「意識高い」とは?その特徴や意識高い系との違いを知ろう!

「○○さん意識が高い系だよね」という言葉を聞いたとき、あなたはこの言葉をポジティブに受け取りますか。ネガティブに受け取りますか。「意識が高い」という言葉は、文字通りにポジティブな意味合いがあります。

その為、「意識が高い系」と聞けば、一見ポジティブな言葉に聞こえがちですが、実際はネガティブな意味合いを持ち、陰口や悪口の言葉として使用されています。

中には、「意識が高い系」と言われて、意味を知らずに喜んでいる人もいるかもしれません。ここでは「意識が高い系」について詳しくご紹介します。

意識が高い系について

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ここでは意識高い系の概要と由来、特徴についてご紹介します。

意識が高い系とは?

意識高い系とは、インターネット上で自分を過大評価し、過剰に演出しているのにも関わらず、中身が実際が違う若い人や前向きに頑張っているけど、から回っている人のことを言います。意識が高い人を装っているが、中身が伴なっていなく、周りからみると滑稽に見える状況です。このように現在では、意識高い系と呼ばれる人は、世間では残念な人や痛い人といったネガティブな意味で使われています。

意識高い系は、特に就職活動に没頭する大学生に対して言われることが多いですが、ビジネスマンや主婦など若者以外にも使われる事もあります。

意識高い系ワード使用例

使い方としては、「意識高い系」や「意識高い系(笑)」と使われることがあります。(笑)を最後につけることで、あざけ笑うような意味、侮辱的な意味合いを含ませます。学生に対しては「意識の高い学生(笑)」、社会人に対しては「意識の高い社会人(笑)」などと、使われています。

英語圏でも同様の言葉が存在します。英語圏では、「ワナビー(wannabe)」と言われています。これは、英語のwant to beを短縮した形で、直訳すると何かになりたいということになりますが、日本同様に嘲笑的や侮辱的な意味を含んで使われています。

由来は?

「意識高い系」の由来は、もともと2000年代半ばに、学生の就職活動中に使用し出した「意識が高い学生」という言葉が発端です。この当時の、意識高い学生というのは、能力や知識、経験が豊富にあり、将来が有望な若者を意味しており、言葉通りの意味合いで特にネガティブな意味合いを含んで使用はされていませんでした。

リーマン・ショックとSNSがきっかけ

2008年で起こったリーマン・ショックが様々な企業に影響を与えて、新入社員の募集が減ったことに加え、TwitterやFacebookなどのSNSが日本で流行り始めたことをきっかけとして、SNS上で誰よりも目立とうと一生懸命に自分をアピールする傾向が増えてきました。

SNSを通じて学生が中心となって活動する学生団体を拡散したり、企業の講演会などに出向いた様子をSNSに投稿して、頑張っているアピールをする場面が多く見られるようになりました。これを受けて意識の高い学生という言葉に対して、(笑)をつけて「意識高い系(笑)」と嘲笑の意味を含んで使われるようになりました。

このように使われ始めてから、ネット上では見た目を凄くよく見せているにも関わらず、実際は成果や実績がないことから嫌悪の対象になり、2010年には、ネガティブなイメージとしての言葉として定着しました。

言葉が広まった理由は?

この言葉が広まった理由として、2012年に常見陽平さんが出版した著書が影響しています。千葉商科大学専任講師の常見陽平さんは、『「意識高い系」という病: ソーシャル時代にはびこるバカヤロー』という本を出版しました。この本中で、意識高い系の人とはどんな人かを描写しています。

もともと、ネットスラングであった「意識高い系」という言葉は、この本が影響して、社会的に広まったと言われています。現在では、NHKでも「その男、意識高い系」というドラマが放映されたり、キャリアコンサルタントの櫻井樹吏さんは、『「意識高い系新入社員」で飛躍する人、嫌われる人』という記事を発表しています。このように現在では、ネガティブな意味合いとして使われていることが一般的です。

年代別の意味の変化について

もともと、2000年代半ばに使われていた、「意識高い系」とは、就職において能力や知識、経験が豊富にあり、将来が有望な学生の意味がありました。しかし、2008年のリーマン・ショック以降に、「口先だけで実績がない人」という揶揄する言葉として使われるようになり、2012年に常見陽平さんの著書がきっかけとなり、この言葉が広まりました。

しかし、現在では、自分を高めようと努力している方や、真面目に就職活動をしている方に対しても、使われ始めています。単に真面目という面を見せるだけでも、冷やかしの意味で使われるようにもなっています。

2012年頃までの意味合いとしては、意識の高い人を真似して中身がない人が嫌悪の対象でしたが、真面目に活動するだけでも言われるようになり、ただ真面目な人も嫌な思いをする場面が増えてきています。またその他には、世間の常識から少し外れている人に対しても使われ始めています。このように、始めは書いた字の通りのポジティブな意味合いを持ち合わせていましたが、ここ約10年間のうちに悪口や陰口の言葉として使われることが一般的になっています。

