いびきをかかない方法を知ろう!自分で出来る対処法と病院での治療法を紹介!

昼間は何ともないのに、眠ると大きなイビキをかく・・・自分では気づかないけれど、旅行に行った時など、同室の人に迷惑をかけてしまいます。イビキがうるさくて、配偶者が寝室を別にしてしまうこともあります。時には、自分のイビキで目が覚めることも・・・。

イビキには、睡眠時無呼吸症候群や脳血管障害など怖い病気が潜んでいる可能性もあります。「たかがイビキ」と軽視しないで、イビキをかかないようにする必要があります。

イビキの原因とイビキをかかない方法について、お伝えしますね。

なぜイビキをかくの?

animal-1846380_960_720眠るブルドッグ

自分のイビキの大きさに驚いて目を覚ます人もいますが、たいてい、自分では、就眠中にイビキをかいていることに気づきません。

配偶者など家族に「イビキがうるさい」と言われて、気がつくことが多いようです。

[イビキは喉で起こる]

イビキは喉で起こります。喉は、咽頭と喉頭に分かれます。咽頭は上咽頭・中咽頭・下咽頭から成り、上咽頭は鼻、中咽頭は口、下咽頭は喉頭とつながっています。

口や鼻から吸い込んだ空気は 、咽頭から喉頭、気管、気管支を通って肺に送られます。この空気の通り道を気道といいます。鼻・鼻腔・咽頭・喉頭を上気道といいます。

上気道が狭くなると、イビキをかく

イビキは、上気道が狭くなるために起こります。上気道が狭いと、空気が乱気流を起こして、音を出します。

スムーズに通れない空気が、上顎の奥の軟口蓋や口蓋垂(のどちんこ)を振動させて、音を出します。

これらの音が喉や鼻の粘膜と共鳴を起こして、さらに大きな音になります。

眠ると筋肉が弛緩して、上気道が狭くなる

起きている時、筋肉は緊張し、活動しています。しかし、眠ると、筋肉が弛緩して、上気道が塞がれ、空気の通りが悪くなります。そのため、就眠中にイビキをかくのです。

[喉の気道が狭くなる原因]

喉の気道を狭くする原因には、次のようなものがあります。

①アデノイド(咽頭扁桃)や扁桃腺(口蓋扁桃)が大きい

アデノイドも扁桃腺も3歳から7歳くらいが最大となります。子供のイビキは、大きなアデノイドや扁桃腺が原因となることが多いと言われます。成長するにつれて、両方とも小さくなります。

しかし、大人になっても肥大したままの人は、気道が塞がれて狭くなりますから、イビキをかきます。アデノイドや扁桃腺が細菌やウィルスに感染するなどして炎症を起こして腫れると、普段イビキをかかない人もかくようになります。

②大きな舌・大きな口蓋垂・小さな顎・太い短い首・弱い口輪筋

舌が大きい・口蓋垂(のどちんこ)が大きいと、イビキをかきやすくなります。眠ると、筋肉が弛緩して、舌根や口蓋垂が下がり、喉を塞いで気道を狭くします。

首が太くて短いと、気道が狭くなります。女性に多い小さな顎(あご)も、気道を狭くします。

口の周りの筋肉、口輪筋が弱いと、気道が狭くなりがちです。

③肥満

肥満すると、脂肪が、首の周囲にだけでなく、喉の内部や舌根にもつきます。首の外側と喉の内部の脂肪のために、気道が狭くなります。

日本人は、口や喉の体積が小さいので、少し太っただけでも、気道が狭くなり、イビキをかきやすくなります。

④疲労・ストレス・酔い

疲労したりストレスが溜まったりすると、空気(酸素)をより多く摂り込もうとして、口呼吸になります。口を大きく開けて、大量に空気を吸い込むため、気道の許容量を超えてしまい、空気が通りにくくなって、音が出ます。

