左後頭部に頭痛を感じる原因は?病気の可能性や症状を知ろう!

頭痛には偏頭痛、緊張型頭痛は良く知られていますが、近年第3の頭痛として左後頭部の頭痛後頭神経痛が注目されてきています。偏頭痛は女性は男性の約3倍です。

後頭神経痛は男女差はありません。何故注目されてきたかというと、パソコンやスマホを利用する人が多くなり、後頭神経痛になる人が増えてきているのです。突然左の後頭部の頭痛が起こり、全体に広がる事もあります。

左後頭部の頭痛が何故起こるのか?詳しく見てみたいと思います。

左後頭部の頭痛とは

頭痛外人

左後頭部の頭痛が起こるのは、様々な原因によりますが、まず脳の構造からみてみたいと思います。脳はどの様な状態になっているのでしょうか?

脳の仕組み

私たちの脳の仕組は、右と左に人間の脳は別れていて、右側を右脳、左側を左脳といい、右脳と左脳の間を脳梁という、神経線維でつながれています。

右脳は体の左側をコントロールし、左脳は体の右側をコントロールしています。言語中枢にある方を優位半球、無い方を劣位半球と言います。

殆どの場合右利きの人は左脳が優位半球になっていて、左利きの人は左右半々ぐらいに、優位半球になっています。また脳には痛みを感じる、組織は存在していません。

左後頭部の頭痛の原因となる神経

後頭神経痛の部位2つ

後頭神経は頭の下から後頭部や耳の後ろにあって、大後頭神経と小後頭神経とがあり、皮膚感覚や知覚筋肉を支配しています。

後頭神経痛には大後頭神経痛と、小後頭神経痛と大耳介神経痛がありますが、痛みは同じようなものです。痛む場所も似通っています。

大後頭神経

大後頭神経は後頭部の筋肉や、皮膚の感覚を支配しています。頚の付け根を覆う筋群を貫通してこの大後頭神経はでていて、この神経を興奮させる刺激が加わると、後頭部の頭痛が起こってきます。

また神経の出ている処の筋肉をぎゅっと収縮したり、変形した頚椎がこの神経を圧迫したりして頭痛を起こさせます。原因はストレスや姿勢の悪さなどが考えられます。

小後頭神経

小後頭神経は耳の後ろや、側頭部の知覚や筋肉を支配しています。大耳介神経と、大後頭神経の中間に位置していますので、耳の上か後ろに痛みがあれば小後頭神経痛です。

大耳介神経

大耳介神経は耳下腺部と耳介の、後方と外側部の皮膚を通っています。耳の付け根やすぐ後ろに、痛みが出る場合は大耳介神経痛です。

左後頭部の頭痛の原因

  • パソコンなどの長時間の使用、現在はお仕事などでも使われています。
  • スマホなどの長時間使用。
  • パソコンやスマホなど利用していて正しい姿勢をしていません。
  • 長時間同じ姿勢でいて、肩や首の筋肉が疲労します。
  • 目の疲れ
  • ストレス

などが挙げられます。

目の疲れ

眼精疲労からくる後頭部の頭痛もあります。眼精疲労になると目の疲れや、目の奥が痛みます。その為に後頭神経を刺激して、頭痛となる事があります。

左後頭部の頭痛に関係する病気

頭痛2

左後頭部の頭痛の症状が続く場合に、考えられる病気には、どの様なものがあるでしょう。左後頭部の痛みには、偏頭痛、緊張型頭痛、高血圧、くも膜下出血、後頭神経痛などが疑われます。また熱中症などでも、左後頭部が痛くなることがあります。

頭部神経痛は顔面の三叉神経痛や、頭部の後頭神経痛のなんらかが原因で起こりますが、まだはっきりとは解明されていません。

左後頭部の頭痛の原因別の病気について見てみます。

後頭神経痛

後頭神経痛とは目眉毛から始まり、おでこ、頭、後頭部から頚肩腕(けいけんわん)へと流れるように神経が出ていて、うつむっきぱなしの姿勢を続けていると、後頭神経痛の原因となります。

