「ハイチオールC」というと、「美肌効果」のあるサプリメントと思いますよね。シミやソバカスに効果があると言われて、飲んでいる女性が多いようです。
ところが、ハイチオールCの効能に「二日酔いに効く」というのがあるんです。「エッ?本当?シミやソバカスに効くサプリメントが、なぜ、二日酔いに効くの?」と、不思議に思いますよね。
しかも、ハイチオールCは、サプリメントではなく、第三類医薬品です。市販薬ですが、健康食品・栄養補助食品ではなく、お医者さんが処方することもある医療用医薬品なのです。
ハイチオールCが、なぜ二日酔いに効くのか?そもそも、なぜ二日酔いが起きるのか?ハイチオールCと同じ効能効果のある類似薬、そして、ハイチオールCと類似薬の副作用について、お伝えしますね。
二日酔いはなぜ起きる?
頭がガンガン痛い・胃がムカムカする・嘔吐する・胃が痛い・心臓がドキドキする(動悸)・不整脈・やたらに喉が渇く・・・二日酔いの症状です。
二日酔いはなぜ起きるのでしょう?飲酒は、なぜ身体に悪いのでしょう?それは、肝臓と関係があるからです。
[二日酔いと悪酔いの違い]
二日酔いとは、お酒(アルコール類)を飲んだ翌日、血中のアルコール濃度が低くなってから、頭痛・嘔吐・吐き気・動悸などの症状に悩まされることです。
悪酔いとは、お酒(アルコール類)を飲んで数時間以内、血中のアルコール濃度が高いうちに、吐き気・嘔吐・動悸・不整脈などの症状に苦しむことです。
二日酔いは、大量にアルコール類を飲む人がなりやすく、悪酔いは、アルコール類に弱い人がなりやすいようです。お酒に弱い人は、二日酔いになるほどお酒を飲む前に、気分が悪くなってしまうのです。
「酒に強い」「酒に弱い」といいますが、その違いは、肝臓のアルコール分解酵素に原因があります。
詳しくは、二日酔いの症状とは?対処方法も合わせて紹介!を読んでおきましょう。
[肝臓の働き]
肝臓は、極めて重要な臓器です。しかも、とても再生能力が高く、肝臓の99%がダメになっても、残る1%が頑張って働き続けます。
肝臓の働きは、➀栄養の代謝と貯蔵 ②胆汁の生成・分泌 ③解毒作用 です。
➀栄養の代謝と貯蔵
肝臓は、食物から摂取した糖分・脂肪・タンパク質を、体内で使用できる形に合成・分解して蓄えます。必要に応じて、エネルギー源として、全身に供給します。
②胆汁の生成・分泌
胆汁は、肝臓でできる老廃物を流し出す働きをします。また、脂肪の消化・吸収を助けます。
③解毒作用
肝臓は、アルコール類・薬物・老廃物など身体に有害な物質を分解して、無毒化します。
「お酒に酔う」「悪酔い」「二日酔い」は、この肝臓の解毒作用と大いに関係があります。
[肝臓のアルコール分解]
飲酒した場合、体内に入ったアルコールは消化されることなく、胃と小腸上部から吸収されます。飲酒後、1~2時間で吸収されて、血液中のアルコール濃度が高くなります。アルコールは、門脈という太い静脈を通り、肝臓に運ばれます。
肝臓で、アルコールは酸化され、分解されます。
まず、主にアルコール脱水素酵素(ADH)により、アルコールが酸化されて、有毒な物質アセトアルデヒドになります。アセトアルデヒドは、2型アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH2)により、さらに分解されて、酢酸と水素になります。1型アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH1)も補助的に働き、分解を進めます。
アルコール脱水素酵素・1型2型アセトアルデヒド脱水素酵素をまとめて、アルコール分解酵素といいます。
