頭痛が後頭部に起きる原因は?可能性のある病気と予防方法を知ろう!

頭痛は皆さん一度は経験されたことが、あるのではないでしょうか?医学的には約3%の人が頭痛を全く経験したことがないそうです。この数字からいかに一般的な症状かお解り頂けます。

頭痛には色々なタイプがあります。全く気にしなくても良いようなものや、また生死に関わるような病気が隠れているときもあります。

頭痛で後頭部が痛くなるのは、どのような時なのでしょうか?後頭部の頭痛についてみてみました。

頭痛について

頭痛

頭痛とは頭部の一部や頭部全体の痛みを指しますが、頭蓋内外の痛覚組織が刺激されることで、痛みを感じる総称です。

北里大学の疫学調査によると、日本人の約3000万余りの3~4人に1人が、頭痛で悩まされているという結果が発表され、可なり一般的な病気になっています。

緊張性頭痛は2200万人、偏頭痛は840万人、群発頭痛は1万人で、クモ膜下出血や脳腫瘍は1万~3万人毎年発生しているそうです。男性より女性が多く、筋緊張性頭痛は6割、偏頭痛が8割を女性が占めていて、生理痛の時の偏頭痛の訴えが多いとされています。

普段の生活の中でも、簡単に起こりうる頭痛は、もっとも身近な症状ですが、クモ膜下出血や脳腫瘍、髄膜炎などの脳血管障害や、また全身性の病気の高血圧、中毒、血管疾患などの原因であることもあります。

頭痛だからと安易に考えていると、取り返しのつかなくなることもあります。頭痛は大きく分けて3つありますが、それをまた細かく分けると14種類の、頭痛に分類されと国際頭痛分類でいわれています。

その中で後頭部に痛みが感じられる頭痛として「緊張型頭痛」「頭部神経痛(後頭神経痛)」「頭頸部出血によるくも膜下出血などの頭痛」が代表的なものです。これらの緊張型頭痛や頭部神経痛は国際頭痛分類では一時性頭痛になります。

後頭部の頭痛が起こる疾病

頭痛尾親父

頭痛は本当に沢山の種類があります。その中で後頭部が痛む頭痛を後頭部痛といいますが、その他に慢性的にこめかみあたりが痛む、女性に多い偏頭痛があります。

また頭痛でも生死を境とする病気がありますので、頭痛ぐらいと思わないで、頭痛以外に特に症状が出る時は、専門医を訪れて検査してもらうことが大切です。

緊張型頭痛

緊張型頭痛はデスクワークなどの、業務をおこなう皆さんに良く起こる頭痛で、同じ姿勢で長時間作業をしたり、猫背などの悪い姿勢を取り続けていると、首や肩や周りの筋肉が緊張することになります。首の細い女性に多く見られます。

このため血流が悪くなって、頭痛が起こりますので、この周囲の筋肉をほぐす意味で、作業をするときは、適度にストレッチなどをして、体を動かして首や肩や周辺の血流を、良くすることがとても大切になってきます。

眼精疲労や精神的ストレスが原因で、緊張型頭痛が起こることもあり、じわっとした最初は後頭部から肩にかけて、締め付けられるような痛みが襲ってきます。

だんだんとその痛みの範囲が広がって、肩や首のコリが原因となって血流が悪くなり、脳内に疲労物質などが溜まってしまいます。

毎日のお風呂などを上手に活用して、体の筋肉のコリをほぐすことが大切で、毎日の生活を見直して、リラックスすることが必要です。

この頭痛は慢性型の慢性頭痛の中で、20%の成人が経験していて、気分転換がうまくできない人や、神経質で緊張感や不安感の強い、性格の人に多くみられます。

またパソコンやスマホなどを1日中見ている人は、眼精疲労から緊張型頭痛が起こる場合があります。眼精疲労は緊張型頭痛と、偏頭痛を引き起こす可能性があります。

緊張型頭痛のメカニズム

緊張型頭痛はまず身体的なストレスが原因で、筋肉が緊張収縮するために、筋肉の中にある血管が収縮して血流が悪くなります。

血流が悪くなると乳酸などの老廃物や、発痛物質が血管内に発生することで、神経が刺激を受けることになり、締め付けられるような痛みの症状がでてきます。

緊張型頭痛の改善方法

コリをほぐす

緊張している筋肉のコリをほぐすために、温かいタオルなどを患部に当てたり、マッサージをしたり、半身浴などで身体を温めたり、ストレッチなどをして血液の流れを良くすることで改善されます。