後頭神経痛は頭部神経痛という人もいます。また後頭下神経痛という人もいます。ストレスなどで周囲の筋肉が緊張することにより、後頭神経を刺激して痛みを生じる頭痛を引き起こします。

痛み方

後頭部には後頭神経という神経があります。この後頭神経は後頭部の真ん中付近から、頭頂部にかけて左右1本ずつ存在しています。

後頭神経痛の痛みは、数秒~数分間電気が走ったような、ピリーとする痛みが感じられ、この痛みが数日から、数か月にかけて続き、1度痛みが出ると何度でも痛みが出てきます。

後頭神経痛は目から始まっているので、目の奥が痛むことがあります。特徴としては後頭部の生え際の、付け根の骨の食い込む部分を、押すと強い痛みが走ります。

また後頭神経痛は耳の両側や片側だけ、また後頭部全体に起こる事もあります。この痛みは消炎鎮痛剤が効かないので、医師の診察の元、処方薬を出してもらいます。

雨が降る前に痛みを感じる事もあり、後頭神経痛はずきずき、きりきりした痛みが耳の後ろ側まで続きます。

その他の病気かも?

位置がはっきりしない痛みは、後頭神経痛の痛みではない可能性があり、腫瘍などの神経を圧迫する組織の形成と、首の骨の異常や筋肉の緊張などによって、引き起こされる頭痛の可能性が高いのです。

後頭神経痛の解消法

腫瘍や炎症で痛みを感ずることもあるので、画像や血液検査で何もない事を確認して、神経痛の治療を行います。

他の病状がない場合は、後頭神経ブロックを行うとともに、プレガバリンやガバペンチンという抗痙攣薬を痛みがあるうち飲み続けます。

後頭神経痛の予防

後頭神経痛の予防には、後頭神経痛はストレスが原因となる事が多いので、生活習慣を見直して、心と体の休息を日ごろから取る様にします。

また長時間の同一姿勢や、無理な姿勢や猫背などの場合は、ストレッチやマッサージをして肩の筋肉を柔らかくし、また痛みが出ている場所を温めて、首から肩の血行を良くすることが大切です。

後頭神経痛の治し方

後頭神経痛の治し方は余り、市販薬を飲んでも治りません。マッサージが効果的で、耳の後ろにある首筋に向かって頭蓋骨が入り込む、生え際の部分の下に、筋肉が一本ありますが、その親指の幅の1本ほどの、筋肉を縦にマッサージすると、後頭神経痛の軽い人なら、神経痛が緩和されます。

マッサージによって筋肉に溜まった、乳酸が押し出されますので、スマホなどを使ったあとに、マッサージをすると良いでしょう。

マッサージしても治らない人は他の病気が、隠されているかもわかりませんので、気になる方は頭痛専門病院の、神経内科か脳外科に受診されることをおすすめします。

脳神経外科や神経内科に受診すると、神経ブロックという神経を、麻痺させる注射を受けたり、鎮痛剤を処方されたりします。しかし原因はストレスなので、ストレスを溜めない事にするのが大切です。

緊張型頭痛

緊張型頭痛は肩や首の筋肉の、緊張が原因で起こる頭痛で、30~50歳代で多く発症します。肩や首の筋肉が緊張して、血液の流れが悪くなり、血管が拡張することで、周囲の神経を刺激して痛みを発症します。

後頭部から頭全体にかけて、締め付けられるような痛さを生じて、一度発生するとほぼ毎日痛みを発症します。緊張型頭痛は一般によくある、慢性型の頭痛で、首や肩などの筋肉が、緊張状態で起こる頭痛です。

緊張型頭痛の場合は、日ごろ仕事などでデスクワークを、何時間も同じ姿勢のままやっていたり、パソコンなどの事務ワークを行うことで、首から肩にかけての周辺の、筋肉の血行が悪くなって、コリが発生してしまいます。

その為緊張型頭痛が起こる事になります。首や肩の血行だけでなく、後頭部の血行まで悪くなるので、いわゆる現代病と言っても良いでしょう。

緊張型頭痛の解消法

緊張型頭痛は頭蓋骨を覆う筋肉の、緊張によって頭痛が起こるので、筋の緊張をほぐすため、刺激される神経の興奮を抑えるために、トリガーポイントブロック、後頭神経ブロック、星状神経節ブロックなどの中から、症状にあった神経ブロックを行います。

