炭水化物中毒とは?症状・原因・治療法・予防法を紹介!

みなさんは炭水化物中毒という言葉を聞いたことがありますか?お米、パン、麺など、炭水化物は日常の食事にはかかせないものになっていますよね。

炭水化物中毒とは文字通り、朝から常に炭水化物を摂らないではいられない症状のことです。中毒と聞くと「自分の意思でやめられない」「身体的に害がある」というイメージがありますよね。

実際、炭水化物中毒は身体にどのような影響があるのでしょうか?また、中毒にならないための予防策や克服方法をまとめてみました。

炭水化物中毒とは?

炭水化物2

自分の意思では簡単にやめられないのが、この中毒症状。では、なぜ炭水化物中毒になってしまうのでしょうか?また身体にどのような悪影響があるのか?詳しく調べてみました。

炭水化物について

炭水化物とは三大栄養素のうちの一つで、「体と脳のガソリン」と言われています。炭水化物を摂らないと血液中の糖が少なくなることによってイライラしたり、集中力が欠けたりします。体だけではなく、心や頭に大切な栄養源なのです。

また、食物繊維が含まれているので満腹感を与えたり、便秘予防、大腸の善玉菌の環境を整えるといった働きもあります。

みなさんが日ごろ食べている炭水化物ですが、どのような種類があるのでしょうか?炭水化物といえば「主食」のイメージがあるのでお米やパン、麺類などは一般的ですが、その他にもたくさんの食品に炭水化物は含まれています。詳しくまとめてみました。

【炭水化物が多く含まれている食品】

●穀類

・押し麦・餅・白米・玄米・コーンフレーク・フランスパン・ライ麦パン・ロールパン・食パン・クロワッサン

●麺類

・中華麺・そば・うどん・パスタ・そうめん・はるさめ

●野菜

・さつまいも・ゆりね・山芋・かぼちゃ・とうもろこし・じゃがいも・れんこん・ごぼう・里芋・にんじん

●果物

・バナナ・マンゴー・柿・ぶどう・りんご・いちじく・キウイ・みかん・メロン・プルーン

●豆類

・あずき・きな粉・大豆・豆乳・豆腐

●粉類(パンは除く)

・片栗粉・小麦粉・パン粉・春巻きの皮・餃子の皮・ピザ生地

●調味料

・砂糖・黒砂糖・コーンスターチ・はちみつ・みりん・トマトケチャップ・ウスターソース

●その他

・乳製品・お菓子・清涼飲料、お酒

炭水化物中毒の原因は何か?

炭水化物に含まれる栄養素は主に糖質と食物繊維です。炭水化物中毒は、いくらお肉や魚、野菜など食べても満足しません。欲しているのは「糖質」なのです。糖質の大量摂取によりインスリンの分泌が過剰になります。

このインスリンの過剰分泌はインスリン受容体と呼ばれるインスリンと結合する分子が減少してしまい血中のブドウ糖とインスリンが細胞に取り込まれずらくなります。そうなると、セロトニン(神経伝達物質)の分泌が足りなくなり、満腹感を感じずらくなってしまうのです。このことから炭水化物中毒者はいくら食べても満腹と感じず、食べたい衝動を抑えられなくなります。

炭水化物中毒の身体への影響

炭水化物中毒は身体にどのような影響をもたらすのでしょうか?精神的な症状と肉体的な症状の二つからみていきましょう。

【精神的な症状】

炭水化物中毒者は上記記載したように、インスリンとセロトニンの関係から「何か食べたい」という衝動を抑えられない状態です。また、食べてもすぐ空腹感に襲われたり、最終的に食べれば食べるほど食欲が増し、食べることがやめられなくなるのです。

無理に食べるのを我慢しようとするとイライラが募り、精神的にも不安定になってしまいます。ひどくなると、何もなくても突然泣きたくなったり絶望感に襲われたり、孤独感にうちひしがれたりすることもあります。また疲労感や不安感などが感じやすくなります。一説にはうつ病の原因とも言われているようです。

このようにメンタル面にマイナスな影響を与えるのです。

【肉体的な症状】

炭水化物の食べ過ぎは「肥満になる」「糖尿病の原因」「高血圧」などの悪いイメージがありますよね。まさにその通りで、肉体的にさまざまな悪影響があります。

代表的なのは肥満です。炭水化物を摂りすぎると血液中の血糖は脂肪として蓄えられます。また、吸収率が高く、脂肪となるスピードも速いのです。

他にも血糖が増えすぎると血糖をコントロールするインスリンの働きが弱まり糖尿病や生活習慣病の原因となります。その他、高血圧、中性脂肪の上昇、低血糖症、心臓病などさまざまな悪影響があるのです。

こんな食生活は危険!炭水化物中毒になるかも?