アセトアルデヒドが分解されて生じた酢酸は血中に入り、心臓をはじめ全身の臓器や筋肉に運ばれ、そこで水と二酸化炭素に分解されます。体内に吸収されたアルコールの数%が、汗や尿、便とともに体外に排出されます。
酒類を飲むと、顔が赤くなったり、動悸がしたり、頭痛などが生じることを、フラッシング反応といいます。有害なアセトアルデヒドが、フラッシング反応を引き起こすのです。
2型アセトアルデヒド脱水素酵素
2型アセトアルデヒド脱水素酵素は、3種類あります。「活性型」という、よく働いてアセトアルデヒドを分解するタイプ、「低活性型」という、アセトアルデヒドの分解がとても遅いタイプ、「非活性型」という、アセトアルデヒドの分解がほとんどできないタイプです。
この3種類のタイプは遺伝します。欧米人には、活性型が多く、日本人には低活性型や非活性型が多いといいます。
活性型の人は、大量に酒類を飲むことができるので、欧米人にアルコール依存症が多いようです。低活性型の人は、アセトアルデヒドがなかなか分解されないために、フラッシング反応を生じたり、気分が悪くなったりします。非活性型の人は、さらにひどい症状が生じます。
二日酔いや悪酔いが起きるのは、2型アセトアルデヒド脱水素酵素の働きが弱いためです。お酒を飲むと、顔が真っ赤になる人は、無理な飲酒は控える方が賢明です。
アセトアルデヒド
アセトアルデヒドはDNAやタンパク質と結びつくので、発癌性物質と言われています。食道癌の発症原因でもあるようです。
特に、お酒を飲みながらタバコを吸うと、ニコチンはアルコールに溶けやすいので、食道癌の発症確率が高くなります。
アルコール分解速度
アルコール類の分解速度は、2型アセトアルデヒド脱水素酵素の型により違います。低活性型や非活性型の人は、酢酸になるまでに、かなり時間がかかります。また、肝臓の大きさによっても、速度が違います。一般に、男性は女性より肝臓が大きいので、アルコール類の分解が少し速くなります。
平均的に、ビール中ビン1本の分解に、男性は2.2時間、女性は約3時間かかります。日本酒を3合飲むと、分解するのに平均約9時間かかります。
脱水症状
アルコール類には利尿作用があります。飲酒すると、トイレが近くなりますよね。体内の水分が排泄される上に、アルコール分解に多量の水分が消費されますから、脱水症状になります。
脱水症状を起こす上に、有害なアセトアルデヒドの分解が遅いので、日本人には、悪酔い・二日酔いが起きやすいのです。飲酒する時は、水分を摂るように心がけるといいですね。
飲酒後は、スポーツドリンクを摂ると、アルコール分解に必要な糖分も補えます。脱水症状を起こすと、塩分も不足するので、シジミの味噌汁などがオススメです
[アルコール摂取による肝臓疾患]
アルコールを多量に分解することは、肝臓に大きな負担となります。そのため、肝臓疾患が発症しやすくなり、病状は重篤化することが多くなります。
肝細胞内に脂肪が溜まるアルコール性脂肪肝からアルコール性肝炎に進み、最期は、肝細胞が線維化して硬くなる肝硬変に移行します。死に至ることも少なくありません。
でも、アルコール性肝臓疾患は、アルコール摂取を絶つと、症状が改善します。断酒・禁酒は、「肝硬変」という最悪の疾患にも効果があります。
ハイチオールCは二日酔いに効く
ハイチオールCは、エスエス製薬のL=システイン製剤です。L-システインは準必須アミノ酸の1種で、ヒトが自分の体内で合成できます。食べ物などから摂取する必要がありません。
L-システインは、メラニン色素の生成を抑制したり、活性酸素を除去したり、代謝を高めたり、いろいろな働きをします。
ハイチオールCシリーズには、ハイチオールCホワイティアやハイチオールCプラスがあります。
[L-システインとは?]