緊張型頭痛の予防法

緊張型頭痛の場合生活習慣の中で、姿勢や長時間のデスクワークや、長時間の携帯やゲームなどをすることによって、肩や首の筋肉が緊張します。

ですから生活の中の習慣を見直して、肩こりや首のコリを無くすストレッチ運動を、30分に1回の割合で行うことで、首周りの血行が良くなり、肩の緊張をほぐすことができます。

対処方法としては首から肩にかけて温めたり、マッサージをして血行を良くすることです。首や肩の筋肉が緊張していますので、それを和らげることで、血流が良くなって頭痛も緩和されます。

クモ膜下出血

クモ膜下出血は脳動脈瘤が、破裂することで起こります。脳の外側から硬膜、くも膜、軟膜の膜に脳は覆われていますが、そのクモ膜の下の脳脊髄液という液体に、脳動脈瘤が破裂してし出血するのが、くも膜下出血です。

とても危険性のある病気で、前駆症があらわれる時もあり、くも膜下出血になる前に、徐々に痛みが強くなり、吐き気や嘔吐をもよおす場合もありますので、そのような場合は緊急に、医療機関の受診が必要となります。

クモ膜下出血を起こすと「バットで殴られたような痛さ」と言われる人が多いですが、しかし全てがそのような症状ではなく、頭痛が続くような場合は、医師の診断を受けた方が良いです。

くも膜下出血になったら、最初は症状が軽くても、すぐに重篤になりますので、救急車を呼んで医療機関で治療を受ける事が必要です。

1年間でこの病気で死亡する人の数は、1万5千人で若年層の2分の1を占める、死亡原因となっていて、脳卒中の10分の1を占める、クモ膜下出血は脳の血管が急に切れたり、詰まったりする脳卒中の1つです。

くも膜下出血の予防

予防対策として、再出血の予防と脳血管攣縮の予防を、早急に行うことがとても大切です。くも膜下出血の予防には、高血圧の人の場合は、血圧の管理を常時チェックする必要があります。

血圧の乱高下や、突然の頭痛や、眼の奥の痛み、頭のもやもや感などの前兆があったら、専門家のいる医療機関で受診することが大切です。

脳梗塞

脳梗塞も脳卒中の一つで、脳梗塞は動脈硬化などにより、また血栓が飛んできて、血管の一部が詰まって、詰まった先の血管に血液(酸素・栄養)を送る事が出来なくなる為、詰まった先の脳の細胞を死滅させてしまいます。

日本人の死亡の原因の、血管の病気が第4位を占めていますが、脳梗塞はその中の60%を占めていて、年間に11.4万人の方が、脳梗塞で死亡しています。脳卒中の60%を占めている脳梗塞は、助かったとしても重い後遺症を残すことがあります。

脳梗塞になる前に頭痛や手足の痺れや麻痺、ろれつが回らないなどの症状が出ますので、そのような場合は躊躇しないで救急車を呼ぶことが大切です。

詳しくは、脳梗塞の前兆をチェック!しびれやめまいに要注意?を読んでおきましょう。

脳腫瘍

脳腫瘍の特徴は起床時の痛みが強いですが、左後頭部の頭痛や偏頭痛が起こり、吐き気を伴い嘔吐が先行します。突然嘔吐することで、脳圧は一瞬下がってしまいます。

脳腫瘍の場合吐くと一時的に頭痛が軽くなることが特徴です。後頭部の痛みに突然吐く場合は脳腫瘍が疑われます。

詳しくは、脳腫瘍の初期症状について!吐き気や頭痛に要注意!を参考にしてください。

解離性動脈瘤

解離性動脈瘤は片側のうなじから、後頭部にかけての痛みが急に起こると、解離性動脈瘤を疑います。

大動脈に沿って、解離が拡がるにつれて、痛みは移動しますがこの要因となるものに、首を捻転させる軽い外傷や運動から起こる事があります。要因となるものは

  • カイロプラクティック治療
  • 交通事故
  • 野球やゴルフ
  • フィットネススクールでの首の運動
  • 首の回線を伴う水泳
  • 美容院のシャンプーの後