身体的・精神的に疲労やストレスが溜まると、回復させるために睡眠が深くなります。筋肉が普段以上に弛緩して、舌や軟口蓋、口蓋垂が下がり、喉を塞ぎます。

酒などアルコール類を飲むと、いつもより筋肉が弛緩して、舌などが落ち込んで喉を塞ぐ上、喉に水分が溜まり、気道が狭くなります。睡眠薬を飲んだ時も、アルコール同様に、いつもより筋肉が弛緩します。

⑤口呼吸

口呼吸をしたり、口を開けて寝る癖があったりする人は、イビキをかきやすくなります。

眠っている時に口呼吸したり、口を開けて眠ったりしていると、舌が喉奥に落ち込み、上気道が狭くなります。

鼻づまりによる口呼吸が多いようです。

⑥加齢

男性も女性も、加齢とともに舌や喉の筋肉が弱くなります。眠ると、さらに筋肉が弛緩して、舌や軟口蓋、口蓋垂が喉に下がって、気道を塞ぎます。

また、加齢とともに気道の粘膜や組織も弛んできて、気道が狭くなります。

加齢とともに、イビキをかきやすくなります。

⑦男性は女性よりイビキをかきやすい

男性は女性の3倍近くもイビキをかく人が多いといいます。これは、女性ホルモンの働きによります。女性ホルモンには、上気道の筋肉の緊張を維持する働きがあるので、気道が狭くなりにくいのです。

女性は更年期から閉経期にかけて、女性ホルモンの分泌が減少したり、欠乏したりします。そのため、高齢になると、女性もイビキをかきやすくなります。

⑧仰向けに寝ると、上気道を塞ぎやすい

仰向けに寝ると、舌や口蓋垂、軟口蓋が喉に落ち込みやすくなります。横向きに寝る方が、イビキをかきにくいようです。

[鼻が詰まるとイビキをかく]

鼻が詰まると、イビキをかきます。鼻づまりの原因は、花粉症などアレルギー性の鼻炎や慢性副鼻腔炎(蓄膿症)、鼻中隔湾曲症など、鼻疾患です。

鼻に病気があると、粘膜が腫れたり、分泌物が多くなったりして、鼻がつまります。鼻から上咽頭にかけて空気の通りが悪くなります。空気の通りが悪いと、鼻腔や上咽頭の粘膜が振動して、音を出します。

鼻づまりから口呼吸になります。眠る時にも口を開けっ放しになります。鼻づまりによって口呼吸をすると、舌が喉に落ち込み、気道を塞いで、イビキをかきやすくなります。

鼻茸(鼻のポリープ)

蓄膿症・アレルギー性鼻炎・気管支喘息があると、鼻茸(鼻ポリープ)ができることがあります。鼻腔の粘膜がブヨブヨ茸状にふくらみ、気道を塞ぎます。そのために、異常に大きなイビキをかくようになります。

団子鼻はイビキをかきやすい?

慢性副鼻腔炎や慢性的な鼻炎に悩む人は、団子鼻になりやすいようです。鼻の奥に膿や老廃物が溜まり、粘膜が腫れるために、鼻づまりが起きるとともに、鼻の形が変わってしまいます。そのため、団子鼻の人はイビキをかくことが多いのです。

イビキは危険信号

woman-2197947_960_720睡眠

イビキは、肥満や加齢、鼻詰まりなどで起こります。若い時はイビキに無縁だった人も、年を取ると、イビキをかきやすくなります。心身ともに疲れた状態ならば、だれでもイビキをかくことがあります。

イビキは、ベッドパートナーや同じ寝室の人には大いに迷惑になりますが、本人が熟睡できていれば、心配は要りません。「単純イビキ症」とか「原発性イビキ」といいます。しかし、多くの場合、イビキをかき続けると、熟睡できず、心身の疲労を回復することができなくなり、生活に支障が生じます。

また、イビキが怖い病気の危険信号である可能性があります。イビキが酷い・夜中に何度も目が覚める・イビキをかかない人が急に大イビキをかく・・・という時は要注意です。

[睡眠時無呼吸症候群]

