食事をするときに、食べる順番でダイエットができるとか、健康によいという話がテレビなどでも取り挙げられています。
食べる順ダイエットは、簡単なやり方ですぐに効果が現れるものではないといわれていますが、糖質制限ダイエットなどのように、糖質を控える糖質制限をしなくて良いのです。
食べる順番の食事ダイエット方法のやり方をマスターすれば、ダイエットだけでなく健康面でもよいといわれています。さて、その方法とはどのような方法でしょうか?
食事のときの食べる順番について詳しく情報を見てみました。
この記事の目次
血糖値と食べ物の関係
たんぱく質・脂質・糖質は三大栄養素といわれています。血糖値と食べ物の関係を調べてみると血糖値を上昇させるのは糖質です。
血糖値を上昇させない食べ方をすることで、生活習慣病などの病気を改善でき、中性脂肪を溜めることなく消化できるのです。
血糖値を上げるのは糖質
この、糖質摂取量を抑えることができれば血糖値は上昇しにくくなります。糖質は身体の中で糖新生として作り出すことができます。
血糖値が上昇するとなぜ太るのでしょう。それは、血糖値が上昇すると膵臓からインスリンの追加分泌が行われ、血糖を脂肪に変えて身体に蓄積するからです。
野菜から食べると血糖が上昇しにくい
野菜から食べると食物繊維を食べることになるので、栄養の吸収を悪くし糖質の吸収が阻害されるために血糖値が上昇しにくくなります。
そのため、インスリンの追加分泌を抑えることができるので、脂肪の蓄積がなくなりダイエット効果が期待できるということです。
食べる順ダイエット方法の研究とGIについて
食べる順ダイエットで、野菜の食物繊維から食べて、たんぱく質、炭水化物の順番で食べる方がよいという説と、たんぱく質、野菜の繊維、炭水化物を食べた方がよいという説があります。
野菜の食物繊維から食べる方がよいという説は、科学的に証明されているので間違いないでしょう。しかし、新しいたんぱく質から食べる方法は一部の人から推奨されています。また、ボディーワーカーの森拓郎さんはたんぱく質からとることをすすめています。
関西電力医学研究所の研究結果
関西電力医学部研究所の研究によると、食後の高血糖を抑えることが重要で、そのために野菜をご飯の前に食べると、野菜に含まれる食物繊維が小腸からの脂質や糖の吸収を抑えて、食後の血糖値を抑えることができるとのことです。
また、肉の前に野菜を食べることで、肉に含まれる脂質の吸収も抑えられることから、ダイエット効果も期待できます。さらに、研究グループはたんぱく質や脂質を炭水化物の前に摂ると、GLP-1やGIPなどのインクレチンの分泌が促進されることを突き止めています。
この研究から食べる順番の野菜→タンパク質→炭水化物の順番でダイエットが可能だということを科学的に証明されたということです。
GLP-1は胃の働きを緩やかにして食後の血糖上昇を抑制し、血糖を上げるホルモンのグルカゴンの分泌を抑えたりします。
Ⅱ型糖尿病患者と健康な人を対象にした研究で、共に食後4時間の血糖値が魚や肉料理をご飯より先に食べた方が抑えられ、血糖変動が平均することが分かりました。
また、GLP-1の分泌が亢進され胃の働きが穏やかになり胃排泄時間が2倍以上延長しました。ですから、和食のコース料理の会席料理などは、高血糖を抑制できる可能性があるといわれています。
GIについて
GI値はグリセミック・インデックスといって食後の血糖値の上昇度合いを示す指標です。GI値の高い食品を食べると食後の血糖値が急上昇します。
しかし、このGI値にも色々と問題が出ていて、信頼性に欠ける部分が出てきています。
用は血糖値を上げない食べ方がダイエット、または、健康に良いのです。
GI値の値の食品は
- 低GI値55以下・・・ほとんどの野菜や果物・海藻・キノコ・豆類・ナッツ・低炭水化物(肉・魚・卵)など
- 中GI値56~69・・・全粒粉製品・サツマイモ・中華麺・パスタ・パイナップルなど
- 高GI値70以上・・・白米・ジャガイモ・スイカ・コンフレーク・パン・うどん・ニンジン・練乳(加糖)など