システインはヒトの体内で合成できるアミノ酸の1種です。アミノ酸はヒトの身体を造るタンパク質の基です。システインは、生命維持に深く関わっています。
システインは、自然界の中では「L-システイン」として存在します。皮膚や髪の毛、爪を造るタンパク質の成分となるアミノ酸です。L-システインは、体内で他の成分と結びつき、いろいろな効果を発揮します。
L-システインは体内で生成できますが、皮膚や髪の毛、爪などを造るために消費される他、アルコールなど有害物質が体内に取り込まれたり、産生されたりすると、解毒作用があるために、多量に使われます。そのために、不足しやすくなります。
そこで、ハイチオールCなどL-システイン製剤を服用して、補給する必要があります。
[L-システインの効能効果]
L-システインは皮膚を造るタンパク質の成分となるアミノ酸ですから、当然美肌効果があります。でも、ハイチオールCが、ドラッグストアや通販で売られている単なる大衆薬と異なり、医療用医薬品でもあるのは、解毒作用や代謝促進作用があるためです。
➀アルコール分解酵素を活性化し、肝臓の機能を高める
L-システインには、活性酸素を除去し、アルコール脱水素酵素や2型アセトアルデヒド脱水素酵素を活発にする働きがあります。アルコール脱水素酵素や2型アセトアルデヒド脱水素酵素が活性化すると、アルコールの分解が促進されます。
アルコールの分解を促進するため、悪酔いや二日酔いを改善することができます。また、後でくわしく述べますが、事前に服用することで、悪酔いや二日酔いを予防することもできます。
また、L-システインには、弱った肝機能を改善して、正常に戻す働きがあります。肝臓が健康であれば、肝機能が高まり、解毒作用も強くなります。
ハイチオールCには、ビタミンCも含まれています。ビタミンCには、活性酸素を無害化する「抗酸化作用」がありますから、L-システインの働きを高めてくれます。
「活性酸素」は、強い酸化力でウィルス退治などをしてくれますが、増えすぎると、DNAやタンパク質を損傷し、細胞の機能を低下させてしまいます。
②胃癌の予防
日本人の胃癌発症には、アセトアルデヒドの毒性が深く関わっています。L-システインが肝臓機能を高めて、解毒作用を促進するので、アセトアルデヒドの毒の影響が低下します。また、飲酒後、ハイチオールCを服用すると、胃液中のアセトアルデヒドが減少します。
アセトアルデヒドの影響を小さくすることで、胃癌を予防できます。
②疲労感や倦怠感がなくなる
L-システインは、身体の代謝に関わる酵素を活性化させます。そのため、脂肪・糖分・タンパク質の代謝を促し、滞りなくエネルギーが発生するようになります。エネルギーが十分なので、疲労感や倦怠感が解消されます。
L-システインは肝臓の酵素だけでなく、心臓や筋肉にある酵素も活性化します。その上、有害な活性酸素を除去するので、慢性的な疲労感や倦怠感も軽減することができます。
③美肌・美髪効果
ハイチオールCの本来の目的は、美肌や美髪を取り戻すことです。L-システインは皮膚や髪の毛を造るタンパク質の基となるアミノ酸ですから、肌や髪の健康を取り戻します。しかも、ハイチオールCには、ビタミンCが配合されていますから、L-システインとともにメラニン生成を抑制し、色素沈着を防ぎます。シミやソバカスに効果があります。
シミやソバカス対策としては、ビタミンE剤や美白クリームなど外用医薬品を併用すると、効果が上がります。
[ハイチオールCの効果的服用方法]
ハイチオールCは、L-システイン製剤ですから、できるだけL-システインが効果を発揮できるように服用します。