危険なイビキの代表が、「睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome=SAS)」です。睡眠中に、呼吸停止または低呼吸が何度も起きる疾患です。

睡眠時無呼吸症候群には、閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)と中枢性睡眠時無呼吸症候群(CSA)があります。まれにOSAとCSAの混合型もあります。

閉塞性睡眠時無呼吸症候群

就寝中に気道が塞がれて、呼吸停止や低呼吸が起きます。「気道が塞がれる原因」に書いた通り、肥満や扁桃腺肥大、大きな舌、筋肉の弛緩、鼻づまりなどによる口呼吸等々が原因で、上気道が塞がれてしまいます。

閉塞性睡眠時無呼吸症候群は、子供にも起きます。アデノイド・扁桃腺肥大や鼻の病気が原因です。

中枢性睡眠時無呼吸症候群

脳血管障害(脳梗塞・脳出血など)や重症の心不全のために、脳中枢から呼吸指令が出なくなり、呼吸が止まってしまいます。気道が閉塞することはありません。

睡眠時無呼吸症候群の特徴

睡眠は、脳と身体を休ませて、疲労を回復します。睡眠中に呼吸停止(無呼吸)や呼吸低下が起きると、全身の酸素量が不足します。酸素を補給するために、心臓は心拍数を上げて、送り出す血液量を増やします。脳も体も休むことなく働き続けます。

脳が働き続けるためと、酸素不足の息苦しさのために、夜中に何度も目を覚まします。

大イビキをかきますが、突然イビキが止まったり、再発したりします。突然、呼吸が止まります。軽症でも1時間に5~15回、重症になると30回以上も呼吸停止が起きます。

熟睡できないので、昼間、眠くてたまりません。ついウトウトと居眠りします。脳も身体も休めないので、疲労感・倦怠感がとれません。抑うつ感が生じ、記憶力や集中力が低下します。

(睡眠時無呼吸症候群が続くと、生命に関わる危険を招く)

睡眠時無呼吸症候群が続くと、脳も身体全体も酸素不足になります。酸素を補給しようとして、呼吸器も心臓も休みなく働き続けます。結果として、血圧が高いままになり、高血圧症や不整脈、心不全、心筋梗塞を引き起こします。最悪、突然死する可能性もあります。

睡眠時無呼吸症候群に気づくには?

睡眠時無呼吸症候群は、患者本人が気づくことが難しいといいます。配偶者など同じ寝室で眠る人が、大きなイビキに悩まされて気づくことが多いようです。呼吸が止まったり、大イビキが止まったかと思うと、またかいたりします。夜中にトイレに立つことも多くなります。

独りで眠る人は、夜中に何回も目が覚めたり、トイレに行ったりするようになったら、睡眠時無呼吸症候群を疑う必要があります。昼間、眠くてたまらないのも、病気の兆候です。

[脳卒中]

脳卒中とは、急性の脳血管障害(脳梗塞・脳出血・クモ膜下出血など)の総称です。急性の脳血管障害が起きると、舌の緊張が弛んで下に落ち込み、気道を塞いでしまいます。それで、大イビキをかくようになります。

急な大イビキは危険信号

いままでイビキをあまりかかなかった人が急に大イビキをかき始めたら、脳卒中の可能性があります。生命の危険がありますから、要注意です。

「ちょっと横になったら、大イビキをかき出した。よく寝ていると思っていたら、翌朝、冷たくなっていた」などということは、決して珍しくありません。

急に大イビキをかきだしたら、つねるなど痛み刺激を与えて、目を覚ますようにします。目が覚めなかったら、すぐに救急車を呼びます。

イビキを改善する方法

children-1922580_960_720眠る子供

イビキをかく人は、自分では気づかないことが多いようです。配偶者など家族から文句を言われたり、旅行や出張の泊まりで、同室者から注意されたりして気づきます。イビキは周囲の迷惑になるだけでなく、自分の健康も損ないますから、できるだけ改善したいものです。

