お尻の凝りの原因は?症状や解するためのエクササイズを紹介!

「肩がこる」「首筋がこる」ということは、よく聞きます。でも、「お尻がこる」というのは、あまり聞きませんよね。ところが、お尻もこるのです!

腰痛の原因の多くは、お尻の筋肉のコリです。お尻のコリをほぐすだけでも、腰痛が改善されます。お尻のコリは、坐骨神経痛や冷え性不眠、子宮冷えなどの原因にもなります。

お尻のコリとは何か?その原因やコリのほぐし方、お尻のコリによって引き起こされる病気や症状について、お伝えしますね。

腰痛の原因は、お尻のコリ?

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日本人の4人に1人は腰痛に悩んでいます。

その腰痛の85%は、深刻な疾患が原因ではありません。お尻の筋肉のコリや運動不足、ギックリ腰など、画像診断や血液検査にひっかからないことが原因なのです。

[腰痛には2種類ある]

腰痛には、特異的腰痛と非特異的腰痛があります。特異的腰痛は原因が明らかで、レントゲンやMRIなどの画像や血液検査の結果で診断できます。

特異的腰痛

特異的腰痛の原因は、椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症・圧迫骨折・感染性脊椎炎・ガンの脊椎転移・内臓疾患などです。整形外科や内科の治療が必要です。生命に関わる可能性もあります。ただし、特異的腰痛は、腰痛患者さんの約15%です。

非特異的腰痛

腰痛患者さんの85%は非特異的腰痛です。画像や血液検査で原因を特定できません。腰椎を支える腰や臀部(お尻)の筋肉の炎症やコリによって起きる腰痛です。

整形外科などで治療を受けなくても、整体師やカイロプラクティック、接骨院、鍼灸医、マッサージ師に、硬くなっている筋肉をほぐしてもらうと、腰痛が改善します。自分で、コリをほぐすこともできます。

特異的腰痛ほど心配は要りません。しかし、お尻の筋肉のコリは、坐骨神経痛や冷え症を引き起こしますから、放置することは良くありません。

(ギックリ腰)

ギックリ腰は、腰椎や椎間板の捻挫です。X線やMRIなど画像に異常が見られないので、非特異的腰痛に分類されます。

筋筋膜性腰痛症(きんきんまくせいようつうしょう)」は、ギックリ腰の1種です。腰を強くひねると、腰に大きな負担がかかり、腰の筋肉と筋肉を覆う筋膜を傷めてしまいます。フィギュアスケートの羽生結弦選手は、筋筋膜性腰痛症で大会を1つ欠場しました。

運動選手でなくても、腰をギクッとひねった拍子に、筋筋膜性腰痛症を起こします。炎症が起きている間は、安静にして、冷湿布をし、炎症と痛みを鎮静化します。炎症が収まったら、ストレッチなどで筋肉を鍛え、痛みを緩和するとともに、再発を防ぎます。

[梨状筋症候群]

非特異的腰痛は、腰椎を支える腰やお尻の筋肉のコリによって起きることが多く、特に病名がつきません。でも、中には、きちんと病名がつく凝りもあります。

梨状筋症候群(りじょうきんしょうこうぐん)」とは、尾骨の上からお尻のくぼみにかけて、お尻を横切る梨状筋が緊張する(硬くなってこる)ことにより、腰・臀部・太腿(ふともも)の裏側に痛みが生じる症状です。

梨状筋症候群の原因

梨状筋症候群の原因は、3つです。

  1. 激しい運動や重労働による筋肉疲労
  2. 長時間座りっぱなしのデスクワーク
  3. 長時間立ちっぱなしの立仕事
事務職の女性や美容師・店員などが悩む腰痛は、梨状筋症候群によるものが多いようです。

梨状症候群の症状

腰や臀部、太腿の後ろ側、ふくらはぎにかけて痛みがあります。梨状筋の下を坐骨神経が通っているため、梨状筋が硬くこると、坐骨神経を圧迫して、痛みが生じます。

梨状筋のコリが酷くなると、腰からお尻、下肢にかけて電気が走るような激痛やしびれが起きます。椎間板ヘルニアや坐骨神経痛に間違えることがあります。しかし、梨状筋のコリが原因なので、整形外科で診てもらっても、画像には何の異常も見られません。せいぜい鎮痛・消炎剤の湿布薬など外用薬を処方してくれるだけです。