解離性動脈瘤の発症は男性に良く見られ、年齢的には40歳位で、最初の内は頚部痛、後頭部痛で始まります。

高血圧

血圧が高くなると、血管の圧力が高くなり血管が傷ついたり、固くなってしなやかさを失い、動脈硬化になってしまいます。

急激な血圧上昇や、長期にわたる高血圧の症状がある場合、脳に水分が溜まって脳にむくみを生じることが有ります。

それにより頭蓋骨に圧力がかかり、神経が刺激されて頭痛が起こると言われています。高血圧や脳症や脳出血などの病気の前兆として、頭痛が起こる事がありますので注意が必要です。

熱中症

熱中症で頭の左後頭部の頭痛が起こった場合、熱中症のⅡ度の段階に進んでいる事になりますので、脱水症状を起こした状態です。

そしてめまいや吐き気、体温の上昇や意識障害が起こると、危険な状態に進行しますので、涼しい場所に移動して、熱中症の対処しなければ、命に関わる事もありますので、注意が必要となります。

左後頭部の頭痛の対処法

頭痛2

後頭神経痛の治療法として、ストレスを解消して、日常生活の見直しが必要です。また首筋を温めて首から肩にかけての血行を良くして、筋肉のコリをほぐします。対処法にはどの様な物があるでしょうか?

柔らかい枕で、高さを調節する事でも、軽減される対処方法です。

ストレスの軽減

頭痛の対処法として、疲労が重なり体調がすぐれない時、また肉体的・精神的ストレスを感じた時に、頭痛の頭の神経痛がでるといわれます。

ストレスを軽減するためには、神経機能を正常に保つ効果の高い、ビタミンB12などを摂取して、体調を整える事が大事です。

血行を良くする

座ってお仕事をしている人は、椅子から立ち上がって、身体全体のストレッチを一日のうちに何回かやられると、肩の血行が良くなってきます。

肩のコリをほぐすように、ゆっくりと回したり、身体全体をストレッチすることで、肩から首にかけての血行が良くなり、神経を圧迫しているうっ血した血液が、スムーズに流れるようになって、頭痛も緩和されてきます。

視界の異常や吐き気の症状の場合

頭痛がして視界が急に狭くなったり、吐き気や突然の嘔吐などの症状が出た場合は、頭部の血管に何らかの異常が起きてるサインなので、躊躇なく病院で受診する必要があります。

姿勢を正す

後頭部の頭痛は姿勢の悪さが、原因になっていることが多いです。パソコンなど足を組んで斜めに座っていると、顔を向けている側の大後頭神経は、頭蓋骨と頚椎に挟まれて、頭痛の原因になります。

また最近の論文で、首の角度が15度傾くと、12kgと同じ重さが、脊髄と肩にかかって、30度傾くと18kg、45度で22kg、60度傾くと27kg背柱の一番上と、周辺の筋肉にかかる圧力が増えると発表されています。

姿勢を正すことで、頭痛も緩和されます。正しく座る方法は坐骨で座る事を心がける事です。坐骨で椅子の座面をとらえて、骨盤を正しい位置にして座ります。骨盤が安定することで長時間疲れにくく座る事が出来ます。

正しい姿勢で座るには、股関節の柔軟性も必要となります。柔軟性がないと、疲れがたまりやすくなります。

筋肉が活動しないと、リンパや水分の流れも悪くなり、疲労物質が排出されなくなり、疲れがたまりやすくなります。

また骨盤のゆがみや、姿勢の悪さにも関係してきます。股関節のストレッチなども、姿勢を正す対策として必要です。

まとめ

頭痛・女性

如何でしたでしょうか?左後頭部頭痛について、偏頭痛は良く知られていますので、省きました。それ以外の新しく出てきた、左後頭部頭痛の後頭神経痛について、詳しく調べてみました。

頭痛は本当に嫌ですね。自分も昔から頭痛に悩まされていたケースです。でもこの頃ストレッチ運動を少しやりかけ、肩と首の筋肉をほぐしています。その効果があったのかどうか分かりませんが、左後頭部の頭痛が少しなくなったようです。

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