炭水化物は私たちの身近な食べ物ですよね。そのため、知らず知らず炭水化物中毒になっている場合もあります。しかし、単なる食べ過ぎなのか「好物」で留まっているか判断が難しいでしょう。

では、自分が炭水化物中毒なのかどうかを知るにはどうすれば分かるか、その症状や中毒者の食習慣をまとめてみました。

①炭水化物が食事に占める割合が高く、主にご飯、パン、麺類、甘い果物、お菓子を欲することが多い

②食後で満腹なのにダラダラとつまみ食いしてしまう。惰性的、慢性的に食べ続けてしまう

③菓子パンやお菓子などの特定の炭水化物ばっかり食べてしまう傾向がある。また、自分の意思ではそれを制御できない

④夜中目が覚めて、何か食べないと眠れないときがある

⑤甘いものを食べると疲れている気分が回復する

⑥ご飯やパン、麺類、デザートなど食べた後はとても眠くなる

全て当てはまるようでしたらあなたは炭水化物中毒です。2~3個でも立派な予備軍なので今後の食生活には注意が必要です。

炭水化物中毒の予防と克服方法

食事

炭水化物は三大栄養素の一つとされ、かかせない栄養素となっている半面、食べ過ぎると炭水化物中毒となり身体にさまざまな悪影響が及ぶことが分かりました。

しかし、炭水化物中毒は糖質摂取によるインスリンの過剰分泌からセロトニンの分泌が不十分となりいくら食べても満腹感を得られないというものです。それにより、ますます食べることを止められず悪循環となっている状態なので克服するはとても難しいのです。

では、中毒にならないためにはどのようなことに気をつけていけばよいのでしょうか?また炭水化物中毒になった場合の改善方法とは?詳しく調べてみました。

炭水化物中毒の予防

お腹がすいたらスーパーやコンビニなどで手頃に食品を買える現代では、どうしても炭水化物摂り過ぎ傾向になりがちです。では、中毒にならないように、日ごろどのような対策、または予防していけばよいでしょうか?

それは食生活の改善が最大の予防になります。まずは肥満にならないように気をつけることです。肥満になってしまうと「太っているから」という理由でますます食欲が止まらず症状を悪化させる原因になってしまいます。「ちょっと肥満ぎみかも?」と感じたら、食生活の意識を変えることで肥満解消にもなりますし、炭水化物摂取抑制にも繋がります。

また、気をつけてほしいのが「これなら食べ過ぎても大丈夫」と正当化し、果物や芋類ばかり摂ってしまうことです。ご飯やパン、麺類だけが炭水化物だと思ったら間違いで果物や芋類も食べ過ぎると炭水化物中毒の原因となるのです。

予防策として、自分が食べたものの記録ノートを作ると、自分がどれだけ炭水化物や糖質をとっているか分かりやすいのでおすすめです。

また、咀嚼回数を増やしたり、ビタミンやミネラルたっぷり摂ることで栄養を補うことも大事です。炭水化物中毒にならないために大切なのは食生活やストレス、肥満などの「きっかけ」を遠ざけることなのです。

炭水化物中毒の克服方法

自分が炭水化物中毒だとしても、全て炭水化物を抜いたり急に食生活をガラリと変えるのはとても難しいものですよね。無理をするとストレスになったり、リバウンドする原因にもなります。しかし、一度炭水化物中毒になってしまうと、薬物中毒と同じくらい抜け出すのが困難で多くの方が悩まれているのです。

【克服方法】

①まずはストレスにならないよう無理はしないことです。例えば3食のうち1食だけ炭水化物を抜くところから始めてみましょう。除々に炭水化物を抜くように意識するだけで自然と炭水化物を欲しなくなります。

②白米を玄米に、白パンを黒パンに、白い小麦粉を全粒粉のものに切り替える工夫をするだけでも効果があるようです。

③食べる順番も重要です。スープや味噌汁などの汁物、サラダなどの野菜類、肉や魚などのタンパク質、そして最後にご飯やパン、麺などの炭水化物を摂るようにしましょう。

④日光浴や散歩、ウォーキングなどもおすすめです。日光に当たることにより発生するビタミンDがセロトニンの分泌を促す効果があります。

まとめ

食器

炭水化物中毒とは

・炭水化物とは三大栄養素のひとつで糖質と食物繊維が含まれており「体と脳のガソリン」と呼ばれている

・炭水化物中毒の摂りすぎによってインスリンが過剰分泌され、インスリン受容体が減少。これによって、セロトニンが十分に分泌されず満腹感が得られないのが炭水化物中毒の原因

・炭水化物中毒になると精神的に不安定になり、肉体的にも肥満や高血圧、生活習慣病などの原因になることがある

・満腹になってもダラダラ食べてしまったり、お米などの炭水化物意外にもお菓子や芋類など特定のものを食べ過ぎてしまう、食後は眠くなるなどの傾向がある場合、炭水化物中毒になっている可能性がある

炭水化物中毒の予防と克服方法

・炭水化物中毒の予防は食生活の改善。ダイエットや食べたものを記録するのも効果的

・炭水化物中毒の克服方法

①炭水化物を3食のうち1食にするなど除々に減らしていく

②白米を玄米に、白パンを黒パンに、白い小麦粉を全粒粉に切り替える

③日光浴や散歩、ウォーキングを取り入れる

以上が今回記事のまとめになります。炭水化物は私たちにとって身近な食品でとても大事な栄養素です。しかし、現代では手頃に手に入ることから本人達も気づかないうちに炭水化物を過剰摂取してしまいます。ご飯やパン、麺などそこまで食べていないと思っていても、お菓子や果物を食べずにはいられない状態だとしたらそれも同じことです。

もし、自分が少し肥満になってきたと感じたなら日ごろの食生活を見直してみて下さい。一切の炭水化物を抜くのは難しいですし、むしろストレスやリバウンドの原因になってしまうので、少しずつ改善出来るところから始めてみましょう。

是非、今回の記事を参考にしてみて下さい。

  
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