気分転換

頭痛が始まったら早めに気分転換をすることが大切です。

後頭神経痛

後頭神経痛は首の付け根から後頭部にかけて、痛みが「ずきずき」「きりきり」と起こったり、「ビリビリ」と電気が走ったときのような痛みが起こって、後頭部から首の付け根に伸びている神経が、一度痛みだすと何度も繰り返して痛みます。

「大後頭神経」「小後頭神経痛」「大耳介神経」の3つが後頭部の神経を支配しています。この神経によって、痛む場所に違いが出て、圧痛点などの圧迫した時に強く、痛みが出るのが特徴的です。気圧の変化や天気が崩れる前に、症状が出ることがあります。

左右どちらか一方の片側に起こる場合や、頭全体にかけて起こる場合、また耳の後ろや後頭部にかけて、痛みが多くなってきます。

後頭部の真ん中あたりから頭頂部にかけて、後頭神経が左右1本ずつあって、この後頭神経をコリが原因で、神経を刺激することで、後頭神経痛となってしまいます。

生活習慣や心身の疲労などが原因で、後頭神経痛なることが多いですが、偏ったバランスの取れていない食生活や、ストレスによる筋肉の緊張などにより、血液中に疲労物質が溜まって、しまうのが原因といわれています。

バランスの良い食事を心がけることで、改善されることもあり、この後頭神経痛は個人差があって、痛みが違和感程度の余り、痛みを感じない人もいたり、また激しい痛みを感じる人もいます。

原因は筋肉の緊張状態によるもので、ストレスを抱えることでこの後頭神経痛は、出てきますのでストレスを抱え込まない、日常生活を送ることが大切です。

脳の血管における頭痛

くも膜下出血

くも膜下出血はほとんどの場合、脳にできた動脈瘤が破裂することでおこり、脳を覆っている3枚の内の、真ん中のくも膜の下の出血によるものです。

後頭部や頭全体を突然今までに、経験したことのないような、バットで殴られたような、痛みが出るのが特徴で、治まることがなく痛みが、ピークに達したままになります。

突然激しい頭痛が起こり断続的または、最初は痛みが弱くだんだん強くなる痛みは、クモ膜下出血ではありません。

クモ膜下出血はとても危険な病気で、働き盛りの人がなる特徴があり、死亡率は非常に高く30~50%といわれています。

出血がひどい場合はすぐに意識がなくなって、救急車で医療機関に到着する前に、亡くなるケースが少なくなく、また命が助かったとしても、後遺症が残るケースが多く見られます。

脳腫瘍・脳出血

脳腫瘍による頭痛やめまいは、吐き気、嘔吐、けいれんなどの前兆がみられ、その後に耳鳴りや麻痺、視力障害などの症状がでてきます。

脳腫瘍の頭痛は脳内の腫瘍や、出血があるために圧力が高まり、起床時に強い頭痛が起こり、起床後は症状は緩和されます。

腫瘍や出血がひどくなると、頭重感がでてきてさまざまな症状がでてきます。

髄膜炎

髄膜炎は細菌やウイルスを、吸い込んだり触れたりして、髄膜で炎症が起こった場合の病気で、病気によっては特効薬がなく、治療の施しようがないこともあります。

髄膜とは脳や脊髄を覆っている保護膜において、急性の炎症をこの髄膜で起こします。ウイルスや細菌、真菌などが原因菌で、体が弱っている免疫力が、落ちている時に発症することが多く、老若男女問わず誰にでも発症します。