イビキの対策・イビキの改善法などイビキをかかない方法は何種類かあります。病院などで医師に治療してもらう方法・自分で生活習慣を変える方法・イビキ対策グッズを使用する方法などです。イビキの原因により治療方法や対処法が違います。

[医師による治療]

イビキの治療は、その原因が気道閉塞・気道狭窄・鼻疾患による鼻づまりですから、ほとんどの場合、耳鼻咽喉科で行います。

根本的治療による鼻づまり解消

花粉症などアレルギー性鼻炎・鼻中隔湾曲症・慢性副鼻腔炎(蓄膿症)等、イビキの原因となる鼻疾患による鼻づまりを、治療して解消します。

鼻づまりの治療は、①ネブライザー ②内服薬 ③点鼻薬 ④手術 の4種類です。①②③を併用して、通院治療をすることが多いのですが、鼻中隔湾曲症・慢性副鼻腔炎は手術することもあります。鼻茸(ポリープ)は切除手術することが多いようです。

イビキ手術

イビキの原因となるアデノイド・扁桃腺肥大・口蓋垂(のどちんこ)肥大を、外科手術により摘出します。

生まれつき気道が狭いためにイビキをかく場合も、外科手術が主な治療法となるようです。

睡眠時無呼吸症候群の治療

閉塞性睡眠時無呼吸症候群は、耳鼻科で治療できます。しかし、中枢性睡眠時無呼吸症候群は、脳が関係するので、内科で治療します。

睡眠時無呼吸症候の専門病院もあります。

[医師による対症療法]

イビキを根本から解消するには、外科手術以外の治療方法は長期間かかります。しかし、イビキのために熟睡できないと、心身の負担が大きくなり、日常生活に支障をきたします。そのため、イビキをかかないようにする対症療法を行います。

CPAP(シーパップ)療法

睡眠時に鼻にマスクをかけて、空気を送り込み、気道を拡張します。気道が広がるので、空気がよく通り、イビキをかかず、熟睡できます。

マウスピース(歯科器具装置)

顎(あご)の形状や骨格がイビキの原因となっている場合、マウスピースを装着して、上顎より下顎を前に出すようにします。気道を広く保ち、イビキを防止します。

マウスピースはドラッグストアでも安価に購入できます。しかし、睡眠時無呼吸症候群の場合は、歯科医師に患者さんに合わせて作ってもらうことをオススメします。

薬物療法

気道拡張作用のある薬剤を内服して、気道を広げ、空気の通りを良くします。しかし、これは根本治療にはなりません。薬の服用を止めれば、イビキは再発します。

[生活習慣の改善]

自分でできるイビキ対策です。すぐに効果が出ないこともありますから、気長に続けることが大事です。耳鼻科で治療を受けながら、生活を改善する人もいます。

①ダイエットと有酸素運動

肥満はイビキの大きな原因です。ダイエット(食事制限)と有酸素運動で、首のまわりの脂肪や喉内部の脂肪を減らして、気道を広げます。

(栄養バランスの良いダイエット)

ダイエットは、栄養バランスの良い食事を、1日3回規則正しく、腹七分目程度に摂るようにします。過激なダイエットは、健康を損なったり、長続きしなかったり、リバウンドしたりしますから、NGです。「腹七分目」とは、「もう少し食べたいな」と思う程度です。

(有酸素運動で脂肪燃焼)

ダイエットといっしょに、ウォーキングやスロージョギング、水中ウォークなど30分以上続けられる有酸素運動をして、脂肪を燃焼させます。ラジオ体操もオススメです。

有酸素運動はストレス解消にもなりますから、イビキ防止には一石二鳥です。

②口呼吸を鼻呼吸に変える

日中は鼻呼吸しているのに、夜眠る時は口呼吸になる人がいます。癖(くせ)で口を開けて眠る人もいます。鼻疾患で鼻づまりしている人は、口呼吸しやすくなります。

(口呼吸は危険)

口呼吸はイビキの原因になるだけではありません。

鼻呼吸では、鼻が花粉や細菌・ウィルスなど異物を取り除くフィルターの役目をしています。また、摂り入れた空気を鼻で温め、水分を与えて肺に送り込むので、免疫力が向上します。

