体質改善の方法とは?肥満や冷え性の人、アレルギー体質の人も可能なの?

少し前になりますが、女優の有村架純(有村かすみ)さんのブログで、体質改善について触れられて話題になりました。

私達人間の中には、太りやすい人もいれば、太りにくい人もいますよね。また、アレルギー性鼻炎や花粉症などのアレルギーになりやす人もいれば、アレルギーとは無縁の生活を送る人もいます。このような差は、どこで生まれるのでしょうか?その人の生まれ持った体質なのでしょうか?

しかし、「体質」という便利で幅広い意味を持った言葉で片づけてしまうと、何事も解決せずに思考停止に陥ってしまいます。実は、体質にも生まれ持った変えることのできない体質もあれば、生まれた後の生活で身についた変えることのできる体質とに分類できるのです。

そこで今回は、「体質改善」について、まとめてみましたので参考にしていただければ幸いです。

体質とは?

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そもそも「体質」とは、どのような意味を持つ言葉なのでしょうか?

まずは、体質改善を考えるにあたって、前提となる「体質」という言葉の定義について確認しておきたいと思います。

「体質」の意味

「体質」の意味について、様々な辞書・辞典をめくってみると、複数の意味が記載されていますが、主に体の性質についての意味に絞ってまとめると、概ね次のような意味・定義となります。

・体質とは、生まれ持った遺伝的・先天的な要因と生まれた後に置かれた環境的な要因の双方が相互作用することで形成される個々の人間の精神的・身体的な性質のこと。

体質の具体例

このように「体質」とは、遺伝的要因と環境的要因から形成される人間の性質であると言われても、なかなかピンと来ないですよね。

そこで、分かりやすく具体例を挙げて説明してみたいと思います。

遺伝的な太りやすい体質と太りにくい体質

人間には、太りやすい人と太りにくい人がいます。

これは、生まれながらに脂肪を溜めこみやすい細胞を持っていれば太りやすくなりますし、もともと生まれながらに筋肉質な人は筋肉がエネルギー消費するので太りにくくなります。このような遺伝的な個人差があることは事実ですが、それもまた人間の個性の一つで、変えることのできないものです。

環境的な太りやすい体質と太りにくい体質

しかしながら、このような遺伝的要因で全て決まるかと言うと、決してそうでなありません。生まれた後の環境的な要因、つまり食生活・運動習慣などの生活習慣や生まれた後に形成された肥満に対する考え方のほうが、実は大きなウェイトを占めているのです。

身体は食べた物によって作られていきますので、太りやすい人は意識的にしろ無意識的にしろ高カロリーな食事をしていて、運動習慣もないために筋肉が発達せず体内のエネルギーを消費できないことで、余分なエネルギーが脂肪に変換されて蓄積し身体的性質が太りやすくなるのです。そして、このような生活習慣や自分の肥満を許容している個人の考え方(精神的な性質)も、太る原因の一つなのです。

逆に言えば、意識的に高カロリーな食事を見直して、運動をすることで筋肉をつければ、摂取エネルギーより消費エネルギーが上回り、脂肪が蓄積することなく太りにくい身体的性質に変えることができます。そのためには日常生活を見直して自分を律するとともに、自分の肥満を許容しないという個人の考え方(精神的な性質)を変える必要もあるわけです。

体質改善するには?

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このように体質には、生まれ持った変えることのできない体質もあれば、生まれた後の生活で身についた変えることのできる体質があります。

そして、体質改善をするということは、生まれた後の生活で身についた変えることのできる体質を改善するということなのです。それでは、体質改善をするには、どうすれば良いのでしょうか?

体質改善には時間がかかると覚悟する

生まれた後の生活で身についた偏った食生活や生活習慣を見直して、体質改善するには時間がかかります。即効性のある体質改善の方法は、無いと言っても良いかもしれません。

体質改善をするには、まず頭の中から、つまり個人の考え方から改善していく必要があるでしょう。そして、体質改善には時間がかかるということを認識して覚悟しておかなければ、すぐに効果が現れないことがストレスとなり途中で挫折してしまうことになりかねません。

体質改善の途中で挫折しないようにするには、あまりに生真面目に取り組むのではなく、要所要所で自分にご褒美を与えるなど楽しみながら体質改善を行うのがコツと言えるでしょう。

体質改善の基本は規則正しい生活

体質改善には、即効性のある方法や劇的に効果を実感できる方法はありません。むしろ、体質改善の基本は、地道にコツコツと規則正しい生活を送ることにあります。

つまり、栄養バランスのとれた食事をすることで、自分の身体を構成する血液や細胞の質を良くしていきます。そして、適度な運動を実施することで、適度な筋肉をつけて基礎代謝量を増やします。筋肉は熱を生み出しますから、基礎体温を上昇させることができます。さらには、規則正しく十分な睡眠量を確保することが、疲労回復を促します。

体温の上昇は冷え性など免疫力を低下させる要因を解消しますし、十分な睡眠も自律神経を整えることにつながるので免疫力を高く維持することにつながります。

逆に言えば、不規則で偏った生活をしていると、自律神経は失調し、栄養バランスも崩れ、筋肉量も低下して、体質は悪化していくわけです。

改善できる体質は?