L-システインは、1日の服用量が最大1500mgまでOKです。服用後1時間ほどで効果を発揮し、2~3時間持続します。ですから、常に効果を発揮させておきたいならば、何回かに分けて服用することを、オススメします。
ハイチオールCは、1回2錠、1日3回まで服用できます。
➀お酒を飲む前に服用する
忘年会や新年会など、「今日は、お酒をたくさん飲むことになる」という時は、会の1時間ほど前に、ハイチオールCを2錠飲みます。服用後1時間程度で効き目が出始めるので、少なくとも会の30分前には、飲んでおきます。
胃の弱い人は、牛乳やミルクコーヒーなどを飲むか、カステラなど軽い食べ物を摂ってから服用するようにしてください。
②飲酒直後に服用する
お酒を飲んだ後、できるだけ早いうちにハイチオールCを2錠服用します。アルコール分解で負担のかかる肝臓の働きを助けて、速やかにアセトアルデヒドなど有害物を分解・除去することができます。睡眠中にも効果を発揮して、アルコール分解を進めます。
翌朝、頭痛や吐き気、倦怠感が残っている時は、さらに2錠服用します。残っているアルコールやアセトアルデヒドの分解を促進します。
③類似薬品との併用
ハイチオールC同様に、二日酔いの防止や予防に効く市販薬があります。類似薬品については、後述します。これらの薬品を「二日酔い防止対策のドーピング市販薬」と呼ぶこともあります。
ハイチオールCと併用すると効果が増強するのは、「ヘパリーゼ」です。ヘパリーゼは、ゼリア新薬が発売している滋養強壮剤です。ドリンクタイプと錠剤があります。
ハイチオールCを、飲酒の前と後に服用し、就寝前にヘパリーゼを飲みます。
また、ハイチオールCとヘパリーゼに加えて、「ウコンの力」を服用すると、最高の効果が出るようです。
飲酒する前にハイチオールCとヘパリーゼを服用し、飲酒後にハイチオールCとウコンの力を服用します。
④ハイチオールCは、二日酔いになってから服用しても効く
うっかり何の対策もせず、大量にアルコール類を摂取して二日酔いになった場合、翌朝すぐにハイチオールCを飲みます。アルコール分解酵素を活性化して、二日酔いから早く脱け出すことができます。
悪酔いした時も、すぐにハイチオールCを2錠飲むようにします。
[ハイチオールCの副作用]
ハイチオールCは、街の薬局やドラッグストア、通販で手軽に購入できる大衆薬(OTC薬)です。第三類医薬品ですから、第一類・第二類医薬品のように副作用も強くなく、医師の処方箋を必要としません。
しかし、ハイチオールCは、肝臓疾患治療薬としてお医者さんが処方することもある医療用医薬品です。副作用が全くないわけではありません。
「今日は、ガンガン飲むから」といって、1度に多量のハイチオールCを服用することはNGです。効果は上がらず、むしろ副作用が現れます。➀胃腸障害、②発疹など肌トラブル です。
副作用が出た時は、すぐに服用を中止して、お医者さんか薬剤師に相談してください。
ハイチオールCは、決められた用量(1回2錠)を、決められた回数(1日3回)で、服用することが大事です。
➀胃腸障害
ハイチオールCを服用していると、胃痛・胸やけ・下痢・便秘・腹部膨満感(お腹が張った感じ)などの症状が出ることがあります。症状の程度には、個人差があります。
②発疹など肌トラブル
発疹・肌の赤み・痒みなどが出ることがあります。ハイチオールCの成分にアレルギー反応を起こしているのかもしれません。
以前に、システイン製剤や他のハイチオールでアレルギー反応を起こしたことのある人は、服用を控えた方がいいですね。
妊娠中・授乳中の女性は?