経験したことのないような強烈な頭痛や、倦怠感や発熱など最初は風邪の症状がでてきて、そのまま放置すると、意識障害などの重症な症状を発症します。

髄膜炎の種類

  • 細菌性髄膜炎
  • 流行性脊髄髄膜炎
  • 結核性髄膜炎
  • 真菌性髄膜炎
  • 無菌性髄膜炎(ウイルス性髄膜炎)

偏頭痛

偏頭痛は周囲の三叉神経を、脳の血管が拡張することで、神経を刺激して炎症物質が、刺激で発生するので、ますます血管を拡張して偏頭痛を発症します。

またストレスから解放されたときに、急に血管が拡張する時があり、また女性ホルモンの変動や、寝不足、寝すぎ、光や音の強い刺激、空腹、疲労などが原因で、血管が拡張されることがあります。

偏頭痛は頭の片側だけに、痛みがでるだけではなく、頭の両側が痛むこともあり、生活に支障をきたすこともあります。

偏頭痛は頭痛にともない光やニオイ、音、気圧の変化に敏感になり、違和感をともなう症状がでることもあり、一回痛みだすと頻度は2~3日続いて、1ヶ月に1~2度、多い人で1週間に1回と周期的なパターンを繰り返します。

これは脳の血管が拡張することで血流が増加して、神経が刺激することにより起こるので、生命活動にあまり関係がありませんが、日常生活に支障をきたすような、吐き気、嘔吐などの症状をともなうこともあるので注意が必要になります。

偏頭痛の改善方法

冷やす

偏頭痛の場合痛むところに、冷たいタオルなどをあてると、血管が収縮して痛みが、緩和されることがありますが、入浴など血管が拡張するものについては、痛みが増して逆効果になります。

暗くて静かな場所で休む

光や騒音でも痛みが増す場合がありますので、静かな暗い場所で休むことが大切です。

カフェイン効果

コーヒー、日本茶、紅茶などカフェインが含まれる飲み物は、血管を収縮する働きがあります。痛みの早期に飲むことで、痛みを軽減してくれることもありますが、続けて飲んだり摂りすぎることで、頭痛を誘発することもありますので、注意をしてください。

群発頭痛

群発頭痛は20代~40代男性の特に30代の男性に多く、目玉をひっくり返されるような、痛みを群発地震のように、ある一定期間に頭痛が集中して起こる病気ですが、頭全体や右の後頭部を中心にした、とても強烈な痛みが起こり「自殺頭痛」という異名を持っています。

毎日決まった時間の深夜1時頃から、3時ごろにかけてでて、1~2ヶ月ほど続いて起こります。片側の目の奥から激痛の症状が出ることが多く、睡眠不足になり働き盛りの男性にとっては、致命的な深刻な頭痛になります。原因はまだはっきり解明されていません。

民間療法が余りあてになりませんが、一定期間毎日のように同じ痛みが続きますので、病院に行かない訳にはまいりません。群発頭痛の疑いがあるときは病院に行く必要があります。

治療法

群発頭痛の予防法として、純酸素吸入法の純度100%の酸素を吸入する方法と、薬物療法による方法が取られます。

夜中の1時から3時に多いため、発作が出たら自宅で医療用の酸素ボンベからマスクで酸素をすうことで痛みを緩和する方法です。

薬物療法はスマトリプタン注射を、自分で打って痛みを和らげる方法や、インダシン坐薬のような消炎鎮痛薬が処方されます。

後頭部の頭痛の予防法

姿勢

後頭部が痛む頭痛の予防については、日常生活で注意することで緩和されます。くも膜下出血などのような重篤な病気以外は、少し気を付けることで予防が可能になります。

後頭部の頭痛を改善するには、まずストレスを緩和することが大切です。そして体を温めて血液の循環をよくして、コリをほぐすことが必要です。

ですからストレッチやマッサージ体操などを、少しの時間でも良いので取り入れて、体を動かすことで血流をよくして、後頭部の頭痛の解消をすることができます。

予防法として次のことに注意して、取り入れてみてはいかがでしょうか?

