厚かましいってどういう意味?その心理や特徴、対処法を紹介!図々しいとの違いは?

「厚かましい」という言葉、皆さんはどのようなシーンで聞いたことがありますか?ビジネスマナーとして使われることも多く、皆さんの周りに「この人厚かましいな」と思うような人がいれば身近な言葉かもしれません。

人に対して厚かましいと思うのは、ある一定の距離があるにも関わらず、無理な頼みごとされて、お金や時間を割いて損をした状況で生まれる感情です。仲のいい友達だと思っていた人でも、このように感じてしまった場合「親しき仲にも礼儀あり」という言葉もあるように、一度人間関係を見直しましょう。

ここでは、厚かましい人はどういう人か、また対処法について詳しくご紹介します。

厚かましいについて

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あなたは厚かましいという言葉は、どんな時に使いますか?あまり仲良くない人にしつこく頼まれ事をされた時や、ビジネスのメールの文章などで見かけることが多いのではないでしょうか。

ここでは、厚かましいとは一体なにか、厚かましくなる原因、またビジネスシーンでの使い方についてご紹介します。

厚かましいとは

厚かましいとは分かりやすく言うと、ずうずうしい、恥知らずの事を言い、似たような言葉では「ご迷惑な」「無理な」「ぶしつけな」などが挙げられます。ビジネスシーンでは、「厚かましいお願い」として使われることが多く、目上の人や取引先の人に物を頼む時や頼んだ時のお礼の文としてよく使われます。

このような場合は、相手にお願いをして自分の為に時間を作ってもらっているという自覚があり、マナーとして使われている事がほとんどです。一方で本当に、厚かましい人というのは自覚がなく自分の利益ばかりを考えて行動する傾向にあります。

仲いい友人や家族に対して行うのには問題ないことでも、ある一定の距離がある相手にもしつこく頼みごとをしたりする人は、厚かましいと言えます。仲良くない人の頼みごとで費やすお金や時間に関しては、誰もが損をしているような気になります。

その為、頼まれた相手側は「お金を目当てにされている」「都合よく使おうとしている」といったように不快に思う為、人間関係を上手に構築することができません。

厚かましいと図々しいの違い

厚かましさは、その人の態度が直接人に及びます。その為、大勢が並んでいる列に割り込むなどの不特定多数や物に対して行われる行動については図々しいという言葉が使われます。

厚かましくなる原因

人の性格は3歳までに土台が形成されると言われています。細かな部分に関しては、その後の成長過程で形成されていきますが、いずれにせよ育った環境や起こった出来事が性格に大きな影響を与えます。

厚かましくなる人は、一般的には子供の頃からちやほやされて育ち、あまり怒られたことのない環境で育つことが多いです。生きることの不便さを学ぶことなく育った為に、自分はいつでも周りから助けてもらえ、周りにわがままを言ってもいいと思わせてしまいます。これを間違っている行為という事を知らないまま育つと、厚かましい性格になってしまいます。

ビジネスシーンで使われる「厚かましい」について

厚かましいという言葉はビジネスシーンでもよく使われます。親しい関係でもないのにも関わらず、お願いをするという事は失礼にあたると考えられているので、取引先にお願いしなければいけない場合には一言添えるのがビジネスマナーだと考えられています。例えば、ビジネスシーンでは下記のように使用されます。

■例文

  • 厚かましいとは存じますが、お言葉に甘えさせて頂きます。
  • ご多忙中厚かましいお願いで恐れ入りますが、ご配慮お願い申し上げます。
  • 厚かましいお願いにも関わらず、快くお聞き届けくださいましてありがとうございました。
  • 厚かましいお願いでは御座いますが、予定を1週間変更させて頂けませんでしょうか。
  • まことに厚かましいお願いではございますが、お話を伺えましたら幸いです。

上記の例文で挙げた「厚かましいお願い」は、無理なお願い、ぶしつけなお願いといった言葉にも置き換えることが出来ます。ビジネスシーンで使われる、このような厚かましいお願いというのは、先方が本当に面倒だなと思わないような事でも、頼みごとをする際に相手の事を配慮して一言添えている場合が多いです。

厚かましい人の特徴について

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ビジネスシーンで使う「厚かましいお願い」と言うのは無理なお願いでない場合も多くマナーの1つとして使われています。

しかし、実際に本当に厚かましい人というのは自分が厚かましいお願いをしている事に気付いていない場合が多く、平気で人に様々なお願いをする傾向にあります。ここでは、厚かましい人の特徴についてご紹介します。

ためらいがなく人にお願いできる

厚かましい人は一般的には人に迷惑をかける行為に繋がります。その際に本人は人に迷惑がかかっているという事に気付いていない場合が多いので、平気で人にお願いをします。中には当たり前のようにお願いする人もいれば、少し申し訳なさそうにお願いをする人もいます。どちらにせよ心の中では大きな問題だとは思っていません。