「妊娠中・授乳中の女性がハイチオールCを服用しても、特に問題はない」と、エスエス製薬は言います。しかし、妊娠中・授乳中は、どうしても必要な医薬品以外は、服用しない方が賢明です。もちろん、妊娠中・授乳中はアルコール厳禁ですから、ハイチオールCを飲む必要もないですね。
ハイチオールCの類似薬品
二日酔い・悪酔い防止の薬品は、いろいろ発売されています。中でも、良く知られていて、効果が高いのは、「ヘパリーゼ」「ウコンの力」「ミラグレーン」です。
[ヘパリーゼ]
ヘパリーゼは、ゼリア新薬の滋養強壮剤です。有効成分としては、肝臓水解物・イノシトール・ジクロロ酢酸ジイソプロピルアミン・コンドロイチン硫酸があります。
ヘパリーゼは、肝臓の肝細胞の再生を促し、肝機能を高めます。
二日酔いに効く成分
(肝臓水解物)
「肝臓水解物」とは、ウシやブタなど哺乳動物の肝臓に消化酵素を加えて、加水分解し、アミノ酸やペプチドという形にした物です。細かく分解されているので、吸収しやすくなっています。「肝臓加水分解物」ともいいます。
肝臓は休みなく解毒作用を行っています。負担が大きいと、肝細胞が損傷されますが、回復力も大きいので、超高速で再生されて働き続けます。肝細胞再生には、アミノ酸が多量に必要です。肝臓水解物には必須アミノ酸など18種類ものアミノ酸が含まれ、しかも効率よく吸収されます。また、細胞再生に必要な「核酸前駆物質」も含まれているので、肝細胞の再生を助けて、肝機能を高めます。
(イノシトール)
ビタミンB群の1種で、細胞の生成を助けます。
(ジクロロ酢酸ジイソプロピルアミン)
ビタミンの1種で、肝臓の働きを促進させ、滋養強壮の効果があります。
ヘパリーゼを飲むタイミング
ヘパリーゼは肝機能を高めるので、飲酒の前に服用するのがベストです。
ハイチオールCとヘパリーゼを併用すると、ハイチオールCでアルコール分解酵素を活性化させ、ヘパリーゼで肝臓を強化するので、相乗効果を上げることができます。
詳しくは、ヘパリーゼの飲むタイミングはいつがベスト?成分なども紹介!を読んでおきましょう。
ヘパリーゼにも副作用がある
ヘパリーゼが体質的に合わない人もいます。頭痛・胃の膨張感・腹部膨満感が出ることがあります。服用を中止すればいいので、あまり心配は要りません。
[ウコンの力]
ウコンとは、ショウガ科の多年草です。春ウコン・紫ウコン・秋ウコンが日本原産です。ウコンは、昔から漢方の生薬として利用されてきました。
肝臓を強化するのは、「秋ウコン」です。「ウコンの力」は、ハウスウェルネスフーズが秋ウコンを用いて製造販売しているサプリメントです。秋ウコンを用いたサプリメントには、ハウス食品の「活性ウコンsuper」やすこやか工房の「元気ウコン」などがあります。
秋ウコンに含まれているクルクミンには、肝臓を強化する働きがあります。また、秋ウコンは、胃腸を強化します。
ウコンを飲酒前に飲むと、肝臓を強化して肝機能を高めるので、二日酔いの予防になります。
ヘパリーゼZには、ウコンが配合されています。
[ミラグレーン錠]
ミラグレーン錠は、肝疾患治療薬です。第三類医薬品ですが、ドラッグストアや通販でも購入できます。
脂肪肝・流行性肝炎の治療に使われる医療用医薬品です。
成分
メチオニン・イノシトール・タウリン・牛黄・肝臓水解物・ビタミンB群・ビタミンE・葉酸などです。
(メチオニン)
メチオニンは必須アミノ酸の1種で、システインの原料となります。システインはアルコール分解酵素を活性化させ、肝機能を高めますが、メチオニンは、肝臓を強化して、代謝を高めます。肝臓の代謝が良いと、余分な脂肪を分解しますから、脂肪肝の予防や治療に効果があります。
メチオニンは、アドレナリンやセロトニンなど、脳内神経伝達物質の原料にもなります。
(タウリン)
メチオニンから、タウリンが生成されます。タウリンは、肝臓の働きを増強します。