食べる順ダイエットのやり方
食べる順番を果物・野菜→たんぱく質・おかず→炭水化物・ご飯の順に食べるとダイエットできて、健康にもよいということが言われています。
しかし、この食べる順ダイエットには、いくつかの厳しいルールがあるのです。
1.フルーツを最初に食べる
身体が酵素不足であるので、食べ物からの天然酵素を補うには、フルーツや生野菜類を摂取し酵素を補うと食物酵素を使うことができます。
フルーツや野菜サラダを最初に食べていると、次のようなことが補えます。
- 急激な血糖値の上昇を予防できる
- 代謝と消化を天然の酵素でできる
- ミネラル・ビタミンが代謝を挙げる
- ファイトケミカル(抗酸化物質)の吸収力を高める
以上の理由により果物や生野菜を最初に食べるとダイエットにもよいのです。代謝酵素を高める補助的な酵素の働きがあるミネラルやビタミンはフルーツや野菜に含まれています。
そのため、果物や野菜サラダを最初に食べて酵素を摂っておくと、炭水化物やたんぱく質の「消化酵素」として活用されて身体から分泌される酵素を使わなくて済みます。
消化酵素の負担を減らしたり、無駄使いをしないと身体の代謝が上がります。空腹時に果物や野菜を食べると吸収力が高まりますので、ファイトケミカルの豊富な果物や野菜を最初にとって、美容・アンチエンジング・健康などに効果を与えることができます。
また、果物は食後の果物と言いますが、リンゴなど切っておいて置くとすぐ酸化が起きます。酸化したものを後で食べると吸収されず、胃の中で酸化が始まります。
腐敗したリンゴを食べて、胃の中で他のものまで腐らせて消化不良や毒素が溜まったりすることもあります。ですから、果物は1番に食べるのが良いのです。
2.野菜を次に食べる(食物繊維)
野菜は最初は生野菜から食べ、次に温野菜やキノコや海藻類を食べます。食物繊維を摂ることになるので、よく噛まなければなりません。
野菜や果物などのサラダを摂ることで血糖値の上昇を抑えると共に、脂肪の吸収も抑えることができます。
内臓脂肪の増加・肌のくすみ・免疫力の低下・細胞の炎症などは、急激な血糖値の上昇・吸収を引き起こす「糖化」が原因となります。
急激な血糖値を抑えるには、果物や生野菜から食べると急激な血糖値が抑えられます。フルーツや生野菜に含まれる食物繊維が、糖質に絡みついて消化吸収のスピードを遅くする効果があるため糖化を抑えることができるのです。
3.汁ものを食べる
味噌汁やスープものから食べると、身体を温める効果があります。また、水分はお腹に溜まりやすいので満腹感が出てきます。
4.発酵食品の野菜を食べる
納豆やキムチ、漬物などの野菜を食べます。
5.たんぱく質を食べる
たんぱく質には「肉類」「魚類」「豆類・大豆類」「乳製品」の4つに分けることができます。その中で植物性たんぱく質と動物性たんぱく質に分けられます。
胃の中で消化されるたんぱく質は噛んで胃に入れた後ペプシンで分解し、そして、膵液のトリプシンで分解されて、小腸に送られペプチターゼで分解されアミノ酸として吸収されます。
植物性たんぱく質を食べる
豆腐などの大豆製品を食べます。
動物性たんぱく質を食べる
肉や魚などの食事のメインとなるたんぱく質を食べます。
6.炭水化物を食べる
食べる順ダイエットで一番気を付けることは、この、炭水化物を最後に食べることです。それは、炭水化物を最初に摂ると血糖値を上げ脂肪の吸収にもなり脂肪が付きやすくなるためです。
ダイエットには一番気を付けなければならないことです。炭水化物を空腹状態で食べるのが血糖値をあげ、脂肪吸収しやすいのです。
炭水化物に含まれる糖質が血糖値を上げやすいため、食事の一番後に食べると血糖値が穏やかに上がるのです。野菜でも、ジャガイモや芋類は血糖値を上げますので、最後に食べたほうが良いです。
食べる順番ダイエットの例
食べる順番ダイエットをこうして見ていくと、とても簡単なように見えますが、しかし、結構辛い面もあると思いませんか?