坐骨神経痛の90~95%は、梨状筋症候群つまり梨状筋のコリが原因で起こります。

梨状筋症候群の可能性

両足を真っすぐに伸ばして座ります。脚を内側または外側にひねった時、腰から臀部にかけての痛みが、強くなったり、弱くなったり、変化がある場合は、梨状筋症候群の可能性があります。

[血行不良によるお尻のコリで、腰痛が起きる]

非特異的腰痛は、梨状筋症候群か、血行不良によるお尻の筋肉のコリで起きることが多いようです。

腰から臀部にかけての血液の流れが悪くなると、お尻の筋肉が硬くしこったり、腰の関節・股関節などが強張ります。お尻の筋肉のコリや関節の強張りが、坐骨神経など腰の神経を圧迫するので、痛みが生じます。

お尻の筋肉

お尻の筋肉は、腰椎のクッションとなるように柔らかくできています。お尻の筋肉がこって硬くなると、立ったり座ったりする度に腰椎に負担がかかり、腰痛が起きやすくなります。

お尻の筋肉、殿筋には、梨状筋の他に、大殿筋・中殿筋・小殿筋があります。股関節の周辺には、股関節外旋筋群などがあります。

腰の血行が悪くなる原因

お尻の筋肉は、手足の筋肉に比べて動かすことが少ないので、血行が滞りやすいのです。そのため、筋肉が強張って、コリを生じ、腰痛が起きやすくなります。

腰からお尻にかけての血流が悪くなる原因は、下記の通りです。

①運動不足

腰痛持ちの人には、運動不足が多いといいます。激しい運動や重労働は腰を傷める原因ですが、運動不足も血行不良を引き起こします。

②加齢

加齢とともに新陳代謝が低下して、血液の流れが悪くなります。動脈硬化などで血管の通りが悪くなると、さらに血行が滞ります。

③長時間座りっぱなしのデスクワークと姿勢の悪さ

長時間座りっぱなしでいると、血液の流れが悪くなります。パソコン作業などデスクワークでは、姿勢が悪くなりがちです。血行不良になるだけでなく、腰椎の負担が大きくなります。

④精神的(心理的)ストレス

精神的(心理的)ストレス過多が続くと、自律神経のバランスが崩れ、血流が悪くなります。

血行不良による腰痛の可能性

次のようなことがあれば、血行不良による腰痛の可能性が大きくなります。

  • 激しい運動や重労働をしていないのに、腰が痛い。
  • 緊張や不安が解消すると、腰痛が軽減する。
  • 身体の向きをいろいろ変えると、腰痛が和らぐ姿勢が見つかる。

[お尻のコリを見つける]

だれでも、お尻が凝っているのですが、凝りに気がつかない人が多いのです。マッサージなどを受けて、初めてお尻のコリに気づいて驚くことが少なくありません。

お尻のコリを見つける方法

イスに腰かけて「弥勒菩薩のポーズ」をとります。片足の膝の上に反対側の足を載せ、肘で押し下げます。お尻が凝っていると、足が水平以下に下がらず、お尻に痛みや突っ張り感が生じます。

お尻全体に力を入れて、硬くなる場所を見つけます。硬くなっている部分を押してみて、「気持ちいい」と感じたら、そこがコリです。

コリが生じる場所は、お尻の上の部分・左右のお尻の中心・左右のお尻の中心より少し外側が多いようです。個人差がありますから、いろいろな部分を押して、見つけます。

お尻のコリをほぐす方法

お尻がこっている時は、お風呂にゆっくり入って温め、血行良くします。お風呂上りに、ヤンキー座り(和式便所に座るスタイル)をすると、コリがほぐれます。

簡単なストレッチ体操で、お尻のコリをほぐすことができます。

(お尻のコリをほぐすストレッチ)

  1. 硬い床の上に、膝を軽く曲げて座る
  2. 膝をつけたまま、腰から下を左へひねって、左足を床につける
  3. 左のお尻の頬を床に押し付け、腰を廻して、コリをほぐす
  4. 同じことを右足でする
(梨状筋のコリをほぐすストレッチ)
  1. 仰向けに寝て、両膝を立てる
  2. 右足のくるぶしを左の膝の上にのせ、両足を交差させる
  3. 両足を床から浮かして、左膝を両手で抱えて、両膝を胸に引き寄せる
  4. ゆっくりとお尻の外側の筋肉を伸ばす(30秒程度)
  5. 反対の足で同じことをする