人に何かお願いをする時には、何かお礼をする為にご飯をご馳走したり、お土産を買ったり、その分別の機会で自分が相手を手助けするのが一般的ですが、厚かましい人はこのような代償を払うことはしません。

厚かましい人は心の中ではお願いを聞いてもらえるのは当然のことだと思っているので、人に迷惑をかけたという意識がありません。例えば、いきなり友人から連絡がきて「今週末そっちに遊びにいく用事があるから、泊めて欲しい」などと頼んできます。

仲のいい友人で何度も訪れているような仲であれば、快く引き受けてくれる頼みですが、厚かましい人はそんなに仲良くない人でも頼むことができます。他にも、「あなたの地元に遊びにいくから、全部プラン立てといて」や「おもてなし宜しくね」「着いたら迎えにきてね」などの言葉を平気で言えます。

相手が独身の人で余裕がある状況であればまだしも、仕事していたり家族がいるなどの状況の中で平気でこのような事を言える人は、厚かましい人と思われてしまいます。相手の立場も考えて、自分の事は出来る限り自分で行い、相手が提案してくれた場合は必要であればそれを受け入れ、相手に無理がかからないように行動しましょう。

自分の事しか考えていない

厚かましい人は周りが見えていなく、自分のことしか考えていません。私たちは人と助け合いながら生きていきますが、周りを見ながら助けが必要と感じれば手を差し伸べます。しかし、厚かましい人は、自分の利益を一番に考えるので、自ら困っている人に手を差し伸べることはありません。

何でも自分の事を人にやってもらうことばかりを考えているので、人のことをやるという事は基本しません。また、自分のお願いを人にやってもらうことは当然と考えているので、やってもらえなかった場合は不機嫌になる場合がほとんどです。

お願いを聞いてもらった場合、その人の時間を使ってしまったことは間違いありません。その為「次回はその分私が代わりにやるから困った時はいつでも言ってね」と言葉をかけるのが人間関係を上手に築くのに必要な配慮です。

空気が読めない

日本人は会話をしている時、空気を読んで会話をする傾向にあります。これを言ったら相手は傷つきはしないか、傷つかないための言い回しなどを自然と心がけていることも多いと思います。

しかし、厚かましい人は空気が読むことができません。例えば、同僚や友人と飲み会に参加した時、割り勘で1人5000円を徴収しなければならない時に「僕は全然飲んでないし、食べてないから3000円にして」と幹事の人を困らすようなことを平気で発言できます。

同じような事を思っている人はいますが、大人数で飲食店に行く際には割り勘するという方法が一番早く、幹事を困らすことはありません。お会計を調整したいのであれば、他の人に手間がかからないように、自分から率先して計算するべきではありますが、このような小さいことを気にしていると、小さい人だなと思われてしまいます。

大人数でいる場合には、特に協調性が重要視されます。全ての人の意見を聞いていたら、まとまることはないので、周りの空気感にあわせる事も時には必要です。

人との距離がつかめない

厚かましいという言葉はビジネスマナーでよく使用されることが多いように、仕事上の付き合いやある一定の距離がある相手に頼みごとをする場合に不快な印象を与える可能性が高いので、相手を配慮する言葉として使われています。

実際に、厚かましい人というのは、人との距離感を掴むことができないので、相手に不快感を与えてしまいます。気兼ねなく頼みごとができる仲というのは、親しい関係にある場合に成立する為、それ以外の人にとっては、時間やお金を費やすことに損をしていると感じる可能性が高いです。

中には、頼みごとをすることで距離を一気に縮めることができる場合もあります。頼みごとは親しい間柄でしか頼めないことが一般的ではあるので、頼みごとができる関係になることは2人の距離をグッと縮めることができます。

しかし、頼みごとをした後に相手を配慮するような行為が感じられない場合は、相手が損をしていると感じてしまい、結果的に不快な思いをさせる事になります。大切な相手には愛情を示すことが重要です。お土産を買ってきたり、何かおごってあげたり、次回は助けてあげたりと思いやりの心を持っていれば相手にもそれが伝わるでしょう。

人のお金・財布目当て

食事会で割り勘であると分かっているが故にいつも小食な人が多く食べたり、高いものを食べたりと人の財布を当てにして付き合うような人も厚かましい人と思われてしまいます。また、ご飯に誘った時に「おごりなら行く!」と答えてしまうような人は、人との付き合いを大切にしているのではなく、お金目当てだとすぐに分かってしまうので、相手に不快な印象を与えます。

他にも、お会計の際に財布を出した途端に「ご馳走さま」「ありがとうございます」「えっ?いいの?」などと、何も言っていないのにあたかも奢ってもらうことを催促するようなセリフを言う人も当てはまります。先に言えば、奢ってもらえる確率も高く、断られても損はなく、逆に断った方がケチな印象を与えるので、このような方法を取る人も少なくありません。

