頸椎の痛みの原因は何?病気の可能性と治療方法について!

およそ7割の人が一生に経験するという頸椎の痛み。実は、体の不調が頸椎の痛みから生じることがあるのを知っていましたか?

他の部位と比べて外傷を見つけることが難しいため、なかなか治療するのも大変だからこそ、痛みの原因や対処方法をまとめてみました。

頸椎は体の中でどのような働きがあるの?

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体の中の頸椎の役割とは?

頸椎によく、コリや痛みを感じる方も多いと思います。

首は、頸椎(けいつい)という7つの輪のような骨が鎖のようにつながって成り立っています。その7つの骨の間を通っているのが頸髄(けいずい)という親指ぐらいの大きさの神経。その周りに、筋肉がこれらの骨や神経を支えているといいます。

首の骨は重さが6~8キロもある頭を支え、上下左右、自由自在に動きをコントロールしています。その為、日ごろから大きな負担を抱えており、コリや痛みの原因は主に頸椎や頸髄、首周りの筋肉であるといえます。この記事では、痛みが起こる原因や、それによる症状、また、痛い時の対処方法をご紹介していきます。

頸椎の痛みが起こる原因とは?

胃炎の女性

ストレスによる、頸椎の痛み

ストレスにより、頸椎の痛みの症状が出る方もいるといいます。精神的、肉体的ストレスのどちらも、自律神経を過剰にしてしまうため、体の機能を整える働きのバランスが崩れてしまい、痛みが生じる原因となるそうです。

このような状態になると筋肉が膨張するため血流が悪くなります。また、血流が悪くなることによって筋肉は凝り固まり、結果的にこりが起こります。特に首には大きな血管がいくつも通っているため、一つの血管が膨張するだけでも負担となり、疲労が蓄積します。その為、コリがなかなか解決しないという結果になるようです。

睡眠障害による頸椎の痛み

夜行バスや、長距離飛行機に乗ると頸椎が痛くなる、そんな経験ないでしょうか。また、新しい枕にしたり、いつもと違うところで寝るだけで首の痛みが起こる。そんな人も多いと思います。

実は枕には頸椎を休めたり強制したりする働きがあるそうです。医学的にもこの効果は認められており、枕の処方を進める医師もいるのだとか。

起きている間重力により、頸椎はずっと6~8キロもの重さの頭を支えています。そのため、睡眠時間だけが頸椎が本当に重さから解放され、休むことができる時間なんです。その為、朝起きて頸椎の痛みがある場合は枕の使用方法が間違っていたり、自分の体に合っていない可能性を考えたほうが良いでしょう。

頸椎の形による痛み

頸椎は本来軽くカーブを描いています。しかし、たまにそのカーブが存在しておらず、まっすぐな頸椎の状態になる場合があります。これをストレートネックといい、レントゲンをとると一発で確認することができるそうです。

自然なカーブを持っていないストレートネックは、頭の重みが背骨に分散されず、そのまま直接頸椎だけで支えることになります。その為首の周りの筋肉には大きく負担がかかり、頸椎が痛くなる原因となります。

このストレートネックはスマホやパソコンなどをいじることで猫背やうつむいた姿勢を長時間保つことで、生じるといいます。

頸椎の痛みにより考えられる病気とは?

喉腫れ

頸椎の痛みは他の体の痛みにもつながります。その為、思い当たる症状があったら早めに病院に行き、きちんとした対処方法を実践したほうが良いでしょう。

加齢による頸椎の痛み

年を取るにつれて、骨と骨とのクッションはドンドン弱くなっていきます。それにより、頸椎そのものに頭の重みなどが加わり、強い力に耐えきれない頸椎は変形をおこすようになります。これが、頚椎症です。

これにより、頸椎から伸びている腕への神経は圧迫されるので、手や指のしびれを感じるようになります。また、症状が進行していくと感覚がなくなってきたり、手の動きが制限されるなど、麻痺したような症状になることもあるようです。

脊椎だけではなく、脊髄が圧迫されることもあります。脊髄は体中の神経に関する中心の神経なので、様々な症状が起こります。先ほど書いた手のしびれだけではなく、足にもしびれが及んだり、便秘や頻尿などの症状にもつながるそうです。

原因不明の頸椎の痛み

上記の症状のように、原因がわかっていれば少しは安心ですが、頸椎の痛みにはまだまだ原因が不明なものもあります。

例えば、背骨の骨同士をつないでいるじん帯が厚くなっていく病気は、最終的に骨化していくといいます。骨化したじん帯は脊髄を圧迫します。その為、脊椎症のような症状に悩まされることになります。頸椎を直接痛めてなくとも、近くの部位になにか悪い症状が起これば頸椎の痛みに影響を与えることがあるということですね。

30代が苦しむ、頸椎の痛みからくる病気とは?

のど 女性

どのような病気なの?

首の骨のクッションとなっている椎間板。この椎間板がなんらかの要因から飛び出てしまうことが、椎間板ヘルニアです。そして、頸椎椎間板ヘルニアがいま、20~30代の比較的若い世代の中ではやっている病気です。

頚椎症と症状としては似ているものの、加齢が原因の頚椎症と違った原因なので、全く別の病気としてとらえることができます。

どのような症状なの?