口呼吸では、乾いた冷たい空気がそのまま肺に送り込まれます。細菌など異物も侵入しやすくなります。口呼吸タイプの人は、風邪をひきやすくなったり、喘息やアトピー、アレルギー疾患が発症しやすくなったりします。睡眠時無呼吸症候群が起こりやすくなります。

口呼吸では口腔が乾燥するので、口臭が強くなったり、虫歯や歯周病が悪化したりします。

(呼吸法を変えて口呼吸防止)

呼吸法を口呼吸から鼻呼吸に切り替えて、口呼吸を防止します。切り替える方法は、次の通りです。

  1. 日中は意識して鼻で呼吸するようにします。常に口を閉じるように注意します。鼻づまりで鼻呼吸ができない人は、鼻うがいをして空気の通りを良くします。
  2. 就眠時は、口呼吸改善グッズのテープを口に貼って、口を閉じ、自然に鼻呼吸するようにします。口閉じテープの代わりに、口にマスクをかけるのもオススメです。口中の乾燥防止にもなります。
  3. 口呼吸防止のトレーニングをします。口呼吸の人は口の周囲の筋肉が弱くなっているので、口がしっかり閉じられません。左右両方の歯でしっかり噛んで食べるようにしたり、ガムを噛んだりして筋肉を鍛えます。「あ・い・う・え・べ」と、声に出して言うトレーニングも有効です。

③寝る姿勢を変える

仰向けに寝ると、気道が狭くなりやすいので、横向きまたはうつ伏せに寝るようにします。

横向きに寝ると、上側になった方の鼻づまりが解消します。左右交互に向くようにすることをオススメします。

呼吸器が弱っている呼吸症の人は、枕を抱くようにしてうつ伏せに寝ると、気道が確保され、呼吸が楽になります。

ただし、腰や首に負担がかからない寝方は仰向けです。横向きに寝る時は、腰や首が楽になる姿勢をとるようにします。うつ伏せは腰と首の負担が大きいので、旅行に出た時など一時しのぎのイビキ防止対策です。

④枕でイビキ防止

枕が高くても低くても、不自然な姿勢になりますから、口呼吸をしやすくなります。寝具専門店などで相談し、自分の身体に合う枕を選ぶようにします。

⑤首まわりの筋肉のトレーニング

加齢とともに舌や首の周りの筋肉の働きが低下します。舌を支える筋肉や首の周囲の筋肉をトレーニングすることで、イビキを改善できます。

舌を前に出したり、上下に動かしたり、回転させたりします。それよりも、オススメは、大きな声で歌うことです。毎日、12分ほど歌うと、3ヶ月程度でイビキが改善されるそうです。

⑥酒は控えめ・タバコは止める

酒などアルコール類は、少量ならば心身をリラックスさせ、血液循環を良くします。しかし、筋肉を弛緩させやすくなりますから、就寝前のアルコール(寝酒)は、イビキにはNGです。大量飲酒もイビキの原因になりますから、アルコールは適量を飲むようにします。

タバコは「百害あって一利なし」です。喫煙は気管や喉の粘膜を荒します。炎症が起きやすくなり、気道が狭くなります。また、喫煙は血液中の酸素不足を促しますから、睡眠時無呼吸症候群を悪化させます。イビキをかく人には、タバコは厳禁です。

⑦ストレスなど心身の疲労を解消する

ストレスなどで心身が疲れきっている時は、だれでもイビキをかきやすくなります。仕事をする時は、適度に休憩をとり、疲労を溜めないようにします。ストレスは、有酸素運動で解消できます。就寝前にストレッチ体操をすると、リラックスして熟睡できます。

[イビキ防止グッズ]