意識高い系の特徴について

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ここでは、意識高い系の特徴と、意識高い人と意識高い系の違いついてご紹介します。

意識高い系の人の特徴

意識高い系の人の特徴や行動について、ここではご紹介します。

SNS上で自分をアピールする

  • SNS上などのプロフィール内容を盛る
  • SNS上でやたらと、意識高いアピールを発信する
  • 自己アピールが凄い

自分を過剰に見せる

  • ボランティアや政治活動に対してのアピールをする
  • ビジネス書を多く読み、下手に真似をする
  • 名言を多く使う
  • 自分を過大評価をする

アピール・自慢をする

  • 人脈があることをアピール、自慢、利用する
  • 質問をする際に、質問内容が長い
  • 自己啓発にのめり込む
  • 有名人と友達だと自慢する
  • 人脈作りに必死、SNSのフォロワー数を自慢する
  • 学生イベントや異業種交流、勉強会などをやたらと立ち上げる
  • 過剰なまでの上昇志向をアピール
  • 頑張っているとこを見せて、人に認められたい、評価を得たいという欲求が高い

意識高い人を模倣する

  • 大学在学中に企業をして、CEOの肩書きを作り、名刺を配る
  • 仕事をしているように、スターバックスでMacBookを使用する
  • 公共の場で資料を眺めたり、仕事をし出す
  • アウトプット、スキャン、クラウド、スキーム、ビジョンなど横文字を多く使用する
  • 少し携わった内容をあたかも全て自分がやった実績のように語る
  • 有名企業で働いていることが分かるように、社員証を外でもぶら下げる
  • 忙しい自分が好き

中身と内容にギャップがある

  • 自分を真面目にアピールするが、大学の授業に出席していない
  • 頭が良いように見せるが、大学の偏差値は高くない
  • 真面目に見せているが、大学を留年している

上記の他には、上から目線で話す、ドヤ顔で語る、人をみくだす、かっこつける人、自分に酔っているなども、意識高い系の特徴として挙げられます。

意識高い人と意識高い系の違い

「意識高い人」と「意識高い系」には違いがありますが、違いがハッキリ分からないという方も中にはいます。それは両者の行動がとても似ているからです。ここでは、明確な違いについてご紹介します。

意識高い人は凄くなりたい方で、意識高い系は凄いと周りから思われたい方という部分に違いがあります。自己啓発が好きで、学生団体を企画したり、ボランティアや政治活動に興味があるからと言っても、意識高い系には当てはまりません。これらを見極めるポイントとしては、周りから凄いと思われたいという気持ちが基となって行動しているかどうかです。

意識高い人は、自分の夢や目標があって、それに伴って行動をしていますが、意識高い系の人は、人に凄いと思われたいという気持ちが基となって、行動をします。その為、意識高い系の人は、やたらとアピールや自慢が多いという部分が特徴です。

上記で挙げた特徴や行動、意識高い人と意識高い系の違いから、意識高い系の定義は下記の4つにまとめられます。

意識高い系の定義

  • 「意識高い人」と「意識高い系」は意味や使う用途が異なる
  • 「意識高い系」は、他人に認められたい、凄いと思われたい為に、自分を過剰に見せる
  • 「意識高い系」は、自慢やアピールが多い
  • 「意識高い系」は、中身が伴っていないのに、意識が高い人と見せる

意識高い系を改善する方法

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意識が高いことは悪いことではありませんが、話方やアピールの仕方、行動によっては、人から嫌われてしまいます。

ここでは、意識高い系が人から嫌われないように改善する方法をご紹介します。

無言実行

有言実行という言葉があります。これは、言ったことは何が何でもやり遂げることを意味します。SNSですぐに自分の意見や言葉を発信できるようになって来ました。有言実行するぞと思って、自分のやる気を発信してから取り組んだとしても、周りからは「意識高い系」と思われてしまう可能性があります。

ほとんどの目標は、実際に発信してから成果が上がるまでに多少なりとも時間がかかってしまうものです。何事にもやる気を持つことはとても良いことですが、大多数の人に対して、SNS上で他人にアピールする必要はありません。ましてや、それで失敗したとしたら、とてもかっこ悪い状況を生み出します。

就職活動の面接官など、実際に関係のある人に対して、面接の場で、意思表示ややる気を見せることは重要ですが、関係のない人にまで発信するのは、周りからは自分アピールが凄いなと嫌悪の対象となってしまいます。

その為、無言実行を心がけることをオススメします。無言実行はあれこれ言わずに黙って実行することを意味しています。何かしたいことがあった時は、やる気を周りにみせる前に実行してみましょう。SNSというネットワークは便利で人々の生活や行動が覗ける面、影響力も大きいです。内容を発信することでのメリット、発信する場所は正しいのか、自分がどのように見られるか一度客観視してみるのもいいと思います。