[温湿布と冷湿布]

腰痛やギックリ腰など、腰周辺に痛みがある時は、冷やしたり温めたりします。冷湿布にも温湿布にも、消炎・鎮痛剤が配合されていますが、使い方を間違えると、痛みが悪化することがあります。

急性の痛みは、冷やす

腰の周辺に急激な痛みが発生した時は、冷湿布で冷やします。ギックリ腰を起こした時、炎症が起きている時、温めるのはNGです。冷やして、炎症を取ります。

痛みのある部分を冷湿布して、安静にします。

慢性の痛みは、温める

殿筋や股関節周辺の筋肉のコリで、腰の周辺に痛みがある時は、温湿布をします。温めて血流を改善し、コリをほぐします。ストレッチ体操を行い、筋肉を柔らかくし、さらに血流を良くします。

痛みが改善しない時は、整形外科を受診する

湿布やストレッチ体操などで、お尻のコリからくる腰痛は、たいてい改善できます。痛みが軽減しない時は、できるだけ早く整形外科を受診する必要があります。圧迫骨折や椎間板ヘルニア、ガンの脊椎転移などの可能性があります。

お尻のコリから生じる症状

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お尻のコリは、腰痛を引き起こすだけでなく、坐骨神経痛や冷え症などを引き起こします。

[坐骨神経痛]

坐骨神経痛」とは、何らかの原因で坐骨神経が圧迫されて生じる「神経痛」の総称です。病名というより、症状です。

坐骨神経痛の症状

坐骨神経痛は、臀部・太もも・すね・ふくらはぎに生じやすいと言われます。これらの部分の一部または全体に激痛が走り、しびれが起きます。

  1. 腰とお尻に激痛があります。
  2. 太ももの裏からすね・ふくらはぎにかけて、しびれと激痛が生じます。
  3. 身体を動かすと、痛みやしびれが悪化します。痛みのために歩行が困難になります。
  4. 左右の足の筋肉に差が生じます。足に力が入りません。

坐骨神経痛の原因

坐骨神経を圧迫する原因は、①脊柱管狭窄症 ②椎間板ヘルニア ③腰椎すべり症 ④梨状筋症候群 ⑤骨盤の歪み などがあります。

(梨状筋症候群)

坐骨神経痛の患者さんを多数治療した経験から、坐骨神経痛の90~95%は、梨状筋症候群、お尻のコリが原因といいます。

(骨盤の歪み)

また、生活習慣により姿勢が悪くなり、骨盤に歪みが生じることがあります。姿勢が悪くなると、骨盤の中央にある仙骨と腸骨の間の仙腸関節が歪みます。

骨盤が歪むと、身体全体が歪み、神経根を圧迫・刺激して、痛みやしびれが生じます。また、骨盤が歪むと、お尻の筋肉が緊張し、お尻のコリが生じます。お尻のコリも、坐骨神経を圧迫し、痛みやしびれが起きます。

坐骨神経痛の治療法

坐骨神経痛の治療は、整形外科よりも整体院や接骨院、鍼灸院などが良いようです。坐骨神経痛専門の病院や整体院もあります。治療方法は、温熱療法と骨盤矯正が主となります。

適切な治療を行えば、坐骨神経痛完治は可能です。

(温熱療法)

「温熱療法」とは、身体を外側から温める治療法です。硬直した筋肉を温めれば、血流が良くなり、コリがほぐれます。痛みも緩和します。身体を温めて血流を改善すれば、免疫力が向上し、体調も良くなります。現在、温熱療法はガン治療においても有効とされています。

ただし、炎症が起きている時は、温熱療法はできません。症状が悪化します。

(坐骨神経痛の診断は整形外科で)

坐骨神経痛と思っていたら、下肢の血栓・子宮ガンだったということもあります。男性坐骨神経痛は、前立腺ガンの可能性があります。

原因も、お尻のコリとは限りません。整形外科で、検査・診断してもらうことが必要です。

(自分でできる坐骨神経痛の緩和)