イビキを根本的に解消するには、病院などで医師による治療を受け、生活習慣を変えて肥満や口呼吸などを改善します。しかし、これには時間がかかります。

イビキのために夫婦が寝室を別にしたり、出張や旅行の泊まりをためらったりするなど、悩むことが多くなります。イビキ防止グッズ・イビキ対策グッズで、対処します。

ただし、グッズによるイビキ対策は、あくまで対症療法的なものですから、根本的なイビキ解消に取り組むことが何より大事です。

①鼻腔拡張テープ・鼻腔拡張期

「鼻腔拡張テープ」は、鼻筋にテープを張って、プラスチックの力で鼻孔を引っ張り、鼻腔を拡張します。口に貼って口呼吸を防止する「口閉じテープ」「イビキ防止テープ」と「鼻テープ」を併用する人もいるようです。

鼻腔拡張テープとしては、関連記事の多くで、「ブリーズライト」をすすめています。

「鼻腔拡張期」は、プラスチックの板でできた器具を鼻孔に挿入して、鼻腔を拡張します。「痛みがある」という人が多いようです。

②点鼻薬・メンソール配合軟膏・鼻スウスウ茶

鼻づまり解消に点鼻薬を使用します。鼻づまり点鼻薬は、即効性があります。就寝前に鼻粘膜に数滴つけて、鼻の通りを良くする「イビキ防止薬」もあります。

点鼻薬は即効性がある反面、副作用として鼻づまりが悪化することがあります。長期連用はNGです。

鼻づまり解消には、メンソール配合の軟膏を胸に塗ると、鼻がスウスウして空気の通りが良くなります。また、鼻スウスウ茶を就寝前に飲むと、鼻の通りが良くなります。点鼻薬よりも、メンソール軟膏や鼻スウスウ茶をオススメします。

③マウスピース

歯科医師・歯科技工士が患者に合わせて作るマウスピースではありません。市販のマウスピースです。咽頭部を拡張して気道を確保するとともに、口呼吸を防止します。

歯科技工士考案の市販のマウスピースもあります。

④イビキ対策サプリメント

「イビキ予防サプリメント」「騒音ケアサプリ」などと呼ばれるイビキの対策サプリメントがあります。全身の筋肉の働きを良くします。首のまわりの筋肉のたるみを正常に戻し、寝ている時に、舌や軟口蓋などが喉に落ち込むのを防ぎ、気道を確保します。

心臓の筋肉の働きも良くなるので、むくみ予防にもなります。

⑤イビキストッパー

イビキをかくと、センサーが働いて、電気波動や振動を身体に伝え、口の中の筋肉を緊張させて気道を拡張したり、神経反射で寝る姿勢を変えたりさせます。

枕の下に敷くタイプや腕につけるリストタイプがあります。

イビキセンサーが働き、身体を刺激することでイビキをストップさせます。イビキは止まりますが、熟睡が妨げられる心配があります。旅行や出張などの外泊時に使用することをオススメします。

まとめ イビキは根本的に解消する必要がある

イビキは「夜中の爆音」と呼ばれます。配偶者など家族に文句を言われ、外泊先で同じ寝室になった人に迷惑をかけます。それよりも、イビキが続くと、熟睡できず、心身の疲労回復ができません。呼吸器や心臓への負担も大きくなります。また、イビキは怖い病気のサインである可能性があります。

イビキは、鼻腔から喉にかけての上気道が狭くなり、空気の通りが悪くなると、生じます。上気道の通りが悪くなる原因は、肥満や鼻づまり、加齢による筋肉の弱まり、アデノイドや扁桃性肥大、口呼吸などです。

イビキは、睡眠時無呼吸症候群や脳卒中など生命に危険を及ぼす病気の症状でもあります。

イビキを改善するには、まず、耳鼻咽喉科で、原因となる喉や鼻の疾患を治療します。病院で治療を受けながら、自分で生活習慣を改善します。肥満を改善し、寝る姿勢や枕を変えるなどして、イビキを根本的に解消するようにします。

イビキ対策のグッズやサプリメントは、すぐに効果が出ますが、対症療法で根本的解消にはなりません。

普段イビキをかかない人が大イビキをかく時は、要注意です。イビキは健康のバロメーターになります。

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