専門用語・横文字の多用をしない

実際に、能力のある方というのは、説明する際に万人に分かりやすいように説明を行います。その為、専門用語を避けたり、出来るだけ分かりやすい言葉を使用します。意識高い系に間違われやすいのは、この専門用語や横文字を多用することも原因の1つです。実際に英語に長く触れていた人とかは、横文字が出てしまう気持ちも理解できます。

留学から帰ってきた際に、日本語を話しているのに、特に意識しないで横文字が混じってしまう癖も出てきますが、日本人はそれを嫌悪し良いようには捉えてくれません。入社時の面接時に、企業側が知っている用語を使う分には問題ありませんが、友人同士で専門用語や横文字を使用すると、理解できない方が多いです。

こうなると、周りからは、この言葉を使っている自分に酔っているなと思われてしまいます。英語慣れしている方でも、相手のことを思いやって、分かりやすい言葉にすることが重要です。人によっては、見下された気分に感じる方も出てきます。

自慢や自己アピールをしない

実際に「意識高い人」と「意識高い系」の人たちは紙一重の部分もあります。その大きく分ける要因は、自慢やアピールになります。自慢やアピールは人が嫌悪する事項の1つです。特に、「自分のフォロワー数が1000人超えている」と自慢しているにも関わらず、フォロワーを増やそうと必死になってメッセージを送ったり、仲良い友達でもないのに、友達申請したりなどと必死になっていた場合、現実とのギャップが激しすぎてバカにされてしまいます。

話し方の工夫

言葉で伝えることは、時として難しいです。たとえ自分が意図していなかったとしても、周りの捉え方が異なる場合があります。意識高い人と意識高い系の人が紙一重のように、本当は意識高い人でも、言葉の発し方で意識高い系になる可能性を持ち合わせています。

意識高い系の人は、自分は他の人のよりも優れていることが伝わり、周りを見下している感じが伝わってしまう傾向にあります。その為、下記の2点に特に注意する必要があります。

相手の事を勝手に断定しない

例えば、「○○って知ってる?知らないの?絶対に登録した方がいいよ。」などと就職時の登録サイトの話をしていたとします。この話し方であると、自分の方が人より知識がある、聞き手よりも上の立場にいるような話方を受けます。このような話方をすると、周りに不快感を与える兼ねません。

色んな情報を積極的に取り入れようとして、人よりも努力することはいいことです。また、その得た知識を友人に共有することもいいことですが、全ての人に良いことのように拡散したり、押し付けのような話方、断定した話し方をするのは、聞き手によっては不快に思います。その為、話し方を工夫する必要があります。

その話を聞いて相手はどういう風に捕らえるか、相手の立場に立って話をすることで、相手の捕らえ方も変わってきます。今回の例の場合、「昨日、○○とサイトいうところに登録してみたんだ。僕が受けたいと思っているIT系が多くて、たくさん応募したいと思えるところが見つかったんだ」などと話し方を変えて共有することで、受けての印象も変わります。

この話を聞いて、その人が登録したいと思うか、思わないかは、その人の判断です。絶対した方がいいなどと断定してしまうと、していないことをバカにされているような気持ちにさせてしまいます。

人と違う否定的な意見に注意する

就職活動中は、人と異なる意見を発言することもアピールポイントの1つになります。しかし、人と異なる意見を言うということは、相手の意見を否定することにも繋がります。違う意見を言うことは間違いではありませんし、あなたの意見なので主張するべきです。しかし、否定的な意見を言うときには、特に注意が必要です。

相手の意見を否定して、自分の意見を肯定する際には、出来るだけストレートに言わずに、相手の気持ちを考えた言い方をする必要があります。喧嘩をする必要はなく、あくまで目的に沿って話し合いをしている為、より良い話合いができる雰囲気作りも重要です。相手を負かしてやろうなどの競争心が見えると、協調性がないと思われて、企業にとってもマイナスイメージを与えます。

おわりに

「意識高い人」と「意識高い系」には意味には大きな違いがありますが、行動が似ています。「意識高い系」の意味は、痛い人や残念な人のといった意味を持ち合わせ、人に凄いと思われたいが故に、自慢やアピールが凄く、実際の人とのギャップがあること人を言います。現在では、意識が高い系は、陰口や悪口として使われています。

意識が高いのは素晴らしいことで、気持ち自体を変化させる必要はありません。しかし、行動やアピール方法、話し方を間違えるだけで、人に悪い印象を与え、あなたの意識の高さが生かされない場合があります。無意識のうちに意識高い系になっていた方は、ここで紹介した改善方法を意識して試して見てください。

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これらを読んでおきましょう。

  
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