強くなる時間帯なのです。たしかにこの時間帯に眠くなることって多いですよね。この眠気のピークは、仮に昼食を抜いても訪れます。ただし、消化によって血液が胃に流れ込むのを回避できるため、昼食を抜いたり少量にすることで、ある程度眠気を抑えることはできるでしょう。
しかし、もしも可能ならば、この時間帯に短時間の昼寝をすることが効果的です。睡眠時間は20分ほどでよいので、少しでも時間が取れるならオススメです。眠りを我慢するより、少しの仮眠ですっきり仕事ができます。
腕に水をかける
洗顔同様に、体の一部を、冷やすことで眠気を飛ばすことができます。腕全体に冷たい水をかけるだけでも十分効果的ですし、これなら女性でもやりやすいですね。
首や脇の下、脚の付け根などを冷やす
熱中症対策などで、首や脇の下を冷やしますよね。首や脇の下、脚の付け根は太い血管と近接しているため、体を温度を下げるには効率的なのです。ハンカチなどを濡らして当てておくだけでも眠気対策にはバッチリです。
病気の可能性あり?
ここまで昼間に眠くなる原因と、その解消法についてお話ししてきました。しかし、生態リズムや食後の眠気、寝不足などが当てはまらない場合、実は病気が隠れている場合があります。
もしも病気が原因で眠気に襲われている場合には、これまでご紹介してきた方法では解決できませんので、早めに専門機関を受診してみましょう。
新型うつ病
新型うつ病とは、非定型うつ病とも言われ、20代から30代の若い人に多いとさせるうつ病です。新型うつ病の人は気分に波があり、責任感を要する仕事したがらない傾向にあります。
さらに、仕事など自分にとって嫌なことをしている時には症状が出るものの、好きなことをしていると症状が出ないのも特徴です。そのため、サボっているとかワガママ、我慢の足りない人というレッテルを貼られてしまうこともしばしばです。ほんの微細なストレスでも症状が出てしまうため、ワガママだと誤認されやすいのですが、ストレス耐性が低いことも事実です。また、少し嫌なことがあるとすぐに症状が出るため、仮病と間違われることもあるのが難点と言えるでしょう。
しかし、新型うつ病を発症する人の中には、パーソナリティ障害(境界性、回避性、依存性)や適応障害を抱えている場合もあるため、個々に応じて適切に対処することが大切なのです。
ナルコレプシー
会議中や人との会話中など、通常では考えられないような場面で眠り込んでしまう場合には、この病気が考えられます。
周りから見ると居眠りしているように見えるため、「だらしない人」「非常識な人」というレッテルを貼られてしまうことが多いですが、本人の意思ではどうにもできない強い眠気に襲われるのです。一度の睡眠は30分程度で、睡眠後にはすっきりと覚醒しますが、数時間後には再び強い眠気に襲われます。
睡眠時無呼吸症候群
睡眠中に一時的に呼吸が止まることで脳が覚醒し、良質な睡眠が妨げられます。そのため、本人に自覚がないまま睡眠不足になり日中の眠気につながる原因となるのです。
睡眠障害
睡眠障害は、寝つきが悪かったり睡眠中の覚醒、体内時計の異常などにより、良質な睡眠を取れない病気です。
睡眠障害はその原因も症状も様々ですが、十分な睡眠を取れないため、日常生活に大きな弊害をもたらす、重大な病気です。
眠くならないためには
眠気というのは生理現象ですから、一度眠気を感じてしまうと対策を講じるのはなかなか大変です。しかし、日頃のちょっとした工夫で改善することはできます。では、その方法をご紹介しましょう。
食事前ににコップ1杯の水を飲む
食事に関わる神経に、交感神経と副交感神経があります。交感神経は周囲に注意を配ったり手先を動かしたりする、積極的な行動を司り、反対に副交感神経は体を休め、リラックスさせる働きを持っています。
食事中は交感神経が活発になり、食後になると副交感神経の方が活発になるため、食後の眠気が起こるわけですね。この切り替えが激しいほど強い眠気を催しますから、副交感神経への移行を緩やかにすれば、食後の眠気を抑えることができるわけです。
食前に水を1杯飲むと腸の動きが活発になり、副交感神経の働きが活性化します。そのため食事後の急激な眠気が起こりにくくなるのです。
ゆっくり食事をする
早食いすると、急速に消化が始まるため、交感神経と副交感神経の切り替えが急になります。ゆっくり時間をかけて味わうことで、満足感も増しますし、切り替えを緩やかにすることができるのです。
また、大食いも避けましょう。胃に負担がかかり、消化に使うエネルギーがさらに大きくなります。消化には大量の血液を使いますから、脳が酸欠になって強い眠気を引き起こします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?日中の眠気と戦っている人は数多くいらっしゃるでしょう。毎日のことですし、仕事は楽しいばかりではありませんから、どうしても眠気が起きてしまうのは仕方がない・・・と諦めていませんか?眠気にはきちんとした原因があり、それをきちんと理解すれば、解決法を見つけることもできますし、生活改善することだってできるのです。
日中の眠気は本当に辛いですよね。少しでも快適な毎日を送れるよう、今日から、できることから、対策を始めてみませんか?