近頃、「あいつ頭沸いてるな-」とか、「(頭)沸いてんのか?」といった言葉を耳にすることがありますよね。
日常的に使われている言葉ですが、以前は聞く機会の少なかった言葉でもあります。そのため、周りが使っているから何となく使っているけれど、詳しい意味は理解していない・・・という人もいるのではないでしょうか?
「頭沸いてる」の意味と、「頭沸いてる」人との上手い付き合い方などをまとめ紹介します。
「頭沸いてる」の意味
ではそもそも、「頭沸いてる」とはどういった状態のことを指すのでしょうか。
頭がおかしい
「頭沸いてる」とは、頭から虫が沸くほど頭がおかしい、狂っているというような意味があるそうです。ただし、今は過激な言葉を軽い意味で使うことも多いですから、単純に「ちょっと頭おかしいんじゃないの?」といったニュアンスに近いでしょうか。
同じく、「きちがい」も本来の意味よりもくだけた意味で使っていますよね。本当にきちがいだったら問題ですが、あるものに対して熱烈であったりテンションが異常に上がったりすると「きちがい」と言うこともあるようです。
ですから「頭沸いてる」も「頭おかしいんじゃないの?」というような意味で取ると理解しやすいですね。ですからもし、友達などから「頭沸いてる」と言われたら、少し馬鹿にされていると受け取った方がよさそうです。
ちょっと普通では考えられない(くらいに頭沸いてる)というような意味合いになりますからね。
「頭沸いてる」人の特徴とは
では、どのような人を頭沸いてると言うのでしょうか?普通ではない人ということで、似たような意味を持つ「頭がおかしい人」の特徴をご紹介しましょう。
感情の起伏が激しい
感情の起伏が激しい人は時々いますが、あまりにも落差があると「おかしい人かも・・・」と警戒してしまうのではないでしょうか?何事も過ぎるというのは怖いものです。常識では考えられないほど些細なことで激高したり、怒鳴り散らして聞たりする人だと、周りも驚きますし対処しきれません。
「あの人、頭おかしいんじゃない?」と、周りから距離を置かれてしまうことでしょう。特に社会に出れば、ちょっとしたことで感情を爆発させていてはやっていけません。いつも感情を剥き出しにしている人は、人が寄りつかなくなり浮いてしまう可能性が高いです。
また、感情の起伏という意味では、怒る以外にも急に笑い出したり泣き出したり、ハイテンションになったりローテンションになったり、という人も挙げられます。映画館で周囲を気にせず号泣したり、大声で笑ったり、という行為もやはりおかしいです。公共の場で突然大声で叫んだり笑ったりする人は、周囲から「頭のおかしい人」と認定されてしまうかも知れませんね。
会話が成り立たない
会話が成立しないと、周りからおかしな目で見られてしまいます。たとえばAからCの中で1つ案を決めようという時に、いきなりまったく新しいD案を持ち出してきます。
話の流れや質問の意図を理解せずに回答してしまうのが、「頭がおかしい」と思われる人の特徴です。
自分本位
人と上手く付き合っていくためには、譲り合いの精神が大切です。これができず、自分の都合だけで行動してしまう人は、やはり頭がおかしいと判断されてしまうかも知れません。
遊びの予定も仕事の予定も、相手の都合を考えて組むものですが、自分本位な人は相手の予定や感情などそっちのけで、自分によって都合のよいようにしか考えません。言い換えれば空気を読めていないということにもなるでしょうが、このような人は周りから浮いてしまいますし、そもそも一緒にいたいとさえ思われないでしょう。
平気で嘘をつく
人間誰しも、つい嘘をついてしまうことはあります。ごかましや人を気遣う優しい嘘など、種類はいくつかありますが、それでもしょっちゅう嘘をついている人は頭がおかしいと思われるかも知れません。
しょっちゅう嘘をつく人は、人から注目されたり見栄を張ったりしたいという理由から嘘をつくことがありますが、浅はかな嘘はすぐにバレます。
あまりにも嘘をつきすぎると誰からも相手にされなくなりますし、本当のことを言っていても信じてもらえなくなってしまいます。
他人のせいにする
世の中には、自分が悪いのにもかかわらず、他人のせいにする人がいます。考えれば分かるようなことでも、自分の非は認めずにすべて相手のせいにするような人は、頭がおかしいと思われても仕方がありません。
理屈で考えれば、そんなことをしても自分の立場が悪くなるだけであることは想像がつきます。それでも態度を改めなければ、人からの信頼を失い、社会的にかなりまずい立場においやられるでしょう。
善悪を判断できない
人は生きていく上で、善悪を判断しながら過ごしていきます。しかし、中には善悪の判断がつかない人もいます。明らかに自分が悪いのに相手に因縁をつけて暴力を振るったり、相手に文句を言って謝罪させようとしたりする人もいるでしょう。
たとえば、禁煙の場所でタバコを吸ったり、写真撮影禁止の場所で、平気で写真を撮ったりと、常識で考えれば分かるようなことでも判断できないのです。そういう人は自分に都合のよいように理解し、自分を正当化しようとする傾向にあるため、深く関わらない方がよいでしょう。
病的な理由もある?
このように、頭がおかしい人、と思われる特徴はいくつもあります。しかしそこには、病的な理由が隠されている場合もあります。どのような病気が考えられるのでしょうか?