例えば、ラーメンと餃子を昼食に取ったとします。このルールからいけば、まず、餃子の野菜を皮を外して食べなければなりません。
ラーメンもネギと野菜、メンマを食べて、その次に良質のたんぱく質のチャーシューを食べ、それから、ラーメンを食べます。
お汁は1滴たりとも飲んではいけない厳しいルールがあります。また、餃子の皮も食べれません。炭水化物が多すぎるからです。
しかし、この厳しいルールの中にダイエット停滞期が出てきます。その、停滞期を打開するためにドカ食いが許されています。このダイエットを日常を続けていると、体重が落ちて脂質を取るためのホルモンが出にくくなることから、2~3週間に1度ドカ食いを入れることで代謝が戻るといわれています。
食べる順番ダイエットのまとめ
食べる順番ダイエットが習慣になったら、ダイエット食品の栄養価の高い低カロリーな食品を、食事に置き換えることでダイエット成功の可能性が見えます。
食事制限などしなくてダイエット生活を成功させることができ、置換ダイエットでは酵素ダイエットが人気があります。
食べる順番ダイエットはインスリンダイエットとも言われます。野菜が摂れないという人は市販の野菜ジュースでもよいので、果糖の入ってない野菜ジュースを食前に飲むと、飲まないよりよいでしょう。
なぜ、野菜から食べるの?
野菜からなぜ食べるのかというと、野菜は噛まないと飲み込めません。要は、よく噛むことが必要なために野菜から食べた方が良いのです。
野菜には酵素と植物繊維があるため最初に食べる
また、上にも書きましたが野菜や果物は酵素が含まれています。酵素は消化する時に必要なので、最初に酵素の入った野菜や果物を食べる方が消化にも優しいのです。
野菜には食物繊維があります。この、食物繊維は腸の中で脂肪分や糖分を抑えたり、包み込んで便として排泄してくれます。
また、血糖値の上昇を急に上げるのを防いで、ゆっくりと上げてくれます。よく噛んで野菜から食べることで、空っぽの胃を落ち着かせおかずの量を少なくできて、食事の量をコントロールすることができるのです。
生野菜なら両手一杯、温野菜や煮物なら片手一杯の野菜を食べて、そのあと、たんぱく質を食べ炭水化物を食べる習慣をつけると健康な身体になるのです。
野菜といっても、ポテトやカボチャサラダ、マカロニサラダなどのような炭水化物の多いサラダを最初に食べると太ってしまい、血糖値が上がってしまいます。
また、野菜が先か?たんぱく質が先かの意見で、野菜は胃の通過が30分程度で通過します。野菜を先に食べた方が、たんぱく質を先に食べるより胃の渋滞が起こらないので消化がスムーズに行きます。
肉や魚を消化するために、身体が十分な消化酵素を出そうとしています。また、酵素の力を十分発揮するためには、生野菜から食べ温野菜、そして、たんぱく質、炭水化物と食べる方が、酵素の力が十分生かされるとのことです。
バランスのよい食事が大切
いくら野菜から食べてよいといっても、バランスが悪ければ健康によくありません。健康よくダイエットするにはバランスよく食事をするのが大切です。
また、摂取カロリーより消費カロリーが少なければ、いくら野菜から食べてもダイエット効果は期待できません。
食物繊維の摂取が大切
食物繊維は野菜や果物に多く含まれていますが、食事の前にしっかりと食べることが非常に重要です。外食のときも野菜を必ず取り入れた食事方法が大切です。
代謝の良い筋肉を作るためには良質なたんぱく質が必要
筋肉を作るには肉料理も食べないと筋肉はつきません。肉や魚を食べない時は豆類などの高蛋白質をとることが必要です。