何度も申しますが、遺伝的な要因による体質は変えようがありません。しかし、物事に対する考え方や生活習慣といった環境的な要因による体質は改善することができます。そして、体質に占める割合は、環境的な要因のほうが大きいのです。

ですから、「体質」が理由とされる次のような症状は、完全に克服できないまでも、少なくとも改善・緩和できる可能性があります。

  • 肥満体質(太りやすい体質)
  • 肌質(乾燥肌・ニキビや吹き出物)
  • 冷え性体質
  • アレルギー体質

肥満体質・太りやすい体質の改善

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肥満や太ることに対して、肥満体質だからと言い訳する人がいますが、肥満の原因は自分自身の考え方や生活習慣にあると言うべきでしょう。

もちろん、先天的に代謝が悪い人もいるかもしれませんが、そのような人は圧倒的に少数派なのです。そこで、肥満体質・太りやすい体質の改善について、簡単にご紹介したいと思います。

考え方を変えて食欲をコントロール

肥満や太る体質の人は頭で痩せたいと思っていても、実は高カロリーな食事や間食を止めることはなく、面倒さが先立って運動をしなかったりと太る生活をしているのですね。

ですから、肥満体質や太る体質を変えようと思うならば、それまでの考え方を変える必要があります。つまり、痩せたいと本気で思う理由と覚悟が必要なわけです。

肥満に対する考え方(精神的な性質)が変われば、食事に対する意識も変化しますので、食欲をコントロールする意識や工夫をするようになるでしょう。

例えば、食欲には血糖値の変動が大きく関わっていて、甘い物を食べるなど急激に血糖値が上昇するとその反動で血糖値がその後急降下します。この血糖値の急降下が食欲を高めることが分かっていますから、血糖値が急上昇しにくい食物繊維を積極的に摂取しようと考えたりするでしょう。また、ご飯などの炭水化物や糖質よりも、先に肉などのたんぱく質や脂質を食べることでも、血糖値の急激な上昇を避けられます。

このように考え方が痩せる体質に変化すれば、行動もそれに伴ってくるので食欲スイッチも入りづらくなるのです。

消費エネルギーを増やす

世の中には様々なダイエット方法が溢れていますが、最も単純に考えれば摂取エネルギーよりも消費エネルギーが上回るようになれば、体内の余計な脂肪がエネルギーとして消費され痩せるわけです。

そして、消費エネルギーを増やす方法が、運動をすることであり、ある程度の筋肉をつけて基礎代謝を上げることなのです。そこには、即効性の効果はありませんが、地道に続けていき運動習慣が出来て筋肉もつけば、肥満体質・太る体質から太りにくい体質・痩せる体質へと変わることができるでしょう。

様々なダイエット方法

インターネットで検索すれば、様々なダイエット方法がヒットします。例えば、水ダイエット・白湯ダイエット・低炭水化物ダイエットなどの色々な特徴あるダイエット方法が存在します。

ここでは、そのダイエット効果について議論するつもりはありませんが、前述したように考え方や何かが偏った生活をしていると、体質改善どころか体質は悪化していくということだけはお伝えしておきたいと思います。

肌質の改善

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肌の質についても、遺伝的にニキビや吹き出物が出やすい体質の人がいる事実は否定できません。

しかしながら、乾燥肌やニキビ・吹き出物も、実は環境的な要因による体質であることが多く、改善・緩和することができます。そこで、肌質の改善について、簡単にご紹介したいと思います。

まずは現状を認識して考え方を改めること

肌質の改善についても、美肌にしたいと思ってはいるものの、仕事上のストレスからタバコを吸っていたり、外食のメニューから油ものを選んでいたり、菓子を沢山食べていたり、睡眠不足だったりと肌に悪いことをしているのではないでしょうか?

まずは、このような現状を認識して、肌質を改善するという強い決意を持つことが必要です。つまり、考え方から美肌体質に変わる必要があるのですね。

生活習慣の改善

肌質は日常生活のあらゆることが影響すると言われますから、生活習慣を改善していくことが肌質の改善にもつながります。

食生活では、野菜や果物などビタミン類やミネラル類を含むものを意識して摂取したり、オーガニック商品・オーガニックの材料を選ぶのも一つの方法です。また、水分を取りながらの適度な運動は血流を促しますので、デトックス効果も期待できます。さらに、上手にストレスを解消することも必要ですし、質の良い十分な睡眠も大切です。