自分でできる坐骨神経痛の解消法は、温めとストレッチ体操、ダイエットです。

①ゆっくりとお風呂につかって全身を温めたり、腰・臀部を温湿布などで温めたりします。

②前述の梨状筋や殿筋のコリをほぐすストレッチ体操をします。ソフトボールの上にお尻を乗せて、5秒間程度おいて、他の位置にずらしていく方法もあります。

③ダイエットも坐骨神経痛の緩和に役立ちます。朝・昼・晩の食事を規則正しく、栄養バランス良く、腹7~8分目に食べるようにします。時には、1日だけ飲み物しか摂らないプチ断食を行います。胃腸の負担が軽くなり、血流が改善されます。全身の筋肉が柔軟になり、筋肉の質が良くなります。

ただし、栄養不足にならないように注意します。食物繊維を十分に摂り、便秘を予防・解消します。便秘は血流を悪くします。

[冷え症]

「冷え性」または「冷え症」といいます。男性にも女性にも起こる症状ですが、女性は男性に比較して筋肉量が少ないので、身体が冷えやすいようです。女性の60%以上が冷えで悩んでいます。

「冷え性」「冷え症」は、身体全体は温まっているのに、手足・手足の先、腰、腹部など特定の部位が冷えてしまう状態です。

冷え症と冷え性の違い

「冷え性」は、睡眠不足・食生活の乱れ・運動不足など生活習慣の乱れによる血行不良が原因です。

「冷え症」は、自律神経系の乱れから起きる血管障害による血行不良が原因です。自律神経系は、精神的ストレス過多や生活の乱れなどの影響でバランスを崩します。

「冷え性」は比較的軽症、「冷え症」は重症と考えることができます。どちらも、血流が悪いために起こります。実際は、ほとんど同義語として使われています。

子宮冷え

子宮や卵巣は、女性の内臓の中でも冷えやすい器官です。精神的ストレスの影響も受けやすい器官です。

「子宮冷え」とは、子宮動脈の血流が滞っている状態です。

子宮動脈の血流が滞ると、子宮に必要な酸素や養分が届かず、老廃物が溜まります。代謝が悪くなり、婦人科疾患を発症しやすくします。

(子宮冷えはお尻のコリからくる)

腰の周辺・臀部・股関節周辺の筋肉の硬直、つまりお尻のコリが子宮動脈など子宮周辺の血流を悪くします。子宮冷えが起きますが、それだけではありません。

子宮が冷えるため、生理痛(月経痛)・生理不順・婦人科疾患が起きやすくなります。子宮冷えは不妊症の原因にもなります。

お尻のコリが解消すれば、月経困難症や生理不順が改善します。不妊症にも有効といいます。

(子宮冷えは下半身太りになりやすい)

子宮周辺の血流が悪いために、代謝が低下し、下半身がむくんだり、脂肪がつきやすくなったりします。ダイエットしても下半身が痩せないのは、子宮冷えのせいです。

冷え症不眠

「冷え症不眠(冷え性不眠)」とは、手足や腹部の冷えのために、よく眠れない状態です。冷え症不眠の原因は、お尻のコリです。

(なぜ冷え症は不眠になるの?)

ヒトは、夜になると、昼間活動した脳や内臓を休ませ、疲労回復を図ります。脳や内臓を休ませるために、手足の末端の血管から体内の熱を放出し、体温を下げます。しかし、冷え性の人は、手足が冷えているために末端の血管から熱を放出できません。脳の温度が下がらないので、脳が休めず、不眠になります。

(なぜお尻のコリがあると冷えるの?)

お尻の筋肉、特に梨状筋が硬直して凝ると、血管の太さをコントロールする交感神経を圧迫します。交感神経が圧迫されると、血管が引き締まり、血流が悪くなり、足に血液が十分流れず、足先が冷えてしまいます。

お尻のコリは、長時間同じ姿勢で座り続けたり、立ち続けたりすると、起きます。

冷え症(冷え性)の改善

冷え症(冷え性)は、血液の流れが悪いために起こります。血流を良くすれば改善できます。

血流を良くするには、外部から身体を温める方法と、ストレッチなど適度な運動で内部から身体を刺激する方法、ショウガなど身体を温める食べ物を摂る方法があります。また、腹巻や湯たんぽで腹部や腰周り(腰回り)を温める方法も、効果があります。

[股関節痛]

お尻のコリが原因で、「股関節痛」が起きます。

「お尻の笑窪」と言われるお尻のへこんだ部分の横側の奥に、股関節があります。股関節の斜め上外側に大腿骨の一部である大転子があります。大転子には、大殿筋や梨状筋がくっついています。