ご飯だけ、野菜だけ、たんぱく質だけにならないよう、バランスよく摂取することが大切です。
たんぱく質から食べた方がいいという説について
野菜から食べた方がよいという説と、たんぱく質から食べた方がよい説があります。このたんぱく質から食べた方がよいという理由は次のようなことです。
野菜から食べると栄養素が阻害される
野菜から食べるやり方だと人間が生きていくうえで必要な必須アミノ酸や、必須脂肪酸が食物繊維によって阻害されることになります。
食べ物から絶対補給しなければならないたんぱく質や脂質の栄養素を摂らなければ、健康な身体を維持していくことができなくなります。
たんぱく質の吸収は1回の食事で20~40gしか吸収されないといわれ、空腹感があるときに食べた物ほど吸収されやすいといわれています。ですから、良質のたんぱく質から食べるのが理にかなっているのです。
そこで、良質のたんぱく質のプロティンスコアが、100点満点の卵から初めに口にすると栄養が行き渡ることになります。
さんま、いわし、豚肉、鶏肉、牛肉とプロティンスコアが高いので、これらのものを最初に口にすると健康にもよいのです。
野菜から食べると胃液が薄まり消化不良になる
最初に野菜から食べると胃液が薄まって、その後、肉や魚を食べると結果的に消化が悪くなります。
肉や魚を先に食べると、インクレチンという消化に関わるホルモンが、約2倍食後30分で多く分泌されます。そのため、胃の動きが穏やかになって、小腸でご飯が吸収するまで約3倍の時間が掛かります。
これにより、肉や魚のたんぱく質を最初に食べ、野菜を食べ、ご飯を食べると、とても良い消化吸収が行われるということです。
たんぱく質は、身体を作る要素でありながらどうしても不足しがちになります。プロティンファーストにすると、糖質の吸収が遅く、摂取する糖質量も少なくなり、結果的に血糖値の急上昇が抑えられます。
最後に食べるのは炭水化物で、インシュリンが分泌されエネルギーとなる糖質と一緒に吸収され細胞に運ばれていきます。
グルテンフリーダイエットの著者でもあるエリカ・アンギャルさんいわく、たんぱく質から食べた方がよいといっています。
野菜にはニンジンやレンコンのように、体内で糖に変わり血糖値が上昇することもあります。ですから、肉や魚のたんぱく質を先に取る方がよいという説なのです。
お腹の空いたときにたんぱく質から食べると、胃液が大量に分泌されているので消化も十分起こり、そのあと、野菜を食べることで効率よく消化を行いながら糖質の吸収を抑えることができるのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?食べる順番ダイエットを見てきましたが中々大変ですね。会席料理なども、最初に季節の野菜がでてきてお吸い物、その次に刺身、焼き物、煮物そして、酢のものかあえ物が出てご飯が出てきます。
会席料理のコースメニューと少し似た感じがありますが、毎日野菜だけ、タンパク質だけ、ご飯だけ食べるのは何か味気ない感じがします。
ご飯はおかずと一緒に食べておいしく味がでるものであって、最後にご飯だけは何か頂けない感じがします。でも、健康によいそうですので、少し頑張ってやってみる価値はあるのかな?
野菜からか、たんぱく質からかは、人の考え方により違いがありますが、野菜から食べるのは科学的に証明されています。
関連記事として、
・空腹を紛らわす方法は何がある?何か口にする時、食べ物や飲み物は何が良い?
これらの記事も読んでおきましょう。