肥満体質から痩せる体質に変わる場合と同様、すぐに効果は現れないかもしれませんが、生活習慣を見直せば確実に肌質は変化していくでしょう。

冷え性体質の改善

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女性にとても多いのが、冷え性体質です。この冷え性ですが、先天的な低血圧の傾向がある人が冷え性体質になりやすいのは事実です。

しかしながら、むしろ筋肉量が不足することが血流の悪化を招き、結果として冷え性になるという環境的な要因のほうが、原因としての割合は大きいと言えるでしょう。そこで、冷え性体質の改善について、簡単にご紹介したいと思います。

まずは考え方の冷え性体質を改める

冷え性体質の人は、冷え性を解消したいと身体を温める食材を食べたり、白湯を飲んだりと様々な対策を行います。しかし、運動をして筋肉量を増やそうとする人は、意外と多くはないのですね。

身体を温める食材や白湯を飲むことの効果が無いというのではなく、冷え性を根本から改善する為の、より本質的な改善策は何かという視点が欠落しているのです。

ですから、冷え性体質を改めるには、運動をして筋肉量を増やすという決断が必要なのです。

運動を継続して筋肉量を増やす

冷え性の本質的な原因は、筋肉量の不足による体内での熱発生不足と血流悪化にあります。ですから、運動を継続して筋肉量を増やすことが、冷え性の本質的な改善策と言えるでしょう。このような筋肉量を増やす改善策を取りながら、補助的に身体を温める食材や東洋医学に基づく漢方薬を摂取したり、マッサージなどによる血行促進策をしていくと良いでしょう。

冷え性を放置すると、生理痛が悪化したり、免疫力が低下して風邪をはじめとする様々な病気を招きますので、根本から改善するようにしましょう。

アレルギー体質の改善

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春先はスギ花粉による花粉症・アレルギー性鼻炎になる人が多く、それだけアレルギー体質の人が増えているということでもあります。

アレルギー体質の原因も、遺伝的要因もあれば、花粉やハウスダストといった環境的要因もあります。そこで、アレルギー体質の改善について、簡単にご紹介したいと思います。

アレルギー体質は改善可能なのか?

たしかに、アレルギー体質の場合は、肥満体質・肌質・冷え性体質に比べると、花粉の飛散など個人的な努力では如何ともしがたいこともあります。

しかしながら、近年は医療研究の進展によって、アレルギー症状を抑制・緩和する治療法が開発されたりしています。

ですから、アレルギー体質・アレルギー症状は根治とまではいかなくても、緩和することは十分に可能なのです。

アレルゲンを遠ざける

アレルギー体質の改善策の第一歩は、アレルギー反応の原因であるアレルゲンを近づけないことです。アレルギー性鼻炎や花粉症の場合、ハウスダウトやスギ花粉などがアレルゲンとなってアレルギー反応が起こります。

ですから、自宅室内をこまめに掃除したり、空気清浄機を利用することで生活環境を清潔にすることがポイントになります。

生活習慣の見直し

アレルギー症状は、偏った食生活や睡眠不足が続くと悪化することが知られていますから、バランスの良い食事や十分な睡眠をとるように生活習慣を見直す必要があります。

また、近年の研究によって、腸内環境と免疫力との間に強い関係性が見られることが分かってきました。そのため、腸内の善玉菌を増やすヨーグルトなどの動物性乳酸菌や味噌や納豆などの植物性乳酸菌を積極的に摂取することも良いですし、専門家の下で断食・ファスティングを行い腸内環境をリセットしてみるのも良いかもしれません。

さらに、ストレスは自律神経の乱れを誘い、アレルギー症状を悪化させる可能性がありますから、上手くストレスを解消して心身とも余裕を持つことも大切です。

レーザー治療を受ける

基本的に体質改善に即効性のある方法は無いと何度も申し上げてきましたが、アレルギー性鼻炎・花粉症に限れば、鼻粘膜をレーザーで焼いてしまう鼻粘膜焼灼術という治療法は、比較的即効性の期待できる体質改善方法だと言えます。

このようなレーザー治療により、一時的に鼻粘膜は腫れますが、鼻粘膜にかさぶたができるとアレルギー症状に悩まされることは無くなります。

ただし、鼻粘膜焼灼術もアレルギーを根治させるものではないことに留意が必要で、鼻粘膜が再生してくるとアレルギー症状も再発してしまいます。

まとめ

いかがでしたか?体質改善について、ご理解いただけたでしょうか?

たしかに、生まれ持った遺伝的な要因のもので改善できない体質というものがあります。しかしながら、体質がこのような遺伝的な要因で全て決まるかと言うと、決してそうではなく、生まれた後の環境的な要因のほうが実は大きなウェイトを占めているのです。

ですから、「体質」という便利な言葉で言い訳するのではなく、ぜひ積極的な考えを持って体質改善に取り組んでみてください。そうすれば、今まで見えていなかった情報が見えてきて、それまで困らされてきた症状を改善・緩和するヒントが見つかるはずです。

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