努力をしない

厚かましいは、すぐに人に頼ろうとするので努力しない傾向にあります。例えば「あれ教えて欲しいんだけど」などと、簡単に人の知識を得ようとします。1人で対処出来ないことが多く、解決の手段としてすぐ人に頼む人は厚かましい人だと思われてしまいます。

教える側もゼロから全てを教えるのには時間がかかり、何から教えていいかも分からない場合もあります。まずは、自分で手がかりを調べるなどして、1人で努力をすることが重要です。その上で、専門的なことが理解できなかったり、詳細を知りたい時に、相談する癖をつけましょう。

人の細かいお金を気にしない

厚かましい人は、「今、細かいお金がない」といって人にお金を借りることが多いです。そして、そのままお金を崩さずに借りたことを忘れてしまいます。

小額でも貸した側は覚えているので、それが積み重なると信用をなくしてしまいます。

人のプライバシーを気にしない

人の携帯には電話帳や写真、メールの内容など、人には見られたくないものもたくさんあります。しかし、そういう事は気にせずに勝手に携帯を触ってしまったり、中身をみたり個人情報について詮索して何でも首をつっこもうとする人も厚かましい人の特徴です。

他にも、預金通帳や給料明細書などのお金に関わる資料を勝手にみたり、相手に躊躇することなく質問することができます。

一口頂戴という

食べ物を食べている時に「一口頂戴」と人のものを少しだけ食べるのが癖になっている人はいませんか?この一口頂戴と言う行為が可愛いと思っている人もいますが、この行為を嫌だと思っている人も少なくありません。

例えば、彼氏や家族などの近い人にやる分には甘えているんだなと思われるだけかもしれませんが、友人関係の場合は「一口頂戴」を毎回言われると面倒だなと感じる人もいます。ほどほどにして、自分がオーダーしたものを楽しみましょう。

厚かましい人との付き合い方

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あなたが「この人、厚かましいな」と感じる人は、一緒にいても損をするだけです。上記で紹介した厚かましい人の特徴の中でも、相手に愛情があったり、親友のような親しい関係であればどうも思わないことが多いです。

厚かましい人と感じる人は、自分のことを都合のいい人と思われている事に気づいているからです。このように思える人が周りにいる場合は、徐々に距離を置き、ハッキリと意見を伝えるようにしましょう。ここでは、厚かましい人との付き合い方をご紹介します。

仲良くしすぎない

厚かましい人は、自己中心的で自分に自信があり、意見もハッキリと押し通す傾向にあるため、指摘してもなかなか直すことはできません。その為、仲良くならずに徐々に距離を置いていきましょう。

厚かましい人と仲良くなると、頼みごとがどんどんと増えてきます。彼らは躊躇することなく、お願いをしてくるので、何度もお願いを聞いてしまうと頼みやすい人だと思われて、お願いが止まることはありません。

相手の性格を分かっていながらも、相手に手を差し伸べてあげたいと思うのであれば、ボランティア精神で取り組み見返りを求めたり、相手が何かしてくれるという期待はしないようにしましょう。

自分が困った時には相手も助けてくれるだろうという気持ちを持っていると、後で後悔したり損した気分になります。

嫌なものはハッキリと断る

厚かましい人は、お願いする事に慣れている為、お願いの仕方が得意な傾向にもあります。厚かましい対象の人が女性であった場合、下心もあってか男性は助けたいと思ってしまう傾向にありますが、嫌なものは嫌、できないとハッキリと断りましょう。

頼りやすい人と思われると、お願いごとも増えてきます。男性はそれを好かれていると勘違いしてしまう場合もありますが、ほとんどの場合は都合のいい人になってしまっているだけです。自分の状況や相手の状況をよく確認して本当にそれを助けるべきかを判断しましょう。

冗談まじりに言う

笑顔を見せながら物事をハッキリ言うと、相手に与える印象も柔らかくなり冗談交じりに聞こえる効果があります。例えば「厚かましいよっ!」とツッコミをいれるかのように、笑っていう事で、その場を避けることができます。

相手の言うことを冗談を言っていると思って笑いながら受け流すことで、やんわりと断ることができます。

おわりに

厚かましいという言葉は、取引先などに何か依頼する時のビジネスマナーとして用いられることが多いです。このように、仕事上での付き合いや仲良くない間柄で頼みごとをする場合には、相手に不快な印象を与える可能性が高い為、相手のことをより配慮して物事を頼む必要があります。

人との距離感を掴むことができずに、物事をしつこく頼んでしまう人は「厚かましい人」と思われてしまいます。あなたの周りで実際に厚かましいなと感じるような人がいる場合は、距離を置いて付き合いましょう。

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