大殿筋や梨状筋など臀部の筋肉が硬直すると、股関節の動きが悪くなります。そのため、股関節を動かすと、股関節に痛みが生じます。

お尻のコリをほぐすエクササイズ

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腰痛・股関節痛・坐骨神経痛・子宮冷え・冷え症不眠症などは、お尻のコリによる血行不良によって起きる症状です。お尻のコリをほぐせば、症状は、改善・解消・緩和します。

お尻のコリをほぐすエクササイズを、症状に合わせて、いくつか御紹介しますね。

[テニスボールでマッサージ]

テニスボールを1~2個使って、お尻のコリをマッサージしてほぐします。硬式テニスのボールを使います。

長時間行うと、腰に負担がかかりすぎるので、注意が必要です。

テニスボール1個

立ったままでも、仰向けまたは横向きに寝ても、マッサージできます。

お尻の凝っている部分を見つけておき、立ったまま、1~3分間、ボールをグリグリと押し当てたり、転がしたりします。

仰向けに寝て、お尻の凝りの部分と床の間にテニスボールを置き、30秒間静止します。これを1日3回行います。

横向きに寝て、腰骨の少し下にテニスボールを置き、1~3分間、腰をゆらゆら動かしてボールを転がします。

テニスボール2個

テニスボール2個をガムテープでつないで使います。仙腸関節を矯正して、腰痛を解消または予防します。仙腸関節はお尻の割れ目の左右斜め上にあります。

仰向けに寝て、つないだボールを尾骨の少し上に当たるように置き、1~3分間静止します。

[坐骨神経痛ストレッチ]

坐骨神経痛ストレッチは、梨状筋ストレッチと仙腸関節矯正です。梨状筋ストレッチについては、前述しました。

坐骨神経痛は身体を動かすと痛みが生じるので、自分で様子を見ながら行います。無理をすると、症状が悪化することもあります。

仙腸関節矯正

仙腸関節矯正は、前述のテニスボール2個のマッサージでもできます。

仰向けに寝て、片膝を両手で抱え、上半身が床から離れないようにしながら、胸の方に引き寄せます。左右10回ずつ行います。

うつ伏せに寝て、両手を肩の横に置き、下半身を床につけたまま、上半身を起こします。おへその辺りが床から離れるくらいまで、上半身を起こし、20~40秒静止します。

[冷え症(冷え性)不眠改善のエクササイズ]

冷え症不眠改善(冷え性不眠改善)のエクササイズは、2016年11月4日放送の「その原因Xにあり」で紹介されました。1日1分のエクササイズで、タレントの山田邦子さんは50年来の冷え症が改善したそうです。一般被験者でも効果が検証されたといいます。

ソフトボールでお尻のツボを押す

ソフトボールで臀中というお尻のツボを圧します。臀中は左右のお尻の真ん中にあります。「お尻ボールほぐし」といいます。

仰向けに寝て、両膝を立て、ソフトボールを片方の臀中の下に置きます。反対側のお尻を浮かせて、ボールにしっかり体重をかけ、30秒間、臀中を押します。次にもう片方の臀中を押します。就寝前に、毎晩行います。

ソフトボールがなければ、タオルをボール状に丸めて代用します。

足指ポンプストレッチ

「足指ポンプストレッチ」は「指先ポンプストレッチ」「足先ポンプストレッチ」とも呼ばれます。

イスに腰かけ、片方の足の太ももの上に、もう片方の足を載せます。足の指先を覆うように持ち、指を内側に曲げます。曲げたら、パッと指を放します。就寝前に、左右の足指を5回ずつ行います。

[冷え性改善エクササイズ]

冷え症改善エクササイズは、ストレッチ体操やウォーキング、スロージョギングなどの有酸素運動です。酸素を摂り入れて、体脂肪を燃焼させ、新陳代謝を良くして、血流を改善します。冷えにも美容にも効果があります。エクササイズとして、ラジオ体操もオススメです。

バスタイムとお風呂上りにストレッチ

お風呂の中で、身体を温めながら、背中や腰、手足のストレッチを行います。手首や足首を回したり、手足の指先を曲げ伸ばししたりします。お風呂の中やお風呂上りは身体が柔らかくなっているので、ストレッチしやすくなります。