比較的症状が軽いと、首の後ろや、肩、腕といった脊髄にかかわる部位の痛みやしびれにとどまります。少なくとも日常生活は送ることができるため、軽い症状ということができるのです。また、両腕に症状がでるのではなく、圧迫の容態により、片腕のみの痛みやしびれが起こることもあります。

一方、症状が重い場合には麻痺したような状態になります。一度になるというわけでなく、しびれからだんだんと手足が重くなり、動かしずらくなるといいます。又、さらに症状が進行すると、両手両足が全く動かなくなることもあります。

詳しくは、首のヘルニアの症状!頸椎椎間板ヘルニアの原因や治療法は?を参考にしてください。

頸椎の痛みの治療法とは?

手術

生活改善による治療方法

頸椎の痛みの原因のほとんどはもともとの日常生活が原因で起こっています。その為、医師の指導による適切な姿勢や運動、ストレッチなどを取り入れることによって、頸椎の痛みを改善し、再発を予防する方法があります。

医療行為による治療方法

少し症状が進行していると、生活習慣の改善だけではなかなか結果が出ない場合があります。その為鎮痛薬などで頸椎の痛みを軽減しながら悪化しないように保存していく治療方法があります。牽引という、頸椎を引っ張ることで正しい位置にもどす治療や、温熱といい、頸椎周辺を温め、血行をよくする治療法も含まれます。

手術による治療方法

あまりにも症状が進み、先述の治療方法では対処しきれない場合は手術を行います。発症した場所や、症状の進行によって手術方法はかなり変わってきます。しかし、頸椎の手術はとても複雑なため、全ての症状を解決することは難しく、症状が残ってしまう場合もあります。合併症を引き起こすこともあるため、医師とよく相談し、不安のない状態で手術を受けることをお勧めします。

頸椎の痛みを起こさない、対策方法とは?

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頸椎の痛みを起こす姿勢とは?

現代社会において、パソコンを使うことは日常茶飯事。しかし、パソコンを長時間使うことでよくない姿勢がキープされ、頸椎の痛みが発生することがあるそうです。

パソコン作業をするときには、多くの人がいわゆる「ゴリラ」のような背中を丸め顔を少し突き出した姿勢で行っています。この姿勢は実は頸椎にとってかなり不自然な姿勢となっています。顎を突き出す姿勢は首をそらせる姿勢になるため、頸椎や首の筋肉を膨張させます。長時間の悪い姿勢は首や肩の血液を滞らせるため、乳酸が蓄積し、疲労の原因へとつながります。疲労により、こりや痛みが生じることになります。

また、これはパソコンだけではなく、携帯ゲーム機やテレビ視聴、また、読書しているときなどにも同じような姿勢になることが多いですよね。そのため、日常で私たちはかなり首に負担をかけているんです。

頸椎をやすらがせるストレッチ方法とは?

ストレッチの前に、自分の姿勢の改善を行ってみましょう。背筋を伸ばし、顎を少し引いてみてください。座っている場合は背もたれにぴたりとつけ、立っている場合は壁につけてみてください。そうすると、普段の自分がいかに猫背だったかを感じることができると思います。

まずは定期的に自分の姿勢を見直し、改善していくことが重要です。また、同じ姿勢を取り続けることは首の筋肉や頸椎に大きく負担を強いることになるため、できれば30分か1時間に1度は席を立ち、ストレッチなどをしてください。それにより血のめぐりがよくなり、むくみなどの防止にもなります。

ストレッチ方法

  1. まず、首を左右にゆっくりと回します。(5秒ずつ交互に5回を目安に)
  2. 顔を左右に首の筋が張るくらいまでゆっくり向けます。(5秒ずつ交互に5回を目安に)
  3. 肩を大きくゆっくりと回します。(前後に5回ずつを目安に)
  4. 腕を上下にプルプルとふるわせます。

一度やるだけで、かなり気持ちよくなるのではないでしょうか。こちらのストレッチは特別な機械などは必要なく、すぐに行うことができるので、トイレに行くたびに個室の中で行うなど、どこでもできます。

また、体を少し動かすだけで血行がよくなり、疲労物質もたまらなくなるそうです。ストレッチの目的はあくまで首や肩、腕のリラックスなので、急に行うのではなく、力を入れずにゆっくりとやるのがコツです。

ストレッチを行うときの注意とは?

頸椎の痛みが強い人は、いきなり運動をすることは厳禁です。医師の指導をえて、鎮痛剤などを適切に飲むことから始めてください。いきなり運動を始めることで患部以外の箇所に大きな負担がかかり、普段の生活以上に痛みが強くなる場合があります。

まとめ

このように、頸椎の痛みは自身の生活習慣により引き起こされます。一度その症状が起こると治療が難しいので、防止できるように心がけることが必要ですね。頸椎の痛みを引き起こす原因を取り除くため、職場や自宅の環境を一度見直し、根本的な原因を取り除くようにしてください。

  
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