(牛黄=ゴオウ)
ウシの胆石です。肝機能を高め、滋養強壮にもなります。胆汁の分泌を促して、肝臓のアルコール代謝を高めます。牛黄自体にも、多少の解毒作用があります。
ミラグレーンで二日酔い対策
ミラグレーンは肝臓と膵臓に作用して、代謝を高め、肝機能を良くします。アルコールの分解を促進するとともに、肝機能を増強して、解毒作用も高めます。
飲酒前に服用しても、飲酒後に服用しても、アルコールが抜けるのが早まります。
アルコール分解には、多量のビタミンBを消費します。ビタミンBが不足すると、全身の疲労感・倦怠感・食欲不振などが現れます。ミラグレーンには、ビタミンB群が含まれているので、そうした症状も改善できます。
飲酒直前に5錠服用するか、または飲酒後、寝る前に5錠飲みます。
ミラグレーンにも副作用がある
ミラグレーンは肝臓疾患の治療薬ですから、過剰摂取すれば副作用が生じます。また、体質的に合わない人もいます。副作用が出たら、すぐに服用を中止して、お医者さんに相談します。
- 1回2錠、1日3回が治療薬としての用法です。1日6錠が限度です。
- 胃痛・嘔吐・吐き気などの胃の不快感・便秘・下痢などの胃腸障害が起きます。
- 発疹・発赤・痒みなど、皮膚トラブルが起きます。アレルギー反応です。
- めまいや頭痛が起きることがあります。
長期間、過剰摂取を続けると、逆に肝機能障害や劇症肝炎を発症するので、用法・用量を守ることが大事です。
[何が効くかは、個人差がある]
ハイチオールCが効く人もいれば、ヘパリーゼが1番という人もいます。ミラグレーンを薦める人もいます。また、ハイチオールCとヘパリーゼ、ウコンなどの併用が効果大という人もいます。自分の体質に合う薬品を選ぶことが大事ですね。
仕事で大量にお酒を飲む「キャパ子」さん達のオススメは、ハイチオールC・ヘパリーゼ・ミラグレーンのようです。ウコンは併用するのがいいそうです。
まとめ 二日酔い対策薬に頼らず、飲酒は適量に抑える
ハイチオールCをはじめ、二日酔い対策薬は、肝臓のアルコール分解を促進するものです。肝臓のアルコール脱水素酵素やアセトアルデヒド脱水素酵素を活性化したり、肝臓の代謝を上げて肝細胞の再生を促したりして、肝臓の解毒作用を高めます。
肝臓の解毒作用が高まれば、摂取したアルコールが早く身体から抜けていきます。悪酔いや二日酔いの予防や改善になります。
でも、アルコールの摂取は、肝臓に負担をかけます。肝細胞が破壊され、常に猛スピードで肝細胞の再生を行うようになります。いくら医薬品やサプリメントで強化しても、肝臓の再生能力には限度があります。限度を越えれば、アルコール性脂肪肝・アルコール性肝炎を発症し、肝硬変から肝癌にまで移行します。死に至ることも多いのです。
最近の説では、「アルコール摂取は発癌の原因になる」とも言われます。昔から「酒は百薬の長」と言いますが、お酒を楽しく、健康的に飲むには、適量を越えないことが大事です。
アルコール分解には、時間がかかります。毎日、大量にアルコールを摂取すれば、肝臓は休む暇がありません。休肝日を設けて、多量に飲酒するよりも、適量を心がけて、毎日、肝臓が休めるようにする方が良いようです。
お酒は適量にしても、肝臓には、解毒作用で負担がかかります。ハイチオールCやヘパリーゼ、ミラグレーンなどを服用して、肝機能を高めると、お酒が楽しく、健康的に飲めます。
ハイチオールC・ヘパリーゼ・ミラグレーンなどは、用法・用量を誤ると、副作用が起きます。アレルギー反応を起こすこともあります。服用する時は、用法・用量の規定に従うことが必要です。
副作用と思われる症状が出たら、すぐに服用を中止して、病院へ行ってください。
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