同じ姿勢を続けないで、休憩してストレッチ

パソコン作業など座りっぱなし、あるいは立ちっぱなしで仕事している人は、時々休憩して、背筋を伸ばしたり、両腕を高く上げて回したりします。足踏みをしたり、足を伸ばしたり、身体をほぐすようにします。

子宮冷え取りエクササイズ

子宮動脈をはじめ子宮周辺の血流が滞ると、子宮冷え・代謝低下が起こります。子宮冷え取りエクササイズは、子宮冷えを解消するだけでなく、下半身太り解消にも効果があります。冷えと美容の一石二鳥です。

子宮冷え取りエクササイズは、①子宮を中心とした腹部 ②お尻と太もも ③ふくらはぎ・すね・爪先 の3部分に分けて筋肉を刺激し、血管のポンプアップを行います。

①子宮を中心とした腹部

  1. 両足を肩幅に開き、両手を横に伸ばす。
  2. 右足を左膝の辺りまで上げ、片足立ちで上半身をゆっくり右にねじる。
  3. 左右5回ずつ行う。
②お尻と太もも
  1. イスにつかまって、両足を肩幅に開く。
  2. 片足を後ろに蹴り上げる。
  3. 片足30回ずつ行う。
③ふくらはぎ・すね・爪先
  1. 両足を肩幅に開き、両手を頭の後ろで組む。
  2. かかとを上げて背伸びをし、爪先立ちをする
  3. かかとをゆっくり下す。
  4. 10回繰り返す。

[腸腰筋ストレッチ]

腸腰筋とは、腸骨筋と大腰筋をまとめていう名称です。腸腰筋には、股関節を屈曲させたり、骨盤の位置を正常に保ったり、背骨のS字カーブを作ったりする働きがあります。

腸腰筋が硬直したり、硬く縮まったりすると、腰痛が起きます。下腹が出たり、お尻が下がったりします。

腸腰筋が硬直するのは、長時間、座りっぱなしで作業したり、悪い姿勢を取り続けたりするためです。硬くなった腸腰筋をほぐすと、腰痛が改善します。

腸腰筋をほぐす方法

①片膝立ちで行う方法

  1. 片足を後ろに引き、反対側の足の膝をついて、片膝立ちの姿勢をとる。
  2. オヘソを前方に突き出すようにする。
  3. 体幹と骨盤が前に傾かないように注意する。
  4. 反対側の足で同じことをする。後ろに引いた足側の腸腰筋が伸びる。
②仰向けに寝る方法
  1. 仰向けに寝て、片方の膝を両手で抱える。
  2. 抱えた膝をゆっくり肩の方に引き寄せ、30秒ほど静止する。
  3. 伸ばしている足が床から浮かないように注意する。
  4. 反対側の膝を抱えて、同じことをする。伸ばしている足側の腸腰筋のストレッチ。

まとめ お尻のコリはいろいろな症状を引き起こす

お尻(臀部)には、大殿筋や梨状筋などいろいろな筋肉が集まっています。腰椎のクッション役や骨盤の保持など大事な役目を果たしています。柔らかい筋肉で、手足や腕の筋肉ほど動かないため、血流が滞りやすく、凝りやすいのです。

お尻のコリはいろいろな症状を引き起こします。たいていの腰痛はお尻のコリが原因です。お尻のコリが坐骨神経を圧迫して坐骨神経痛が起きます。お尻のコリが血管を圧迫すると、血流を悪くなり、子宮冷えや冷え症不眠が起きます。子宮冷えは婦人科疾患や不妊症に深く関係しています。

お尻のコリは、長時間、同じ姿勢でいることが原因です。長時間、座りっぱなしでデスクワークをしたり、立ちっぱなしでいたりすると、血流が悪くなり、お尻の筋肉が硬直します。

お尻のコリを予防・解消するためには、長時間、同じ姿勢でいないように気をつけます。時々休憩して、背中や腰、臀部、足の筋肉をほぐすように、ストレッチを行います。お尻のコリをほぐすエクササイズは、いろいろな方法があります。どれも毎日、続けることが大事です。

しかし、腰痛も坐骨神経痛も、お尻の凝りが原因とは限りません。深刻な疾患が原因の可能性もあります。腰痛や坐骨神経痛が起きたら、まず整形外科を受診することをオススメします。

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