統合失調症
急に笑い出したり泣き出したりする人は、統合失調症という病気かも知れません。この病気は、ドーパミンが過剰分泌されて混乱し、結果として急に笑ったり泣いたりする可能性があると言われてますよ。
必ずしも感情の起伏が激しい人が統合失調症とは言えませんが、そうした可能性もあるということを理解しておく必要がありますね。
反社会性パーソナリティ障害
平気で嘘をつく人の場合には、反社会性パーソナリティ障害の可能性も考えられます。反社会性パーソナリティ障害は、欲求不満に対する耐性が弱く、ルールを破ろうとする傾向が強いのが特徴です。自分の行動を正当化しようとする傾向も見られ、嘘をつくことは悪いこと、という思考回路がないため、平気で嘘をつくのです。
サイコパス
サイコパスは、精神病質や反社会性人格障害と呼ばれるもので、先天的に道徳心が欠けているのが特徴です。IQが非常に高く、カリスマ性があるため、一見するととても魅力的に見えることが多いようですね。しかし、道徳心が欠けているので、普通の人ならためらうような残忍なことでも平気でできてしまいます。
頭がよくカリスマ性があるので、犯罪に興味が向かなければ成功して恵まれた一生を過ごす人もいるようですが、犯罪に手を染めてしまうと猟奇的な事件を起こすこともあるようです。人の痛みに鈍感で、他人を自分にとっての便利な道具としか思っていない節があります。サイコパスとは、できるだけ関わらない方がよいでしょう。
粘着質
執拗にこだわる人や、好意を抱いてどこまでも追いかけてくるような人も、頭がおかしいと感じる人の特徴です。
普通ならそこまで執着できないと思うようなことでも、飽きることなくこだわり続けます。このタイプの人は逆恨みしたりストーカーになったりしやすいので、関わるのは危険です。距離を保った方がよいでしょう。
妄想癖
妄想も、健常な人でも普通にすることはあります。「こんなことがあればいいのに」と、自分に都合のよい妄想をして楽しむことは別に問題ではありません。
しかし、被害妄想や誇大妄想がある人はパラノイアと呼ばれることもあり、攻撃性が高いので関わりを避けた方が無難です。
頭がおかしい人への対処方
このように「頭沸いてる」と感じる人や、そういった瞬間は日常生活に潜んでいます。では、身の回りにいる頭のおかしい人たちから身を守るためには、一体どうしたらよいのでしょうか?
上手く回避する方法や、上手な付き合い方をご紹介しましょう。
できるだけ関わらない
「頭がおかしい!」と感じる人は、常識が通用しません。まともに、論理的に話をしても理解してもらえないので、可能な限り関わらないようにするのが賢明です。
冷静に気持ちを伝える
こちらの理屈は通らないでしょうが、それでも、もしも伝える時には感情的にならないことがポイントです。こちらまで感情的になっては、余計に混乱するだけです。相手を怒らせたり、こちらが怒ってしまったりしたら、事態は悪化するばかりですから、会わない時間を作ったり、手紙やメールで伝えたりと、気持ちを整理して冷静に伝えられる工夫をしましょう。
肝心なのは、自分が相手の何が嫌で、どのようにしてほしいかを的確に伝えることです。間違っても「頭おかしいんじゃないの?」と相手を批判しないようにしましょう。
第三者を介する
冷静に気持ちを伝えても無駄だった場合には、第三者を間に挟みましょう。当人同士ではデッドヒートしてしまうでしょうし、相手に拒絶の気持ちがあれば、その時点で思いを聞き届けられることはありません。
共通の知り合いや、まったく関係のない人に相談をして、その人から気持ちを伝えてもらうようにすることで、余計な感情が絡まず、シンプルに気持ちを伝えやすくなります。ただし、相談する時には、強く相手を非難するのは避けた方が無難です。
気心の知れた仲で、十分に気持ちを理解してくれる人ならよいですが、批判することであなた自身の評価が下がることもあります。相手によって伝え方を変え、迷うのならば困っていること、助けてほしいことだけを伝えましょう。
医療機関の受診
頭がおかしいというのは、すでにご紹介した通り、病的な原因も考えられます。明らかに相手がおかしい、解決の糸口が見えないという場合には、医療機関を受診してもらうことも視野に入れましょう。もしも本人が日常生活に支障を来していることを理解しているのなら、冷静に話をすればよいですし、本人に自覚や受診の意思がない場合には、専門家に相談することをおすすめします。
医療機関の受診はハードルが高いですし、当人からすれば「頭がおかしい、普通じゃない」と言われているようなものですから、素直に受診するとは考えにくいでしょう。自覚がないならなおさら、「どうして受診しなきゃいけないんだ!」と反発する可能性が高いです。素人判断は難しいですから、早い段階で専門家に相談しましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?「頭沸いてる」というのは日常的に使う場面が増えてきた言葉ですし、必ずしも深刻な状態を指す言葉ではありません。
とは言え、頭沸いてると言われたらいい気はしませんよね。もしもそんなことを言われてしまったら、いきなり怒ったり突っぱねたりするのではなく、自分に何か思い当たる節がないか考えてみましょう。信頼の置ける人に相談するのもよいですね。もしも思い当たる節がないのならば、相手の方がおかしいのかも知れませんし、ただの嫌みかも知れません。
しかし、複数の人から言われるのなら、本当に何か原因があるのかも知れません。もしも自分や、周りに「ちょっとおかしいかも・・・」という人がいたら、時には医療機関を頼ってみることも必要です。判断を急がず、きちんと原因を探りながら、専門家の意見も踏まえて慎重に判断したいですね。
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