後頭部の頭痛の予防について

血液の流れを良くすることは、全身に酸素や栄養をくまなく届ける事ができるので、身体を動かすことで、血流を良くすることはとても大切なことです。

また食事もバランスの取れた、食生活を心がける事も大切です。

日本頭痛学会では頭を支えている、首の周りの筋肉の疲れやコリをほぐす、頭痛体操が有効だと推奨しています。頭痛体操は

  • 正面を向いて両肩を頭を動かさないで、大きく回す後頸筋を伸ばす腕を回す体操です。
  • 肩を前後に肘を軽く曲げてまわす、僧帽筋を伸ばす肩を回す体操です。
  • 顔を正面を向けたまま、椅子に座り両足をそろえ、左右の肩を交互に前に突き出すように身体を回しますが、これは椅子に座ってできる体操です。

リラックス効果のあるツボを押す

百会(ひゃくえつ)

百会は心身とも落ち着く癒しのツボで、左右の耳と眉間の中心の頭部の丁度真ん中を、親指で押すと自律神経の働きを整えるため、ストレスにもよく内臓や血行を良くする効果があります。

この百会に気持ち良さを感じる程度に力を入れて、10回~30回程度もむと良いでしょう。次に親指と人差し指の、付け根あたりの手のひらの甲にある、合告(ごうこく)は万能に効く、頭痛、肩こり、目の疲れなどにききます。

この合告を親指で3~5回、痛みを感じない程度に指圧すると、緊張がほぐれてリラックス効果をもたらしてくれます。

姿勢の猫背に注意

猫背にならないように長時間同じ姿勢を、したままの作業は頭痛を発症させます。長時間の作業は適度な休憩や、肩や首を動かし猫背にならないよう、背筋を伸ばして作業を行うことが大事です。

背筋を伸ばした姿勢で最低15分に1度は、ストレッチを目線をあげてゆっくりと、座ったままで良いので、首や肩周りをほぐすようにすると、解消される可能性が出てきます。

ビタミンB2・マグネシウムの摂取

マグネシウムを多く含む食品や、ビタミンB2を多く含む食品を積極的に取ります。マグネシウムは必須アミノ酸で、たんぱく質の合成や偏頭痛が起こる、脳に安定を保つ物質として知られていて、神経がマグネシウムが足りないと不安定になり、痛みに対して敏感になってしまいます。マグネシウムを多く含む食材は

  • アーモンド・ごま・落花生
  • 昆布・ヒジキ・あおさ・わかめ
  • 納豆・大豆・油あげ・きなこ
  • 枝豆・おくら・とうもろこし・ほうれん草・ごぼう
  • あさり・あわび・煮干し

ビタミンB2

  • 豚レバー(豚ヒレ)
  • 牛レバー
  • 鶏レバー
  • キャビア
  • うなぎ

適度に筋肉をほぐす

血流を良くするために適度に、筋肉をほぐして血液の流れを良くします。ウオーキングや水泳など肩甲骨を動かすことで、代謝アップや肩こりが解消されます。

ストレスの解消

自分にあったストレス解消を見つけて、ストレスを溜めこまないことです。頭痛の8割は心配のない頭痛ですので、毎日の生活を改善し、ストレス発散を上手にやって、頭痛の緩和を測りましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?後頭部の頭痛について見てきましたが、脳の血管に関する頭痛以外80%は心配いらない頭痛です。

私も頭痛にいつも悩まされています。偏頭痛持ちですが、以前急に後頭部がとても痛くなったので、検査を受けましたが異常はなく、現在はこめかみのあたりが、気圧が下がってきたり、天気が悪くなる前の日などに痛みます。

自分で毎日の生活を見直して、後頭部の頭痛の緩和をいたしましょう。

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